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2024-04-14 10:29

痛恨のボタンホール

 昨日の午後、パンを買いに出ると辛夷の花が咲いていまし
 遊歩道の雪も完全に溶けたので、遊歩道を通って行こうとして、見上げたら辛夷の花が咲いていたのです。
 気が付けばもう4月も半ばです。
 辛夷が咲く頃なのです。
 ホントに春が来たのです。

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 辛夷は札幌の花木で春一番に咲きます。 木々がまだ芽吹く前、枯れ木で黒々とした山肌に白粉を履いたように白く咲きます。
 これから山の春化粧を始まるのです。 
 そしてこれが花の爆発の前兆になります。 辛夷が咲けば、間もなく梅も桜もレンギョウも林檎も桃サクランボも一度に咲き始めるのです。
 だから毎年辛夷の花を見ると、ドキッとするのです。
 「いよいよ始まる!!」

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 ワタシはすっかり上機嫌で自転車を飛ばしてパン屋に行きました。 そして喜んでケーキまで買ってしまいました。 ホントは食パンだけ買う予定だったのに・・・・・。
 しかしパン屋を出ると空が曇り始めたので、そのまま真っすぐ帰りました。

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 そして家に着くと今度は眼が痛み始めました。 こうなるともう目を保冷剤で冷やして寝るしかありません。 痛みで食欲も吹っ飛び、せっかく買ってきたケーキも食べる事ができませんでした。
 ワタシは30代からこの眼痛に悩まされていました。 読書などで眼を使うと猛烈な眼痛に襲われる事があるのです。 だから大好きだった読書もほとんどできなくなりました。
 眼痛は夜になっても収まらず、早々と寝てしまいました。 眠っている間は痛みを感じないだけ救いです。

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 それにしても何でまた眼痛が出たのか?
 最近は読書もしていないのに・・・・・。
 でも一昨日、ボタン付けをしたのです。 これが原因で間違いないでしょう。
 ワタシは一昨昨日パジャマを作りました。 でもまだボタンを付けてなかったのです。
 そして同じ日にiPadを壊しました。
 だから一昨日は街の電気屋へ行って、iPadを買いついでにパソコンも見てくる予定でした。 でも一昨日はなんか疲れて体調が今一なので、街まで出かける元気はありませんでした。

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 それでパジャマのボタン付けをする事にしたのです。  
 ボタンはワタシのボタンコレクションから選びました。 ワタシは服を捨てる時に取っておいたボタンやフリマで買ったボタンなどを集めてチョットしたボタンコレクションを持っているのです。
 服ができた時、最後にこのコレクションからボタンを選んで付けるのは、ワタシの洋裁の最大の楽しみなのです。

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 ボタンを付けるにはボタンホールを開けなければなりません。 ジグザグミシンがあればこのボタンホールの始末をミシンでできます。
 でもワタシのミシンは昔友達から貰った半世紀以上前の物なので、直線縫いしかできないのです
 半世紀前のミシンでも、故障は一切ないので今も大事に使っているのです。  だからボタンホールだけの為にジグザグミシンを買う気にはなれません。
 それにしても半世紀前の物が何のメンテナンスもしないまま普通に使えるって・・・・、ミシンと言う機械の完成度は凄いですね。

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 でもそれでボタンホールの始末は自分の手でやる事になります。 専用のノミでボタン穴を開けたら、その穴の周りにボタンホールステッチを施して生地がほつれないようにするのです。
 ボタンホールステッチ用の糸は服の生地が薄地なら絹の手縫い糸、厚地ならボタンホール専用の穴糸を使います。 糸の色は服の生地の色にあわせます。
 しかしこれも母から受け継いだコレクションがあります。 だから糸を買いに行かなくても、生地の色に合う糸があるのです。

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 今回作ったパジャマは淡い黄色、所謂玉子色ですが、コレクションの中にも綺麗な玉子色の絹糸手縫い糸があったのでそれを使いました。
 ボタンは4つつけました。 だからボタンホールも4つです。
 結構時間もかかり面倒ですが、しかしこういう作業を地道にやるのもまた洋裁の楽しみですから、ワタシはゆっくりとボタンホールを仕上げていきました。
 しかし最後の一つを仕上げている時、眼に痛みを感じました。
 「ヤバイ!!」 これはまた眼痛がくるんじゃないか?とは思いました。
 でもここまで来たら最後までやるしかありません。 だから最後までやってボタンを全部つけたのです。
 
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 ボタンが付くとホントの完成です。
 最後の方は眼が痛くてボタンホールがゲジゲジみたいになったけど、それでも遠目にはわからないし、コレクションの中にあったボタンはパジャマの生地ととってもよく似合いました。
 それでこのパジャマは、ワタシがこれまで作ったパジャマの中では一番素敵なパジャマになりました。 
 だから一昨日は大満足だったのです。

