2017-01-21 14:43

あるソマリア女性の半生 イスラム原理主義の胎動

 アヤーン・ヒルシ・アリの「もう、服従しない」で興味深いのが、アヤーンの思春期の想いでを透して描かれるイスラム原理主義の胎動です。

 父親がソマリアの反政府運動の中心人物だったため、アヤーン一家はソマリアを追われ、アヤーンとその兄弟(兄と妹)は、サウジアラビア、エチオピア、ケニアと転居しながら育ちました。
 
 アヤーンはケニアで中学生になり、ナイロビの「イスラム女子中学」に入学します。
 ケニアはイスラム教の国ではないので、生徒はケニア在住のイスラム教徒のインド人やパキスタン人、そしてケニア人のイスラム教徒、更にイスラム教徒ではないキリスト教徒やケニアの土着宗教のケニア人の女生徒が在学していました。 

 そして授業は英語、生徒同士の会話はスワヒリ語と言う、文字通りの多文化学校でした。

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 ここではイスラム教の講義があり、アヤーンはこの教師だったシスター・アジザと呼ばれる教師に強い感銘を受けました。

 このシスター・アジザは若く非常に美しいパキスタン人で、いつも顔以外を真っ黒なベールで覆っていました。

 彼女はイスラム教の教師になる以前は、スチュワーデスや銀行員をしており、その頃は西欧風の服装で働いていたと言います。 しかし彼女はそういう生活に疑問を感じ、自らサウジアラビアに赴き、イスラム教を学び教師になったのです。

 この若く美しい教師の熱烈で真摯な信仰に感銘したアヤーンは、自分も黒いコートを作り、それを着て歩くようになりました。

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 1969年生まれのアヤーンの中学生時代ですから、これは1980年半ばの事になります。

 思い出してみると、この頃まではサウジアラビアなどの例外を除きこの頃までは、イスラム諸国でも殆どの国で、都市の富裕層やインテリ女性は、ベールなど着ていませんでした。

 ヨーロッパの植民地支配から独立建国したイスラム諸国の指導者は皆、脱イスラム、世俗化により欧米型の近代化を目指したのです。

 これは欧米や日本から見ていると、至って順調に進んでいるように見えました。 特に裕福な産油国は、絶好調と思えたのです。

 一方この頃までの多くのイスラム教徒は、断食やお祈りなどのイスラム教の戒律を極めて形式的に守っているだけでした。

 それでなくとも識字率は低いし、しかもコーランはアラビア語で書かれています。
 だから非アラブのイスラム教徒の殆どは、コーランなど読めないし読む気もなかったのです。

 アヤーンのように上層階級に属する人は、子供の時にコーラン学校に通うのですが、これも意味の解説もしないまま無理矢理コーランを暗記させるような所です。

 これでは狂信化などするはずもなく、近代化と共に信仰は衰退していくとしか考えられませんでした。

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 だから1979年にイランイスラム革命が起きた時は、非常に驚いたのです。
 しかし実際にはイランだけではなく全てのイスラム諸国で、このシスター・アジザのような人々が出現し始めていたようなのです。

 ケニア在住のソマリア人の中からも、サウジアラビアに自ら留学してイスラムを学ぶ青年や、自身に大変な苦行を課す青年が出てきました。

 そして彼等が信者の間で熱烈な支持を受けるようになります。

 特にこうした信仰への情熱が決定的になったのは、80年代半ばから起きたケニアの政情不安以降でした。
 独立後順調にアフリカ有数の富裕国の道を進んでいたケニアも、政治家の腐敗が進んで政情不安に陥って行ったのです。

 この中で人々は信仰に縋り出しました。 それはイスラム教徒だけでなく、キリスト教徒もケニアの土着宗教の信者も同じで、皆それぞれの宗教に縋ったのです。

 こうした中で動物の爪や牙を連ねたケニアの土着宗教の護符を持ち歩く人々が増え、それは土着宗教の信者だけではなく、キリスト教徒やイスラム教徒にも広がったのです。

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 このような状況で勢力を拡大したのが、ムスリム同胞団です。 ムスリム同胞団は1920代にエジプトで生まれたイスラム原理主義団体です。

