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2020-05-17 13:12

イスラム2.0 飯山陽 

 少し前ですが飯山陽の「イスラム2.0」を読みました。
 
 「イスラム2.0」というのは、つまりイスラム世界が2.0、つまりこれまでとは違うステージに入ったという事です。
 それではその2.0というのは、どういうステージで、それまでのステージ1.0とはどう違うのでしょうか?

 まずイスラム1.0ですが、これは簡単に言うとインターネット普及以前のイスラム世界です。
 しかし飯山陽氏はそれがインターネットの普及で、大きく変わり、イスラム2.0と言われるステージに入ったというのです。

 それではなぜインターネットの普及でイスラム世界が変わったのでしょうか?
 そもそもそれまでのイスラム世界とはどのような物だったのでしょうか?

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 元来イスラム教の聖典コーランはアラビア語で書かれており、それを翻訳することは教理上禁じられていました。

 しかしイスラム教ではコーランは神の言葉ですから、信者はこのコーランに書かれている事には、絶対服従しなければならないのです。
 
 「イスラム」とは服従という意味で、イスラム教では人間は神の奴隷なのです。

 尤もコーラン自体は比較的短く簡単な内容なので、社会生活のすべてについて細かく規定するような事までを盛り込んであるわけではありません。
 そこでそれを補足す形でイスラム法というのがあります。
 
 このように聖典とその聖典に従って国家社会を運営するための法までが、きっちりと制定されているのがイスラム教なのです。

 これはまるで現代の立憲民主主義国家の法治主義みたいなのですが、しかし民主主義国家の法治主義と違うのは、コーランは勿論、イスラム法も神が定めた物とされるので、人間が勝手に変える事はできないのです。

 人間ができるのはその法解釈だけなのです。

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 こういう事になったのは、教祖ムハンマドという人が、単なる宗教家ではなく軍人・政治家としても卓抜した能力を持ち、軍隊を作り、自分の教えに従わない人々に対して征服戦争、つまりジハードを行って勝利し、自分が支配する国家を作る事に成功したからです。

 そして彼はその征服戦争と支配の過程で、自分の軍隊や国家を支配するための法を制定していったのです。

 さらに彼の死後も、彼の後継者達はこのジハードを続けてイスラム国家を拡大し、広大なサラセン帝国を築きました。
 当然ですがこのサラセン帝国もコーランとイスラム法によって支配されていました。

 こういう征服と支配の実績の中で、イスラム法の体系が完全に整備されていったのです。
 だからコーランやイスラム法というのは、単なる宗教上の戒律や、宗教の教理というより、現実の社会を支配する法としても十分な内容だったのです。

 逆に言えば、だからこそイスラム教徒はイスラム法やコーランに厳密に従わなければならないわけです。

 こうなるとホントに現代の民主主義国家の法治主義と似てますね。 
 但し違うのは神の定めた物なので、絶対人間にはこれを変える事ができない事だけです。

 そして現実の人間社会を法で統治するのですから、現代の民主主義国家の法同様内容は膨大になり、専門家でなければ全部を理解する事はできません。

 そこでイスラム法を専門に扱うイスラム法学者という人たちが必要になります。
 
 そしてサラセン帝国崩壊後も、イスラム諸国では彼等は現代日本の内閣法制局みたいに、世俗君主の政策や法令がイスラム法に適法か否かをコンサルしたり、一般庶民のももめ事の法的解決の相談に乗ったりしてきたのです。

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 しかし前記のようにコーランはアラビア語で書かれて、他言語への翻訳は教理上許されません。
 その上膨大なイスラム法体系とセットなのでは、一般人が理解するのは容易ではないのです。

 しかもアラビア語は大変難しい言語で、例えば日本の外務省の語学留学でも、他の言語は4年なのにアラビア語は5年だというほどです。

 これだとインドネシアとかケニアなど、非アラビア語圏の一般イスラム教徒にとって、コーランの内容を学ぶ事は殆ど不可能でした。
 ましてイスラム法の膨大な体系なんか、手も足も出ない状態でした。

 だからこうしたアラビア語圏から遠く離れた地域のイスラム教徒にとっては、イスラム教というのは、お祈りとかラマダンとか、一定の形式だけは守るけれど、それ以上の教理は考えもしないという感覚の人が大多数だったようです。
   
 そしてそうした形式も、地域によって適当に現地化というか、現地に元々あった習慣や宗教と融合して、適当に変えられていたりしました。

 でも元来イスラム教にはローマ法王のような権威者は存在しないので、アフリカや東南アジアのイスラム教徒が何をやっていても、別に問題にもならなったようです。

 サラセン帝国滅亡後、そういう時代がずう・・・・つと続いたのです。

 これがつまりイスラム1.0です。

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 それが激変し始めたのは、インターネットの普及からです。
 実は70年代以降、イスラム圏の教育レベルはどんどん上がりました。 だから現在ではスマホだって普及しています。

 そのような状況でコーランやイスラム法などを解説するサイトがドンドン作られるようになりました。
 コーランの他言語訳は禁じられていても、内容を非アラビア語で解説するのは構わないし、イスラム法の訳文や解説もドンドン出てくるのです。

 だから自分が気になっている事がイスラム法で合法か?違法か?を調べるのも簡単で、関連する単語で検索すると、いろいろなイスラム法学者の見解が一発で出てくるという状態になりました。

 こうなると一般イスラム教徒にとって高い高い雲の上にあったコーランやイスラム法が一気に身近になってきました。
 そしてそうやって身近になった教えであれば、それをそのまま実践しようという人たちが大量に出てきたのです。

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 しかしそれは大変恐ろしい事です。

 なぜなら前記のようにコーランもイスラム法も、ムハンマドが自分の教えに従わず抵抗する人々を、武力征服して、イスラム国家を作る過程で生まれた物です。
 しかもそれは7世紀初頭の話です。

 こんな時代の宗教戦争中の規定を現代社会にそのまま実践したら?

