2015-10-24 12:44

中国のプロパガンダの限界

 英国を訪問した習近平は、上下両院での演説そして女王主催の晩餐会でも、日本の残虐性と抗日戦争について言及したそうです。

習氏演説の異様 「抗日」「日本の残虐性」晩餐会でも繰り返す チャールズ皇太子は欠席

【ロンドン=内藤泰朗】英国を訪問している中国の習近平国家主席は20日、中国首脳としては初めて上下両院で演説し、第二次大戦ではともに「日本の侵略」に抗して戦ったと指摘。次いで開かれた公式晩餐(ばんさん)会のあいさつでも、大戦中の「日本の残虐性」を改めて強調し、中国の抗日史観を繰り返し披露した。

 習氏はまず、上下両院の演説で「今回の訪問が両国関係を新たな段階に引き上げることになるだろう」と言明。第二次大戦に関しては、英国が軍備や医薬品などを提供して「抗日戦争に協力した」ことなどを挙げ、「中英友好と世界正義に尽力した人たちの歴史は、忘れられることはない」と強調した。

 11分間弱の演説で、英中両国以外で取り上げられた国は日本だけだった。

 このほか習氏は、中国には2000年前から法的な憲章があったことを持ち出し、英国による民主主義の講義は受け付けないとの強い姿勢を示した。

 英紙の報道によると、習氏はこの後、エリザベス女王主催の公式晩餐会に列席した際にも、わずか数分のあいさつの中で、再び第二次大戦の話を持ち出した。「日本の残虐性」について報じた英国人ジャーナリストをあえて取り上げ、両国の国民は第二次大戦で「正義のために助け合い、ともに戦った」と繰り返し強調した。

 一方、中国の人権問題に批判的とされるチャールズ皇太子は、公式晩餐会を欠席した。


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 それにしても露骨にやりますね。

 これじゃ慰安婦強制連行始め、今まで欧米メディアに掲載された日本軍残虐説は、実は中国のプロパガンダであったと公言しているようなモノじゃないですか?

 この手のプロパガンダはプロパガンダではないと言う事がバレた所で、もう意味がなくなるのです。

 良心と人権意識に燃えるジャーナリストや言論人達が、経済大国日本の過去の悪逆非道を晒し、不幸な被害者達への賠償を迫ると言う事にして初めて説得力を持つのです。

 慰安婦証言を繰り返し持ち出す学者やジャーナリスト達は、強国日本と戦う立場を取る事によって、インチキ報道も許される、それに日本政府が反論すれば「権力による弾圧!!」と喚く事ができるのです。

 何しろ民主主義社会では、権力の批判こそがジャーナリズムや言論人の使命と言う事になっているのです。 それどころか権力と名のつくモノであれば、絶対に逆らうべきと言う脅迫概念だけで行動している連中さへ沢山いるぐらいです。

 だから日本政府もこの手のインチキ報道への反論に及び腰だったのです。

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 ところが習近平がこうして女王の賓客として「日本の残虐性」を述べた事で、「日本の残虐性」説は完全に権力側の意見と見做されるようになりました。

 しかもご丁寧に、習近平はイギリス人が誰も信じない「抗日戦争」と一緒にこれを持ち出したのです。

 お蔭でこれからは、良心的で人権意識の強いイギリス人は、「日本の残虐性」は中国共産党の「抗日戦争」と同じレベルのインチキであり、中国政府のプロパガンダと見做すべきと言う事になりました。

 そして今後「日本人の残虐性」を喧伝するジャーナリストや言論人は、中国政府のプロパガンダに協力する如何わし人間だと見做して良い事になりました。

 だからワタシはこの演説をしてくれた習近平と、習近平を招待してくれたエリザベス女王には心から感謝しています。

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 しかし勿論習近平と中国共産党としては、全然違う考えを持っているのでしょう。

 中国共産党にすれば、ワタシが書いた事とは全く真逆の事を期待しているのです。

 つまり「「日本の残虐性」と言うのは、言論人やジャーナリストが言うだけでは、説得力がなくこうして中国国家主席が公式の場で公言した事によって初めてイギリスで説得力を持つ」と考えているのでしょう。

 つまり中国国内と同様の発想で、行動したのです。

 イギリスでやったことが中国国内と同じ効果を上げるかどうか?