 ムスリム同胞団はエジプト独立後、欧米式の近代化を目指す政権と対立して、非合法化されるなどの経過を経ながらも、着々と勢力を拡大してきたのですが、この時期産油国のオイルマネーを得て活動を活発化させました。

 ケニアではムスリム同胞団は、病院を運営し貧しいイスラム教徒は無料で治療しました。 その為に受診目的でイスラム教に改宗する人々が増えて行きました。

 またムスリム同胞団は様々な事業に投資して、企業経営をするのですが、運営する同胞団員の教育レベルと倫理観念の高さから、見事に成功して多くの人を雇うようになってきました。

 宗教的情熱は若者達の間にも漲り、彼等は討論会を開催しては、真のイスラムはいかにあるべきかを真剣に議論したのです。

 アヤーンもこのような集会に何度も出席し、またムスリム同胞団の理論的指導者ザイイド・クトゥブの著書を読んだりするようになりました。

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 知的な若者達が、真摯に宗教について討論し、本来の宗教を追及し始める。
 伝統や慣習から形式的に行ってきた信仰を、真の信仰にしようとする努力が始まる。
 
 信仰に裏付けられた高い倫理観念を持った人々が、社会事業や企業活動で成功するようになる。

 ワタシはこれで連想したのは、16世紀初頭、宗教改革が始まった頃のキリスト教世界です。

 しかしその為キリスト教世界でこの後に起きた事を連想すると慄然とします。

 宗教改革の結果起きた宗教戦争の酸鼻と凄惨さは、人類史上類を見ません。

 なぜなら純粋で真摯な信仰は、信仰に同意しない人々への、憎悪を生み出すからです。

 しかもイスラム教の場合は、元来、異教徒への迫害や殺戮がコーランで明確に肯定、推奨されているのです。

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 実際こうした信仰の純化と実践が進むと共に、コプト教徒などこれまで何百年間もイスラム世界で共存していた異教徒への迫害が激化しています。

 これまでは慣習上認めてきたこうした異教徒の存在を、絶対許さなくなってしまったのです。

 911が起きた時、アヤーンはオランダ労働党のシンクタンクの職員だったのですが、彼女は直ぐにこれがイスラム教の問題であると直感しました。

 彼女の上司のオランダ労働党の議員達は皆、これは一部の過激派の問題だと言ったのですが、しかしアヤーンの脳裏に浮かんだのは、少女時代ケニアでイスラム教の討論会で議論を交わした若者達でした。

 彼等なら皆、そして自分だってもしあのままあそこに居れば、機会があればテロに参加しただろうと確信したのです。

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 イスラム世界がなぜこのように狂信化していくのか?

 近代化へ進む社会の中で、人々が拠り所をイスラムに求めるようになったからでしょうか?
 
 イスラム諸国の殆どは、第二次大戦後から1970年代までに、ヨーロッパの植民地から独立し建国しました。 
 そして欧米式の民主主義国家や、或いは社会主義国家を目指しました。

 しかしいずれも頓挫しました。 
 部族社会、低い教育レベルなど、欧米式の民主主義を作るには余りと言えば余りに無理があったのです。

 そこで独裁政権が誕生するのですが、そうなると腐敗と汚職が恣になります。

 このような中で一般国民が唯一縋れるのはイスラム教だけだったのかもしれません。

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 アヤーン・ヒルシ・アリの父親は、若い時代に独学で英語を学びアメリカの大学に留学しました。 そしてソマリアで独裁政権に対する反政府運動を始めました。

 アヤーンが幼い頃、父親は言ったのです。
 
 「アメリカは200年かかって、今のような国を作った。 これから何年かかるかわからないけれど、ソマリアもあのような国にしたい。」と。

 しかしアヤーンが成人しオランダでの生活をかためた頃に会った時は「イスラムによる国家を作る」と言うようになっていました。

 それまでの30年弱の間に、ソマリアは部族抗争から凄惨な内戦状態になり、出口の見えない状況になっていました。
 
 こうした中で民主主義国家への夢は消え、縋れるのはイスラムだけになってしまったのでしょうか。

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 そしてこのイスラム原理主義は、今移民や難民と一緒にダイレクトに欧米に入り込んでいるのです。

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コメント

イスラム原理主義の過激化と韓国の反日原理主義の過激化って似ていると思いませんか?