 それがイスラム国とかボコハラムとか、所謂イスラム原理主義の言動になってしまうのです。


 イスラム教は唯一絶対の神の教えで、これ以外の宗教は間違っているのだから、イスラム教徒はこの教えを世界中に広げる為に戦う義務がある、

 そしてムハンマドが作ったようなイスラム教による国家を作り、イスラム法による支配を実現しなければならない。

 異教徒はイスラム教徒の支配に従わなければならない。
 従うなら一定の生存権は認めるが、反抗するなら殺さなければならない。

 この戦いの過程で、敵の捕虜を奴隷にするのはイスラム兵士の当然の権利である。


 例えばボコハラムやイスラム国が支配地の女性を奴隷として売買したというのは、欧米でも日本でもすごくショッキングな事として報道されたのですが、しかしこれってイスラム法で規定されている兵士の権利なんですね。

 だってこの規定ができたのは7世紀初頭なのだし、この時代は世界中どこでも似たような事をやっていましたから、別にムハンマドのジハードだけが格別野蛮な事をやっていたわけではないのです。
 むしろムハンマドとしては当時の一般社会の風習を尊重して、明文化したことで自分の軍隊の士気と規律を維持しようとしただけでしょう?

 しかし21世紀のインターネットの技術と、7世紀の法が結びつく事で、まったく時代錯誤で、しかも非常に暴力的で凶悪な行動をする人間達が生まれてしまったのです。

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 これには実はイスラム諸国の多くの人々も困っているのです。
 こんな事を実践したら海外から観光客を受け入れる事も、非イスラムの国々とビジネスをすることもできなくなってしまいますから、自分達の生活が破綻してしまいます。
 そして独立以降、頑張って近代化してきた国家の基盤も崩壊してしまいます。

 だからイスラム諸国の国家の指導者達は、こうしたイスラム原理主義者を容赦なく弾圧したりしています。
 しかし問題は彼等がいかに暴力的で凶悪で、国家秩序を脅かす存在であろうとも、彼等の言動をイスラム教の教理上否定できない事です。

 エジプトなどイスラム文明の中心地だった国には、伝統的に高い権威をもつイスラム法学者が沢山います
 こうした人々は伝統的に権威を維持してきたが故に、極めて現実感覚も優れていて、時の政治権力ともうまくやってきました。

 だって何百年もの間、内閣法制局から弁護士や裁判官まで請け負っていたのですから、そりゃそういう地位を与えてくれる社会そのものを壊したいわけもないのです。

 だから彼等としてもこの原理主義者達は困り者なのですが、しかしイスラム法をどう解釈しても、イスラム原理主義者達のやっている事を「違法」とすることも、「異端」とする事もできないのです。

 それどころかイスラム法やコーランを厳密に解釈すればするほど、イスラム原理主義者の方が、彼等現実に妥協している法学者より遥かに敬虔で純粋なイスラム教徒という事になってしまいます。

 だって現代人から見て幾ら暴力的で狂信的で凶悪な事でも、それ実際にムハンマドが言った事なんだから、やるのが正しいイスラム教徒なのです。

 そしてイスラム法学者達が色々理屈をこねて、その権威でこの件をごまかそうとしても、ネットを見ると誰もそのごまかしが検証できるのです。

 これではイスラム法学者の権威もガタ落ちです。
 
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 元来イスラム原理主義の台頭というのは、腐敗や貧富の差の拡大、失業などといった政権への不満が背景にあるのです。


 人々が貧困や失業に苦しむのは、信仰を忘れて不販堕落して物質的な快楽に耽溺する人間達のせいだ。
 彼等が貧しい人々を搾取し苦しめているのだ。
 だからこうした不信人者共を一掃して、ムハンマドの時代に戻さなければならない。


 こうした背景があるから多くの人が、ネットでイスラム教のサイトを検索し、それを見る事で実に簡単に過激化し行くのです。
 
 そしてこういうイスラム原理主義の台頭は、殆どのイスラム諸国で起きていることで、どの国も政権もこれを無視できない状態になっています。
 
 インドネシアとかブルネイとか、元来至って穏健と言われた国々でも、同性愛者の鞭打ちとかトンデモな事をやり始めましたし・・・・・。
 政権側も一部のマイノリティを犠牲にしても、原理主義化し狂信化するイスラム教徒に阿らないと政権維持ができない、あるいは適当に彼等のガス抜きをしないと、どうにもならない状態なのでしょう。

 本当に厄介な事になってきました。

 このイスラム2.0の時代はいつまで続くのでしょうか?
 