 ここを習近平がどう考えているかはわかりません。 しかし今回の習近平のイギリス訪問は、中国では盛大に報道されたそうです。
 だから国内向けにはどうしても中国国内基準で行動するしかないのです。

 これがつまり中国のプロパガンダの限界でしょう。

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 ちなみにこれと同様なのが、南京大虐殺のユネスコ記録遺産登録です。

 ワタシはこれは今回の女王晩餐会での「日本の残虐性」発言と同様の効果になったのではないかと思います。 南京大虐殺はそもそも朝日新聞がデッチアゲ、そして社会党が煽って中国にやらせたプロパガンダなので、日本国内にも多数の「大虐殺あった」派がいたのです。

 ところが安倍政権がこれを機会に「ユネスコへ資金支払停止」と言う、今までの日本政府ではあり得ない意見が出てきました。

 今までの日本だったら、当然これは朝日等親中メディアや野党が大騒ぎしをしたはずです。
 しかし今回は全然「大騒ぎ」にはなりませんでした。

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 だってここまで露骨に中国政府が出てくると、南京大虐殺を煽るとそのまま中国プロパガンダへの協力者と見做されちゃうじゃないですか?

 そしてここまで中国政府が露骨に出てきた事で、それまで南京大虐殺を結構信じていた人達まで、懐疑派に回ってしまったのです。
 更に南京大虐殺懐疑派更には幻派の意見が堂々と主張できるようになったのです。

 しかし重要なのは世界的な反応でしょう。

 今回のユネスコ登録について、世界的に「中国のユネスコ政治利用」と認識されるようになったのです。

 ユネスコの記録遺産が権威を持つのは、それが政治に関係なく中立の立場で審査されて、重要性と信憑性を認められていると思われていたからです。

 実際今まではそれなりの歴史資料だけを登録してきたのです。

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 それなのに世界的に政治利用と認識されたのでは、この資料にはもう何の権威をありません。 むしろ中国のプロパガンダであり信憑性を疑うべき資料としの評価が定着するのです。

 中国が本当に南京大虐殺を史実化したいのなら、こんなに政治力剥き出しにやったら不味いでしょうに。
 
 これまでは中国は随分上手に国連を利用して、例えば慰安婦強制連行についてクラマスワミ発言とか出させていたのに・・・・。

 しかしそういう成功体験の積み重ねが、中国政府は姿を見せない事で、政治的プロパガンダであることを隠すと言う用心を忘れさせてしまったのでしょうか?

 或いは中国人にはそもそもそういう用心をする発想はなく、力が付けば付くほど、それを示すべきと考えているのかもしれませ。

 つまり南京大虐殺のような問題をユネスコの記録遺産に登録する事で、中国国内と同様「中国共産党の示す歴史が歴史である」と決める力を持っている事を世界に示したいのです。

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 こういうのを見ていると中国と言う国はつくづく異質な国なのだと思います。

 しかしどうやら彼等はその異質性を全然自覚していないようです。 むしろ自分達こそが普通であり、自分達の基準が通らない欧米や日本こそが異質だと考えて、そして自分達のやり方を押し通そうとしているのです。

 だからイギリス女王の晩餐会にも礼服を着ないで、ヘンチクリンな恰好で出席するのでしょうね。
 
 これが中国のプロパガンダの根源的な限界なのでしょう。
  1. 特亜
  2. TB(0)
  3. CM(2)

コメント

台湾出身の黄文雄さんが「中国の反日は韓国と違って、計算した上で行なっている。」と述べていましたが、最近の中国はまるで韓国みたいですね。
とても合理的に考えて動いているとは思えません。

今の中国の指導層は、10億人の権力闘争を勝ち上がってきた人たちにしては、やることが稚拙すぎますね。王朝の末期なのでしょうか?
支那大陸で繰り返されてきた歴史をまた繰り返すとすれば、統一王朝が滅びて、各地に軍閥ができて、群雄割拠になるわけですが、これからどうなるでしょうね。
  1. 2015-10-25 00:24
  2. URL
  3. かんぱち #vF6NeGQU
  4. 編集

Re: タイトルなし

> 台湾出身の黄文雄さんが「中国の反日は韓国と違って、計算した上で行なっている。」と述べていましたが、最近の中国はまるで韓国みたいですね。
> とても合理的に考えて動いているとは思えません。

 ワタシもそう思います。 最近の中国のやる事は韓国並みに短絡的で感情的で、どう見ても知恵があるように思えなくなってきました。

> 今の中国の指導層は、10億人の権力闘争を勝ち上がってきた人たちにしては、やることが稚拙すぎますね。王朝の末期なのでしょうか?

 思うに余りに権力闘争が激し過ぎて、外交問題への対応も実は外交ではなく国内権力闘争に勝つ為の手段にしてしまう、その為外国から見ると意味不明のだったり、明らかに不利だったりする事もやりづづけるしかないのでしょう。

> 支那大陸で繰り返されてきた歴史をまた繰り返すとすれば、統一王朝が滅びて、各地に軍閥ができて、群雄割拠になるわけですが、これからどうなるでしょうね。

 それが問題です。
 シナ政権が壊れたら壊れたで今後の中国大陸の状況が益々厄介になる可能性も大きいのです。
  1. 2015-10-25 11:45
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

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