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2020-08-06 15:25

だったらインフレは貨幣現象 増税真理教

 ワタシは三流大工学部卒なので、経済学というのは全くわかりません。
 しかし例えば今朝ネットで拾ったこんな記事を読むと、高橋洋一等、リフレ派の唱える政策が正しいとしか思えなくなります。

 とりあえず記事の前半を貼りますね。

日本の「財政破綻」は、本当にあり得ない? 政府債務のウソとホント
2020年8月4日 ニューズウィーク日本語版

「いくら国債を発行しても財政破綻しない」理論について、日本が実際に経験した財政破綻の事例から考える

1945年8月15日、玉音放送とともに太平洋戦争は終結した。終戦時、日本全土は既に焼け野原となっていたが、経済面での苦難はここからが本番だった。

戦争中の無謀な戦費調達によって日本の財政は完全に破綻。終戦によって財政問題が一気に表面化し、準ハイパーインフレが発生した。最終的に政府は全ての銀行預金を封鎖して、国民から強制的に預金の大半を徴収する形で帳尻を合わせた。

近年、日本の財政が問題視されていることに対して、一部から「政府はいくら国債を発行しても財政破綻は起こらない」という意見が出ている。政府が発行する国債は購入した国民から見れば資産であり、円建てで国債を発行している限り財政破綻は起こらないという理屈だ。

しかし、戦時中の国債発行はほぼ全額が日本円建てだったが、いとも簡単に財政は破綻し、日本円(旧円)は紙くずとなった。この事実ひとつをとっても、自国建てであればいくら借金してもよいという話は嘘であることが分かる。

太平洋戦争の戦費総額(日中戦争含む)は、当時の国家予算(一般会計)の約280倍(インフレを考慮しても74倍)という途方もない金額であり、戦費のほとんどを国債発行で賄ったことから、GDPに対する政府債務の比率は200%を突破した。

戦争中は物価統制によって見掛け上、インフレは存在しないことになっていたが、現実には深刻な物価上昇が起こっており、終戦でそれが一気に表面化。開戦当時から55年までの14年間で物価は約180倍に高騰している。

現在の政府債務の対GDP比は戦時中と同水準

この状態になると、国民は銀行から一斉に預金を引き出し、価値が維持されるモノの購入に奔走するので、インフレが止められなくなる。政府は銀行預金を強制的に封鎖し、預金を引き出せないようにした上で、預金に対して高額の財産税(最大税率90%)を課すという非常手段に打って出た(預金封鎖と財産税)。国民の財産の大半を奪い取るという形で日本政府は何とか事態を収拾した。

現時点での政府債務の対GDP比は200%を超え、戦時中とほぼ同水準となっている。当時と今とでは日本経済の基礎体力が異なるので一概に比較はできないが、諸外国と比べても日本の財政が深刻であることは間違いない。

 「いくら国債を発行しても財政破綻しない」理論について、日本が実際に経験した財政破綻の事例が戦中・戦後の日本政府ですか?

 そりゃ戦中・戦後の日本経済は悲惨でした。
 マジに「蛍の墓」その通りでしたからね。

 ワタシの母は戦前神戸神戸で生まれ育ち、蛍の墓の主人公と同様、神戸大空襲に遭い家を焼かれました。
 そしてあの映画はあの当時の状況を本当によく描いていると言っていました。

 でもさ、ああいうの見ていれば誰でもわかりますが、日本が戦後大変なインフレになったのは、空襲で国中が焼け野原になって、生活に必要な物資の供給が不可能になったからじゃないですか?

 工場は空襲で丸焼けになり、農地はあっても農民の多くが、兵士として戦地に送られたまま帰国が遅れ、それでも生産できた農産物を移送しようとしても、汽車も鉄道網も大量に破壊されてしまいました。

 インフレの原因はこれじゃないですか?

 物価って元来、需要と供給のバランスで決まるんじゃないですか?
 これは例えば今年の2~3月頃に起きたマスクバブルを思い出せばわかるでしょう?

