民主・枝野幹事長「安倍政権は共産党より革命的」
民主党の枝野幸男幹事長は28日午後の記者会見で、来年夏の参院選に向けた野党間の選挙協力に絡み「特に1人区で、立憲主義を破壊する『国家社会主義的革命政権』を打倒するために、自民党に漁夫の利を得させてはいけない」と述べ、候補者すみ分けの意義を訴えた。また、「立憲主義は保守思想に基づく考え方だ」と指摘した上で、「立憲主義を守らない安倍晋三政権の方が、共産党よりよほど『革命的』だ」とも発言した。

おお、安倍政権は国家社会主義革命政権なのだそうです。
エ~~ッと国家社会主義って確かナチスドイツとかムッソリーニとかが、作ろうとした政体ですよね。 低学歴のワタシには正確な意味は良くわからないのですが、何しろヒトラーとムッソリーニがやったことなので、一応絶対悪と言う事になっているみたいです。
しかしそれにしても国家社会主義を標榜する政権が「革命」ですか?
確かムッソリーニは安倍政権と同様、選挙で絶大な支持を得て政権を取りました。
一方ヒトラーの方は過半数は取れなかったのだけど、当時の政権与党との協定で、ワイマール共和国の首相に就任したのです。(村山富市が自民党と組んで首相になったのと同じね)

でもこれ「革命」って言いましたっけ?
ヒトラーもムッソリーニもそれから村山富市の政権収奪も「革命」なんて言うのは聞いた事がありません。 村山富市の社会党はナチやファシスト党と違い、ホントに社会主義革命を目指す政党だったんですけどね。
んで、政権を取ったヒトラーもムッソリーニも、無能を極めた村山政権と違って、恐ろしく有能で世界大恐慌で滅茶苦茶になった、ドイツやイタリアの経済を、一期に改善しちゃったので一般国民から絶大な支持を得たのです。
そこでヒトラーやムッソリーニはこの絶大な支持を元に、ドンドン独裁化していき、挙句に第二次大戦に突っ込んだのです。

しかしこの独裁化の過程も「革命」と呼ぶのは見たことがありません。
だって少なくとも日本では「革命」ってスゴ~~ク良いイメージだったのです。
純真で正義感に満ちた革命家が、暴虐な専制君主や資本家を倒して、虐げられた民衆を救う!!
革命により過去の悪しき因習や、不正と悪徳に満ちた社会を破壊して、民衆を蒙昧から解き放ち、公正で進歩的な社会を作る。
人類の社会は革命により進歩してきた。
これがワタシが子供の頃から、学校やマスコミを通じて教わった革命のイメージです。
そしてこれは別日本だけではなく、多くの民主主義国家でも同様の感覚ではないでしょうか?

革命は正義!!
知性と教養があり、因習に囚われることのない自由に物事を考える事が出来る人、進歩的知識人は革命を支持しなければならない!!
これが世界のコンセンサスだったのでは?
だからヒトラーやムッソリーニの政権が、国家社会主義を実現しても、「革命」と言うわけには行かないのです。
だって今の世界ではコイツラは悪魔と言う事にしないといけないのですから。

ところが民主党の枝野はなんと、安倍政権がヒットラーやムッソリーニのように国家社会主義を目指す事を「革命」と言っちゃいました。
あらら、これじゃ「革命」のイメージがメッチャ悪くなるでしょう?
ところが大変驚いた事に、高学歴を売りにして進歩的知識人から支持されているはずの民主党が「安倍政権は革命政権」と言っちゃったのです。
これじゃ今まで革命による人類の進歩を支持してきた人達の立場がないでしょう?
因みに枝野はこんな事も言ってるのです。