韓国では最近になって保守系メディアが「慰安婦問題でやりすぎた。このままでは国が傾く。」というふうに論調を変えてきましたが、もはや国民は聞く耳を持たないようです。「悪い事は全て親日派のせいだ。親日派を滅ぼして、テロリストを救世主、売春婦を聖女と崇める神権国家を樹立するのだ!」そんな感じですよね。

これをイスラム教に置き換えると「悪い事は全てアメリカと西側諸国のせいだ。西側諸国を滅ぼして、イスラム教の神権国家を樹立するのだ!」となります。そのまま今のイスラム世界にあてはまりますよね。

よもぎねこさんが何度も書いているように、インテリのほうが過激思想やユートピア思想に染まりやすいんですよね。人間は、食うや食わずの生活という段階を過ぎて「人間や国家のあるべき姿とは?」なんて事を考え始めると革命思想に囚われてしまうんでしょうか。

韓国やイスラム世界、あるいは未だに共産ゲリラが跋扈している中南米を見ていると「先進国と発展途上国の違いって、インテリが暴走するのを社会が止められるかどうかなのかもしれない」という気がします。
  1. 2017-01-22 19:40
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  3. かんぱち #vF6NeGQU
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Re: タイトルなし

> イスラム原理主義の過激化と韓国の反日原理主義の過激化って似ていると思いませんか?
>
> 韓国では最近になって保守系メディアが「慰安婦問題でやりすぎた。このままでは国が傾く。」というふうに論調を変えてきましたが、もはや国民は聞く耳を持たないようです。「悪い事は全て親日派のせいだ。親日派を滅ぼして、テロリストを救世主、売春婦を聖女と崇める神権国家を樹立するのだ!」そんな感じですよね。
>
> これをイスラム教に置き換えると「悪い事は全てアメリカと西側諸国のせいだ。西側諸国を滅ぼして、イスラム教の神権国家を樹立するのだ!」となります。そのまま今のイスラム世界にあてはまりますよね。

 と、言うか韓国の反日が一種の一神教になっているのですよね。
 で信者は絶対化した反日理念の奴隷になってしまうのです。

 こんな反日教が生まれたのは、韓国人が根拠なく「自分達は日本人より優れているはずだ」と信じ込んだ事が原因でしょう。

> よもぎねこさんが何度も書いているように、インテリのほうが過激思想やユートピア思想に染まりやすいんですよね。人間は、食うや食わずの生活という段階を過ぎて「人間や国家のあるべき姿とは?」なんて事を考え始めると革命思想に囚われてしまうんでしょうか。
>
> 韓国やイスラム世界、あるいは未だに共産ゲリラが跋扈している中南米を見ていると「先進国と発展途上国の違いって、インテリが暴走するのを社会が止められるかどうかなのかもしれない」という気がします。

 ハハハ、その通りですね。
  1. 2017-01-22 20:26
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  3. よもぎねこ #-
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イスラム原理主義ですがkこの件に関して筑波大の古田博司教授が面白いことを書いています。

http://www.sankei.com/life/news/170119/lif1701190024-n1.html

要は近代社会をまともに形成できた国は皆中世を経験した国々である、近代化に失敗した国々は皆一挙に古代に戻ってしまうという趣旨です。

欧州は血みどろの思いで近代を作り上げました。時代の危機には人々は一種の原理主義に走ります。欧州の宗教改革だってあれは一種の原理主義そのものですからそれを乗り越えて初めて近代が形成できたわけです。明治維新だって一種の原理回帰と言えなくもありません。それでも日本と欧州は中世を経験していたから回帰したのはそこまででした。欧州でも日本でも国の基本を作り上げたのは皆中世です国家の形成は皆ルネッサンス以前ですし、日本の今の形を作ったのは基本鎌倉幕府でしょう。

