日本は前々から長距離巡行ミサイルを開発していたのですが、しかしこの開発が間に合わない、完成を待っていられないから、アメリカからトマホークを買うと言う事のようです。
これは怖い話です。
このように長距離ミサイルの準備を急ぐのは、本当に台湾有事が目前に迫っているという事ですから。
今回の中国共産党大会で、習近平の国家主席三期目就任が決まった。
更に閣僚や党幹部が全て習近平の配下だった人間だけで固まってしまったので、もう誰も習近平を止められなくなった。
だから習近平がやると言えば台湾侵攻も直ぐにできてしまう体制になった。
そうなると習近平が国家主席三期目の間に、台湾侵攻をする可能性が高い。
だから日本としてはこれに備えて、一刻も早く防衛体制を固めるしかないのです。
因みに中国が台湾に侵攻すれば、尖閣諸島や南西諸島など、台湾周辺の島々も戦争に巻き込まれます
まず尖閣諸島は台湾も領有権を主張してきました。
そして中国も領有権を主張しています。
だったら台湾と一緒に尖閣諸島にも侵攻すると考えるしかありません。
そうなると尖閣諸島に近い島々も戦闘に巻き込まれる可能性が高くなります。
だから政府としては、南西諸島に住民用シェルターを建設したり、対艦ミサイルを配備したり、とりあえず南西諸島が戦闘に巻き込まれた場合、住民を守り、領土を守る為の対策を取り始めました。
しかし日本のミサイルの完成を待っていられない、トマホークを買わなければならなと言うのは、本当に状況がひっ迫してると言う事でしょう?
勿論、これが杞憂に終わる可能性も高いです。
以前も紹介しましたが、エドワード・ルトワックなどはエドワード・ルトワックは「台湾の有事危機は起きない」と断言しました。
理由は以下の通りです。
中国はエネルギーも食糧も輸入に頼っている為、台湾侵攻などやらかしてこれらが輸入できなくなると、直ちに中国国内で食料やエネルギーが枯渇する。
ロシアが苦戦しながらも、ウクライナ侵略戦争を続けていられるのは、ロシアはエネルギーと食料の輸出国であり、経済制裁を食らっても、ロシア人が飢える事も凍える事もないからである。
しかし中国が台湾に侵攻すれば、中国人はたちまち飢え凍える事になる。
だから戦争はできない。
人民解放軍は「張り子の虎」である。
中国は戦争なんか始めたら、即刻食料やエネルギーが枯渇して、戦争を継続できなくなり、人民の不満が爆発するのです。
理性的に考えたら全くその通りです。
でも全ての人間が理性に従うなら、犯罪は起きないし、全ての国家が理性に従うなら、戦争だって起きないのです。
現に今ロシアがウクライナ侵略戦争で大苦戦しているのわけですが、これだってロシアの工業技術の水準を考えたら自明の結果でした。
半導体が自国で作れない状態は、70年代以降に開発された兵器は作れないのですから。
でもプーチンは至って楽観的に、自分の勝負師の勘とでもいったものを信じて、ウクライナ侵略戦争を開戦しました。
優秀な勝負師なら「勘」に任せて博打を撃つ場合には、その読みが外れた場合の対応も考えておくと思うのですが、現在のロシアのグダグダを見ていると、プーチンは「勘」が外れた場合の対応策を全く考えていなかったようです。
それで勝手に「オレならやれるさ♪」でやってしまって、結果は無残な事になっているのですが、しかし今のプーチンはこの状況自体を、冷静に受け入れる事ができないままなのです。
そしてそれがウクライナでの民間人の生命やインフラ破壊と言う最悪の状況を招いているのです。
この状況を見たら理性なんかアテにできません。
そもそも産業や経済に無関心な人間なら、自前で半導体が作れないと、兵器が作れなくなるなんて話は理性的思考の圏外なのです。
習近平も同じ感覚だったら、どうでしょうか?
習近平は今、ものすごい勢いで不動産バブルを潰しています。 中国の不動産バブルは、日本のバブルを遥かに凌駕する凄い物でした。
だから日本のバブルを遥かに凌駕する弊害がでているので、不動産など所有できない人々の怨嗟を招いています。
だから潰す!!
と、言うと一部の人に凄く受けそうですが、しかし現実に不動産産業は中国のGDPの3割を占めており、それをいきなり潰せば中国経済にどれほど深刻な影響がでるか?
でも習近平と言う人は、そういう事は無視して、バブル潰に邁進しています。
こういうのを見ていれば、習近平と言う人が、理性的・合理的判断で、台湾侵攻を止める事だってあまり期待できません。
勿論、理性的・合理的判断をしてくれるかもしれませんが、しかし日本の安全を考えたら、台湾侵攻が起きる、非常に近いうちに起きるとして、それに備えるしかありません。
むしろ本来ならもっと早くから対中防衛の為の軍備を増強し、南西諸島など台湾に近い島嶼地域の住民の避難体制を確立するなどの準備するべきだったのですが、それを今言っても仕方ありません。
ともかく一刻も早く、中国の台湾侵攻に備えた防衛体制を固めるしかないのです。
それでもし中国が台湾侵攻をしなかったら?
その時は「よかったね」と言えば良いのです。
台風の時と同じです。
台風が来ると言う予報が出たら、皆それに備えて準備しますよね?
でもそれで台風の進路が変わって、結局来なかったらどうしますか?
「よかったね。」と言って終わりです。
でもやっぱり、台風が来るかもしれないとわかれば、準備をしておくしかないのです。