 元来マスクなんて花粉症の人や、風邪をひいている人などしか使っていなかったので、それに見合った量しか供給されてこなかったのです。
 
 それがコロナウィルス流行で、マスクの需要が一気に増えたのです。 
 その為、マスクの価格の爆上げを期待して買い占めが横行し、ドラッグストアやスーパーからマスクが全部消える一方、メルカリなどでは元来価格の数十倍という高額で売買されるようになりました。

 これが政府がアベノマスクの支給を決定する4月まで続いたのです。
 
 マスク不足に対応する為に、政府が国民全員に長期間使用可能な布マスクを一世帯に二枚ずつ配布すると宣言すると、それだけでマスクの価格は下がり始めました。 また新大久保の韓国人の店とかヘンな所で山積みで売られるようになりました。
  
 政府のアベノマスク配布宣言で、マスクの買い占めをしていた連中は、抱え込んだマスクを急いで売り抜けようとしたのです。
 それで一気にマスクの価格が下がったし、消えたはずのマスクも市場に戻ったのです。

 こんなのを見たら幾ら経済音痴でも、商品の価格が需要と供給のバランスで決まるのだという事を実感せざるを得ません。

 4月にこれを目の当たりにしたのに、戦後の物価高騰を国債残高で説明されてもね。

 逆にこの著者に聞きたいのだけれど、それじゃ何で今、日本はインフレにならないのでしょうか?

 国債残高のGDO比が戦時中並みになってから何年たつのでしょうか?

 ワタシの記憶ではバブルがはじけたあたりからドンドン国債残高が増えて行って、対GDP比200%超えをしてからだけでも10年以上たってますよね?
 
 これって太平洋戦争開戦から朝鮮戦争開戦に相当する期間ですから、この記事の著者の言い分が正しのなら、その間ドンドンインフレが進行するはずでしょう?
 だって戦時中と違って日本政府はこの間一度でも、物価統制なんかやっていないのです。
 
 唯一の例外がアベノマスクの供給と転売規制によるマスク価格の高騰防止です。

 にもかかわらずバブル崩壊以降、インフレなど一切起きていないのです。 
 それどころか日本経済はデフレで苦しみ続けたのです。

 この記事の著者はこれをどのように説明するのでしょうか?

 物価は需要と供給のバランスで決まるという市場経済の常識で考えれば、日本がインフレにならずデフレに苦しむのは当然です。
 
 だってバブル以降も、日本の生産力は殆ど減っていないのです。 そして人口はわずかながら減少しており、所得も増えていません。 
 政府も自治体もひたすら緊縮財政です。

 生産が減っていないのに、政府も自治体も国民も金を使わない、つまり消費が増えない、つまり需要が増えない。
 これじゃ物価が上がるわけないでしょう?

 しかしこういう市場価格決定のメカニズムを無視して、「国債残高が増えたら、インフレになる」という事であれば、「インフレは貨幣現象」だという事でしょうか?

 だったらデフレも貨幣現象でしょう?
 リフレ派は「デフレは貨幣現象」だと言っているわけですから、この記事の著者は実はリフレ派が正しいと言っている事になります。

 マジにコイツ、財政さへ健全なら敗戦して焼け野原になっても、国家の貨幣価値は維持できると信じているのでしょうか?
 世界史上のそういう事例があるのでしょうか?

 逆に聞くけど世界有数の債権国が、内政外交共に安定した状態で、貨幣価値だけが破綻した例ってあるんでしょうか?

 それにしてもこの記事、実は後半もヘンテコリンなのです。


終戦後の例でも分かるように、自国通貨建てでも過度な政府債務を抱えれば財政は破綻する。筆者は日本政府が現実に財政破綻する可能性は限りなく低いと考えているが、このまま財政が健全化されない場合、徐々にインフレが進む可能性は高いとみている。

もし景気が回復しないなかで年率3%のインフレが続くと、金利が上がるので最終的に日本政府の利払い費用は年間30兆円を超える。税収のほとんどが利払いに消え、年金や医療、公共事業、防衛費の維持が難しくなる。

一方、債務の額は10年間で実質的に25%減少するので、財政問題は解決に向かう。緩やかなインフレの場合、多くの国民はその事実を認識できないので、気付かないうちに実質的な預金額が目減りしていく。

財政に魔法の杖はなく、政府の借金は何らかの形で埋め合わせる必要がある。確かに日本国債は国民から見れば資産だが、インフレによってその価値が減価することで、事実上の増税が行われるというカラクリについて理解しておく必要があるだろう。

<本誌2020年8月11、18日号掲載>

このまま財政が健全化されない場合、徐々にインフレが進む可能性は高いとみている。

 ??
 第二次安倍政権発足以降、日銀がひたすらインフレ目標を達成しようと頑張ってきたのに、結局未だに達成してないという現実はどう説明するんですか?

 日銀がインフレターゲットなんて決めるのは、マイルドなインフレは経済成長を促すからでしょう?
 逆にデフレで物価上がらないままだと、景気は良くならないし経済成長できないからでしょう?