これはかつては暗黒の時代とか何とか言われましたがこの時代の精神があった国のみが近代化に成功したのです。古田教授はロシアあたりまで含めて述べていますが頷けることが非常に多いですね。以前よもさんも仰ってましたが米国の精神性は非常に中世に類似したものがあります。トランプ氏のアメリカ回帰主義も一種の危機への対応という気がしてなりません。

支那ヒトモドキも朝鮮ヒトモドキもその精神性は古代国家そのものです。イスラム教徒も然り。彼等であっても何も問題がなければまともな現代人と言った顔でいられたのでしょうがそのアイデンテティの危機に際しては一挙に古代に戻ってしまいました。だから彼等には近代のエートスがないわけです。そういう連中は近代的諸価値というものの根本を理解し得るわけはないのです。

それを理解できない人々が果たしてまともに近代人と理解し合えるでしょうか。
それを理解できない連中には近代的諸価値というのは無意味なのだろうと思ってます。
  1. 2017-01-23 02:58
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  3. kazk #cPv2SIBE
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アメリカは植民地政策をとってこなかった

アヤーンさんは本当に勇敢な女性です。ウーマンズマーチとかいって全然危険のないアメリカで馬鹿みたいに行進している馬鹿フェミたちに彼女の爪の垢をせんじて飲ませてやりたい。

ただちょっといつも気になってることなので申し上げます。欧州はともかく、アメリカは植民地政策をとったことはありません。イギリス、フランス、ベルギー、スペインなどは確かに植民地政策で国を富ませた歴史がありますが、アメリカは違います。

アメリカが軍事基地を多々の国々に広めた歴史はありますが、これは侵略軍とか占領軍としてではありませんし、これらの国々を植民地にしたわけでもない。日本だけは例外ですが、これもアメリカが日本を植民地にしようという意志があったのではなく、日本が仕掛けた戦争の結果ですから一緒にはできません。それにしたって数年で返還しましたからね。

欧米は文化が近いので、日本では何かと一緒にしがちですが、実際にはかなりの違いがあるので、そのへんのところはご理解いただきたいと思います。

オバマ政権はアメリカを欧州に近づけようと努力しました。そのことをアメリカ人は拒絶したわけですから。
  1. 2017-01-23 05:32
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  3. 苺畑カカシ #-
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 江戸の終わりの頃にロシアや米国などが開国を求めて来た時に、水戸学を精神的支柱にして内を固め外国勢力に対抗したようです。ここ数百年の欧米の経済・文化・軍事などは圧倒的でしたから、我が国もイスラム教の国々も過去からの信仰や伝統に立ち返らないと対抗できなかったということでしょうか?

 このムスリム同胞団だけでなく、ウサマ・ビンラディンなどの過激派にも影響を与えているザイイド・クトゥブが反米になった切っ掛けについての記事を読んだことがあり違和感を感じました。それは、ザイイドが米国留学中に田舎の保守的な町のダンス・パーティーで、(今の感覚で見れば堅苦しい服装と態度で)女性たちが踊っているのを見て、なぜか話しかけられてもいないし注目されてもいないのに、自分を誘惑する悪魔だと著書に書いているそうで、被害妄想ではないかと思いました。

 でも被害妄想や勝手に宗教的に間違っていると断罪した難民移民が、欧州で女性にたいして犯罪を犯しているのを知ると、このザイイドの感覚は普通なのかもしれませんね。

 それにしても、中世を体験していないイスラム教の国々が何時かは近代化するのでしょうか?どうもキリスト教でルターが宗教改革したような道筋をたどらないような気もします。
  1. 2017-01-23 10:12
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  3. 都民です。 #-
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信仰と服従、自由と抵抗

