fc2ブログ

2023-06-05 13:53

「悪霊」ドストエフスキー 左翼の原点

 昨日は一日家にいて、youtubeで「悪霊」の朗読を聞いていました。 天気が今一で外に出られなかったし、家で片付け物が色々あったのです。
 「悪霊」は前々から是非読み返したいと思っていたのですが、しかしせっかく新調した老眼鏡でも長時間の読書など絶対無理だとわかったので、朗読を聞く事にしたのです。
 しかし長いですね。 7時間5分です。

 こんな長文の朗読なので、最初は数日かけて聞くつもりだったのですが、しかし読書と違って朗読だと、特に騒音が出るような作業でなければ、それをやりながら聞く事ができます。
 それで前記のように家の中の片付け物を色々こなしながら、漫然と聞き続けてたら、結局一日で最初から最後まで聞いてしまいました。

IMG_8297.jpg

 ところで凄い長編なのに「悪霊」の殆んどの記述は、ストーリーと関係ない話に費やされています。
 「悪霊」の主人公はステファン・トロフィーモビッチと呼ばれている、老知識人なのですが、しかし彼は実は殆ど何もしないのです。
 彼は嘗てはロシアを代表する知識人としてもてはやされた事もあったのですが、しかし物語は彼がモスクワを離れて彼のパトロンである裕福な未亡人の元での生活を延々と描写していくのです。

 因みにこの未亡人ヴァルヴァーラ夫人も副主人公ともいえるのですが、しかし彼と彼女の間には男女関係は一切ありません。 彼女は若い時代に憧れていた知識人である彼を、自分の息子の家庭教師として招きました。 そして息子が大学進学の為に家を出てからも、彼女は彼を支援し続けました。
 それだけでなく彼の私生活にも何かと気にかけて、安逸な生活の為に彼が身を持ち崩さないように心がけていました。

IMG_8302.jpg

 で、彼はこのような恵まれた境涯で、毎日知識人らしく読書や思索に耽って暮らしてるのです。 尤も彼も常にこのような知識人のポーズを取り続けるのに飽きて、時々カルタや飲酒などで嵌めを外すのですが、しかし余り嵌めを外しそうになると未亡人が克を入れて、元の崇高な知識人のポーズに戻します。
 カルタで作った借金も未亡人が払ってやります。 
 彼はこのように精神的にも経済的にも、完全に彼女に依存しているのです。

 そしてロシア文学の知識人の常で、彼の周りには地域の知識人の自認する連中が群がっているのです。
 そしてこれもまたロシア文学の知識人の常ですが、彼等は唯学問や芸術を楽しむのではなく、ロシア社会の改革についてそれぞれが意見や主義を持ち、また実に熱心に議論するのです。
 ドストエフスキーは彼等の人格もまた一人一人克明に描いていきます。

IMG_8306.jpg

 その中でワタシが一番興味深いと思うのは、リプーチンと言う男です。 彼は小金持ちの小官吏ですが、金への執着が強く、遺産相続で親戚ともめたり、内密に高利貸しをやって金をため込んだり、多少不動産を増やしては悦に入っています。
 彼はまた家庭内では妻や親族の女性達に横暴を極める暴君です。
 しかし彼は社会主義者なのです。
 そして近い将来革命が起きて、私有財産制度を廃止して、理想国家を作ると固く信じているのです。

 自分が小金をため込んでいる町で、自分が猛烈に執着している不動産のある町で、近々社会主義主義革命が起こり、私有財産制が否定される事を信じ、日々切実にそれを希求する人間と言うのは、何とも不可解なモノですが、しかしワタシはこれは現実に存在すると思うのです。
 と言うのは近所を散歩していて、随分洒落た素敵な家の庭に共産党の看板が出ている家が結構あるからです。
 この家の住人は革命の到来を信じながら、家を買いローンを払い続けたのでしょう。

2023y06m05d_102057136.jpg

 またシャートフと言う男がいます。 彼は農奴出身ですが、その向学心から大学に進み苦学を続け革命を目指し始めたのです。 彼は堅忍不抜と言うか、いかなる貧窮もモノともせずひたすら学問と革命に邁進しているのです。
 これだけ書くと非常に立派な人間なのですが、非常に狭量で偏屈な男なので、自らチャンスを捨ている感もあります。
 例の裕福な未亡人ヴァルヴァーラ夫人が、彼の貧窮を見かねて、彼の所に金を送った事もあるのですが、彼は結局この金を返しに来て、その時阻喪をして夫人の高価な家具を壊したりしているのですから。