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 しかし、昨日その代償が来たのです。
 実は昨日の朝から何となく眼が痛く調子が悪かったのです。 だから昨日も街中の電気まで行くのはやめてパン屋にだけ行くことにしたのです。
 それでも帰宅後猛烈な痛みで寝込む羽目になったのです。
 そりゃね、ボタンホールだって眼を使う事では読書と同じだから、仕方ないですよ。 でも辛かったです。

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 保冷剤で眼を冷やして横になりながらまた思い出したのが、横井庄一さんのボタンホールです。
 横井正一さんは1941年に召集されましたが、1944年8月にグアム島で戦死したとされていました。
 しかし横井さんとその小隊5名は生存していたのです。 そしてジャングルに潜伏したままゲリラ戦を続けようとしていました。
 こうし横井さん達は終戦を知る事もできないまま、ジャングルに潜み続けたのです。 この間に二人が投降、更に二人はジャングルの中で死にました。
 横井さんは1人が生き延びてジャングルで暮らし続けたのです。

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 横井さんが帰国したのは1972年です。
 横井さんは食料を集めている時に現住民に見つかり確保されたのです。 
 これは当時大きなニュースになりました。 
 しかし終戦を知らないままジャングルで青春を過ごしたのは余りに痛ましい話でした。

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 この時のニュースの中で横井さんがジャングルの中で作った服の写真が出てきました。 横田さんは何と自分で機織りの織機を作り、ジャングルの植物の繊維から作った糸で布を織り服を作っていたのです。
 しかしそれが実に素晴らしい物でした。
 原始人が着ているようなモノではなく、衿やボタンやポケットもきちんとついた紳士服だったのです。
 横井さんは実は元々プロのテーラーつまり紳士服の仕立職人だったのです。 だから自作の布をオーダーメイドの紳士用ジャケット仕立て方で仕立てていたのです。

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 オーダーメイドの紳士服のボタンホールを見た事がありますか?
 今はオーダーメイドスーツを作る人など余程の金持ちぐらいですが、70年代ぐらいまでは一般のサラリーマンも作っていました。 それでワタシの父のスーツも皆オーダーメイドでした。
 オーダーメイドスーツだとボタンホールは職人さんが穴糸をつかって手縫いでボタンホールステッチで始末します。
 これが素晴らしく綺麗で、ミシンの仕上げとは比べ物になりません。
 既製服のジャケットのボタンホールは勿論ミシン仕上げです。 これは普通の家庭用ジグザグミシンでのボタンホールなんかよりは遥かに良くできています。 何とか職人の手仕事らしく見せようとしているのです。
 でも本物の職人仕事とは一目で見分けられます。 機械がいくら頑張っても、職人技には全く敵わないのです。
 勿論ワタシのボタンホールなんかとは比べ物にもなりません。 同じ人間が作ったモノとは思えない程です。
 ニュース写真で見た横井さんのボタンホールも正にこのオーダーメイドスーツのボタンホールでした。

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 それでワタシはボタンホールの始末をする度に、あのニュース写真の横井さんのボタンホールを思い出すのです。
 ボタンホールの始末のような単純作業をするときは、色々な事がアタマをよぎるんですが、横井さんはジャングルの中で一人ボタンホールステッチを施していた時、何を考えていたのでしょうか?
 絹の穴糸を使って、上質なウール生地のジャケットを仕立てていた頃を思い出していたのでしょうか?
 あの服を仕立てている間は、ジャングルでゲリラ戦を戦う軍人ではなく、テーラー横井だったのでしょうか?

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 ワタシの眼痛は幸い、今朝には収まりました。
 だから今日、明日にでも街に出て、iPadを買い、できたらパソコンも買ってきます。

  1. 札幌の四季
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コメント

こんにちは😃

痛みが治って
良かったですね。

身体のどのパーツにしろ、
痛みは心身を疲弊させます。
  1. 2024-04-14 16:30
  2. URL
  3. kokoro #-
  4. 編集

此方は桜は一昨日くらいは満開絶景でしたが現在は半分、葉桜になってしまいました。


ところでエントリーとは関係ないけど、自分は今、能登の被災地に来ています。
明日から1週間泊まり込みで被災地復興作業に関わります。
ボランティアではなく会社の仕事で、ですけどね。
まだ作業現場は見ていませんが、泊まり込みの宿舎に来る途中で見た道筋は、所々に壊れた建物を見かけましたが、さほどの数は見ませんでしたが、明日行く現場ははたしてどんな情景なのやら………。
  1. 2024-04-14 18:27
  2. URL
  3. 温泉猫 #-
  4. 編集

お加減はいかがですか?
今日は本当に暑いくらいの馬鹿陽気でした。こんな時に熱中症になったり体調を崩しやすいんですよね。

それにしても、ボタンホールまで手縫いで作ってしまうとは、よもぎねこ様の裁縫は玄人はだしですね。

話は変わりますけど、横井正一さん(横田ではなく横井です)は敗戦をご存知でした。知っていたからこそ「現地の人に見つかったら殺される」と思って隠れていたんです。
横井さんは愛知県出身なので中部地区ではたびたびマスコミに取り上げられてますので(選挙に立候補したり)。
  1. 2024-04-14 21:44
  2. URL
  3. 月の猫 #-
  4. 編集