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 ワタシは以前、飯山陽さんの「イスラム教の論理」を読んだ時は、イスラム教の台頭は本当に厄介な問題で今後の人類の厄災になるのではないかと思いました。
 
 このままだと西野神社や北海道神宮を守る為には、イスラム教徒と戦う羽目になるのではないかと思ったのです。

 しかし今回は一通り読んだ後「この厄災はしかしそう長続きしないのでは?」と思うようになりました。

 なぜならこういう狂信にいつまでもどこまでもついていける人って、限られているのではないかと思うのです。
 
 元来非常に敬虔で純真な人が、それ故に社会の不条理に怒りを溜めている時に、インターネットを通じて自分自身で直接、イスラム教の教えを確認して、それまで持っていた疑問をすべて解決できるようになればそれだけでも感動するでしょう。 
 しかもそれは権力に阿るイスラム法学者達のいう事をすべて覆すような物であれば猶更でしょう。

 そこで彼はイスラム原理主義に傾倒し、その教えをひたすら厳格に守るようになる・・・・というところまではわかります。

 でもこれいつまで続けられますか?

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 例えば現在イスラム原理主義の台頭で、セックスに対しては非常な禁欲主義が広がっています。
 元来イスラム社会が厳しい女性隔離があったのですが、それがイスラム原理主義の台頭でドンドン厳しくなっているのです。

 でも男女隔離の厳しいところは、普通は同性愛に寛容です。 だからイスラム社会も近年までは同性愛には呆れるほど寛容でした。

 ところがイスラム原理主義の台頭で、同性愛も厳しく取り締まり始めたのです。 同性愛ってイスラム法上では違法なんですね。
 因みに売春等も完全に違法です。

 でもこれだと結婚できない人は、完全禁欲を強いられる事になります。

 一方、一夫多妻や畜妾は認められているのですから、イスラム原理主義団体の幹部などは複数の妻や妾を抱えているのです。
 
 複数の妻や妾を抱えている奴から「お前は未婚だからセックスするな!! 女の顔も見るな!!」なんて言われ続けて、いつまで我慢できるのでしょうか?

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 そしてもっと高尚な面から言うと、イスラム教がネットにより普及したのは、イスラム教の教理がコーランやイスラム法という形で、非常に明確に明文化されていたので、ネットとの相性が非常に良かったからです。
 
 しかしこれは教理の持つ矛盾や問題点を、検証しやすいという事でもあります。
 
 アヤーン・ヒルシ・アリはコーランを熟読したうえで、近代合理主義を選びイスラム教を棄教しました。
 彼女はそれでイスラム教徒たちから命を狙われているのですが、しかしコーランやイスラム法を熟知したら熟知したが故に、その教えを根源的に否定するという人は他にもドンドン出てくるでしょう。

 イスラム教は教理が明文化されていて、しかもそれに絶対服従しなければならない宗教なので、教理に一部でも疑念が出てくると、信仰そのものを全否定せざるを得ないのです。

 ところがインターネットを通じてその教理への理解が広がった事は、こうした信仰の否定への扉を開けてしまった事でもあるのです。

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 そして現在起きているのが、武漢ウィルスのパンデミックです。

 イスラム諸国でも感染爆発が起きています。
 しかもその感染爆発の引き金になったのは、集団礼拝でした。

 集団礼拝はイスラム教徒にとって最も重要な宗教儀礼です。
 しかしそれで救われるどころか、武漢ウィルスに感染して人がバタバタと死ぬような事態になってしまった・・・・・。

 これは一体どういう事か?
 アッラーはその教えを守る我々の命を奪うのか?

 しかし現実の感染爆発を前に、イランのようなイスラム原理主義国家さえ、集団礼拝を禁じざるを得ない状況です。

 自然科学と教理の対立は、キリスト教でもその信仰を揺るがせた大きな要因ですが、しかしこれが現在イスラム世界では天体の運行だの天地創造だのという抽象論ではなく、自分達の命に係わる問題で起きてしまったのです。

 ワタシはこのパンデミック以降、イスラム3.0への移行が始まるではないかとも思ってしまいます。

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2020-05-10 14:49

鳩山由紀夫に頼んだら? 平田オリザ

 裏の桜さん紹介しておられましたが、平田オリザという演劇関係者が、政府の「金よこすニダ!!」と醜悪なおねだりをして炎上しています。

 今回のパンデミックではいろいろな人のメッキが剥がれましたが、この平田オリザ始め自称芸術家・芸能人の醜態をさらしています。

 つまり連中はとにかく
 
 ウリに金よこすニダ!!
 ウリ達芸術家を保護しない日本は文化国家じゃないニダ!!
 
 と、必死に政府に金をねだるのです。

 しかしワタシは日本政府は、コイツラには一銭も支援する必要はないと思います。
 イヤ、してはいけないのです。

 本来政府が支援してよい芸術というのは、演劇なら歌舞伎や文楽や能狂言など、伝統文化に属する物だけだと思います。

 これらの演劇は、歴史的評価が完全に定まっていますし、伝統の形式を維持したまま、将来に残すべき物ですから、この継承を政府が支援するのは当然でしょう。

 しかしそれ以外の演劇や芸能には、このような歴史的に定まった評価があるわけではありません。
 どんどん生まれては消える現代劇や無数にある劇団の中で、政府がどれかを選んで支援することになると、その選定が利権として問題化するのは必定でしょう?

 そして政府が支援する芸術を選定するとなると、当然「芸術」は支援金を得るために政府に媚びる事になります。
 媚びなくてもそもそも政府の金に依存して存在するという事で、芸術が国家依存になってしまうのです。

 これでは平田氏など自称芸術家たちの反権力・反国家・反体制の芸術の存在そのものを自ら否定することになってしまうではありませんか?

