これはアメリカの左翼学者ロビン・アンジェロの著書の内容を紹介した記事なのですが、その著書の主旨を一言で言えばこの記事のタイトルの通り、「白人は白人である限りレイシスト」だという事なのです。
因みにこの著書でロビン・アンジェロは、アメリカの全ての人種を白人とそれ以外の二つだけに分類して、混血の人やアジア人などの非白人の中の人種や民族の違いも完全に否定します。
またアメリカの自称リベラルが差別を問題にする同性愛者など人種以外の分類もやはり否定して、白人である限りレイシストだというのです。
さらに言えば人種差別反対の活動をしていも白人ならレイシストだというのです。
つまりアンジェロはどんな人間であろうとも白人である限りレイシストで、それは白人による奴隷制や植民地主義など歴史的な問題から生まれた物で、何があろうとも白人に生まれた限りレイシストである事から逃れられないというのです。
この為アメリカの社会は白人による「組織的差別」で成り立っているので、白人以外の人間の生活はただひたすら圧迫され悲惨さを増すばかりだというのです。
なんかもう読んでいてアタマがクラクラするんですけど、しかし何とアメリカの大企業がこのアンジェロの理論による「ダイバーシティプログラム」という従業員研修をやっているというのです。
実はワタシはBLMの暴動が盛んになってからネットで「組織的差別」とか「体制としての差別」という話を何度か見かけたのです。
BLMとBLMを擁護する側によると、アメリカでは「組織的差別」がある為、黒人は貧困から抜け出せないという記事を何本か読んだのです。
しかしワタシはそれを読んでいて全然共感できなかったのです。
なぜならこの種の記事で書いている黒人が抱える問題って、全て貧困の問題で、人種に関係なくどんな国でも貧困層について当てはまる話ばかりだからです。
一方、アメリカの場合、移民一世のほとんどは貧困層になります。 それもただ貧困なだけでなく英語もできずアメリカの文化や生活習慣も理解できないというハンディを抱えて、アメリカでの生活を始めるのです。
だからこの手の記事を読むと、黒人に対して同情するより「貧困なのは移民一世皆同じなのに黒人の場合だけ貧困から抜け出せないというなら、それは黒人に問題があるのでは?」と思ってしまいます。
そもそも「組織的差別」とか「体制としての差別」があるというなら、差別している組織なり、国家体制つまり法や社会制度があるはずです。
しかしそんな物は公民権運動以降完全に消滅したでしょう?
だから黒人の大統領や最高裁判事、高級軍人や警察署長がゾロゾロ出てきたのです。
BLMの「自治区」作成に猛抗議したシアトルの警察署長は黒人女性でした。
このような現実があるのになを「組織的差別」「体制としての差別」があると言われてもわけわかりません。
しかしこのアンジェロの論理ならわかります。
白人は白人である限り、白人は生まれる前からレイシストであるなら、これはもう世界史上稀なる徹底した身分社会のようなモノですから、白人とそれ以外の人種が存在する限り「組織的差別」は存在するのです。
しかしこの論理って、マジにレイシズムそのものじゃないですか?
レイシズムって左翼が都合よく使うので結構意味が曖昧なのですが、基本は人種など本人にはどうしようもない属性を元に、人の人格を規定し、貶める事でしょう?
例えば「黒人はアフリカの未開人だったから、白人に比べて知性が劣る」「ユダヤ人は国を持たない民族だから、劣等人種だ」という事で、就職や進学で黒人を排除したり、ユダヤ人を迫害するのがレイシズムでしょう?
だったら「白人は黒人奴隷制度を持っていたからレイシストだ」と言って企業研修で白人社員を糾弾するのって、完全なレイシズムじゃないですか?
