昨日も寒かったけれど、快晴でした。
それで午後から宮の丘公園に行ってみました。
公園の木々はまだ芽吹いていないし、勿論桜だって咲いていません。
でも公園の林の中の春の妖精達が目覚めたかもしれないし、水芭蕉も咲いていると思ったのです。
前にも書いたけれど、この公園の林はそのまま手稲山の原生林につながっています。
そして手稲山の原生林はそのまま全部、札幌市の南西部を囲む山脈の原生林につながっています。
だからこの公園でも始終ヒグマの出没騒動が起きるのです。
そして数日前に南区でヒグマが出ました。
春の山で目覚めるのは妖精だけではないのです。
だから少し怖いのですが、それでもやっぱり妖精達に会いに行かずにはいられません。
そして期待通り、林の中ではエンレイソウが咲いていました。
咲いたばかりのエンレイソウは、花も葉も茎も本当に小さく、言いようもないほど可憐です。
そしてこれから5月末頃まで、全体が毎日少しずつ大きく育っていくのです。
花は深紅の物と、薄緑の物があります。
春の妖精達が目覚める頃は、林の木々はまだ葉をつけていないので、林の中は大変明るいです。
それで丈が10cmに満たない小さな花々も、お日様を浴びて育つ事ができるのです。
林の木々が葉を茂らせると、林の中は暗くなってしまい、こうした小さな花々は日の光を受けられなくなって地上部も全部消えてしまいます。
だから春の妖精と言われるのです。
林を抜けると日が大分傾いていました。
歩いた距離は短いのだけれど、エンレイソウの写真を無暗に撮っていたので、予想外に時間が経っていたようです。
エンレイソウはなぜか写真写りがよいのです。
エゾエンゴサクやキクザキイチゲは、せっかく撮ってもボケちゃうのが多いのに、なぜかエンレイソウの場合は失敗が少ないのです。
同じぐらいの大きさの花を同じ光線の中で撮っているのに不思議です。
色の違いでしょうか?
一番沢山咲いていたのはエンレイソウでしたが、他の花も結構ちらほら咲いていました。
でもニリンソウやスミレの仲間はまだでした。
沼にたどり着くと期待通り、水芭蕉が咲いていました。
木々の間から射し込む光を受けて、プリマドンナのような艶やかさです。
沼の岸辺にもエンレイソウがつつましく咲いていました。
それぞれの春です。
どうだった?
ヒグマに遭わなかった?
林を抜けたらそのまま公園に駐車場に出ます。 駐車場では芝生で一日遊んだ柴犬軍団が、帰り支度いていました。
そして林を見下ろすと、木立の中に辛夷の花が咲いています。
遊歩道から見上げた辛夷です。
春の山にはこういう辛夷が一杯見えるのです。
もう日が暮れてきたので帰ります。
本当に美しい日でした。
神様有難うございました。