 それなのに何でこんな話になるんでしょうか?

もし景気が回復しないなかで年率3%のインフレが続くと、金利が上がるので最終的に日本政府の利払い費用は年間30兆円を超える。税収のほとんどが利払いに消え、年金や医療、公共事業、防衛費の維持が難しくなる。

 景気は回復しないのに、何でインフレになるんですか? 
 景気が回復しなきゃ金利だって上がらないでしょう?

 それに現在日本の長期国債の47%は日銀が持っています。 だから払った金利に半分は日本銀行が受け取り、それは結局日本政府の物になるんですよね? 

 こういう状況で104年後に資産が25%減少しては大変だから、財政再建しろ!! 増税しろ!!って言われてもね。 

 因みに以前にも国債暴落により国家破綻した例を挙げて、「財政再建が~~~!!」と言っていたエライ先生がいました。
 この時この先生が例に挙げたのは南北戦争時の南部政府でした。

 この先生によると南部政府が破綻したのは、南部が戦争遂行の原資として発行した債券が綿花の暴落により破綻したからだというんですよね。
 
 もう増税原理主義者というか増税真理教の神官の皆様のいう事って、我々異教徒には全く理解不能です。
 ワタシがこの信仰に入信できないのは、きっとワタシが低学歴だからでしょうね。


 
  1. 増税詐欺
  2. TB(0)
  3. CM(20)

コメント

目の痛みのなか解説有難うございます

火垂るの墓
こんなに悲しい心を打つ物語、何時何処にいても思い出すと悲しくなります。これの原作を読んだことありませんがアニメの表現力のすばらしさなんでしょうか。
作家の野坂昭如は呑んべで無頼で、だらしない男です(実物は知りませんが)。
そもそも年取って酒に溺れるようではその人間の精神世界は信用できません、戦後の日本の作家とか文学者は碌でもない人間ばかりと思ってます。
北海道では医者の渡辺淳一という流行作家がいましたが、あれは完全なエロ小説です、読んでいて笑ってしまいます、あれで男を理解してもらったら困りますからね。

経済学って基本はわらしべ長者なんですよね、相手がいて成り立つ事だから仮説とか目論見を実行できる裏付けの問題なんですよね、仮説を立てるのは自由。
昔、銀行でドル50円になる、と騒いでいた醜女がいましたよね。その後、同志社大学の教授に天下り。これは結構良い条件で何らの推しが無ければ出来ないと思うので、この50円説も、銀行?か何ら?の取引が有ったと思う。
今は、安倍首相を男と女の個人的恨みの在るが様に口汚く罵って稼いでいる様です。
共産党は「税金を止めよう」と田舎では主張しています。社会共産主義とかで、衣食住だけを保証されますからと条件を隠してるんですから詐欺ですよね。
世の中の金融経済理論は条件とかベースを隠した株屋の詐欺話ばかりです。
  1. 2020-08-06 17:37
  2. URL
  3. トラウマ #RWLNmTs6
  4. 編集

終戦直後のハイパーインフレ

>終戦によって財政問題が一気に表面化し、準ハイパーインフレが発生した。最終的に政府は全ての銀行預金を封鎖して、国民から強制的に預金の大半を徴収する形で帳尻を合わせた。

この時代を生きた人の話や記録を読むと 「持っていた株が紙くずになった」 みたいな話はいっぱい出てくるけど 「借金苦で首をくくった」 という話は出てこないんですよね。 つまりハイパーインフレで損をしたのは、 資産を持っていた人達だけで、 借金を背負っていた人達は、事実上チャラになって、むしろ楽になってるんです。

これって、すごい事じゃないですか? べつに 「共産主義革命」 なんか起こさなくても、金持ちから資産を吸い上げて、再分配できていたんです。戦後の日本が、世界でも稀に見る平等社会になったのは、「財閥解体」 「農地改革」 と並んで、この 「ハイパーインフレ」 が大きかったと思いますね。

終戦直後のハイパーインフレについては、この筆者のように悪い面ばかり強調する人が多いけど、日本の場合は良い面もあったと思います。ただし日本以外の国では、 こうはならなかったでしょう。 いつまでも 「モノ不足によるインフレ」 が続いて、 貧困にあえぐ人達が出てきたはずです。

しかし日本人には幸い 「モノを生産する能力」 があったので、すぐに高度経済成長が始まりました。 もしかすると、日本のような 「モノづくり大国」 は、そもそもインフレになっても、 あまりひどい状況にはならず、 インフレの心配なんかする必要は無いのかもしれません。常にデフレの心配をしていたほうが良いのかもしれません。
  1. 2020-08-06 18:05
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  3. かんぱち #vF6NeGQU
  4. 編集