 さらに現実問題として政府とか国家とかには、そもそも優れた芸術を発見し育てる能力はないのです。
 なぜなら政府や国家が芸術を支援するとなれば、それは多くの国民が納得できる芸術に限るしかありません。 
 
 しかし多くの国民が納得できる物とはつまり一般的な社会常識的や価値観に沿う物という事になってしまいます。 
 これではどんな優れていても革新的な芸術は外される事になります。

 実際、芸術の歴史を見てもわかりますが、印象派の画家など革新的な芸術を切り開いた芸術家たちが、社会から認められず困窮したという例は多数あります。

 だから歴史を学べばわかりますが、芸術を育ててきたのは、国家ではなく芸術に理解のある個人なのです。
 
 それはロレンツォ・デ・メディチのような芸術的感性を豊かに持つ大富豪が多くの芸術家のパトロンとして彼等を庇護するという場合もあります。

 勿論、芸術を育てた人間が君主など権力者だった場合もあります。 ロレンツォ・デ・メディチもフィレンツェ公国の支配者でしたし。
 また観阿弥のパトロンだったのは足利義満です。

 しかし彼等が勝手に芸術家の支援をできたのは、彼等が専制君主として国民の意思を無視して、自分の感性だけに従って金と権力を使う事ができたからです。

 例えば民主主義国家の政府機関が公金で、カラバッジョのような殺人犯を支援できるのでしょうか?

 勿論、芸術を育てる個人というのは、別に大富豪や大権力者だけには限りません。

 日本では江戸時代から、歌舞伎に熱狂した庶民が歌舞伎を育ててきたし、現在の漫画文化を育てたのは50円玉を握り占めて少年漫画誌を買いに行った子供達です。
 江戸幕府も、また少年漫画誌が生まれ育った時期の日本政府も、このような文化には極めて否定的で、支援どころか色々な嫌がらせや繰り返しました。

 だから平田オリザ氏が芸術家して金に困っているというなら、彼の演劇のファンから支援か、あるいは彼の演劇に理解のある大富豪の支援を求めるべきなのです。

 平田オリザ氏って鳩山由紀夫政権で内閣参謀関与だったんでしょう? 
 鳩山由紀夫の演説原稿を書いたのも平田氏なんでしょう?

 だったらなんで鳩山由紀夫氏に支援を求めないのでしょうか?
 平田氏は鳩山由紀夫氏の政治姿勢に完全に共感したから、鳩山政権に協力したんでしょう?
 だったら鳩山由紀夫氏だって平田氏の芸術を理解してくれるはずじゃないですか?

 そして鳩山由紀夫氏は1500億という史上最高額の脱税を行ったほどの大富豪です。
 
 脱税だけで1500億もできるという事は、それをはるかに上回る収入があり、そして資産もあるという事ではありませんか?

 これだったらロレンツォ・デ・メディチがドナテッロの行ったような超寛大で気前の良い支援だってできますよね?

 だから安倍政権なんかにおねだりするのはやめて、まずは鳩山先生のところにご挨拶にでも行くべきでは?
 
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2020-05-07 14:32

ホントに韓国を見習ってもよいの?

 テレビでは今も必死で韓国礼賛を続けています。
 
 小倉智昭「頭を下げて」 韓国にコロナ対策聞くことを提案

 イヤ、アンタはテレビ局なんだからさ、韓国の対策を聞きたかったら、頭を下げるとかそういう前に、韓国特派員にでも取材させたら?

 しかしホントに韓国のやり方、日本でやってもいいんでしょうか?
  
 確かに韓国は現在、韓国政府の発表が正しいければ、新規感染者が数名という日が続いています。
 これなら完全に抑制に成功したといえるでしょう。

 でもこれってテレビがあおるような大量検査が理由ではありません。
 そもそも現在のところ韓国は世界的にみて特に検査数が多い国ではないですし、総人口の1~2%検査をすれば感染が防げるというのも、おかしな話です。

 COVID-19 Coronavirus Pandemic

 上のサイトの左端が人口百万人当たりのテスト数を、多い順番に表示していますが、韓国よりはるかに多い国が多数あります。
 因みにこうした国々のほとんどは、人口当たりの死者と感染者は日本よりはるかに多いのです。

 それでも韓国が日本に比べて大量の検査をしていることは確かですが、しかし韓国は最初から日本のテレビ局があおるような全数検査などは想定していませんでした。

 韓国は中国との関係から中国から渡航拒否も最後の最後までできず、逆に中国側から韓国から渡航っを拒否されてしまいました。
 
 しかし韓国政府側は何とか感染拡大を防ごうと、大規模集会の自粛などで対応しようとしたのですが、カルト教団の一つがこれに従わず大規模集団感染を起こしてしまいました。
 
 このカルト教団の信者が20万人にも及んだため、この集団感染追跡の過程で、大量検査をやらざるを得なくなったのです。

 幸い韓国には医療ベンチャーが多数あって、検査キットについては、質はともかく量は確保できたのです。
 また徴兵制を使って医学生を検査官として大量に動員できたのです。

 それでは日本でこんなことができるのでしょうか?

 実は検査官も検査技師も感染の危険のある仕事です。
 それでも徴兵されたら戦争と同じですから、危険を理由に拒否はできないでしょう。

 でも日本でそれができますか?
 日本医師会では2月から既にコロナ感染の危険があるとのことで、防護具の調達や使用ができない場合はインフルエンザの検査も避けるようにとの通達を出しているのです。

 コロナ感染のPCR検査もインフルエンザの検査も、鼻の奥に綿棒と突っ込んで検体を取らなくてはならないのですが、その時に被験者がくしゃみをしてしまい、検査官がその飛沫を浴びると感染してしまうのです。

 また検体を検査するには熟練した検査技師がバイオハザードの設備を持つラボで行うしかないのですが、検査技師が感染する危険があり、特別な設備の必要な検査を、喜んでやりたがる民間検査会社など皆無でしょう?

