昨日からボロネジでワグネルとロシア軍が戦闘状態になっているのです。 その少し前にワグネルがロストフ州で反乱を始めたという情報は見たのですが、早くもボロネジまで進撃したと言う事でしょうか?
これは大変な事になりました。
「ボロネジの戦い」って実はナポレオン戦争時、ロシアにとっての最大の激戦なのです。
この戦いは双方余りに甚大な被害を被った為、明白な勝敗もつかないままロシア軍が一旦撤退します。
しかしナポレオン軍もここで余りに甚大な被害を被った為に、後のナポレオン敗退の引き金になってしまいました。
ロシア軍が敗退したので、ナポレオン軍はこの間もなくでモスクワに入城するのですが、しかし間もなくモスクワが炎上し、フランス軍はモスクワで滞在し軍を建て直す事も、越冬する事もできなくなりました。
そこで冬が始まる前にロシアから撤退する事になるのですが、ここでロシア軍とロシアの民衆、そしてロシアの冬の追撃を受けて、完全に崩壊してしまいました。
だからロシア人にとって「ボロネジの戦い」と言うのは、ナポレオン戦争で祖国を防衛した偉大な戦い、独ソ戦での「スターリングラードの戦い」と同様に評価されているのです。
で、ワタシが何で「ボロネジの戦い」を検索していたかと言うと、ワタシはこの数日トルストイの「戦争と平和」の朗読を聞いていたのです。 その「戦争と平和」のクライマックスが「ボロネシの戦い」なのです。
作者トルストイは実は実戦経験の軍人でもあったので、戦闘の状況は克明に描写されています。
んなわけでワタシもこの戦闘の状況を知りたくなって、検索していたのですが、何と出てきたのはワグネル対ロシア軍の「ボロネジの戦い」です。
しかし以上のような歴史を考えると、ここが戦闘状態にある事についてのロシア人のショックは尋常ではないでしょう?
だって「歴史を学ぶ」と「ボロネシの戦い」はモスクワ陥落に直結するのです。
そしてこの「ボロネジの戦い」は「スターリングラードの戦い」と並んで、ロシアの愛国教育で全て国民に叩き込まれているのです。
今、オリガルヒがドンドン逃げてるとか、プーチンまで逃げたという話まで出ているそうですが、逃げる手段があればそりゃ逃げるでしょう。