>汽車も鉄道網も大量に破壊され

僭越ながら、追加の一文を。鉄道網をはじめとする陸上インフラの破壊•損失も勿論ですが、何より海上輸送交通の麻痺•機能不全がかなり大きいです。戦中に米軍により、わが国の商船•輸送船が夥しく沈められたのは、ご存じでしょうが、その他にも、我が国と米軍の双方によって散布された無数の機雷により、我が国沿岸の航路及び港湾が、極めて危険な状態となり、円滑•充分な海上輸送ができなくなっていました。船舶による海上輸送がその運ぶことのできる物資の数量において鉄道輸送以上であることはおわかりですよね。ちなみに我が国は当然ながら自国防護、すなわち米軍艦船を寄せ付けない為に、そして米軍はこれまた当然ながら、我が国海上輸送を阻害して我が国の経済を破壊するために、それぞれが無数の機雷を撒いたわけで、戦後の我が国の再起•復活には、この無数の機雷の処理が絶対必要だったわけで、そのことについて、桜林美佐さんという片が『海をひらく~知られざる掃海部隊』(並木書房)という著書を出されております。もし機会がございましたら、ご一読をお薦め致します!
  1. 2020-08-06 20:27
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  3. 温泉猫 #-
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戦前・戦中の我が国が苦しんだのは市場から締め出されてモノを売る場所がなかったためなのです。
そんな中で座して死を待つか戦争するかの二択で仕方なく戦争を選んだのですが。
左翼の皆様の歴史認識はなんとなく悪いで思考停止して物事の因果関係を見れないのでしょうね。
この時期になるとなんとなくレベルの戦争かわいそう、戦争悪い的な言説が増えてうんざりします。
もう少し因果関係を考えてじゃあ具体的にどうするかということをやるべきなのですが。
  1. 2020-08-06 21:24
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  3. 太朗 #cRy4jAvc
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終戦直後を引き合いに出す人は愚かなのか詐欺なのか

終戦直後は殆どの生産手段が破壊されていたので「もの」の
値段が天井知らずになるのは子供でも分かる。

MMTが言っているのは、生産力に余裕がある限りは国債を発行して
貨幣を増やす(本当は順序が逆だが)ことができるということ。
これを「過度なインフレにならない限りにおいて国債発行の
限界はない」とMMTでは言い換える。


今はデフレだ。デフレというのは生産力はあるのに買ってくれる
人が少ないという状況。なぜかってくっれる人が少ないかと言えば、
皆仕事が無くてお金がないから。

だから政府が代わりに買うか、国民の金回りを良くしてやればよい。
この前の10万円の給付金は後者の対策だ。前者の対策をするなら
全国のインフラの再整備の計画を立てるのでもよい。
それで得インフレ気味になったらデフレ脱出でめでたしめでたし。

それで10万円の給付金だが、あの元手は政府が銀行から借り集め
たのではない。その分の国債発行で「作り出したもの」なのだ。
つまり、「政府の借金増」は「流通している貨幣の増加」であり
「我々の所得」なのだ。

だから、「国の借金」は「国民の所得」なのだ。

  1. 2020-08-06 22:24
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  3. ちび・むぎ・みみ・はな #-
  4. 編集

>だから、「国の借金」は「国民の所得」なのだ。

これが分からないなら経済について主張sるのはやめるが肝心。
  1. 2020-08-06 22:32
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  3. ちび・むぎ・みみ・はな #-
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ちび・むぎ・みみ・はな さんへ

今回だけは、あなたの意見に同意します。

(´・ω・`)人(´・ω・`) ナカーマ
  1. 2020-08-06 23:17
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  3. かんぱち #vF6NeGQU
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国債を使って行政サービス費用(歳出)の不足を補うわけですが、政府が海外から借金をしない限り破綻することはないのでしょう。
しかし、国民が政府にお金を貸せるということは、国民には行政サービス費用(歳出)の支払い能力があるということです、但し税と違って償還しなければいけないし利息も払わなければいけません。
一時的には有効な手段なのですが、もし恒久的に歳入の一部を国債で徴収し続ければ利子が膨らみ続け、いつかは利子支払いが行政サービスの費用を超えてしまうと思いますがそのことは大丈夫なのでしょうか?
また、政府にお金を貸せる富裕層への利子を一般国民が負担することになるのではないでしょうか?
更には償還するのが自分ではなく自分の子供たちになってしまうのではありませんか?
相応の行政サービスを受けるには相応の対価が必要です、一時的に国債を発行することはやむを得ないのでしょうが恒久的な手段とは思えません。
増税真理教も困りますが
行き過ぎると「財政破綻しないからいくら国債を発行しても大丈夫」教になりかねません。
  1. 2020-08-07 08:46
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  3. kazusa #YgUVdW1s
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PCR脳と国債脳と同じか?

