2015-04-09 12:12

紳士の思惑 AIIB 補足

 昨日ワタシは、イギリス始め欧州諸国のAIIB加盟についてエントリーして、その中でベヒモスさんのコメントを紹介しました。

 紳士の思惑 AIIB

 このエントリーに対して、またベヒモスさんが補足のコメントをくださいましたので、改めて紹介します。


捕捉しておきますと、一応、『設立の覚え書き』というものはあるんです。文書としては今の所それだけでしょう。これは2014年の10月24日に交わされたもので、東南アジアと中央アジアの国々21カ国が署名しました。ようするに「AIIBを作ろうね!」というものです。欧米はここでは全く参加していません。

この覚え書きの中身を知りたいのですが、見つからないんですよ。でも、ここで細かく組織の規定とか業務のやり方を書いてある訳はなく、あくまで大まかな組織の目的程度のはずです。これは正式な設立文書には当たりません。

ですから、欧米の参加表明は、これから組織を設立するための話し合いに参加するという事です。そしてイギリスはその話し合いの中で、組織運営に付いて責任説明と透明性を追求する、、、というのが、(一応?)表向きの方針です。

まあ、AIIBという名のバスは、これから設計図を作るんです。現物はまだありません。でもその前に架空のバスを(見切り)発車しないとならない事情が中国にあるんでしょうかね、、、。あれ、見切り発車も出来ないような。そう言えばデフォルトの話しが大陸の方から聞こえ始めていますが、、、。

やはりバスより像の方が楽しそうです。私は像に乗りたいです。



 
 そこで改めて現在のAIIBの状況を整理するとこういう事になります。

 2014年アジアの21カ国が参加して「AIIB設立を作ろうね!」と言う取り決めに署名しました。 しかし組織の中身は具体的に決まっていません。

 一方中国側の説明では「中国はAIIBに50%を出資し、本部を北京に置き、総裁も元政府高官。マイナーな出資比率で発言するなら、理事会の場しかないはずだが、中国側の説明では理事会はほとんど開かず、総裁の専決で諸事を決めていく。総裁は重要事項については共産党中央委員会にうかがいを立てる。突き詰めると同委員会総書記の習近平国家主席が最終決定権限を持つ。」事が決まっています。

 これでは完全に中国共産党の下部機関です。

 そこにイギリス始め欧州諸国が、「AIIBに参加する方向でいる」と発表したのです。 
 ベヒモスさんがイギリス政府のサイトを確認された所によれば、「UK Announces plans to join Asian Infrastructure Investment Bank」で、これは「参加を決定した」とは読めないと仰るのです。

 そしてイギリスは「... the UK will play a key role in ensuring that the AIIB embodies the best standards in accountability, transparency and governance...(イギリスは、AIIBが説明責任、透明性、そしてガバナンス=運営方法に付いて最高基準を実現する鍵となる役目を果たす事になる。)」と言っています。

 つまりここで欧州勢が頑張れば、先に挙げた中国側が説明したプランを覆せるかもしれない?

 しかしAIIBが中国共産党側の説明通りになるなら、イギリスは参加を見合わせるでしょう。
 
 何と言うか現在の日本のマスゴミ報道を見ていると、AIIBは既に出来上がっており、その「AIIBと言うバスに50人も乗ったから日本も乗り遅れるな」と煽っているのですが、実はそんなバスはまだないのです。

 これだとこの先AIIBに参加するとしても、今慌てて参加を表明する必要があるでしょうか?

 これからイギリス等欧州勢が頑張って、AIIBの組織をマトモな銀行にしようとしているとき、日米が入っていると、入っていないのとどちらが有効でしょうか?

 中国は今必死になって日本に入れと喚いています。
 日米が入らないと、AIIBは事実上とん挫するのです。

 だったらイギリスは「こんな組織じゃ日米は入らない。 オレの言う通りに変えろ!」と言える状態で居る方が有効ではありませんか?

 そして何より、イギリスがAIIBへ「参加する方向に向いている」と言えたのは、イギリスには「嫌なら止める」ことができる条件があるからです。

 中国は軍事を政治経済と区別しない国です。 しかしイギリス等欧州は、地理的に中国の軍事的な脅威は受けません。 だからこれで中国共産党の面子を潰しても安心なのです。

 しかし日本がイギリスのように参加する気振りを見せた挙句に、参加を取りやめたら、本当に何が起きるかわかりません。

 だったらAIIBを透明化しマトモな銀行にする話会いはイギリスに頑張って貰えば良いのです。
 こうした話し合いこそは、高級紳士服を着て、知的で上品で、しかし思いっきり腹黒いイギリス紳士の最も得意とするところなのですから。
  1. 特亜
  2. TB(0)
  3. CM(4)

コメント

エントリの引用をさせていただきました

いつも拝読しています。

イギリスは入ったと思いこんでいましたが、前エントリとこのエントリで状況がよく分かりました。

尚、事後になってしまいましたが、前エントリ「紳士の思惑 AIIB」を拙ブログで引用させていただきましたm(_ _)m


http://ameblo.jp/akiran1969/entry-12012173679.html
  1. 2015-04-09 18:19
  2. URL
  3. akira(猫の遠ぼえ) #-
  4. 編集

Re: エントリの引用をさせていただきました

> いつも拝読しています。
>
> イギリスは入ったと思いこんでいましたが、前エントリとこのエントリで状況がよく分かりました。
>
> 尚、事後になってしまいましたが、前エントリ「紳士の思惑 AIIB」を拙ブログで引用させていただきましたm(_ _)m
>
>
> http://ameblo.jp/akiran1969/entry-12012173679.html

 どうぞ、どうぞ。 ベヒモスさんも喜んでくだるでしょう。
  1. 2015-04-09 19:53
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

中国が2月に北朝鮮の加盟を独断で拒否したと伝えられています。
中国の独断専行について諌める発言が何処からも出されない状況で、イギリスがガバナンス強化に影響力を行使できるのでしょうか。イギリスの本音はAIIBに協力する代わりに香港や中国の金融利権でも狙っているのではないかと勘ぐるのは的外れでしょうかね。

AIIBと掛けて、北京の空と解く、その心は何時まで経っても透明性は得られません。
  1. 2015-04-09 23:44
  2. URL
  3. M8ボルト #-
  4. 編集

Re: タイトルなし

> 中国が2月に北朝鮮の加盟を独断で拒否したと伝えられています。
> 中国の独断専行について諌める発言が何処からも出されない状況で、イギリスがガバナンス強化に影響力を行使できるのでしょうか。イギリスの本音はAIIBに協力する代わりに香港や中国の金融利権でも狙っているのではないかと勘ぐるのは的外れでしょうかね。

 ベヒモスさんはイギリスが香港経由でヤバいレベルで中国に融資しており、それを回収するのが目的では疑っておられます。

 ワタシもこのベヒモス説と、ボルト説の両方では?と思います。

 更に高橋洋一さんは面白ことを言っていました。

 オバマがチャーチルの植民政策批判を繰り返して、イギリス人の神経を逆なでして、英米関係が非常に不味くなっていると言うのです。

> AIIBと掛けて、北京の空と解く、その心は何時まで経っても透明性は得られません。

 有害な空気で満たされた所には、入らない事です。
  1. 2015-04-10 09:22
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

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