中国の一帯一路はどうなると思いますか?
成功すると思いますか?
実はワタシはこれ前々から、絶対に破綻すると思っていました。
そして中国共産党の命取りになると思っていました。
一帯一路と言う政策は、中国が多くの国々に多額の金を貸して、借金漬けにして、その借金が返せなければ、領土を奪うという帝国主義政策です。
相手国を債務漬けにして領土を奪う
植民地化する。
これは実は19世紀末から20世紀初頭、イギリスやフランスも行いました。
実際イギリスはこれでエジプトを植民地化しています。
この時代は西欧人がアジア・アフリカを支配するのは当然と考えられていた時代で、日本を除くアジア諸国は非常に弱体でした。
しかしそれでもイギリスもフランスもこうした政策を、一度に多くの国に適用するような事はしませんでした。
イギリスもフランスも、植民地を獲得する場合は、一国、また一国と言う風に、時間をかけて手順を踏んで取っていきました。
一国を完全に取り込んで、完全に自分の物にしてから、次に手を出しました。 そしてその場合は、他のヨーロッパ諸国と揉めないように十分な根回しを済ませておきました。
いかにアジア・アフリカ諸国が弱体であろうとも、一度に多くの国を敵に回して戦うのような事は絶対にしなかったのです。
そんなことをして相手側が一斉に反抗すれば、それが組織的な物でなくとも、イギリスやフランスの軍事力がいくら優位でも、どうしようもないのです。
また他のヨーロッパ諸国と植民地の奪い合いになると、そちらと戦争になってしまいます。
イギリスのような国はそういうヘマをしないように慎重に時間をかけて事を進める国だったので、日の没する事のない帝国になれたのです。
ところが中国のこの20年弱と言う短期間に、アジア・アフリカのみならず、オセアニアやヨーロッパ諸国までをこの一帯一路政策に巻き込みました。
つまりこれらの国々に莫大なお金を貸したのです。
ここで
中国さん、オレもうお宅の借金は踏み倒すわ。
大体この借金は国民の意思に関係なく、オマイが独裁政権を賄賂で抱き込んで無理矢理貸し付けたんだぜ。
こんなの返す義務ないわ!!
と言う国が出てきたらどうなるでしょうか?
独裁政権だろうが腐敗政権だろうが、政権の約束は国の約束ですから、一国でこんな事を言い出せば、国際社会からボイコットされてしまいます。
でも一帯一路では中国から借金をしている国が沢山あるのです。
だから借金踏み倒し宣言をした国が、ボイコットされるどころか、
だったら、オレも踏み倒すわ!!
と言い出す国が続出するでしょう?
それでなくても人間は、元来借りた金は返したくないのです。
まして借金のかたに領土を取られたい国なんかあるわけもないのですから。
そうなったら中国に何ができるでしょうか?
こういう国々全てに軍隊を派遣して戦争を仕掛けるのですか?
例え相手が一国でも、今の国際社会でそんなことが簡単できるわけではありませんん。
まして一度に5か国、6か国、10か国相手に出兵するような国力が中国にあるのでしょうか?
皆で渡れば怖くないのは、赤信号だけではないのです。
それでも中国と言う国が日頃国際社会のルールを守り、国際社会から信頼されていれば、他の国々が借金踏み倒しを宣言するような不埒な国々を懲らしめてくれる事を期待できます。
しかし現在の中国にはそんなことは期待できません。
それどころか中国自身が日頃国際ルール破りのNO1で、出鱈目をやりまくっているのです。
その中国が「借金を踏み倒された許せない!!」と喚いても、相手にしてくれる国はないでしょう?
そして今やこういう中国の帝国主義に対して、アメリカが明確にNO!!を宣言し、米中冷戦と言う事態を招いてしまったのです。
だから一帯一路参加国が、中国の借金を踏み倒す、中国と縁を切ると言えば、アメリカや日本などから全面的な支援を期待できる状況です。
実際、マレーシアのマハティール政権が典型でしょう?
マハティール政権は前政権が中国と結んだ契約を破棄すると宣言しているのですが、それを非難した国がありましたか?
マハティール首相は就任直後に、二度も訪日していますが、安倍政権も日本国民も大歓迎しています。
マハティール首相と安倍総理は、何を話し合ったのでしょうか?
マレーシアの中国への債務返済を日本が支援する話でしょうか?
違いますよね。
マレーシアがいかに中国の債務を踏み倒すかの相談でしょう?
マレーシアは中国の借金なんか返さなくてよいよ。
中国が文句を言ったら、適当に胡麻化しちゃいなよ。
そうするときっと中国は経済的に嫌がらせをするだろうけど、その時は日本が全面的に支援するから大丈夫!!
何も心配しなくてよいよ。
ありがとう!!
だったら安心して踏み倒しちゃうよ。
こんな話でしょう?
こういう相談をまとめたマハティール首相に、天皇陛下は桐花大綬章を授与されました。
そして日本人の真心に溢れた見送りを受けて、帰国したのです。
これでマレーシアが中国の借金踏み倒しに成功すれば、後に続く国が出てくるのは必定でしょう?
こうなると中国は辛いですよ。
だって世界中に貸し付けた多額の債務が、全部不良債権になるのですから、バブル崩壊後の拓銀みたいになってしまいます。
勿論、中国人民だって怒ります。
何でこんな馬鹿な政策するアル?
我々の金を返済不能な国に貸し付けた挙句、全部踏み倒されるなんて!!
外国の為に使う金があるなら、何で中国人を助ける為に使わないアル?
こんな馬鹿な政府はもううんざりアル!!
そうです。
一帯一路政策をこうやって破綻させることは、アメリカにも日本にもとても美味しいのです。
中国経済に深刻なダメージを与えられるだけでなく、下手をすると中国が奪う予定だった港湾が、米軍の軍港になったりする可能性もあります。
ワタシはこの一帯一路は、最初から破綻する計画だったと思うのです。
だって借金って普通は貸手の立場が、借り手に比べて圧倒的に強いのですが、しかし余りにも多額の借金になると一転して借り手が貸手より強くなるのです。
なぜなら余りにも多額のお金を貸してしまった場合、貸手はそのお金が返らないと非常に困る事になるのです。 一方借り手には最初から喪う物がありませんから、何も恐れる物はないのです。
そうるすと貸手は必死に借り手を助けて、何とか元金を貸してもらうようにするしかなくなるのです。
しかも外国の政府のような相手では、強制執行も簡単にはかけられません。
その上中国一国で多数の国を相手にしたのでは、多勢に無勢です。
アメリカが米中冷戦を宣言する前から、一帯一路はこの段階に入りつつありました。
だったら日米が今後中国を追い込むには何をしたらよいのでしょうか?
答えは明快です。
それは中国に一帯一路政策をやめさせず、できる限り金を吐き出させる事です。
そしてその一方でそれを踏み倒す国々を支援していけばよいのです。