step1.PCR検査を希望者にやって欲しい。
(我侭だけの感情を要求、論理は一切頭にない)
step2.PCR検査は刹那の診断で貴方だけやっても意味ないのですよ。
(論理を説明される)
step3.じゃ、PCR検査を毎日、国民全員で出来る様にしてください。
(論理に反発して、更に我儘が暴発し燃える)
  1. 2020-08-07 09:22
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  3. トラウマ #RWLNmTs6
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kazusa さんへ

私もMMT (現代貨幣理論) が 「いつでも、どこでも、どんな場合でも成り立つ」 とは思いません。いくつかの条件が揃った時にだけ成り立つ特殊なものだと思います。ただし今の日本は、その 「いくつかの条件が揃った特殊な状態」 にあるとも思っています。

・国債が自国通貨建てであること
・国債を買っているのは、ほとんどが自国民であること
・国民に 「モノを生産する能力」 があり、「モノ不足によるインフレ」 が起きにくいこと
・借りたお金は、インフラ整備や企業支援など 「新たな富を生み出すこと」 に使われること

などです。インフレになれば、借金の負担は時間とともに減っていくわけですが、それでも借りたお金を 「新たな富を生み出すこと」 以外に使うのはダメだろうと思います。なので山本太郎が主張しているような 「ただ現金を配る」 という使い方はダメです。

もっとも今はコロナ禍で、 世界中が金融緩和しているので、今なら現金を配るのに使っても大丈夫だとは思います。逆に、最近よく聞く 「コロナ対策費のための増税」 などは、東日本大震災の時に民主党政権が言っていた 「復興増税」 と同じくらい愚策でしょう。
  1. 2020-08-07 18:49
  2. URL
  3. かんぱち #vF6NeGQU
  4. 編集

Re: 目の痛みのなか解説有難うございます

> 火垂るの墓
> こんなに悲しい心を打つ物語、何時何処にいても思い出すと悲しくなります。これの原作を読んだことありませんがアニメの表現力のすばらしさなんでしょうか。
> 作家の野坂昭如は呑んべで無頼で、だらしない男です(実物は知りませんが)。
> そもそも年取って酒に溺れるようではその人間の精神世界は信用できません、戦後の日本の作家とか文学者は碌でもない人間ばかりと思ってます。
> 北海道では医者の渡辺淳一という流行作家がいましたが、あれは完全なエロ小説です、読んでいて笑ってしまいます、あれで男を理解してもらったら困りますからね。

 ワタシは「火垂るの墓」は映画化されるずうっと前から原作を読んでいました。
 
 「蛍の墓」は野坂昭如自身の体験を元に描いているそうです。 実は野坂昭如は他にも自身の神戸大空襲の体験を描いた「1945年 神戸」というのを書いています。

 ワタシはこれも読んだのですが、その時は母は死んでいたので、叔母に送って感想を聞きました。 叔母も母と一緒に神戸大空襲を体験したのです。 
 すると叔母もこの本はものすごく痛切だと言っていました。

 因みにこれを読んでいると野坂昭如の心の傷というか、彼の屈折した心理がわかる気がします。

 野坂昭如という人の小説は殆ど全部エロ小説なのですが、しかしあのエロ小説も実は彼があの空襲で心に負った傷の故ではないかと思ってしまいます。

 「1945年 神戸」はかなりの長編ですが、「蛍の墓」はホントの短編です。
 だから一度機会があったら読んでみられては?
>
> 経済学って基本はわらしべ長者なんですよね、相手がいて成り立つ事だから仮説とか目論見を実行できる裏付けの問題なんですよね、仮説を立てるのは自由。
> 昔、銀行でドル50円になる、と騒いでいた醜女がいましたよね。その後、同志社大学の教授に天下り。これは結構良い条件で何らの推しが無ければ出来ないと思うので、この50円説も、銀行?か何ら?の取引が有ったと思う。
> 今は、安倍首相を男と女の個人的恨みの在るが様に口汚く罵って稼いでいる様です。
> 共産党は「税金を止めよう」と田舎では主張しています。社会共産主義とかで、衣食住だけを保証されますからと条件を隠してるんですから詐欺ですよね。
> 世の中の金融経済理論は条件とかベースを隠した株屋の詐欺話ばかりです。

