それで午後から農試公園に行きました。
途中琴似の商店街へ寄ってみると、八百屋に筍が出ていました。
それで大きいのを一本買いました。
今年二本目の筍です。
筍はワタシと妹の大好物ですが、母から煮方を教わったのがワタシなので、毎年ワタシが煮て妹に分けています。
数年前、妹はワタシの煮た筍を、更に友達におすそ分けしたそうです。
そしてその友達はお母様にワタシの筍を持って行ったそうです。
そのお母様は「こんな手の込んだ料理を」と喜んでくださったそうです。
北海道では孟宗竹は生えないので、道産子だと筍の料理を知らない方も多いのです。
ワタシもヒッキー生活が長く、自分の料理を人に食べてもらう事など絶えてなかったので、そうやって褒められた話を聞いて、凄く嬉しかったです。
でも先週妹からそのお母様が亡くなられたことを聞きました。
天寿を全うされてのご最後だし、妹の友達は孝養を尽くされたようです。
でも筍を買った後で、もうこの筍を食べていただく事はできないのだと思うと、悲しかったです。
お会いした事もない方だったけれど、自分の料理を食べてくださった方がいたと言うのは、幸せな事だったと思いました。
琴似で買った物で前籠を一杯にして農試公園に近づくと、ソメイヨシノが満開でした。
このソメイヨシノが生えているのは公務員宿舎で、この宿舎に住んでいるのは国税庁の職員です。
それを思うとなんだかなあ・・・・なのですが、しかし桜は見事でした。
そしてここからほんの少し進むと農試公園です。
農試公園のソメイヨシノも満開でした。
農試公園には様々な桜が植えられています。
エゾヤマザクラなど最初に咲いた桜は、もう散り始めていましたが、大部分は昨日が満開でした。
快晴で素晴らしいお花見日和でしたが、ウィークデーなので花見客は少なく、殆どワタシの貸し切り状態で満開の桜を楽しめました。
桜花爛漫。
現実の世界ではないような美しさです。
花に酔って、公園の中を駆けまわっていると、日が傾いてきました。
気が付けば日は随分と長くなり、今は日没は6時過ぎです。
昨日はブログに「春は夕暮れ」なんて書いてしまったけれど、皆さまのコメントで気づいたのですが、枕草子では「春は曙」でした。
でもワタシは春の夕暮れが好きです。
特に爛漫の桜を一層艶やかに染めて沈む夕日が大好きです。
妹の友達のお母様は、きっとあの夕日の沈む彼方、西方浄土へ行かれたのだと思いました。