Re: タイトルなし

> こんにちは😃
>
> 痛みが治って
> 良かったですね。
>
> 身体のどのパーツにしろ、
> 痛みは心身を疲弊させます。
 
 ありがとうございます。
 ホントに参ります。
 痛みが出ている間は、眼を瞑ってを保冷剤冷やすより他にどうしようもありません。 痛み止めも効きません。
 だから何もできません。
 
 でも一日で収まってくれて助かりました。
 
  1. 2024-04-15 08:48
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

Re: タイトルなし

> 此方は桜は一昨日くらいは満開絶景でしたが現在は半分、葉桜になってしまいました。

 満開絶景が一日で葉桜って何だか切ないですね。
>
>
> ところでエントリーとは関係ないけど、自分は今、能登の被災地に来ています。
> 明日から1週間泊まり込みで被災地復興作業に関わります。
> ボランティアではなく会社の仕事で、ですけどね。
> まだ作業現場は見ていませんが、泊まり込みの宿舎に来る途中で見た道筋は、所々に壊れた建物を見かけましたが、さほどの数は見ませんでしたが、明日行く現場ははたしてどんな情景なのやら………。

 大変ですね。 
 能登地震は液状化とかこれまでの地震と違う現象が起きているし、元来交通の不便なところなので、色々大変でしょうが、頑張って下さい。
  1. 2024-04-15 08:51
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

Re: タイトルなし

> お加減はいかがですか?
> 今日は本当に暑いくらいの馬鹿陽気でした。こんな時に熱中症になったり体調を崩しやすいんですよね。

 昨日は札幌も暖かくて半袖シャツ一枚で自転車に乗れました。
 この季節は温度変化が大きいので、風邪でも熱中症でも何でもありですね。
>
> それにしても、ボタンホールまで手縫いで作ってしまうとは、よもぎねこ様の裁縫は玄人はだしですね。

 ボタンホールを手縫いするのは、洋裁が上手いからではなく、ジグザグミシンを持っていないからです。 ホントに洋裁が上手で良い服を作りたい人は皆ジグザグミシンを持っているのです。 
>
> 話は変わりますけど、横井正一さん(横田ではなく横井です)は敗戦をご存知でした。知っていたからこそ「現地の人に見つかったら殺される」と思って隠れていたんです。
> 横井さんは愛知県出身なので中部地区ではたびたびマスコミに取り上げられてますので(選挙に立候補したり)。
 
 ありがとうございます。
 なんか本文では最初横井さんと書いていたのに、途中から横田さんにしていたりでした。
 訂正します。
  1. 2024-04-15 08:56
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  3. よもぎねこ #-
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ソーイングは楽しい

 私は20歳のころ初めて自分のミシンを持って、今は4台目です。最初のミシンはボタンホールは出来なかったので(あれボタンホールステッチっていうんでしたね)、手かがりしてました。穴あけのノミや穴糸のこと、懐かしいな。
 2台目からはミシンでボタンホール、1個10数秒で出来ます。仕上がりも自分用なら許容範囲で、着用には十分です。
 よもぎ猫さんの趣味がソーイングで、ボタン選びが最大の楽しみとなると、今時のミシンをご用意なさるのも一法ではないかと、お加減のこともあり、同世代としては思いました。よもさんのソーイングや編み物作品も拝見したいです。すごくお上手なので。
 
  1. 2024-04-15 09:17
  2. URL
  3. たあしゃ #-
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Re: ソーイングは楽しい

>  私は20歳のころ初めて自分のミシンを持って、今は4台目です。最初のミシンはボタンホールは出来なかったので(あれボタンホールステッチっていうんでしたね)、手かがりしてました。穴あけのノミや穴糸のこと、懐かしいな。
>  2台目からはミシンでボタンホール、1個10数秒で出来ます。仕上がりも自分用なら許容範囲で、着用には十分です。
>  よもぎ猫さんの趣味がソーイングで、ボタン選びが最大の楽しみとなると、今時のミシンをご用意なさるのも一法ではないかと、お加減のこともあり、同世代としては思いました。よもさんのソーイングや編み物作品も拝見したいです。すごくお上手なので。
>  
 そうなんですよね。 ボタンホールはジグザグミシンを使えば一発で、しかもワタシの手縫いなんかとは比べ物にならない程綺麗にできるんですよね。
 唯ワタシは年に何着も服を作るわけでもないから、古いミシンで間に合わせていたのです。 でもイヨイヨ眼玉がダメになったらジグザグミシンを考えるしかないですね。

 因みにソーイングは下手糞です。 そもそも眼が悪いので注意力が続かないため、仕上げが雑なのです。 でも自分用だから良いのです。
 編み物もこのところ眼が悪くなったので、めっきりやらなくなりました。

 年を取るって辛いですね。
  1. 2024-04-15 10:40
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
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  1. 2024-04-16 09:00
  2. #
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