 金融は株屋の詐欺と言えばその通りですが、しかし資本主義って人間の欲望をベースに動くのだし、そもそも経済ってそれで動くのです。
 だからそういう欲望を「悪」として全否定すると資本主義は動きません。

 保守系の人で、新自由主義を絶対悪と言い、戦前の日本を理想社会のように言う人がいるけれど、戦前の日本って文字通り欲望全開、アニマルスピリット全開の文字通りのギンギラギンの自由主義社会です。

 でもだからこそ日本は明治維新以降、あっという間に当時の欧米列強に匹敵する経済力を得る事ができたのです。

 これが戦後世界的に修正されたのですが、その修正が行き過ぎて、経済に活力がなくなったので、それを少し戦前に戻してもう一度活力を取り戻そうというのが新自由主義なのです。

 しかし多少頑張っても戦前のギンギラギンの本物の自由主義には及びません。
  1. 2020-08-09 11:36
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
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Re: 終戦直後のハイパーインフレ

> >終戦によって財政問題が一気に表面化し、準ハイパーインフレが発生した。最終的に政府は全ての銀行預金を封鎖して、国民から強制的に預金の大半を徴収する形で帳尻を合わせた。
>
> この時代を生きた人の話や記録を読むと 「持っていた株が紙くずになった」 みたいな話はいっぱい出てくるけど 「借金苦で首をくくった」 という話は出てこないんですよね。 つまりハイパーインフレで損をしたのは、 資産を持っていた人達だけで、 借金を背負っていた人達は、事実上チャラになって、むしろ楽になってるんです。
>
> これって、すごい事じゃないですか? べつに 「共産主義革命」 なんか起こさなくても、金持ちから資産を吸い上げて、再分配できていたんです。戦後の日本が、世界でも稀に見る平等社会になったのは、「財閥解体」 「農地改革」 と並んで、この 「ハイパーインフレ」 が大きかったと思いますね。
>
> 終戦直後のハイパーインフレについては、この筆者のように悪い面ばかり強調する人が多いけど、日本の場合は良い面もあったと思います。ただし日本以外の国では、 こうはならなかったでしょう。 いつまでも 「モノ不足によるインフレ」 が続いて、 貧困にあえぐ人達が出てきたはずです。

>
> しかし日本人には幸い 「モノを生産する能力」 があったので、すぐに高度経済成長が始まりました。 もしかすると、日本のような 「モノづくり大国」 は、そもそもインフレになっても、 あまりひどい状況にはならず、 インフレの心配なんかする必要は無いのかもしれません。常にデフレの心配をしていたほうが良いのかもしれません。

 そうですね。
 インフレの実害は資産を喪う事ですが、それは仰るように資産の平等化という面があるのですね。
 逆にデフレだと資産を持つ人が絶対的に優位になり、敗者復活戦がなくなります。

 さらに言えばハイパーインフレなど破局的インフレでなければ、資産の破綻なんてこともないのです。

 ワタシは石油ショックからバブル崩壊ぐらいまでの、インフレ進行時代を覚えています。 でもこの時代貯金ができないと嘆く話は聞きませんでした。
 それどころか当時の日本人の貯蓄率は世界でも最高でした。

 だってインフレの時は金利も高いので、貯蓄すればそれなりの価値があったし、賃金の順調に上がっていたので、貯蓄して家や車を買おうという人が普通だったのです。

 
  1. 2020-08-09 11:47
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

Re: >汽車も鉄道網も大量に破壊され

> 僭越ながら、追加の一文を。鉄道網をはじめとする陸上インフラの破壊•損失も勿論ですが、何より海上輸送交通の麻痺•機能不全がかなり大きいです。戦中に米軍により、わが国の商船•輸送船が夥しく沈められたのは、ご存じでしょうが、その他にも、我が国と米軍の双方によって散布された無数の機雷により、我が国沿岸の航路及び港湾が、極めて危険な状態となり、円滑•充分な海上輸送ができなくなっていました。船舶による海上輸送がその運ぶことのできる物資の数量において鉄道輸送以上であることはおわかりですよね。ちなみに我が国は当然ながら自国防護、すなわち米軍艦船を寄せ付けない為に、そして米軍はこれまた当然ながら、我が国海上輸送を阻害して我が国の経済を破壊するために、それぞれが無数の機雷を撒いたわけで、戦後の我が国の再起•復活には、この無数の機雷の処理が絶対必要だったわけで、そのことについて、桜林美佐さんという片が『海をひらく~知られざる掃海部隊』(並木書房)という著書を出されております。もし機会がございましたら、ご一読をお薦め致します!