 しかし物語はこうした連中と主人公ステファン・トロフィーモビッチとの交際を延々と描き続けます。 その交際は至って牧歌的なモノで、結局彼等は時々集まって一緒に議論をして、酒を飲み、そしてカルタをするのです。
 彼のパトロン、ヴァルヴァーラ夫人は一応コイツラと直接交際はしないのですが、しかし全部見知ってはいるし、人柄も見抜いているのです。

IMG_8314.jpg

 つまり物語の大半は、こういうロシアに知識階級の生活の描写に充てられています。 
 しかしそれがヴァルヴァーラ夫人の息子の出現と、更にステファン・トロフィーモビッチの息子の出現で急典型するのです。
 ステファン・トロフィーモビッチは実は若い頃、結婚して息子ピョートルを設けました。 しかし妻は子を産んで間もなく死んでしまい、子供は妻の親族の女性が引き取って育て、子供教育費はヴァルヴァーラ夫人が出していたのです。
 その息子が父の元に現れたのです。

 一方、ヴァルヴァーラ夫人の息子ニコライは、大学を出た後、卓抜した美貌と才能で順調に成功したのですが、しかし突然意味不明の放蕩、放蕩と言うより悪行に耽り始め、長らく行方不明になっていたのですが、遂に故郷の母親の元に帰ってきたのです。
 そして故郷でもその美貌と才能で人々を魅了するのですが、しかしまた奇怪な言動をはじめ、結局また外国へ行ってしまいます。

IMG_8319.jpg

 しかし実はこの二人、と言うよりステファン・トロフィーモビッチの息子ピョートルが実は、革命の為のテロを画策していたのです。 しかもそれにりプーチン始めステファン・トロフィーモビッチの日頃の仲間の大多数が加担していたのです。 
 それは非常にお粗末なモノでした。 
 彼は仲間達に「中央の組織から指令」なる物を通達し、それにより街に放火してテロ騒ぎを起こしました。
 彼の計画では、このテロが皮切りになって、全ロシアで同様のテロのテロが起こるはずでした。

 そして彼はこれに疑義を呈したシャートフを殺害しました。 リプーチンはピョートルに従ってシャートフの遺体を処分したのですが、しかしその処分のやり方がお粗末で、遺体は直ぐに発見されたのみか、彼等の犯行である事までがほどなくわかってしまうのです。
 当然ですが彼等は直ぐに逮捕されました。

IMG_8323.jpg

 このようなお粗末な革命計画の中で彼はまたヴァルヴァーラ夫人の息子ニコライを革命の看板として利用する計画でした。
 ニコライは格別な美貌だったので、彼を看板にすれば民衆を魅了できるだろうと踏んでいたのです。
 ニコライはピョートルのこのような計画を知りながら、しかし彼等と離れる事もせず、看板役を拒否する事なく、けれども彼等を信じていたわけでもないのです。

 物語はこのニコライの自殺で終わります。
 ニコライは絹紐に厚く石鹸を塗り、絹紐を掛ける為の釘の補強まで用意すると言う周到で冷静な状態で首を吊りました。

IMG_8325.jpg

 それにしても何でピョートルはなぜあれほど無謀な愚かな革命計画を実行したのか?
 それによりどんな理想郷を作ろうとしたのか?
 そしてニコライの心にはどんな闇が潜んでいたのか?

 物語から見る限り、ピョートルはひたすら現行の社会を変えたようとしていました。 現在の社会の価値観や社会の常識、そういう物を全て壊そうとしていました。 
 壊した後にできる社会よりも、壊す事を主目的にしていたのです。
 ニコライの心の闇はわかりません。

IMG_8331.jpg

 しかしこの二人の父であり師であったのが、主人公ステファン・トロフィーモビッチなのです。
 主人公ステファン・トロフィーモビッチは悪人ではないのです。 唯、知識階級として、ロシアの変革を夢見ていたのです。
 その夢の果てに生まれたのが、この息子とそして教え子でした。

 そして「悪霊」出版(1873年)から44年後1917年、本物の悪霊がロシアを襲い、ロシア社会は完全に破壊されました。
 その間、ロシア社会の本質は殆ど変わらなかったようです。 ロシア革命が目前に迫る20世紀初頭のチェホフの小説でもシアの知識階級は、田舎の地主屋敷に集まってロシアの変革について議論を続けていました。

IMG_8379.jpg

 チェホフの家に集まる知識階級の中にゴーリーキーがいたので、チェホフの妹は辛うじて粛清を免れましたが、大変な貧窮に苦しみました。 チェホフは幸い革命直前に他界していました。
 しかし他の知識階級はどうなったのでしょうか?