 そして感染初期に盛大に検査をやった国がほとんど全部と言ってよいほど、感染爆発をしているのを見ると、検査そのものが感染拡大の原因になった疑いをぬぐえません。

 というのはNYや韓国での検査の様子を報道する写真等を見ていると、大勢が列を作って、防護服も手袋も取り換えずに次々と検査していたりと・・・、マジに怖いのです。

 ともあれ韓国ではこうしたことを強制するのが可能なのは、この国が元来準戦時体制で、徴兵制以外にも私権の制限が極めて容易で、こういう事を簡単に国家が強制できる体制だからでしょう。

 一方、日本の場合はライブハウスなど明らかに集団感染の原因となった業種の休業さへ「自粛要請」という形でしかできないのです。
 だから集団感染が起きた直後にわざわざ「緊急ライブ」なんてことをやった悪質なライブハウスを処罰することもできませんでした。

 例え休業補償を政府が出すことにしても、補償額で折り合わなくて、もめればそれ以上はどうしよもないでしょう?

 そして現在、韓国で感染拡大を阻止している政策は、検査ではありません。
 前期のように検査そのものなら韓国は世界的にはそう多い方ではないのです。

 現在韓国で感染を阻止しているのは、実は日本のクラスターつぶし同様の対応です。
 ただし日本のクラスターつぶしでは、クラスター班の人たちが、感染者に話を聞くだけです。

 クラスター班の人たちには警察のような権限はないので、返答を拒否されたらそれ以上どうしようもないのです。
 
 だから「夜の街クラスター」も感染者の年齢や居住地などの状況証拠から推定されるだけで、原因となった店を特定して閉店要請などもできないのです。 
 だって風俗へ行った事など人に言いたくないし、風俗店の人たちもお客のことを話したがりませんから。

 しかし韓国の場合は、感染者のスマホの位置情報やクレジットカードの使用歴などを、国家が強制的に調べることができます。
 だから感染経路不明の感染者は2%程度です。
 
 そしてさらにこれを開示しています。
 一応個人名だけは伏せられているのですが、しかし友人知人など周りの人間にはわかってしまいます。

 そりゃそうでしょう? 
 日本では個人情報の開示には極めて慎重ですが、それでも2日に保健所に嘘をついて帰郷した女性の実名等がネットに上がっていました。

 それなのに行動記録を全部開示されたら、どうしようもないでしょう?

 勿論こうして感染経路を明確することは、感染拡大防止には非常に効果的なのです。 そしてスマホの記録等を使えば、これはそれほど難しい技術ではないのです。
 だからアメリカでもグーグルなどIT企業各社が、このためのシステム開発を始めました。

 しかしこうやって個人の行動記録を丸裸にして、それを例え保険衛生に限定した機関と雖も国家機関により監視するという事が民主主義国家で許されるわけがない!!

 これでこの話は立ち消えになったのです。

 けれども韓国ではこれを国家機関だけではなく、感染者の名前は匿名とは言え全部開示しているからすごいです。
 なるほどこれなら誰も感染者やその近親者には近づかないので、感染は拡大しないでしょうね。

 でも、こんな事をしてよいのですか?

 こういう事ができると例えば、野党議員や反政府活動をしている人たちのプライバシーもまた政府から丸裸になります。

 例えば先日立憲民主党の議員が、国会で安倍明恵氏の行動を問題にした挙句、自分は風俗店に行っていた事を週刊誌にすっぱ抜かれて離党に追い込まれました。
 
 しかし韓国式のシステムが導入されると、こうした情報を週刊誌以前に政府に握られるようになるのです。

 マジに韓国を礼賛している反安倍派の人たちは、これをどう思っているのでしょうか?

 けれども韓国では保守派、反文在寅派の人たちも、これは問題にしてないようです。
 そして韓国国民は韓国がコロナ抑制に成功したことで舞い上がり、それが文在寅政権の選挙大勝利につながりました。

 それはつまりは韓国という国は、臨戦態勢、準戦時体制の国家であり、国民全体が非常時の私権の制限に全く違和感を持っていないからでしょう。
 
 しかしそればかりでなく日頃、日本で「民主主義が~~!!」と言い続ける在日コリアンの言論人までが、韓国の対応を絶賛しています。

 こうなると結局韓国人の感覚では「個人」というものの理解が、日本人や西欧人とは根源的に違うのか?と思ってしまいます。

 しかし日頃、日本を貶め韓国を礼賛することを仕事にしている日本人の自称リベラリストたちは、どう思っているのでしょうか?

 韓国を見習え!!
 
 と言いながら、検査をあおるだけで、本当の韓国の感染防止対策を絶対に紹介しないところを見ると「これは不味い」と思っているのかもしれませんね。

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2020-05-04 12:53

人工呼吸器の怪 私を殺さないで!