 ありがとうございます。

 そういえば戦争末期、米軍は文字通り津々浦々に飛行機から機雷をまいたと聞いています。
 あの除去って本当に大変だったでしょうね。

 でもあれを除去したのですから、日本の掃海技術があがるわけです。
  1. 2020-08-09 11:50
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

Re: タイトルなし

> 戦前・戦中の我が国が苦しんだのは市場から締め出されてモノを売る場所がなかったためなのです。
> そんな中で座して死を待つか戦争するかの二択で仕方なく戦争を選んだのですが。
> 左翼の皆様の歴史認識はなんとなく悪いで思考停止して物事の因果関係を見れないのでしょうね。
> この時期になるとなんとなくレベルの戦争かわいそう、戦争悪い的な言説が増えてうんざりします。
> もう少し因果関係を考えてじゃあ具体的にどうするかということをやるべきなのですが。

 そもそも日本やドイツが戦争に走ったのは、世界大恐慌の後の大不況時に緊縮政策を続けて、一般国民の生活が破綻したからです。
 戦争になったので、ドンドン戦時国債を発行する羽目になったのです。

 この事実を考えたら「緊縮財政」こそは戦争への道なんですけどね。
  1. 2020-08-09 11:54
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

Re: 終戦直後を引き合いに出す人は愚かなのか詐欺なのか

> 終戦直後は殆どの生産手段が破壊されていたので「もの」の
> 値段が天井知らずになるのは子供でも分かる。
>
> MMTが言っているのは、生産力に余裕がある限りは国債を発行して
> 貨幣を増やす(本当は順序が逆だが)ことができるということ。
> これを「過度なインフレにならない限りにおいて国債発行の
> 限界はない」とMMTでは言い換える。
>
>
> 今はデフレだ。デフレというのは生産力はあるのに買ってくれる
> 人が少ないという状況。なぜかってくっれる人が少ないかと言えば、
> 皆仕事が無くてお金がないから。
>
> だから政府が代わりに買うか、国民の金回りを良くしてやればよい。
> この前の10万円の給付金は後者の対策だ。前者の対策をするなら
> 全国のインフラの再整備の計画を立てるのでもよい。
> それで得インフレ気味になったらデフレ脱出でめでたしめでたし。
>
> それで10万円の給付金だが、あの元手は政府が銀行から借り集め
> たのではない。その分の国債発行で「作り出したもの」なのだ。
> つまり、「政府の借金増」は「流通している貨幣の増加」であり
> 「我々の所得」なのだ。
>
> だから、「国の借金」は「国民の所得」なのだ。

 但しMMTは数理的根拠がないので、5000兆国債発行しても大丈夫っていうのも根拠がないんですよね。

 ああいうことを言ってしまうから、反緊縮派が全部信用を失うのです。
  1. 2020-08-09 11:56
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

Re: >だから、「国の借金」は「国民の所得」なのだ。

> これが分からないなら経済について主張sるのはやめるが肝心。

 根拠なく5000兆を言う人も黙っていた方がよいです。
  1. 2020-08-09 11:57
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
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Re: ちび・むぎ・みみ・はな さんへ

> 今回だけは、あなたの意見に同意します。
>
> (´・ω・`)人(´・ω・`) ナカーマ

 増税原理主義に反対という点はワタシも同意しています。
 但しMMTは信用できません。
  1. 2020-08-09 11:58
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  3. よもぎねこ #-
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Re: タイトルなし

> 国債を使って行政サービス費用(歳出)の不足を補うわけですが、政府が海外から借金をしない限り破綻することはないのでしょう。
> しかし、国民が政府にお金を貸せるということは、国民には行政サービス費用(歳出)の支払い能力があるということです、但し税と違って償還しなければいけないし利息も払わなければいけません。 
> 一時的には有効な手段なのですが、もし恒久的に歳入の一部を国債で徴収し続ければ利子が膨らみ続け、いつかは利子支払いが行政サービスの費用を超えてしまうと思いますがそのことは大丈夫なのでしょうか?
> また、政府にお金を貸せる富裕層への利子を一般国民が負担することになるのではないでしょうか?
> 更には償還するのが自分ではなく自分の子供たちになってしまうのではありませんか?
> 相応の行政サービスを受けるには相応の対価が必要です、一時的に国債を発行することはやむを得ないのでしょうが恒久的な手段とは思えません。
> 増税真理教も困りますが
> 行き過ぎると「財政破綻しないからいくら国債を発行しても大丈夫」教になりかねません。