横ですが、アメリカが植民地政策を取った事がないというのは言い過ぎではないでしょうか。
欧州に比べれば少ないのは確かですけど。フィリピンは1898年から1946年までアメリカの植民地でしたし。
ハワイ(州)プエルトリコ(コモンウェルス)グアム(準州)は、今アメリカ領ですから元植民地とは言えませんが、植民地化が全く無かったかと言われると結構グレーですよね。
正しくは「アメリカはアフリカ・中東地域において植民地政策を取ってこなかった」ではないでしょうか。
率直に指摘すると、地理的にも歴史的にも欧州が先に手を出していたので植民地政策など行いようがなかったといいますか。
大戦後は植民地にするより、多国籍企業を介した経済支配の方が効率的だと気付いたといいますか。
石油利権絡みで色々やらかしてますよね…イラクとか。
散々これまで中東に軍事的に介入しておきながら「植民地政策」だけはしなかったなんて…言われても。介入された地域の人々がアメリカを憎むのも当然の話でしょう。空爆されても原爆落とされても憎悪を継承しない日本人の方が異常なんです。

まあアメリカと中東の話は不毛なので置いておいて。アヤーン・ヒルシ・アリさんの『もう、服従しない』読みました。
私が印象的だと思ったのはアヤーン女史の母親と妹のエピソードです。特に妹さんの結末は哀しい。先進国に逃げることが出来た人々の中でも、社会環境に適応できた人間はごくわずかなのではないか、と思ってしまいます。
アヤーンさんほど、知性と語学力、柔軟性、勇気、父親を含めた出生や環境に恵まれていても、イスラムの教えに「服従しない」と決意するまで苦労されたんです。況んや他のソマリア出身のムスリマをや、ですよね…
  1. 2017-01-23 11:00
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  3. めんたいこ #-
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Re: タイトルなし

> イスラム原理主義ですがkこの件に関して筑波大の古田博司教授が面白いことを書いています。
>
> http://www.sankei.com/life/news/170119/lif1701190024-n1.html
>
> 要は近代社会をまともに形成できた国は皆中世を経験した国々である、近代化に失敗した国々は皆一挙に古代に戻ってしまうという趣旨です。
>
> 欧州は血みどろの思いで近代を作り上げました。時代の危機には人々は一種の原理主義に走ります。欧州の宗教改革だってあれは一種の原理主義そのものですからそれを乗り越えて初めて近代が形成できたわけです。明治維新だって一種の原理回帰と言えなくもありません。それでも日本と欧州は中世を経験していたから回帰したのはそこまででした。欧州でも日本でも国の基本を作り上げたのは皆中世です国家の形成は皆ルネッサンス以前ですし、日本の今の形を作ったのは基本鎌倉幕府でしょう。
>
> これはかつては暗黒の時代とか何とか言われましたがこの時代の精神があった国のみが近代化に成功したのです。古田教授はロシアあたりまで含めて述べていますが頷けることが非常に多いですね。以前よもさんも仰ってましたが米国の精神性は非常に中世に類似したものがあります。トランプ氏のアメリカ回帰主義も一種の危機への対応という気がしてなりません。
>
> 支那ヒトモドキも朝鮮ヒトモドキもその精神性は古代国家そのものです。イスラム教徒も然り。彼等であっても何も問題がなければまともな現代人と言った顔でいられたのでしょうがそのアイデンテティの危機に際しては一挙に古代に戻ってしまいました。だから彼等には近代のエートスがないわけです。そういう連中は近代的諸価値というものの根本を理解し得るわけはないのです。
>
> それを理解できない人々が果たしてまともに近代人と理解し合えるでしょうか。
> それを理解できない連中には近代的諸価値というのは無意味なのだろうと思ってます。

 イスラム社会と言うのは大変広いので、ソマリアのように半世紀程前まで無文字だった国から、イラクやエジプトのように世界最古の文明を誇る国まであり、社会の発達レベルも地域によって随分違うようです。

 しかし全体としては中世だと思います。 レパントの海戦の頃は、キリスト教世界もイスラム世界もほぼ同じレベルでしたが、その後キリスト教世界は色々乗り越えて近代国家を作ったわけですが、イスラム世界はそのままだったのです。

 それにしてもトルコのようにイスラム世界の最先端を走り続けて、つい一昨年ぐらいまではトルコリラがブラジルレアルなど並んで新興国通貨として人気通貨だった国でさへ、今やイスラム回帰が確定的になりました。

 近代の入口へたどり着いても後が大変なのですね。
 ホントに厳しいです。
  1. 2017-01-23 11:40
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  3. よもぎねこ #-
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Re: アメリカは植民地政策をとってこなかった