 短足おじさんのエントリー「武漢肺炎>NYの惨状 上」で紹介してくださった記事にすごく気になる一文があります。


最もつらかったのはどんなときでしたか。

ヘイゼルさん:これが一番つらい、と思っても、それと同じくらい、あるいはもっと悲しい体験をして塗り替えられる。その繰り返しで、つらいシーンは枚挙にいとまがありません。

 ある50代のイタリア系の男性は、呼吸が苦しい状態に陥っていました。でも、廊下に響き渡るくらいの大きな声で叫んでいた。人工呼吸器を装着しないといけなかったのですが、看護師たちに大声で、涙ながらにこう懇願していたのです。

 「お願い、お願いだから人工呼吸器をつながないで! お願いだから、私を殺さないで!」

 何度も何度も、泣きながら訴えていました。すると、周囲の看護師たちも泣き始めました。人工呼吸器を装着したくない気持ちを痛いほど理解できたからだと思います。

 他の病院のことは調べてみないと分かりませんが、私が勤務していた病院では、人工呼吸器をつないで生還した例は1割ほどで、9割が亡くなっていました。人工呼吸器につながれるということは、死刑を言い渡されるようなもの。そのことをほとんどの患者さんが知っていて、彼も知っていました。だから泣いて拒んだのです。

 「お願いだから私を殺さないで」

 それが最期の言葉となり、彼は翌日に亡くなりました。


 このヘイゼルさんというのはNYの病院で武漢肺炎患者を担当した看護師です。
 しかしこの患者の叫びはショッキングです。

「お願い、お願いだから人工呼吸器をつながないで! お願いだから、私を殺さないで!」

 だって少し前まで、イタリアやスペインでの感染爆発で人工呼吸器が不足し始めたとき、若い人に人工呼吸器を譲って死んでいった高齢者の話が美談として報道されていたではありませんか?

 そしてイギリスでは現在も人工呼吸器が不足していて、一旦人工呼吸器をつけても一定時間内に改善がみられなければ外すという事になっているようです。
 外す前に親族に連絡は来るのですが、しかし親族もそれを拒否できないようです。


 個人ブログからの情報ですから、病院側の判断基準等の理解が不十分かもしれません。
 しかし実際にイギリスに暮らしている人の目から、こういう事態に置かれた人々の悲痛さが、強烈に伝わってきます。

 ワタシだって自分の両親に同じことが起きたら、冷静に考えて幾ら回復の望みがなくても、最後まで人工呼吸器は外さないでほしいと思うでしょうから・・・・・。

 ところがNYの場合は人工呼吸器をつけられそうになった患者が「お願い、お願いだから人工呼吸器をつながないで! お願いだから、私を殺さないで!」と叫んでいるのです。

 しかし上記の記事内でも触れられていますが、実際にNYの病院では人工呼吸器をつけられた患者の9割が死んでいるのです。

 
 人工呼吸器を使用のコロナ患者、9割近く死亡-入院患者対象の米研究
2020年4月23日 13:18 JST  ブルームバーグ
 ニューヨーク市や周辺地域の新型コロナウイルス患者2600人余りを対象とする大規模な研究で、人工呼吸器の使用を余儀なくされた患者の致死率が88%と非常に高い数字になったことが分かった。
  研究はニューヨーク市とロングアイランドなどにある12の医療機関に3月1日から4月4日までに入院した患者が対象で、米国で新型コロナ入院患者について発表された研究としてはこれまでで最大級。研究成果は医学誌ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(JAMA)に掲載された。
  対象となった患者のうち死亡は553人と、全体の21%を占めた。ただ人工呼吸器が必要になった重症者(全体の12%)だけに限ると、致死率は88%に上昇。さらに、65歳以上で人工呼吸器を使用した患者の生存率はわずか3%だった。男性は女性よりも致死率が高かった。
  執筆者は論文で「人工呼吸器を使用した患者は致死率が高いという結果は、米国の重症患者を対象とするより小規模な研究結果と類似している」と説明した。


 なるほどこれでは「人工呼吸器=死」ですから、患者だってパニックになります。
 
 実はNY州知事はこの武漢肺炎感染拡大に備えて、膨大な病床を用意するとともに、これまた膨大な人工呼吸器を用意したそうです。
 この顛末は苺畑カカシさんが解説してくださいました。
 
 ワタシも獣医師が使う動物用の人工呼吸器まで集めたという記事を読んだ事があります。

 そういう事までやったせいか、NYでは人工呼吸器が不足するという状況にはないようです。
 
 しかしその人工呼吸器を使った患者の88%が死んでしまうとなると、人工呼吸器による治療は無駄なのか?と思ってしまいます。

 実際朝日新聞がこれと取り上げて、「医療資源やマンパワーの多くを重篤なICU管理の患者に注ぐことには、考え直す余地がある。」などと書いているのです。

 しかしそれだとドイツでの致死率の低さをどう説明するのでしょうか?

 ドイツは感染者の数ではイギリス・フランス・イタリアなど周辺諸国と変わらないのですが、しかし死者数も人口比での死者数も、これらの国々に比べても、またアメリカに比べても圧倒的に低いのです。 

 朝日新聞も含めて日本のマスコミはこれを、ドイツの持っていたICUの多さ、ドイツには人口比でイタリアの10倍近いICUがあり、そのために感染者は多くても、死者は少なくても澄んでいると説明してきました。

 実際ドイツはICUに余力があるので、一部ですがイタリアから重症者を受け入れて治療したりしています。

 そして「ドイツは成功した!! 日本は失敗した」と言ってきたわけです。 
 実際には人口比ではドイツの死者は日本の20倍なのですけど、そういう事実はマスコミは興味を持ちませんから。

 これだとやっぱりICUは有効という事になりますよね? 
 武漢肺炎でICUに入る場合は人工呼吸器を使うのが普通だそうですから、人工呼吸器は有効という事になりますよね?

