そして難民の受け入れ数を欧米諸国と比較して非常に少ない事を問題にします。
実際、日本が受け入れている難民の数は欧米に比べて、非常に少ないのです。
しかしワタシはこの話には凄い違和感があります。
だって2015年の難民危機とか思い出せばわかるでしょう?
あの大量の難民達は、徒歩やゴムボートでヨーロッパにたどりついたのです。
ロシアのウクライナ侵略が始まるまで、大量の難民を出しているのは、紛争が続き政情が不安定な中東やアフリカ諸国でした。
ヨーロッパ諸国は中東やアフリカとは地続きだし、海を渡る場合も地中海のごく短距離を渡れば良いのです。
だから多数の「難民」が大量に、ヨーロッパに押し寄せ難民危機を招いたのです。
そして今はウクライナ難民が、ポーランドなど隣国を中心に押し寄せています。
ウクライナはポーランドと地続きで、言語や習慣も近いので、戦争の前から出稼ぎや通婚などで交流が深かったのです。 だからとりあえず避難するならポーランドになります。
それじゃ今、日本の周辺に大量の難民が出るような紛争地があるでしょうか?
そりゃ北朝鮮や中国の人民には逃げたい人も多いでしょうが、逃げられる状況でない為、難民の流出は起きていません。
難民を保護すべき、難民受け入れの拒否が倫理に反するのは、難民と言うのは戦争など大変危機で命からがら逃げてくる人だからです。
命からがら逃げてくる人の受け入れを拒否する事が、倫理に反する事にはワタシも同意します。
しかし命からがら逃げる先って、普通は一番近くて安全な場所、徒歩や精々ゴムボート程度で行ける場所でしょう?
それなのに旅客機で優雅に来た人が、入国後暫くして「自分は難民です。」って何でしょうね?
それってダライラマなど特別な政治難民だけじゃないですか?
でもそういう人がそんなに大勢いるわけもないのです。
一方日本の周辺に紛争が起きた場合は、日本も難民を受け入れています。
現在日本にいる在日コリアンの大半は、実は朝鮮戦争時の難民です。 在日コリアンの中で済州島の出身者が多いのですが、済州島では朝鮮戦争時に大虐殺が起きていました。
それで済州島から小型船で日本に逃げたのです。
当時の日本はまだGDPも戦前に戻らず、多くの国民が貧窮にあえいでいたのですが、それでも日本政府は、この朝鮮人難民をほぼ全部受け入れました。
その為この当時、在日コリアンの生活保護受給率は何と25%にもなっていました。
これでは当時の生活保護予算を全部在日コリアンの為に使っていたのではないでしょうか?
それでも日本は彼等を受け入れ保護し続けたのです。
尤もそれでも彼等は感謝するどころか「差別された」と日本を憎悪し続けて、北朝鮮の工作活動に熱中したのですから、ホントに厄介な人達でした。
朝鮮戦争が終わって間もない1956年に起きたのがハンガリー動乱です。
この時はハンガリー難民達はヨーロッパ、特に隣国のオーストリアに流れました。
ハンガリーは元々オーストリア・ハンガリー帝国として17世紀から第一次世界大戦までは、オーストリア領でした。
朝鮮半島は第二次大戦後に独立するまで日本領でした。
どちらも難民から見れば地理的に近いばかりではなく、歴史的にも馴染みのある国なので、全く未知の国を目指すより安心なのです。
ヨーロッパに押し寄せている難民も、実は多くが旧宗主国を目指しています。
地理的な近さだけでなく、精神的な近さもまた難民にとっては重要なのです。
つまり本来の難民は、とりあえず隣国に逃げる、隣国がダメでもできる限り近くて安全なところに逃げるです。
地理的に近い国がダメなら、精神的に近い国に逃げる。
だって命からがら逃げるのにそれ以外の選択肢はないでしょう?
そしてそういう難民は、日本も受け入れてきました。
だったら近隣に紛争地がなく、朝鮮と台湾ぐらいしか領有したことがない日本に難民が来る方がオカシイではありませんか?
その単純明快な話を無視して、欧米、特にヨーロッパを基準に「難民を受け入れろ!!」と言う人達の真意は何でしょうか?
日本では民主党政権時の入管難民法の改正で、不法滞在外国人が何度でも難民申請を出し、審査中は強制送還できないようになりました。
その為、強盗や強姦などの凶悪犯罪で収監された外国人が、刑期満了で釈放されると難民申請を出して、そのまま居座っている状態です。
第二次安倍政権時からこの改正案が出されていますが、立憲民主党等の反対で成立していません。
つまり日本のマスコミと一部政党、そして一部団体は、こういう凶悪犯を「難民」として日本に留めて、日本人が襲われる事を期待しているとしか思えません。
一体彼等は日本をどうしたいのでしょうか?