今年の8月23日、韓国政府は公式に日韓GSOMIAの打ち切りを、日本政府に通告してきました。
だから日韓GSOMIAの話はこれでオシマイのはずでした。
ところが韓国人の脳内ではまだ日韓GSOMIA継続を「日本の輸出規制」撤回との取引材料にする交渉が続いているのです。
そして韓国人の脳内ではアメリカは日韓GSOMIAを継続させるために、日本に対して「輸出規制」を撤回させるために圧力をかけるべきだという事になっています。
例えば10月31日のプライムニュースに出演した姜昌一韓日議連会長は「米国は無責任。最初にGSOMIAを締結したのは米国の圧力によるもの。破棄となるなら米国は『その原因である輸出規制の問題とGSOMIAの問題を一緒に解決せよ』と強く要求すべき。日本と韓国に働きかけるべき。無干渉主義はおかしい!」と言う珍発言までしていました。
ニコ動で動画を見ればわかりますが、この人と他の韓国国会議員の発言は、皆珍発言なんですけどね。
しかし皆様もご存知の通り、アメリカは韓国にGSOMIAを継続しろとは言いますが、「輸出規制」の件には全く言及しません。
日本政府が韓国への戦略物資の輸出管理を強化を決定したのは7月1日です。
韓国はこの頃から、これに対して「輸出規制ニダ」「経済制裁ニダ」と大騒ぎを初めました。
そしてGSOMIAの打ち切り通告期限が近づいた7月半ばから、「輸出規制撤廃しないなら、GSOMIA打ち切るニダ」と、露骨なチキンレースを始めたのです。
しかし日本のアメリカも相手をしなかったので、一人で崖から落ちてしまいました。
ところが呆れた事に、韓国はまだ崖の下で一人でチキンレースを続けているのです。
ホントに韓国人って面白いですね。
普通に考えたら、アメリカが日本の「輸出規制」に反対するわけはないのです。
それどころか少し穿った見方をすれば、アメリカが日本に韓国への「輸出規制」を要求したとさえ思えます。
日本は国際的な情報組織は持っていませんから、韓国に輸出された戦略物資の行き先の追跡は難しいです。 だからこうした情報はアメリカから提供されたと考えるしかありません。
アメリカとすればフッ化水素始め日本製の戦略物資が、韓国経由で北朝鮮や中東のテロ国家に流れていくの放置できるわけはないのです。
更にアメリカは昨年から中国とは冷戦状態に入りました。
中国は中国製造2025で科学技術について技術覇権を確立し、そしてそれを軍事覇権につなげようとしている事が明確になってきました。
これはアメリカだけでなく、世界中全ての国にとって脅威です。
だからアメリカはまずは中国がアメリカの先端技術を盗むことを阻止するための包囲網を作り始めました。
ところが韓国はこれまで日本から輸入した製品を、そのまま中国に輸出するという事を普通にやっていました。
韓国へ輸出されて行方不明になっていたフッ化水素40トンも、実は中国の無錫や蘇州のサムスンやSKハイニックスの工場で使われていたのです。
これは日本の輸出管理規則から言えば違法か合法か極めてきわどい所のようです。
しかしこんな事が自由にできる状態では、日本やアメリカの先端製品も、日本から韓国経由でいくらでも中国に送ることができるのです。
これではアメリカの中国包囲網の大穴でが開いてしまいます。
だからアメリカとしては何としても、日本に韓国への輸出管理を厳格化させなければなりません。
こういう事情を考えたら、アメリカにとっては日本の韓国への「輸出規制」は、実はGSOMIAと同等の重要性を持つ話で、GSOMIAとバーターできるような物ではないのです。
一方、文在寅にとっては実はGSOMIA破棄は、大統領選挙に立候補した時の公約の一つでした。
それでも直ぐに実行しなかったのは、これをやるとアメリカが反対するのは明白なので、国内の保守派の反発を恐れていたからです。
ところが日本が「輸出規制」を始めたので、これ幸いとGSOMIAを使ってのチキンレースを始めたのです。
そしてめでたく崖から転げ落ちる事ができたのです。
そこで不可解なのが韓国保守派です。
韓国が日本から輸入したフッ化水素が中東や北朝鮮に流れていることは、韓国の保守派も国会で問題にしていました。
そして昨年のペンス演説以降、アメリカは米中連戦を決意したことぐらいはわかるはずです。
そういう中でアメリカに対して「GAOMIAは続けるから、その代わり日本に輸出規制撤廃させるように圧力かけて欲しいニダ」なんて言ったって相手にされるわけもない事ぐらいわかるはずです。
ところが韓国保守派もこの件に関しては、文在寅政権に完全に同調して、「何が何でも「輸出管理撤廃させるニダ。 それがダメならGSOMIAなんか破棄するニダ。」で一致しているのです。
これでは文在寅の思うツボでしょう?