> アヤーンさんは本当に勇敢な女性です。ウーマンズマーチとかいって全然危険のないアメリカで馬鹿みたいに行進している馬鹿フェミたちに彼女の爪の垢をせんじて飲ませてやりたい。
>
> ただちょっといつも気になってることなので申し上げます。欧州はともかく、アメリカは植民地政策をとったことはありません。イギリス、フランス、ベルギー、スペインなどは確かに植民地政策で国を富ませた歴史がありますが、アメリカは違います。
>
> アメリカが軍事基地を多々の国々に広めた歴史はありますが、これは侵略軍とか占領軍としてではありませんし、これらの国々を植民地にしたわけでもない。日本だけは例外ですが、これもアメリカが日本を植民地にしようという意志があったのではなく、日本が仕掛けた戦争の結果ですから一緒にはできません。それにしたって数年で返還しましたからね。
>
> 欧米は文化が近いので、日本では何かと一緒にしがちですが、実際にはかなりの違いがあるので、そのへんのところはご理解いただきたいと思います。
>
> オバマ政権はアメリカを欧州に近づけようと努力しました。そのことをアメリカ人は拒絶したわけですから。

 すみません。
 アメリカが持っていた植民地はフィリピンだけです。

 イスラム諸国はアメリカの植民地になっていません。 訂正しておきました。
 
  1. 2017-01-23 11:42
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  3. よもぎねこ #-
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Re: タイトルなし

>  江戸の終わりの頃にロシアや米国などが開国を求めて来た時に、水戸学を精神的支柱にして内を固め外国勢力に対抗したようです。ここ数百年の欧米の経済・文化・軍事などは圧倒的でしたから、我が国もイスラム教の国々も過去からの信仰や伝統に立ち返らないと対抗できなかったということでしょうか?

 そうだと思います。 しかしイスラム教の場合、イスラムに戻ると異教徒と敵対する事になるので、非常に厄介です。
>
>  このムスリム同胞団だけでなく、ウサマ・ビンラディンなどの過激派にも影響を与えているザイイド・クトゥブが反米になった切っ掛けについての記事を読んだことがあり違和感を感じました。それは、ザイイドが米国留学中に田舎の保守的な町のダンス・パーティーで、(今の感覚で見れば堅苦しい服装と態度で)女性たちが踊っているのを見て、なぜか話しかけられてもいないし注目されてもいないのに、自分を誘惑する悪魔だと著書に書いているそうで、被害妄想ではないかと思いました。
>
>  でも被害妄想や勝手に宗教的に間違っていると断罪した難民移民が、欧州で女性にたいして犯罪を犯しているのを知ると、このザイイドの感覚は普通なのかもしれませんね。

 ワタシもあれ読みました。 池内恵の「中東 危機の進言を読む」の中の「アメリカ憎悪を肥大させたムスリム思想家の原体験」でしょう?

 読んでいてゾッとしました。 あんなことで憎まれたらアメリカも災難です。
>
>  それにしても、中世を体験していないイスラム教の国々が何時かは近代化するのでしょうか?どうもキリスト教でルターが宗教改革したような道筋をたどらないような気もします。

 ワタシもそう思います。
 しかしそうなると近代化の過程に血みどろの宗教戦争を経る事になるのです。 そして今その血みどろの宗教戦争の時代に突入しようとしているようなので非常に怖いのです。
  1. 2017-01-23 12:07
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  3. よもぎねこ #-
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Re: 信仰と服従、自由と抵抗

> 横ですが、アメリカが植民地政策を取った事がないというのは言い過ぎではないでしょうか。
> 欧州に比べれば少ないのは確かですけど。フィリピンは1898年から1946年までアメリカの植民地でしたし。
> ハワイ(州)プエルトリコ(コモンウェルス)グアム(準州)は、今アメリカ領ですから元植民地とは言えませんが、植民地化が全く無かったかと言われると結構グレーですよね。
> 正しくは「アメリカはアフリカ・中東地域において植民地政策を取ってこなかった」ではないでしょうか。
> 率直に指摘すると、地理的にも歴史的にも欧州が先に手を出していたので植民地政策など行いようがなかったといいますか。
> 大戦後は植民地にするより、多国籍企業を介した経済支配の方が効率的だと気付いたといいますか。
> 石油利権絡みで色々やらかしてますよね…イラクとか。
> 散々これまで中東に軍事的に介入しておきながら「植民地政策」だけはしなかったなんて…言われても。介入された地域の人々がアメリカを憎むのも当然の話でしょう。空爆されても原爆落とされても憎悪を継承しない日本人の方が異常なんです。