 畢竟彼等が夢見た事は、社会の変革です。
 それは現在の社会を破壊する事と同義ですから、それが実現したことに大満足するべきだったのです。

IMG_8356.jpg
 
 それにしてもワタシはやっぱりこの「悪霊」と言う小説は、左翼の本質その物を描いているのだと思うのです。 前記のようにこの小説の前半、と言っても朗読を聞いていれば4時間余り延々と、ステファン・トロフィーモビッチの日常生活の描写なのです。
 でもドストエフスキーがそれに長大な時間を割いたのは、結局、ステファン・トロフィーモビッチの息子や教え子を駆り立てた悪霊は、実はステファン・トロフィーモビッチに憑りついていたモノだったからだと思うのです。

  1. 古本
  2. TB(0)
  3. CM(8)

コメント

>1917年、本物の悪霊がロシアを覆い、ロシア社会は破壊されました

ベルリンの壁崩壊の1989年、自分は22歳。
ソビエト共産党及びソ連邦解体の1991年、自分は24歳でした。
幸いにして我が国は資本主義国家でしたから、自分のことを、マルクス主義社会を「直に知っている世代」と言ってしまうと、少し変になるのかも知れませんけど、資本主義とマルクス主義という政治・思想によって、二つに割れた世界をリアルタイムで知っている「尻尾の世代」だと思っております。

しかし、その時から30年を越え、自分も50代半ばになりました。
かつてベルリンの壁やらソビエト連邦やらが存在し、世界が二つに割れていたということを知らない、あるいは「情報」としてしか知らない世代もいまや立派に社会人の年齢です。
自分は生きていれば後10年ほどで社会の第一線から引退する年齢ですが、現時点及び、これから社会の先頭に立つ世代たちは、「マルクス主義」「共産主義」という「悪霊」を知らない、少なくとも「リアルタイム」では知りません。
そして、社会人としての出発時(高卒でですが)にバブル景気だった自分と違い、この世代はおそらく世代的は経済上の「いい思い」を味わったことの無い、つまり、
マルクス主義体制の崩壊=資本主義体制の勝利という事実とも併せて、二重の意味で、「資本主義の優越性」を知らない世代です。
どちらも知らない、物心ついてからほぼ「不景気」しか知らないこの若い世代の心の闇に「マルクス主義」「共産主義革命」という「悪霊」が復活し、憑依しない保証があるでしょうか?
何しろソビエト連邦崩壊よりもさらに後の、あの日本中を震撼させた地下鉄サリン事件(1995年)さえ知らないヤツらが、この世代にはいるのです。
バブル景気崩壊後の失われた30年で作られた若い世代に、この「悪霊」が「天使」の仮面を被って、この若い世代の心に囁きかける危険性は十分有るし、おそらく既にこの「悪霊」に憑依されている者も少なくないのでは?
  1. 2023-06-05 17:21
  2. URL
  3. 温泉猫 #-
  4. 編集

因みに自分が地下鉄サリン事件や松本サリン事件に対して抱く恐怖と嫌悪の感覚は、ブログ主さんの世代にとっての「浅間山荘事件」とか東アジア反日武装戦線、いわゆる「狼」グループの連続爆弾テロ事件に抱く感覚みたいなものなんでしょうかね?
浅間山荘事件や「狼」グループの事件の時には自分はまだ幼児でしたから、とくに印象に残るものは無いのですけど。
  1. 2023-06-05 17:49
  2. URL
  3. 温泉猫 #-
  4. 編集

