2014-07-03 23:50

国家崩壊の時代

イスラム国:「民主主義打ち砕く」…指導者が声明
毎日新聞 2014年07月02日 22時44分(最終更新 07月02日 23時23分)

 【カイロ秋山信一】イラクとシリアで勢力を拡大するイスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」を率いるアブバクル・バグダディ容疑者(米国がテロリスト指定)は1日、「国家主義や民主主義といった幻想を打ち砕く」との声明を発表し、既存の国家に敵対する姿勢を強調した。ロイター通信が報じた。

 先月29日に「イスラム国」の建国を一方的に宣言してから、指導者の声明が公表されるのは初めて。イスラム国は実効支配するシリア北部ラッカで大規模な軍事パレードを行うなど示威行動を強めている。

 声明は「新しい時代が始まった。全イスラム教徒には結集する義務がある」と続き、支配地域への移住を呼びかけた。また「ラマダン(断食月)になすべき善行は圧制者に対するジハード(聖戦)だ」と指示。「中央アフリカからミャンマーまでイスラム教徒に対する過ちには報復する」とも述べ、活動範囲を拡大する姿勢も示した。

 バグダディ容疑者は、スンニ派の歴史的指導者の称号である「カリフ」を自称している。カリフ制は第一次世界大戦後に廃止されたが、イスラム過激派の多くがカリフ制復活の理想を持っており、こうした勢力を取り込む狙いがあるとみられる。


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国家主義や民主主義といった幻想を打ち砕く

 なんかすごい事を言っていますね。
 
 国家主義や民主主義を幻想と言って打ち砕き、カリフ制の復活ですから、時代の歯車が急激に逆転して、一期に中世へと向かい始めたようです。

 しかし実際、現在中東で起きている事は、まさに国家崩壊のようです。

 鍛冶俊樹氏の軍事ジャーナルにこんなことが書かれていました。

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軍事ジャーナル【7月3日号】イスラエルの戦略

イスラエルの高名な戦略研究家の話を聞く機会があった。話には刺激的な所もあったが、イスラエル政府の顧問の立場にあるようで、全体的には慎重な言い回しで、現在中東で起きている事象のある重要な部分については、質問しても回答を拒否するという場面もあった。
 従って以下に記すことは、その人の発言ではなく、その発言を聞いた筆者の印象に基づく分析である。

 現在、中近東で起きている事象は、国家対国家の戦争と言うより国家崩壊の戦乱である。イスラエルは周辺の国家が崩壊していくことを自国にとって好ましい事象と見ており、陰では推進している。
 イラクにおける戦乱については、北部クルド地域、中部スンニ派地域、南部シーア派地域の3分割は不可避であり、イスラエルは既にクルド独立承認の姿勢を見せている。クルド人地域はイラク、トルコ、イランに跨っているからクルディスタン国家が成立すれば、必然的にイラク、トルコ、イランの解体となる。
 またイラク中部スンニ派地域が独立すれば、アルカイダが主導権を握ることは確実であるが、アルカイダはサウジ王家を標的にしているから、必然的にサウジアラビア崩壊に直結する。
 イスラエルがシリア解体を目論んでいることは既に知られているが、新たにヨルダンの解体を目論んでいる。現在イラクに侵入しているイスラム武装勢力ISILはシリア、イラク、ヨルダンに跨るイスラム国家の樹立を目指しているのである。

 ヨルダンが解体されれば、パレスチナ人をヨルダンに強制移住させ、かくてパレスチナ問題は解消する。イスラエルが中近東全面支配を目指しているかの印象を与えるが、そこは巧妙なバランス・オヴ・パワーを考えている。
 イラク南部シーア派地域をイランに併合させ、イラン北部クルド地域独立の見返りにし、さらにはイランの核開発を承認し、イスラエルとイランの2大核武装国で中近東を分割する。

 以上は筆者の類推を交えた分析だが、モサドがこの位の計画をしていると聞いても中近東の専門家なら驚かないだろう。ついでに言えば、中近東に限らず、もはや国際情勢の流動化は誰の目にも明らかであり、こうした大胆な再編計画は東アジアにも必要だろう。