 因みに日本は20代の患者が2人重症化しましたが、その時は人工呼吸器やエクモを駆使して回復、退院にまでこぎつけました。
 
 他の患者ではどうなんでしょうね?
 人工呼吸器を使用する状態になれば9割が死ぬとかいう話は、今まで出ていないのですが・・・・・。

 で不可解なのがNYの惨状なのです。

 そもそも全米でもなんでNYばかりこんなに悲惨な事になっているのか? 
 すごく不可解なのです。

 だって例えばカリフォルニア州などに比べても、死者も感染者も圧倒的に多いのですから。
 
 NYもカリフォルニアも国際的な大都市を抱えており、移民や観光客、不法移民やホームレスなど感染症管理には厄介な人たちを多数抱えているという点では、同様の条件なのに、なんでNYばかりがこんな無残な事になっているのか?

 それでもクオモNY州知事は絶大な支持を受けているというから、益々不可解なんですけどね。

 因みにアメリカで人口比で一番死者数が少ないのは、ハワイ州なのですが、ここは観光客が非常に多いので、感染が持ち込まれる条件はNYやカリフォルニア以上に悪かったはずなのに、なぜか全米では最低レベルの被害で済んでいるのです。

 今回の武漢肺炎感染による被害は、国によりすごく状況が違います。
 そしてアメリカなど同じ国内でも、被害状況は全く違います。

 今はどの国も火事の最中というか、現状の感染対策に忙殺されているので、他国の感染対策の研究どころではないのでしょう。
 でも今後これが終息したら、この国家や地域ごとの感染対策の違いと、その結果というのは大きな研究課題になるのではないかと思います。

 そしてそれはきっと重大な政治問題になるでしょうが、しかしこれを冷静に研究すれば、今後の感染症対策にとって大きな利益になるでしょう。


オマケ

 関係ないど、昨日近所の銭湯に行ったらマスクを一枚くれました。
 実は5月1日に行った時もくれたのです。

 ここは4月21日から30日まで感染防止とかで休業していました。 
 それで5月1日にマスクを貰った時は、再開の記念品と思ったのですが、しかし昨日またもらったので驚きました。

 しかしこうなるともうマスクは市場に十分出回り始めたのでは?

 因みにアベノマスクはまだ届きません。
 いつ来るのかもわかりません。

 でもアベノマスクがマスクバブルを崩壊させて、マスク投機家を破滅に追い込んだ事は間違いないのでは?


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2020-04-18 12:35

42万人死ぬ? 西浦教授の予想について

 西浦教授が集近閉ウィルスについて「感染拡大防止対策を何もしなければ42万人が死ぬ」と言った事について、いろいろな批判があるようです。

 しかしワタシはこれは妥当な数字だと思います。

 そもそもこのウィルスは感染防止対策をしないで放置するとどれだけの人が感染するのでしょうか?
 
 ワタシはダイアモンドプリンセス号が良いモデルになると思います。
 あの船は1月20日に一人の感染者を乗せてから2月5日に横浜で船内隔離が始まるまで16日間、気密性の良い船内で、立食パーティ、ビュッフェでの食事、ライフハウスでのコンサート、スポーツジムなど、コロナウィルスの集団感染の為にできる限りの事をやり続けました。

 結果3700人のうち712人が感染しました。
 つまりこれが感染率の最大値と考えてよいのではないかと思います。

 全部が全部感染するわけではないのです。
 夫婦で16日間のクルーズと船内隔離期間の多くを同じ船室で過ごしながら、片方しか感染しなかった例も結構あるようですから、幾らウィルスにさらされても感染しない人も結構いるのではないかと思います。

 ダイアモンドプリンセス号乗客乗員 国籍と感染者数

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 ダイアモンドプリンセス号もこの手のクルーズ船の例にもれず乗客の平均年齢が70.1歳と言う高齢者です。
 それでも感染した人は全体の2割程度ですから、この2割と言うのが、感染率の最大値ではないかと思います。

 そして現在のところ死者は12人です。
 712人が感染して死者は12人と言うのは、致死率1.7%ですが、これは乗客の平均年齢が非常高いからです。
 
 このウィルスの致死率は高齢になるほど高くなり、80代になると10%を超えます。
 逆に40以下の場合はほぼゼロで、この世代で死んだ人は、殆どが厄介な既往症を抱えていたようです。

 で、ここから単純に考えると、感染拡大防止対策を何もしなければ、年齢に関係なく日本人の2割が感染します。
 しかし若い人は殆ど死なないし、治療しなくても大人しく寝ていれば治ります。

 けれども高齢者はそうはいきません。
 
 ところで日本の高齢化率は20%強です。
 つまり日本には総人口1億3千万人の2割、2600万人の高齢者がいます。

 この二割が感染するとなると560万人が感染する事になります。
 ダイアモンドプリンセス号の例に倣えば、このうち死亡するのは2~3%、10~15万人程度でしょう。
 
 因みにコロナ感染が始まる以前も、日本では毎年10万人ほどが肺炎で死んでいました。
 そしてそのほとんどは高齢者でした。 
 肺炎は高齢者にとっては怖い病気で、死亡原因の上位3位前後を占めていました。

 だからコロナが蔓延したらこれが二倍に増えると考えればよいのでしょうか?

