日本人としては大変腹立たしい事ですが、しかしこれは起きて当然と思います。 実は福祉国家に外国人が押し寄せて、医療費を食いつぶすと言う事態は、世界中で起きていました。
ワタシの記憶では一番最初にこれが起きたのは、1960年代のクェートです。
この国は「石油に浮かぶ国」と言われた金満国家です。 それで医療費は完全に無料だったのですが、まだアラブ諸国の間で国境意識が曖昧だったので、クェートの国境管理も甘かったのでしょうか?
大量の病人がクェートに押し寄せて大変な事になりました。
さすがのクェート政府も溜まり兼ねて、今は外国人に無限に医療を施すのはやめたようです。
しかしイギリスなどヨーロッパの福祉国家も同様でした。
イギリスは1950年代には労働党政権時に「ゆりかごから墓場まで」の高福祉政策を取っていたのですが、その過程で医療費は外国人まで完全無料に定めていました。
それでも当時は航空運賃が高く、近隣のヨーロッパ諸国も総じて医療福祉水準が高い為、他国からイギリスの医療にタカリに来る外国人もいなかったのです。
それでイギリス人は外国人にも自国民と同様に医療を無料にすると言う制度を誇りました。
しかしその後、イギリス経済の悪化でこの高福祉政策はドンドン後退し、今に至っています。
それでも今もが医療費無料の制度は守られており、外国人であってもイギリスに居住すれば無料で医療が受けられます。
けれども70年代以降イギリス経済の悪化と共に、この無料の医療の水準が下がり、また無料で受ける為には予約等、様々の面倒があり、日本人の感覚ではできたらイギリスでは医療は受けたくない水準になっているようです。
因みに我が尊敬するベヒモスさんはロンドン在住当時、腫瘍の手術の為に日本に帰国されました。 そして郷里の札幌近郊の病院で手術を受けられました。 ベヒモスさんはこういう事もあろうかと、イギリス在住中も国保料を支払い続ていらしたのです。
退院後の感想など読んでいると、日本の故郷の過疎化と日本の医療の問題も深刻なのですが、しかしロンドンの病院ではなく、北海道の病院に入院して手術を受ける事を選んだのだから、イギリスの現在の医療水準が思いやられます。
しかしそれも当然でしょう。
イギリスは70年代以降、経済を立て直したたのですが、しかし一方で大量の移民・難民を受け入れれました。
こうした人々の医療費も全部無料で、イギリス政府が負担しています。
尤もこの移民の中には医師や看護師も多く、旧植民地・英国連邦から医師や看護師ゴッソリと引き抜いているのです。
これはイギリス人の医師や看護師の給与水準を下げているだけでなく、医師や看護師を持っていかれた国々の医療水準も下げているのです。
それでもなかなか大変で、診察を受けるには予約がいるのですが、しかしその予約がなかなか取れず、子供が痛みで泣き叫んでいても、予約の日まで待たされると言う事が普通にあるようです。
そういう中でも外国人の医療も無料で続けているのですから、釈然としない英国人も多いでしょう。
こういう事例が随分と昔からあるのですから、外国人に国保を適用する場合は十分考えるべきだったのに、日本政府は何でこんな馬鹿な事をしたのでしょうか?
国保適用の理由は半分はわかります。
完全に保険に未加入で資産もない外国人が、日本で病気や病気をして病院に担ぎ込まれた場合、その治療費は完全に病院の負担になってしまうからです。
だからこういう事例が増えてくれば、この対応策として、保険加入を義務付けるしかないのです。
しかしこれで外国人に国保加入を認めても、不正使用や国保料の未払いが起きるのは当然だと思います。
そもそも日本の健康保険制度について、外国人がどの程度理解しているのでしょうか?
類似の制度がある国は、韓国と台湾ぐらいです。
他は国家による保険制度など全くなく、完全に自費か或いはイギリスのように完全に無料だったりするのです。
理解できない制度について「料金を払え」と言われれも払う気にはならないでしょう。
そして若く健康であれば、病気や怪我の心配などしません。
日本人でも若く健康な人で、高額医療費の払い戻し制度など、知らない人は沢山いるのです。
そして日本に来る外国人の多くは若く健康な人なのです。 若く健康だから、渡航の為の膨大な費用の元を取るだけ稼ぐ自信があるのです。
こうした人達にすれば、病気や怪我に備えて保険に入れと言われても、そんな金は出したくないでしょう?
そもそも「保険って何?」と言う国から渡航者だって多いのですから。
そしてこの記事にあるように、日本の国保制度自体が完全に性善説と言うか、日本国内での適用しか想定していないのです。
だから家族を置いて出稼ぎに来た外国人が入国して国保に加入すれば、本国にいる家族の分まで国保対応になると言う馬鹿げた事になるのです。
外国の病院での医療など、日本側には全く審査する事は不能なので、幾らでも不正ができます。
また長期滞在ビザさえ取れたら、国保に加入できるので、高額治療が必要な老人が留学ビザなどを取って国保に加入する事も可能です。
これでは外国人に好き放題食いつぶされて当然でしょう?
ワタシは何でこんな馬鹿げた事を続けるのか理解不能です。
勿論、保険に入っていない外国人が日本で病気や怪我をしたら困ります。 本人も医療機関も困ります。
でも別に国保に加入させる必要はないのです。
この世には民間の保険会社が沢山あります。
だから日本で長期滞在ビザを取る場合、そういう保険会社の保険への加入を義務付けたら良いではありませんか?
長期ではなく観光でも保険加入か、短期滞在旅行保険の保険料に相当する入国料を払わせるべきです。
ビザを取る条件として、保険加入させて、保険料を支払わせておけば、国保料の未払いとかそういう問題は一切起きないし、医療費未払いも起きません。
病人が医療目的で国保加入するなどの、不正使用は保険加入時に、保険会社が健康診断をすることで防げます。
そしてきちんと不正使用をふせいでいれば、そんなに高額にはなりません。
保険料と言うのは、保険加入者の中で保険金の支払いのリスクと保険料の支払い総額を統計的に計算し、そこに保険会社の事務手数料を加えて決まります。
日本で国保に入る人達の大多数は、「留学」等名目で来日するのですから、大多数は若く健康な人達です。 真面目に国保料を払って、不法滞在などせずに帰国するなら、むしろ国保料を支払うばかりと言う事になります。
だからむしろ国保料より安くなるかもしれません。
外国人のビザ取得に、保険加入が義務付けられたら、保険会社も利益になります。
だから官僚が天下っても良いから、外国人には外国人の為の来日医療保険の加入を義務付けて、ちゃんと利益を出せばよいのです。
外国人を受け入れる為に、日本の国保や医療機関が負担を強いられる方がオカシイのです。
ついでいうけど、日本にいる外国人の子供に出産祝い金を出すのは、どう考えてもオカシイです。
まして日本国内ではなく、本国で生まれた子供など、ホントに生まれたかどうも確認できないのですから。
この制度も一刻も早く改善するべきです。
前述のクェートやイギリスだけでなく、外国人の大量受け入れをやったヨーロッパの高福祉国家は皆、福祉水準、医療水準の低下が止まらなくなっています。
幾ら豊な国でもフリーライダーばかり増えたら、いつまでも豊かではいられません。
今後日本の医療水準と国保制度を守る為にも、安易な外国人受け入れやその為の福祉制度の外国人へのバラマキは絶対にやめるべきです。