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 これまた凄い話です。
 
 イラクで起きていることは国家崩壊なのですが、しかしイスラエルはそれを陰で推進している。 それどころかイラクだけなく近隣諸国全ての崩壊を画策していると言うのですから。

 何とも恐ろし話ですが、しかしイスラエルの立場に立てばこれはわかります。

 これはつまりイスラエルの人口と国土から来る国力の限界を考えたら、イスラエルに敵対する近隣諸国のどれかが、暫く安定して経済発展をし、人口が増加すれば(イスラエルの少子化が深刻ですが、近隣諸国は人口増加中)もうイスラエルが対抗不能になります。

 だから近隣諸国には崩壊と混乱を続けてもらおうと言うのです。 近隣諸国には国家崩壊で宗教戦争と民族紛争に励んで貰い、イスラエルに戦争仕掛けるどころじゃないようにしておきたいのです。

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 でもこれは勿論イスラエルの陰謀や謀略工作だけでできるわけではないのです。
 むしろ中東と言うのはもともとそういう所なんだから、国家なんか作らせないであるがままにしておいてやろうじゃないかって話なのです。

 ワタシは前々からイスラエルって、十字軍時代に今のイスラエルにあったエルサレム王国と同じだなあ・・・・っていました。

 エルサレム王国は十字軍としてパレスチナを侵略した騎士達が作った王国です。 
 十字軍の騎士ってやたらに好戦的ではあるけれど、元々遠いヨーロッパから来ているので、数も限られているし、貧乏で武器も馬も粗末だし、文化レベルなんかアラブ人に比べたら恐ろしく低いのです。

 それに遊牧民出身のアラブ側の兵士に比べると、乗馬も恐ろしく下手糞だったのです。 だから炎暑の中東でも缶詰みたいな重い鎧を着て戦うしかありませんでした。

 そんな十字軍騎士達が作った王国がそれでも200年弱生き延びたのは、つまりはこれに対抗するアラブ側が内紛と混乱に終始して、マトモに十字軍相手に戦おうとしなかったからです。

 一方エルサレム王国側は、中でも様々内紛等もあったけれど、とにかく王国防衛には一致団結しました。

 でもこの状況って今のイスラエルと同じなのです。

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 イスラエルもイラクやヨルダンその他イスラエルの近隣諸国も、皆第二次大戦後に建国して、そして皆民主主義国家の形式でスタートしました。

 でもイスラエル国民が民主主義を守りながら、一方で国家存亡の為に団結し続けたのに対して、その敵対国家は皆中身が十字軍時代のままだったのです。

 つまり部族や民族や宗教が国家に優先しまい、民主主義国家なんか運営するどころじゃないのです。

 民主主義って、つまりは皆が平等な立場で話会いをして物事を決める、話会いがつかない場合は多数決で決めると言う制度です。

 でも話し合いが上手くいくには、話会に参加する人間が皆お互いに仲間意識や連帯感を持っていなければなりません。
 元々仲の悪い者同士が話会いを続けても、揉めるばかりです。

 そしてその状態で多数決になると、少数派は絶対的に不利になります。

 だから深刻な民族対立や宗教対立を抱えた国が、民主主義国家を運営すると言うのは本来不可能なのです。

 実際ハプスブルグ帝国のように、世界で最も早く義務教育を始めたような文明国でも、民主主義化することができず、結局国家崩壊に至ったのです。

 それを思えば、戦後独立した中東諸国が民主主義国家を運営できない事など、最初から約束済みだったのです。

 民主主義で国家が運営できないとなると、独裁者に頼るしかありません。 ナセルのような建国の英雄がカリスマを持って独裁をしている所や、或いは石油で湧いてお金に困らないところは、とにかく揉め事を納める事ができます。

 しかしお金もないカリスマもない場合は、国家の体裁を守るにはサダム・フセインのような恐怖の独裁者にでも頼るしかないではありませんか?

