石垣島で共産党市議が職業差別発言を行いました。
3/18(土) 4:00 八重山日報
陸上自衛隊石垣駐屯地が16日開設されたことを巡り、17日の石垣市議会一般質問で共産の井上美智子氏は「(自衛隊員は)迷彩服でバイクや自転車に乗っている。まちの中では迷彩服で歩かないでほしい」と発言した。与党の長山家康氏が「職業差別だ」と発言の取り消しを求め、我喜屋隆次議長の預かりになった。
井上氏は一般質問で、長射程ミサイルが石垣駐屯地に配備される可能性を危ぐ。「市長を先頭に市民みんなで反対すべきだ」と訴えた。
中山義隆市長は「ミサイルがまだ開発されていないので、どこに配備するかも決まっていない。石垣にも配備の話は来ていない。実際に話があれば、そこから検討して判断したい」と従来の答弁を繰り返した。
この共産党の発言について「迷彩服は制服ではなく戦闘服だから職業差別ではない」と言う意見を言う人もいます。
しかし戦闘服も自衛隊員が職業上身に着ける制服なのです。 消防士や海上保安庁の職員なども複数の制服があって、時と場合によって使い分けています。
だから自衛隊員にだけ、それを「街中で着るな」と言うのは明らかに職業差別です。
こんなことを言われたら札幌雪祭りなんかやってられません。
これは2013年の雪像造りの写真ですが、雪祭りが始まる2か月程前になると、大通り公園一杯に多数の自衛隊員が集まり、迷彩服にヘルメットで雪像造りを始めます。
そして雪やその他機材や隊員を運んでくる軍用車が、ずらりと並びます。
自衛隊が作る雪像には、それぞれその雪像を作っている部隊名を書いた幟が掲げられています。
札幌には真駒内、丘珠、篠路の三か所もの自衛隊駐屯地があります。 但し市街面積が広い為か、基地から離れた場所では普段は自衛隊員の姿は見かけません。
でも基地の周辺では迷彩服で通勤する隊員は普通にいるようですし、時々自衛隊の車両やヘリを見かけます。
だから何?
共産党など迷彩服について職業差別をする理由は、自衛隊員が迷彩服で街を歩く事が、戦争を肯定する事になる、彼等独自の反戦平和の精神に反するからです。
彼等の反戦平和論によると、自分達が戦争を否定し、軍備を廃止し、迷彩服など戦争にまつわる物を否定し続ければ、戦争は起きないのです。
しかしこれは彼等の脳内以外でしか通用しない話です。
そして日本の現状、特に石垣島など台湾に近い地域の状況を考えたらあまりに危険な発想です。
確かに軍隊を持たなければ、自国から戦争を起こす事はできません。 でも戦争って自国から起こすばかりではありません。 しかし戦争は他国から侵略されて起きる事もあるのです。
それでも侵略された場合に、抵抗せずに占領されたら、戦争にはなりません。 しかし職業差別主義者達も侵略された場合の抵抗は、肯定していたはずです。 それどころか絶賛していましたよね?
職業差別主義者によれば、ベトナム戦争、湾岸戦争、更には朝鮮戦争まで全てアメリカによる侵略戦争です。
独ソ戦だってドイツの侵略に対する抵抗です。
職業差別主義者の反戦平和論からすれば、ソ連はナチスドイツに降伏するべきだったし、北ベトナムはアメリカに降伏するべきだったのです。 実際そうすれば戦争にはならなかったでしょう。
で、現実に今日本が直面しているのは、中国による侵略の脅威です。
現在中国が直ぐに日本を侵略する事はできませんが、台湾有事は数年内に起きる事が予想されています。
台湾有事になれば、台湾に近い島々が巻き込まれます。
そして台湾が中国に侵略されたら、日本の安全その物が脅かされる事になります。
台湾有事の場合の日本の状況は、現在のポーランドやバルト三国と同じです。
ウクライナがロシアに侵略されたら、次は自国だ。
こういう危機感があるから、ポーランドもバルト三国も武器提供から難民の受け入れまで、出来る事は何でもやって、ウクライナ支援に全力をあげているのです。
そしてその台湾有事が迫っている時に、迷彩服を否定して何の意味があるのでしょうか?
なるほど台湾有事は日本にとっても、アメリカにとっても非常に恐ろしいので、考えたくない事ではあります。 特に台湾に近い石垣島なら猶更でしょう。
でもこちらが考えたくないからと言って、中国が台湾侵攻をあきらめてくれるわけではないのです。
だから台湾有事の被害を減らしたいなら、台湾有事が起きる事を前提に、島の防衛体制と島民の避難体制の整備を考えるべきでしょう?
その為には迷彩服の自衛官が街中を歩くのを見て、有事が近い事を島民全員が理解するべきではありませんか?
それを「戦争を思わせるから自衛官は迷彩服で街を歩くな」と言うのは、ダチョウと同じです。
第二次世界大戦での沖縄戦が悲惨になったのは、沖縄県民の避難が遅れたからです。 陸軍は米軍の沖縄攻撃に備えて県民の早期避難を進言し続けたのですが、県知事がそれを無視しました。
それで県民は何の備えもないまま、米軍の攻撃にさらされる事になりました。
恐怖した県民達は、軍隊について歩いていまいました。
米軍は日本軍を遠くから重火器で攻撃しているのですから、こんなことをすれば軍隊と一緒に吹き飛ばされてしまいます。
軍隊と一緒に壕に入ろうとした県民を軍人たちが追い出したと事を非難する人もいますが、これは断固追い出すべきなのです。
なぜなら米軍は壕を火炎放射器で攻撃していたのです。 軍人と一緒に壕にいれば一緒に焼かれます。
更に恐怖が募ると軍人の制止を無視して集団自決と言う事態まで起きました。
最初から米軍の攻撃を前提に避難その他の対応を考えていれば、こんな無残な話にはならなかったのです。
ところが沖縄県知事と職業差別主義者は、また同じ事を繰り返そうとしています。
本当に戦争の悲惨さを知り、沖縄県民の生命を守りたいなら、歴史を学び、現実の国際情勢を学び、過去に犯した過ちを繰り返さないように努力するべきなのです。