 日本がアメリカへの憎悪に囚われないで済んだのは、日本がアメリカに徹底抗戦したからでしょう。
 勇敢に戦った相手は憎悪しないのです。
>
> まあアメリカと中東の話は不毛なので置いておいて。アヤーン・ヒルシ・アリさんの『もう、服従しない』読みました。
> 私が印象的だと思ったのはアヤーン女史の母親と妹のエピソードです。特に妹さんの結末は哀しい。先進国に逃げることが出来た人々の中でも、社会環境に適応できた人間はごくわずかなのではないか、と思ってしまいます。
> アヤーンさんほど、知性と語学力、柔軟性、勇気、父親を含めた出生や環境に恵まれていても、イスラムの教えに「服従しない」と決意するまで苦労されたんです。況んや他のソマリア出身のムスリマをや、ですよね…

 ワタシもあの妹さんの狂死は、イスラム教徒にとって神との戦いがいかに苛酷かを象徴していると思いました。

 アヤーンが神との戦いに勝てたのは、彼女が少女時代からイスラム教を真正面から考え続けていた事、そして彼女が常に真摯に真正面からものを考える人であったからでしょう。

 アヤーンの神との戦いを見ていると、これじゃ殆ど人は神に勝てないと思いました。
  1. 2017-01-23 12:14
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
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ツイッタから拾った情報です

>オランダ:極右自由党のウィルダース党首の「モロッコ人を減らそう。我が党にはそれができる」とのテレビでの発言について人種差別で起訴すべきかの審理が行われている。起訴されれば来年3月予定の総選挙への影響は必至。自由党は現在支持率トップ。

3月に総選挙が予定されるオランダのルッテ首相は新聞広告で国民へのメッセージを発出。ミニスカート女性を茶化したり同性愛を嘲笑する移民の行動批判し「オランダ社会と価値観を批判する者、同化を拒む者は大人しく暮らすかこの国から出て行け」と。

ルッテ首相のメッセージ。「わが国では女性と握手するのが当然」とムスリム批判。反移民ウィルダース自由党が高支持率で、それに対抗する広告なのは明らか。リベラル価値観を守るため政党が不寛容さを競う。


この方欧州で発生するイスラムの軋轢をよく発信しているのですが、ちょいちょい不寛容不寛容ガーと挟みます。ヨーロッパ移民地獄情報(難民少年たちが女装男性の後をつけてリンチ殺人とか)をキャッチ、発信する人なのにあくまでも寛容を至上とするのはなんなんでしょうか。。続けてたら結果はどうなるか見えないんでしょうか。時間をかけてじっくり話し合えば美しい共生世界が実現すると思ってるんでしょうね。しかしポスト近代人は寛容であろうとするけど、中世人と古代人は寛容なんか悪だと思ってる。

ルッテ首相の言うこと「共に生きるためには我々の価値観に合わせなさい」は至極まともだと思いますけどね。こんなんでも不寛容なの?ムスリムの女性差別同性愛差別する権利の方が優先なの?