Re: タイトルなし

> >1917年、本物の悪霊がロシアを覆い、ロシア社会は破壊されました
>
> ベルリンの壁崩壊の1989年、自分は22歳。
> ソビエト共産党及びソ連邦解体の1991年、自分は24歳でした。
> 幸いにして我が国は資本主義国家でしたから、自分のことを、マルクス主義社会を「直に知っている世代」と言ってしまうと、少し変になるのかも知れませんけど、資本主義とマルクス主義という政治・思想によって、二つに割れた世界をリアルタイムで知っている「尻尾の世代」だと思っております。
>
> しかし、その時から30年を越え、自分も50代半ばになりました。
> かつてベルリンの壁やらソビエト連邦やらが存在し、世界が二つに割れていたということを知らない、あるいは「情報」としてしか知らない世代もいまや立派に社会人の年齢です。
> 自分は生きていれば後10年ほどで社会の第一線から引退する年齢ですが、現時点及び、これから社会の先頭に立つ世代たちは、「マルクス主義」「共産主義」という「悪霊」を知らない、少なくとも「リアルタイム」では知りません。
> そして、社会人としての出発時(高卒でですが)にバブル景気だった自分と違い、この世代はおそらく世代的は経済上の「いい思い」を味わったことの無い、つまり、
> マルクス主義体制の崩壊=資本主義体制の勝利という事実とも併せて、二重の意味で、「資本主義の優越性」を知らない世代です。
> どちらも知らない、物心ついてからほぼ「不景気」しか知らないこの若い世代の心の闇に「マルクス主義」「共産主義革命」という「悪霊」が復活し、憑依しない保証があるでしょうか?
> 何しろソビエト連邦崩壊よりもさらに後の、あの日本中を震撼させた地下鉄サリン事件(1995年)さえ知らないヤツらが、この世代にはいるのです。
> バブル景気崩壊後の失われた30年で作られた若い世代に、この「悪霊」が「天使」の仮面を被って、この若い世代の心に囁きかける危険性は十分有るし、おそらく既にこの「悪霊」に憑依されている者も少なくないのでは?

 日本共産党など左翼団体は正に温泉猫さんの仰った事を期待しているのでしょうね。 ソ連崩壊の記憶も遠くなったし、バブル以降、緊縮財政による就職氷河期で散々辛酸をなめ続けた人達が、また悪霊に憑依される事を期待しているんじゃないかと思います。
 
 ただ政党支持率の推移を見る限り、むしろ社会主義と言う悪霊は、どうも全然憑依に成功していないようですね。 だからLGBTとかヘンな方向で生き延びようとしているんじゃないかと思うのです。
 
 悪霊の本質は社会主義ではなく、ドストエフスキーの「悪霊」の中でピョートルが言ったように「現在の社会を壊したい。 社会の常識や価値観を全て壊したい。」と言う社会、つまり自分の周りの隣人へ憎悪です。
 残念だけれどれは永遠にこの世からは消えず世界を徘徊し続けるんじゃないかと思います。
  1. 2023-06-06 10:19
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

Re: タイトルなし

> 因みに自分が地下鉄サリン事件や松本サリン事件に対して抱く恐怖と嫌悪の感覚は、ブログ主さんの世代にとっての「浅間山荘事件」とか東アジア反日武装戦線、いわゆる「狼」グループの連続爆弾テロ事件に抱く感覚みたいなものなんでしょうかね?
> 浅間山荘事件や「狼」グループの事件の時には自分はまだ幼児でしたから、とくに印象に残るものは無いのですけど。

 そうでしょうね。 
 「浅間山荘事件」で機動隊が突入したのは、ワタシが大学に入学して間ない頃でした。
 昼休みに友達と一緒に学生食堂に行ったら、食堂の前のロビーのテレビの前に人垣ができていていました。 どうやら機動隊が突入してその中継が行われているようでした。 ワタシ達も大いに好奇心をそそられたのですが、しかし人垣が余りに厚くて全く画面が見えず、諦めて食堂へ行って食事をしました。

 昼休みの後は法学の講義でした。 法学の教授は凄く楽しそうに「皆、機動隊の突入みたかい? 犯人がやられて喜んでいる人もいたね。 機動隊がやられて喜んでいる人もいたけど。」と言いました。
 
 浅間山荘事件では機動隊員に複数の死傷者が出ました。
 本来であれば重武装の機動隊を突入させて、犯人を殺害しておれば機動隊から死傷者を出す事などなかったのです。 でも当時の世論では、そういう事はできなかったのです。

 だって法学教授が機動隊員が死傷したと言ってはしゃいでるような状況ですからね。

 因みにこの教授は悪い人じゃないです。 陽気な楽しい人でした。
 学生にも人気がありました。
 だからそういう世相だったとしか言えません。
 
  1. 2023-06-06 10:31
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

その、はしゃいでいた法学教授は、人質となっていた山荘の管理人の奥様の恐怖について、考えがおよばなかったのでしょうかね?