 しかしダイアモンドプリンセス号の乗客の場合は、医療体制が万全の状態で治療を受けられたのです。
 
 イタリアやスペイン、そしてNYの状況を見ればわかりますが、感染爆発してしまえばそうはいきません。
 こうなってしまえば高齢者が重症化した場合は、モルヒネを与えて安楽死させるしかないという状況になります。

 こうなると高齢感染者の一割・二割、50万人、100万人が死ぬことだって十分あり得るのです。
 それを考えると西浦教授の42万人と言う予想は、むしろ控えめの数字と言う事になります。

 因みにイギリスは最初、感染拡大を放置して所謂集団免疫を獲得する作戦を考えたそうですが、これだとその前に医療崩壊が起きて43万人が死ぬという予想が出て、放棄したようです。
 
 この集団免疫とは6~7割の人が感染して免疫を獲得する事で、流行を終息させるという話のようです。
 しかしいずれにせよ人口が日本の半分のイギリスで43万人が死ぬという予想なら、日本はその倍死んでも不思議はないわけです。

 こういう面から見ても「感染拡大を放置すれば42万人死亡」と言う西浦教授の計算はむしろ控え目と言うべきでしょう。

 但し4月17日の、日本の死者は累計150人程度です。
 だから「この程度の疫病をそれほど恐れる事はない」という意見も出ています。

 しかしこれは日本国民が1月から感染防止に努めて、特に3月以降は、花見や宴会、潮干狩りやコンサート、結婚式までも自粛してきたからです。

 3月のお彼岸を挟んでの三連休に少し感染者数が減ったので少し気を抜いたら、たったそれだけで一気に感染者が増えたではありませんか?
 
 これだと緊急事態宣言で感染者の増加を減らすことができても、その後気を抜いたらまたまた感染者台増加と言う事も十分あり得るのです。

 というか、我慢に我慢を重ねて、人との接触を減らすことで感染者数の増加を抑えても、ウィルスは消えるわけでも、感染しなくなるわけでもないのです。
 外出禁止などの措置で感染が減るのは、あくまで感染の原因になる人と人との接触が減ったので、感染が減っただけなのです。
 だから人と人との接触が戻れば感染もまた元通りに増えていくのです。

 つまり感染拡大を抑える為には、延々と人と人との接触を制限し続けるしかないのです。
 最初からそういう作戦なのです。

 そうやって感染のスピードを抑制し続ける事で、医療崩壊を防ぎ、何とか医療の恩恵を受ける事なく死ぬ人だけはなくそうという作戦なのです。

 では一体いつまで我慢すればよいのか?
 ワタシはこれは前記のようにダイアモンドプリンセス号の例から、国民全体の2割程度が感染するまでだと思います。
 しかしそれがいつになるかはわかりません。

 これは非常に辛い持久戦です。
 
 日本はまだ欧米諸国のような厳格な外出禁止はしていませんが、しかしそれでも既に経済には甚大な影響が出ています。
 
 経済への影響も大変ですが、そもそも何か月も家から出られないなどと言う生活に、人間はいつまで耐える事ができるのでしょうか?

 日本政府は昨日、希望者全員に一律10万円の給付を発表しましたが、こんな事ができるのは実は財務省のプロパガンダと違って日本の財政が非常に良いからです。
 
 イタリアはまだ大量の死者が出ているのに、商店の開店を認めたと言いますが、これは経済的にも精神的にも国民の忍耐が限界になったという事ではないでしょうか?

 イタリアは財政もよくないし、それに忍耐強い国民性でもないから・・・・・と、言ってしまえばそれまでですが、しかし忍耐と財布に限界があるのはイタリア人ばかりではないのです。

 そして悪魔は囁きます。

 感染が爆発しても死ぬのは年寄と病持ちだけだろう?
 年寄死んでも村絶えん
 これで年寄が1~2割死んだら、福祉予算は激減するし、年金財政もぐっとよくなるぜ。
 年寄が抱え込んでいた資産が、若い世代に相続されて、経済も活性化するぜ。
 元来年寄とか病人と言うのは、さっさと死ぬべきモノなんだよ。
 コイツラが死んでも生産性が減るわけでもなければ、国力が落ちるわけでもないんだぜ。
 それをいつまでも生かしておくから、介護の為に移民を入れるとか、余計な事をしなくちゃならなくなるんだぜ。
 どうだい?
 この際、厄病神様の思うままにしていただいて、お前たちはお前たちで、今まで通りの生活を楽しんだらどうだ?
 医療崩壊を避ける為なんて言って、行動規制なんてやっているといつまでたっても感染は続くぜ。
 行動規制なんかやめて一気に感染爆発させたら、一ヶ月程でくたばる奴は全部くたばって綺麗に片がつくんだぜ。
 こんな我慢比べを続けても、御褒美はぼけ老人の介護負担が増えるだけなんだぜ。

 今後この悪魔の囁きに乗る国が必ず出るでしょう。
 そして大変恐ろしいけれども、この悪魔の囁きに乗った国は、実際に福祉負担も減り、経済が活性化して、出生率が上がったりするのではないかと思うのです。 

 どの道、途上国や内戦中の国など、感染防止が不可能な国は沢山あり、全世界的に見ればこのウィルスを撲滅させることは不可能です。
 だから鎖国でもしない限り、どんなに防疫に努めても、繰り返し繰り返し感染の波が続くことになるでしょう。 

 勿論、希望はあります。
 現在、アビガンやレムデシビルなどの薬効がわかってきましたし、いずれはワクチンもできるかもしれません。

 ともかくそれまで持久戦を続けられるかどうか?
 そしてその持久戦の先に何があるか?

 悪魔の誘惑は続くのです。

 
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