動画はブログに貼ってもNHKが公開を拒否しているので見られません。
リンク先で見てください。
内容はタイトル通りなのですが、しかしこのタイトルに凄い違和感があります。
NHKのタイトルでは「ロシア系住民」と書かれていますが、これは虚偽です。
ロシア系住民ではなくロシア人です。
ロシア系住民と言うと、アメリカ日系人などと同様、出身地或いは民族がロシアでも、国籍はラトビアと思ってしまいます。
しかし彼等はロシア国籍であって、ラトビア国籍ではありません。
彼等がラトビアに移住したのは、ソ連の侵略支配後で、ソ連崩壊、ラトビア独立後も未だにラトビアから引き揚げていないのです。
1939年8月、ソ連はロシアと独ソ不可侵条約を締結し、更にモロトフ=リッペンドロップ密約と言われる秘密協定を締結し、ポーランド始め東欧諸国を分け取りにする事を決めました。
この協定に従ってソ連はポーランド侵攻以前に、フィンランドやバルト三国など周辺諸国への侵略を開始したのです。
フィンランドは徹底抗戦をしてソ連を退ける事ができましたが、ラトビアなどバルト三国は瞬殺され、そのままソ連崩壊までソ連に占領支配されました。
このソ連占領時代に、ラトビア人の3割が強制収容所に収容されるなどして殺害されました。
占領下で政治指導層や知識人などを抹殺すると言うのは、珍しい事ではありませんが、しかし総人口の3割と言うと、そういうレベルではない虐殺です。
それは同様の虐殺をリトアニアやエストニアでも行い、リトアニア・エストニアもそれぞれ人口の数割を喪いました。
そしてソ連はバルト三国それぞれに、虐殺した人数をほぼ同数のロシア人を移住させたのです。
これがNHKが報道している「ラトビアのロシア系住民」なのです。
勿論、これは今後のバルト諸国の独立を阻止、これらの国々を永遠にソ連の支配下に置くためです。
因みにソ連は各地で同様の事をやっています。
ソ連は多民族国家ですから、ソ連国内には多数の民族がいます。 当然ですが、どの民族もソ連の支配を喜んでいたわけではありません。
そこでスターリン時代にソ連国内でソ連にとって危険と思われた民族を、強制移住等で虐殺し、その後にロシア人を送り込みました。
こうやってスターリン時代に粛清された人の数は未だにわかりません。
実は独ソ戦のソ連の死者数が2000万説から7000万説まであって、ものすごくいい加減なのですが、しかしこれはどうやらスターリンの粛清の被害者がわからないためにこういう事になっているようです。
スターリンの粛清の被害者数を独ソ戦の死者に紛れ込ませているのです。
それにしてもラトビア一国を見ても、想像を絶するような話です。
それでも幸いラトビアは独立できました。
しかし独立後も、ラトビアに入り込んだロシア人は帰国しないのです。
一方、ラトビアはこのロシア人達にラトビア国籍を与えていません。 これは当然でしょう?
だって人口の25%にもなるロシア人にラトビア国籍を与えたりしたら、彼等が選挙等を通じてラトビアの独立を無効化しようとするのは眼に見えています。
実際、もしロシア人にラトビア国籍を与えたりしたら、ラトビアのNATO加盟なんて絶対にできなかったでしょう。
そしてもしこれでウクライナがロシアに支配されるようになったら、ラトビア内のロシア人がどのような行動をとるのか?
ロシアの武力を背景に、ラトビア内で蜂起し、その支援を口実にロシア軍が侵入すると言う事態も十分あり得るのです。
ところがNHKはこのラトビアのロシア人を「ロシア系住民」と虚偽報道をすることによって、問題の深刻さを韜晦しようとしているのです。
一体何の為にこんな虚偽を報道するのでしょうか?
ラトビアのロシア人を「ロシア系住民」と虚偽の報道をすることで、共産主義国家の支配の恐怖を誤魔化そうとしているのでしょうか?
だってこのソ連侵略後のラトビアの惨状を見たら、共産主義国家に侵略されると言うのが、そして国家主権を奪われると言うのが、どれほど恐ろしい事かが明白ではありませんか?
ラトビアは国民の3分の1が殺されたところで、何とか独立できたけれど、しかし総人口の25%はその侵略者の仲間なのです。
もしソ連が崩壊せずにもう半世紀も続いていたら、ラトビア人は完全に消滅させられていたかもしれません。
そしてもし、ウクライナが降伏して、ロシアの侵略がラトビアに及べば、今度こそラトビア人は抹殺されるかもしれません。
今回のロシアのウクライナ侵略戦争について、日本の自称反戦平和論者たちは、ロシアに抵抗するウクライナを非難しています。
しかしこれは彼等の殆んどが、実はこうしたソ連の支配の現実を知らないからでしょう?
彼等は戦争に負ける事について、アメリカの日本における占領政策しかイメージできないのです。
しかしソ連の支配はアメリカの政策とは全く違うのです。
でもNHKはこの事実を絶対に知らせたくないのでしょうね。