枝野氏「民主党こそ保守本流」 講演でアピール
2015/10/4 18:53
「保守は歴史と伝統を重視する。保守は民主党でしょ、とそろそろ言いたい」。民主党の枝野幸男幹事長は4日、さいたま市内で講演し、こんな見解を示した。来年の参院選で保守層を取り込む狙いで「多神教である日本は古くから寛容と多様性と支え合いを重視してきた。私がその保守本流を継いでいる」と訴えた。
共産党との選挙協力が取り沙汰される中、保守票が逃げるのを避ける思惑がうかがえるが、講演後、共産党との連携について記者団に問われると「立憲主義の破壊と戦うという点は保守だろうが革新だろうが関係ない。別次元の話だ」と含みを残した。

>多神教である日本は古くから寛容と多様性と支え合いを重視してきた。私がその保守本流を継いでいる
あれれ、民主党の支持団体日教組やキリスト教団体は、その多神教に散々嫌がらせを繰り返したのは?
そもそも民主党の売りは革新、リベラルだったはずです。
支持者達もそのつもりで、支持してきたはずです。
それがいきなり自分達の支持政党は「保守本流」なんて言われたら、唖然とするしかないでしょう?
枝野支持団体、核マル派だって困惑するしかないではありませんか?

一体枝野は、何を血迷ってこんなわけのわからない発言を繰り返しているのでしょうか?
おそらく枝野とすれば共産党と国民連合政権を作るにあたって、選挙民に共産主義革命の不安を誤魔化そうとしたのでしょう。
しかしだからと言って今までの革新政党・リベラル政党としての立場を全否定する発言です。
こんなモノ誰が信じるでしょうか?
これまで革新政党としての民主党を支持してきた支持者は、裏切られたと思うでしょう。
勿論一般国民がこんな詭弁を信じるはずもないのです。
こんなモノで民主党の得票が増えるって、枝野は信じているのでしょうか?
それでも枝野が敢えてこうした奇怪な発言を繰り返したのは、つまりはもう「革新」とか「リベラル」まして「革命派」の看板は使えないと感じたからではないでしょうか?

共産主義が崩壊してから既に40年近い歳月が流れました。
この間、日本では日本共産党始め、核マル派や民主党左派など多数の団体が、共産主義革命の夢に縋りついて自分達の勢力を温存しようとし続けました。
しかしそれに対する国民の支持はドンドン剥がれて行ったのです。 そして「革命」や「革新」に対するイメージは悪化する一方です。
かくなるうえは「革命」「革新」の名を捨てて「保守」を僭称しても生き延びるしかない!!
枝野はこう考えたのではないでしょうか?
これで直ぐに有権者を誤魔化す事はできなくても、これから参議院選挙まで繰り返して喚きつづければ、民主党=保守、自民党=自民党革命のイメージを定着させることができるだろう。
我が尊敬する毛沢東は「嘘も百回言えばホントになる」と言ったのだから。

核マル派に支持された枝野がこのような姿勢を取り始めた事。
これはつまり革命ゴッコの終焉です。
自称リベラル、自称革新は終焉したのです。
勿論本物のリベラルや革新が終焉したわけではありません。 日本の社会や世界情勢は、好むと好まざるに関わらず年々歳々変化していくです。
日本の社会構造や政治もこれに合わせて変化させないと生き延びる事はできません。 社会や政治を良くする為には、常に現在の状況の問題点は常に直視して、その問題を解決する努力を続けなければなりません。

しかし枝野とその仲間達の「リベラル」「革新」は、実は社会主義革命でした。
そして何よりも勢力保持の為か、或いは心底馬鹿なのかはわかりませんが、ひたすら憲法9条に執着して現実的な外交防衛政策を阻害してきたのです。
米ソ冷戦時代はアメリカの圧倒的な軍事力の元で、反戦平和妄想だけでも生きて来られたけれど、中国の侵略行動を前にして、国民も目覚めつつあります。
しかし枝野等はそれでもなを妄想平和主義に執着して、安保法制反対の馬鹿騒ぎをやりました。
自国民の安全を無視た「革新」や「リベラル」なんて、日本以外の国にはありません。

民主党が「革新」や「リベラル」のも実は僭称だったのです。
そして余りと言えば余りに愚かし言動を続けた結果、この僭称も使い者にならなくなったのです。
こうして枝野は遂に自称リベラルの終焉を告げる事になったのです。