文在寅は徹底した親北反米で、在韓米軍の撤退、北朝鮮との統一を望んでいるのです。
だからGSOMIA破棄はその第一歩です。
一方、アメリカはこの10年来、韓国への不信を強めてきました。
朴槿恵政権の外交など見ていると、韓国はアメリカの同盟国かどうかも怪しく思えるほどでした。
実際、朴槿恵を韓国人は「地動説外交」と呼んでたたえたのですが、これは韓国が中国とアメリカ自在に操って日本を懲らしめるという物でした。
勿論、こんな事がうまく行くはずもなく、結局朴槿恵自身が自滅したのです。
でもこれを日本もアメリカも、韓国は保守派と雖も全く信頼できない連中だという事がわかりました。
そして朴槿恵政権が潰れて、生まれた文在寅政権は、反米親中にかけてはその進化系なのです。
こういう事情を考えたら、韓国保守派もまた気楽にGSOMIAを「輸出規制」の取引材料に使うのもわかります。
韓国保守派は左派と違って露骨な反米ではありませんが、しかし完全に親中路線を取っています。
GSOMIA破棄は中国も大歓迎です。
そして中国にすれば、韓国経由で日本から先端製品が得られなくなる「輸出規制」も撤廃してほしいのです。
こうなると韓国が保守派、左派が揃ってこの無意味なチキンレースを続けて、崖の下に転げ落ちてからもまた「GSOMIA継続してやるから、輸出規制撤廃するニダ」と喚き続けるのも当然です。
普通に考えると、韓国人は保守も左派も最初からGSOMIAを継続などする気はなく、日本の「輸出規制」を破棄の口実にしているしか思えません。
しかし韓国マスコミの論調を見ても、また先に紹介した韓国国会議員の発言を見ても、韓国人はみな、こういう理論以前のところで「アメリカはウリを助けてくれて当然ニダ」と信じているように思えてならないのです。
だって「米国は無責任。最初にGSOMIAを締結したのは米国の圧力によるもの。破棄となるなら米国は『その原因である輸出規制の問題とGSOMIAの問題を一緒に解決せよ』と強く要求すべき。日本と韓国に働きかけるべき。無干渉主義はおかしい!」なんて、言ってる事があまりに甘ったれていて、主権国家の政治家としてはミットモナイにもほどがあるでしょう?
韓国人の言動を見ているといつも思うのですが、彼等は「韓国は日本にもアメリカに非常に重要な国なので、どちらも韓国の要求を呑んで当然」と信じて疑わないようです。
だから何かあると「ウリが手首切手もいいニカ?」と騒ぎ立てました。
それでこれまでは日本もアメリカも、韓国の我が儘を随分我慢してきました。
しかし日本もアメリカも、もういい加減我慢の限界に達しているのです。
ところが韓国側は未だにそれに気づいていないのです。
だから今もまだカミソリを振り回して「手首切るニダ!!」と喚いているのです。
マジに韓国人の言動を見ていると、馬鹿で自己中な人間とはどういう者かよくわかります。
実はワタシも随分バカで自己中な人間なのですが、しかし自分で自分の姿を見る事は難しいので、長らくそれに気づきませんでした。
でもネットを初めて韓国の新聞の日本語版や、民団や総連のHP,そして在日コリアンの皆様の言動を見るようになってから、馬鹿で自己中ってどういう者だかがよくわりました。
だからイロイロ反省して、自己中をやめるように本気で努力し始めたのです。
その意味では韓国と韓国人の皆様には心から感謝しています。