必勝しゃもじを贈られたとのことですが、しゃもじには『飯(めし)をとる』、すなわち『敵を召し捕る』との意味が込められており、日露戦争にも由来すると言われている。ウクライナに対して、ロシアという敵を召し捕るという強いメッセージを込めているのか、贈答品に込めた率直な思いをうかがいます日の国会で、維新の音喜多議員が岸田首相にしゃもじについて質問しました。
と言う質問です。
ああ、そう?
ワタシもロシアのウクライナ侵略は外交の失敗だと思いますよ。
ウクライナにとっても、ロシアにとっても、アメリカとNATO諸国にとっても、大変な失敗だったと思います。
マジに去年の2月24日にロシア軍がホントにウクライナに侵攻するまで、世界中の指導者も軍事や国際情勢の専門家も「ホントにこんな馬鹿な事やるわけないだろうと・・・。」と思い込んでいました。
世界中の国際政治専門家は「こんな戦争を始めても、ロシアは制裁等を受けるだけで国益を害するだけだ。」
この戦争は戦争開始直後は米軍もNATO諸国も、そして大多数の軍事専門家も、戦争が開始すれば数日でウクライナは降伏すると思い込んでいました。
だって軍事力世界2位と22位の戦争ですからね。
それでもこんな戦争したら、ロシアの利益にはならない。
よってロシアはこんな馬鹿な事はやらない。
だから戦争は起きない。
と信じていたのです。
しかしいよいよ不穏になってからはマクロン仏大統領がプーチンの介護人と言われる程、長々と電話をしてプーチンを説得したり、アメリカがロシアの侵攻についての情報を流して牽制したりと、随分戦争阻止の為の努力をしました。
けれども結局ロシアはウクライナに侵攻しました。
そして侵攻開始後も国連決議等様々な方法で、ロシア軍の撤退を促しているのですが、しかしながらロシア軍はもう引くに引けないのでしょう。
でもロシア戦勝の目途は全く立っていません。
この戦争でロシアは国際信用を全て喪いました。
ソ連崩壊後、豊かな天然資源と広い国土を生かした農業生産力のお陰で、クリミア侵攻までは結構順調に経済発展をしていたのです。
アメリカ始め西側諸国も、そんなロシアを歓迎して、ドイツ始めNATO諸国はエネルギー源を野放図にロシアからの天然ガスに頼りました。
また多数の西側企業がロシアに進出して、工場を作りました。
それでロシア国民の生活レベルもソ連時代とは比較にならない程、上がりました。
ロシアの軍備には文句を言いませんでした。
むしろ対中防衛を考えれば、ロシアを自分達の側につけておきたいと思っていたのです。
だからロシアの民主化のレベルが今一で、ロシアのGDPは韓国以下なのに、G7の仲間に迎えました。 その為クリミア侵攻以前はG7でななくG8だったのです。
でもロシアはクリミア侵攻をしてG8から追い出されて、更に様々な経済制裁を食らい、その為経済成長は止まりました。
そしてこの戦争でこれまでの成功のすべてを喪いました。
こういう事態が予想されたから、国際政治の専門家も各国首脳も「ロシアは戦争なんか始めない。 プーチンは馬鹿ではない。」と信じていたのです。
でも国際政治で手放しで相手を信用する事はあり得ないので、衛星等を使ってロシア軍の監視などの情報収集はきっちりやっていたわけです。
それでもギリギリまで「ロシアが戦争を仕掛ける」とは予想できなかったのです。
だから戦争を阻止する事もできなかったのです。
つまり外交の失敗です。
しかしこうしてみればわかるけれど、外交って失敗するのです。 成功する事もあるけれど、失敗する事だってあるのです。
だって人間には人の考えている事を、全て知り、予想する事なんてできないのです。
だからこちらが良かれと思ってやった事が、裏目に出る事もあります。
例えばドイツなどNATO諸国の多くが、自国のエネルギー源をロシアの天然ガスに頼り切りにしました。 そしてロシアを信頼しきって、原発を停止するとか、石炭火力を止めるとかなど、エネルギーについてロシアに生殺与奪を握らせていました。
アメリカもバイデン大統領が、シェールガスやシェールオイルの採掘や輸送パイプを建設に大きな制限を加えて、ロシアによるエネルギー覇権を後押ししました。
これは常識的に考えれば、アメリカもNATOも進んでロシアに首根っこを差し出した状態ですから、ロシアを信頼している、ロシアには敵意はないと解釈するべきです。
でもプーチンはこれをみて「だったらコイツラ、オレが多少無茶をやっても文句を言えないだろう」と解釈したのです。
外交は相手のある事ですから、こちらが色々予想して、戦争を防ごうとしても相手がこちらの予想通り反応してくれるとは限らないのです。
相手の反応を知る為に、幾ら情報を収集していても、最後まで読み切れるわけもないのです。
だから外交の失敗は防ぎきれないのです。
外交だけで戦争を防ぎきる事はできないのです。
共産党は岸田首相を詰めて「ウクライナ戦争は外交の失敗」と認めさせた事で、ご満悦ですが、しかしこれはつまり国連始め関係国が幾ら努力しても、外交で失敗する事はある、外交では戦争を防ぎきる事はできない事を、証明しただけです。
だから軍隊が必要なのです。
だからどの国も軍隊を持っているのです。
外交で戦争を防ぐ努力はするけれど、でも外交に失敗して戦争になる事もある、だからその時には軍隊で自国を守る為です。
保険と同じですね。
ワタシは先日自転車保険を更新しました。
ワタシだって自転車に乗る時には、事故に遭わないように十分気を付けています。 でも絶対に事故に遭わないとは言えないでしょう?
だから保険に入るのです。
でも共産党は自転車や自動車の事故は運転技術で防ぐべき、運転の失敗に備えて保険に入ってはイケナイと言うわけです。
因みに維新始め他の野党も似たような物で、岸田総理のウクライナ訪問について語るのはしゃもじだけでした。
しゃもじに文句を言うだけで、日本はウクライナ戦争にどう対応するか具体的で明確な政策は一切提言していません。
連中は「平和を!!」とか言うんですが、それでは具体的にどのような和平案を提言できるのか、それをどうやってロシアやウクライナに呑ませるかなど全く示しません。
だからしゃもじに文句を言うぐらいの事しかできないのです。
これじゃ政権交代なんてありえません。
因みにワタシとしてはしゃもじではなく、90式戦車など持って行って欲しかったです。
今直ぐではないけれど砲弾供与などの約束でも良いでしょう。
今現在ウクライナでは砲弾が不足しているのですが、アメリカ等も砲弾の在庫が尽きてきました。 一方増産の為の生産力増強には躊躇しています。
だったら日本は今既に砲弾不足で今後、増産が絶対必要なのですから、とりあえず大増産を約束して来ればいいと思うんですけど。
因みに岸田総理のウクライナ訪問について、ワタシは反省しています。
ワタシはこれまで岸田総理のウクライナ訪問が遅れ続けたのは、岸田総理の腰抜け、媚中の性だと思っていたのですが、しかしあの報道ぶりをみて呆れました。
あれでは「岸田がウクライナに行くから、ロシアさん上手く攻撃してくださいね」と言っていると同じです。
あれで岸田総理の乗車する汽車がミサイル攻撃でも受けたら、死ぬのは岸田総理一人では済まない事がわかっているのでしょうか?
あれじゃ岸田総理だってウクライナ訪問は躊躇わざるを得なかったわけです。
それでも決断したお陰で、訪問は最高のタイミングになりました。