こういう種類の人たちに、DHC会長の「在日がー似非日本人がー」言ってる文章が激しく批判されています。そこから読んだら確かにギョッとする文章ですが、事実彼らが新聞テレビ局等に集中的に人材を送り込んでこっそりいろいろやってるのを知ったら感想も変わると思いますけどね。そこだけ切り取ってDHCは排外主義差別主義!と糾弾していますが、全部読んだら共存できる在日を評価してるところもあるみたいですし。DHCみたいなスタンスなんてテレビの世界では極々少数派で、巨大な権力と戦ってる弱者なんですけどねー。

アヤーンさんの本がやってきましたので読み始めました。先祖を何代も何代も暗記するところを読んでいます。映画を見ているようです。歴史は古いけど文字がない。日本人が千数百年かけてきたところを数十年で経験するのはキツイ…。
  1. 2017-01-24 12:05
  2. URL
  3. こきち #97nXsu5.
  4. 編集

Re: タイトルなし

> ツイッタから拾った情報です
>
> >オランダ:極右自由党のウィルダース党首の「モロッコ人を減らそう。我が党にはそれができる」とのテレビでの発言について人種差別で起訴すべきかの審理が行われている。起訴されれば来年3月予定の総選挙への影響は必至。自由党は現在支持率トップ。
>
> 3月に総選挙が予定されるオランダのルッテ首相は新聞広告で国民へのメッセージを発出。ミニスカート女性を茶化したり同性愛を嘲笑する移民の行動批判し「オランダ社会と価値観を批判する者、同化を拒む者は大人しく暮らすかこの国から出て行け」と。
>
> ルッテ首相のメッセージ。「わが国では女性と握手するのが当然」とムスリム批判。反移民ウィルダース自由党が高支持率で、それに対抗する広告なのは明らか。リベラル価値観を守るため政党が不寛容さを競う。
>
>
> この方欧州で発生するイスラムの軋轢をよく発信しているのですが、ちょいちょい不寛容不寛容ガーと挟みます。ヨーロッパ移民地獄情報(難民少年たちが女装男性の後をつけてリンチ殺人とか)をキャッチ、発信する人なのにあくまでも寛容を至上とするのはなんなんでしょうか。。続けてたら結果はどうなるか見えないんでしょうか。時間をかけてじっくり話し合えば美しい共生世界が実現すると思ってるんでしょうね。しかしポスト近代人は寛容であろうとするけど、中世人と古代人は寛容なんか悪だと思ってる。
>
> ルッテ首相の言うこと「共に生きるためには我々の価値観に合わせなさい」は至極まともだと思いますけどね。こんなんでも不寛容なの?ムスリムの女性差別同性愛差別する権利の方が優先なの?

 アヤーン・ヒルシ・アリが「不寛容への寛容は臆病である」と言った通りなんでしょうね。

 イスラム教徒の不寛容を見逃したら、寛容な社会など崩壊するのです。

 しかしイスラム教徒に対して不寛容になると、寛容ではない。

 つまり完全な論理矛盾なのです。

 でも現実の社会で、他者に対して暴力的に自分達の価値観を強制するような集団を放置したら、寛容・不寛容以前に民主主義社会が崩壊します。

 民主主義社会では個人の宗教の自由や、思想信条の自由、そして服装など身体の自由を認めないで、自分達の宗教に反する言動には暴力的に対応するような宗教や思想は処罰するべきなのです。
 
 しかし欧州のリベラリストはこの問題に正面から対応する代わりに「イスラムは平和的な宗教」などと言う欺瞞で、イスラムへの寛容を説いたのが間違いの始まりでしょう。
>
> こういう種類の人たちに、DHC会長の「在日がー似非日本人がー」言ってる文章が激しく批判されています。そこから読んだら確かにギョッとする文章ですが、事実彼らが新聞テレビ局等に集中的に人材を送り込んでこっそりいろいろやってるのを知ったら感想も変わると思いますけどね。そこだけ切り取ってDHCは排外主義差別主義!と糾弾していますが、全部読んだら共存できる在日を評価してるところもあるみたいですし。DHCみたいなスタンスなんてテレビの世界では極々少数派で、巨大な権力と戦ってる弱者なんですけどねー。

 DHCの会長でも誰でも個人がそう思うのは自由なはずですけどね。

> アヤーンさんの本がやってきましたので読み始めました。先祖を何代も何代も暗記するところを読んでいます。映画を見ているようです。歴史は古いけど文字がない。日本人が千数百年かけてきたところを数十年で経験するのはキツイ…。

 まるで稗田阿礼の時代に遡ったようでしょう? 
 ワタシもあれにはホントに驚きました。
  1. 2017-01-24 12:24
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  3. よもぎねこ #-
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