因みに「浅間山荘事件」というと、自分が東京在住時で、舞台役者をやっていた20代の時に、その「浅間山荘事件」を題材にした舞台に出演したことがあります。

浅間山荘を包囲・突入する機動隊員の一人の役でした。前述のように浅間山荘事件の発生時は幼児でしたから、リアルタイムでは知らなくても、自分は当時からガチガチの反左翼人間ですから、それで稽古中、演技に過剰に熱が入って、そのあまり何度も主演(機動隊長役)の演技の邪魔になる動きをして、演出家によく怒鳴られましたわwww

そしていざ本番の公演の時は、機動隊員の服装と装備でめちゃくちゃ重いは、動き辛いは、ライトのせいで暑いやら、そして一番大変なのは、緊迫するシーンで、狭い舞台上を仰々しい装備の機動隊員の扮装をした野郎ども多数で激しく動く時に、各自が衝突・転倒しないようにすることに、めちゃくちゃ神経を使うことでした。それも公演期間が2週間でしたから、その2週間でゲッソリ体重が落ちましたなwww

凡そ30年前の青春時代の思い出無駄話です
wwwwww
  1. 2023-06-06 12:24
  2. URL
  3. 温泉猫 #-
  4. 編集

Re: タイトルなし

> その、はしゃいでいた法学教授は、人質となっていた山荘の管理人の奥様の恐怖について、考えがおよばなかったのでしょうかね?
>
> 因みに「浅間山荘事件」というと、自分が東京在住時で、舞台役者をやっていた20代の時に、その「浅間山荘事件」を題材にした舞台に出演したことがあります。
>
> 浅間山荘を包囲・突入する機動隊員の一人の役でした。前述のように浅間山荘事件の発生時は幼児でしたから、リアルタイムでは知らなくても、自分は当時からガチガチの反左翼人間ですから、それで稽古中、演技に過剰に熱が入って、そのあまり何度も主演(機動隊長役)の演技の邪魔になる動きをして、演出家によく怒鳴られましたわwww
>
> そしていざ本番の公演の時は、機動隊員の服装と装備でめちゃくちゃ重いは、動き辛いは、ライトのせいで暑いやら、そして一番大変なのは、緊迫するシーンで、狭い舞台上を仰々しい装備の機動隊員の扮装をした野郎ども多数で激しく動く時に、各自が衝突・転倒しないようにすることに、めちゃくちゃ神経を使うことでした。それも公演期間が2週間でしたから、その2週間でゲッソリ体重が落ちましたなwww
>
> 凡そ30年前の青春時代の思い出無駄話です
> wwwwww

 多分全く考えていなかったと思います。
 教授は当時40前後だったと思いますが、当時の気分として進歩的な人達は、学生へのシンパシーが強くて人質にも殉職した機動隊員の遺族にも全く配慮する気持ちはなかったと思います。

 それでもこの教授は当時とすれば極左でもなかったです。 学生達から「話の分かる人」と思われていた程度です。
 ワタシの大学は温泉猫さんのご存知の通り、ド田舎の小さな大学でしかも工科大学ですから、学生運動は他の大学に比べても非常に低調だったと思うのですが。

 浅間山荘事件の映画は数年前に、youtubeで見ました。 温泉猫さんが制作に参加しておられたのですね。 確かにあの撮影は大変だったでしょうね。
  1. 2023-06-06 20:30
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

いえいえ、自分が機動隊員役で参加したのは、その映画ではなく、それとは別の「舞台演劇」です。映画の方は多分、自分のヤツよりも後年に制作された役所広司さん主演のやつではないですかね?

ブログ主さんの時代の世相とは違い、機動隊側を「正義」にした設定のやつで、ただでさえ血の気の多かった時期でしたから、稽古中、夢中になりすぎて、危なく怪我しそうになること数しれず、それでまた演出家に怒鳴られましたわwww
  1. 2023-06-06 20:44
  2. URL
  3. 温泉猫 #-
  4. 編集

Re: タイトルなし

> いえいえ、自分が機動隊員役で参加したのは、その映画ではなく、それとは別の「舞台演劇」です。映画の方は多分、自分のヤツよりも後年に制作された役所広司さん主演のやつではないですかね?
>
> ブログ主さんの時代の世相とは違い、機動隊側を「正義」にした設定のやつで、ただでさえ血の気の多かった時期でしたから、稽古中、夢中になりすぎて、危なく怪我しそうになること数しれず、それでまた演出家に怒鳴られましたわwww

 あらら、浅間山荘事件の舞台劇まであったのですか?
 全然知りませんでした。 失礼しました。

 しかしあれは鉄球で建物を壊したりする騒ぎでしたから、舞台劇にするには大変でしたでしょう?
 でも見てみたかったです。
  1. 2023-06-07 09:48
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する