因みにこのアンジェロ理論の企業研修では、白人の従業員が「レイシスト」と糾弾されたショックで泣きだしたすることもあるのだそうです。
ところがアンジェロ氏はそういう場合、泣き出した人を慰めるのは「交通事故で被害者を救助するのではなく、被害者を轢いたドライバーを助けるのと同じ」とまで言うから凄いです。
でもこれなんか日本にも似た団体がありますね。
アンジェロ氏の師は日本の部落解放同盟なのでしょうか?
現在日本の部落差別がどのぐらい深刻かはわかりません。
しかし部落解放同盟とすれば、部落差別はあり、部落民以外の人は部落民でないが故に差別主義者だとして糾弾することで、利権を得て組織を維持しているのです。
そして日本でも大企業は、この厄介な連中に絡まれたくないので、部落解放同に法外な報酬を払って社員研修を依頼しているのです。
こういうのを見ていると左翼の行き着くところって正に世界は一つ左翼は皆同類と思ってしまいます。
なるほどこれなら世界中どこでも永遠に反差別ビジネスを続けられるのですから、本当に美味しいビジネスモデルです。
だって普通に反差別運動なら、差別がなくれば運動は終わりですが、「白人が白人である限りレイシスト」「部落民でなけば差別主義者」という事であれば、差別は永遠になくならないのですから。
それにしても反差別運動の行き着く先が、このような真正レイシズム、身分差別そのものと言うのも凄いですね。
しかしそれも当然かもしれません。
そもそも左翼が「差別」に入れ込むのは、つまりは彼等がそもそも個人の資質や能力には無関心で、代わりに属性には非常に強い関心を持つ人間だからでしょう?
例えば今回の菅内閣発足に対して朝日新聞やパヨクはさっそく「女性閣僚が少ない!!」「おじいちゃんばかりだ。」と騒いでいるのです。
閣僚と言うのは能力や人格を最高度に問題にされる職業ですから、性別や年齢は関係ないでしょう?
そりゃ自民党に女性の閣僚適任者が大勢いて、その人たちが外されたというなら女性差別ですよ。
しかしコイツラ稲田朋美氏や高市早苗氏など、安倍政権の女性閣僚を評価してきたことがあったのでしょうか?
因みに保守派は稲田朋美氏始め安倍総理が起用した女性閣僚の多くについて、高く評価していましたよね?
彼女たちについて「女性だからダメ」という意見を見た事がありません。
閣僚の能力や人格は無視して「女性閣僚が少ない」と言うのですから、要するに彼等の関心は閣僚の人選にさへ属性しか興味を持たないという事です。
これってつまり完全な差別主義でしょう?
だからコイツラは「おじいちゃんばっかり」なんて高齢者差別を平気でするし、安倍総理の難病にかこつけて難病患者への差別だってやりまくったのです。
左翼が何で属性に執着するか?
それは結局、自分の不平や不満をひたすら社会や国家の責任にしたいという人格だからでしょう?
そしてそういう不平不満故に社会を破壊したいのが左翼でしょう?
だから左翼って社会の分断を図るのです。
社会を分断してバラバラに壊して、最後に自分達が絶対権力を握りたいのでしょう?
だからBLM運動なんか見ているとわかるんですが、黒人に対して「白人はあんな悪いことをした、こんな悪いことをした。」と言って白人への憎悪や不満を焚きつけるのです。
こうやって不平や不満を煽って人を対立に持ち込む、現在の状況に不平や不満のない人達には過去の問題・歴史問題を捏造してでも対立させる。
そして対立を続けさせるために、結局人種や民族、そして過去の身分制による差別が永遠続くために、「白人が白人であるが故にレイシスト」などと言いだすのです。
つまり差別と分断って実は、左翼の本領なんですよね。
そりゃそうですよね。
マルクス主義なんて「階級闘争」が基本です。
そしてこれは人種や民族が同じでも階級によって人を分断し差別しないと成立しない思想なのですから。
そして国民を分断させ、闘争に持ち込めなくても、このアンジェロ氏や部落解放同盟のように、企業研修のような美味しいビジネスもできるのですから、左翼の分断と差別活動はなくならないでしょう。