 国債を日銀が引く受けている場合は、利払いは無問題です。 
 なぜなら国が支払った利息は、日銀が受け取るのですが、でも日銀って実は政府の子会社です。
 だから日銀に支払われた利息は全部政府の物なのです。

 また政府は通貨を発行できますから、国債の償還はお札をすれば無問題です。

 但しそうなると通過が増えるので、国内の増えた通貨に見合う生産力がないと物価が上がるのです。
 
 逆に言うと第二次安倍政権以降、盛大に国債を発行しても一向に物価が上がらなくて、インフレターゲットも達成できないのは、それで日銀が市場に出しはずの通貨が実はあんまり消費に回っておらず、生産力に十分な余力があるからでしょう。

 その意味ではインフレターゲット達成までは、国債発行して消費拡大に回してもよいのです。
  1. 2020-08-09 12:06
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  3. よもぎねこ #-
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Re: PCR脳と国債脳と同じか?

> step1.PCR検査を希望者にやって欲しい。
> (我侭だけの感情を要求、論理は一切頭にない)
> step2.PCR検査は刹那の診断で貴方だけやっても意味ないのですよ。
> (論理を説明される)
> step3.じゃ、PCR検査を毎日、国民全員で出来る様にしてください。
> (論理に反発して、更に我儘が暴発し燃える)

 ええ、ワタシはこの緊縮派の発想は実は、サラリーマン家庭の専業主婦の感覚で、本来経済を回す人の発想ではないと思います。

 サラリーマンの家庭の専業主婦は夫の給料以外に収入がないので、その収入でやりくりすることに徹するしかなく、借金は破滅への道なのです。

 高級官僚ってこういう母親に育てられた人ばかりです。
 そして財務省の官僚は法学部卒で、経済学部や商学部卒ではないのです。

 だから母親の家計管理以上の発想は一切ないのです。

 これって最低ですよね?
 
 今回のパンデミックでは厚生省は、世界でも最高水準のレベルで死者や重症者を抑制しています。 これは厚生省には「技官」と呼ばれる専門職がいて疫学専門家が国内最高の易学者等と組んで対応したからでしょう。

 でも財務省はこの技官の相当する人がおらず、法学士が主婦感覚だけで財政を運営しているのです。
 これじゃマトモに先進国としての財政運営ができるはずもないのです。
  1. 2020-08-09 12:15
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  3. よもぎねこ #-
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Re: kazusa さんへ

> 私もMMT (現代貨幣理論) が 「いつでも、どこでも、どんな場合でも成り立つ」 とは思いません。いくつかの条件が揃った時にだけ成り立つ特殊なものだと思います。ただし今の日本は、その 「いくつかの条件が揃った特殊な状態」 にあるとも思っています。
>
> ・国債が自国通貨建てであること
> ・国債を買っているのは、ほとんどが自国民であること
> ・国民に 「モノを生産する能力」 があり、「モノ不足によるインフレ」 が起きにくいこと
> ・借りたお金は、インフラ整備や企業支援など 「新たな富を生み出すこと」 に使われること
>
> などです。インフレになれば、借金の負担は時間とともに減っていくわけですが、それでも借りたお金を 「新たな富を生み出すこと」 以外に使うのはダメだろうと思います。なので山本太郎が主張しているような 「ただ現金を配る」 という使い方はダメです。
>
> もっとも今はコロナ禍で、 世界中が金融緩和しているので、今なら現金を配るのに使っても大丈夫だとは思います。逆に、最近よく聞く 「コロナ対策費のための増税」 などは、東日本大震災の時に民主党政権が言っていた 「復興増税」 と同じくらい愚策でしょう。

 ワタシは実はMMTはインチキだと思っています。

 これは高橋洋一等の受け売りなのですが、MMTにはそもそも数理的根拠がなく、さらにジョブ・ギャランティ・プログラムJGPというヘンな物がくっついているのです。

 このJGPってつまり財政がほぼ無限大なので、国民すべてに政府が職を保障するというモノです。

 つまり政府が国費で雇用を作るというのですから、国民無限公務員化です。

 こんな事したらマトモな仕事も企業経営も成り立ちません。 これって実は社会主義化ではありませんか?
  1. 2020-08-09 12:26
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  3. よもぎねこ #-
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