 そしてその独裁者が居なくなれば国家崩壊するしかないのです。

 「ウチが生き延びる為だから、ご近所の皆さん、お互いに殺し合いをしてくださいね♪」と言うイスラエルの発想は恐ろしいけれど、でも中東の現実を見ればイスラエルが善意でこれらの国々の発展や存続を応援したって、全然状況は変わらないでしょう。

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 しかしワタシは思うのですが、実はこの国家崩壊は中東だけの話ではないでしょう。

 アフリカやアジアだって同様の国家崩壊が起きているのではないでしょうか?

 なぜならアジアアフリカの国々の殆どは、第二次世界大戦後にそれまでの植民地の国境線をそのままに独立して建国しました。

 だから殆どの国が多民族多文化国家です。 そして歴史的にはそれらの民族や様々確執の歴史を抱えているのです。
 
 それが皆そういう国内問題を無視して、独立後は「民主主義国家」の形式を作ろうとしました。
 
 どの国も皆欧米の先進国のような国、つまり国民国家を作ろうとしたのです。

 近代の国民国家は、確かに人類が作った最強の組織です。 この近代国家と言う組織作りに成功した国は、他国を侵略して広大な植民地を得る事だって出来たし、国民は豊で自由な生活を楽しむ事ができませいた。

 だからどの国もそのような国になる事を願ったのです。

 そして世界中の国がそのような国民国家であることを前提に、国連だってできたのです。

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 しかし今イラクで起きていることを見れば、戦後独立した全ての国々が、国民国家を作るなんて、結局幻想だったのです。
 
 国民国家は憲法を民主憲法にして、制度を民主主義国家のそれにすればできるようなものではなったのです。

 建国当初は皆独立した喜びから、自分達も国民国家を作ろうと思って頑張っていたのでしょう。 
 また国民国家だった宗主国に支配された世代は、その時の経験から国民国家の有難さを理解していたのでしょう。

 でも全て国民が宗教や民族の対立を超えて、国民と言う一体感を持ちえない状況で、国民国家を作ろうと言うのは、結局不可能だったのです。

 つまりアブバクル・バグダディ容疑者が言ったように、これらの国々では国家主義や民主主義は幻想にすぎなったのです。

 幻想が幻想だとわかれば、もう国家崩壊は止めようがありません。

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 そしてこれは勿論日本の周りでも起きています。 
 
 韓国なんか自分は先進国のつもりでいながら、ドンドン先祖がえりを続けていますし、その宗主国だって今はも清末のような有様になってきました。

 日本はイスラエルのような「ウチが生き延びる為だから、ご近所の皆さんにはお互いに殺しあいをしてもらいましょう。」なんて政策はとれません。

 でも日本には韓国や中国の先祖帰りを止める事は出来ないのですから、 ワタシ達の日本人がどう思おうとも、日本周辺の国家崩壊は進むでしょう。

 日本はこれからそういう時代を生き延びる方法を考えていかなくてはならないのです。
 





 
  1. 戦後民主主義
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コメント

アメリカという国も崩壊に向かうと見ていますが如何でしょうか。
  1. 2014-07-04 03:42
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  3. #4TqNN4I2
  4. 編集

国家の設計ミス

民族が違うなど価値観を共有できない枠組みをただ旧支配国の枠組みを国境として国家を建設したツケがここにきて露呈したというのは事実でしょう。

しかし、人間は生きるものです。
ムザムザと生きにくい環境を選ぶでしょうか?。
国家崩壊はつまり暴力が支配する北斗の拳の世界です。
無敵の必殺拳北斗神拳を身につけなければ生きられない世界は不幸な世界です。

国家は初期設計ミスを修正するための再編は余儀なくされると思います。
しかしそれは第三世界の話だと思います。

イスラム国をやってみるのは連中の勝手ですが、イスラム法をそのまま適用した神権国家で人間が人間として生きられないことを悟ったらまた別の生き方を選択するでしょう。

ローマが法律で運営されていた時代にスコットランドは全身入れ墨で素っ裸のピクト人が住んでいました。
今の世界にもそのような格差が存在するということでしょう。
  1. 2014-07-04 09:19
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  3. ガンダム #iL.3UmOo
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Re: タイトルなし

> アメリカという国も崩壊に向かうと見ていますが如何でしょうか。

 ワタシもアメリカやヨーロッパも崩壊の危機が始まっていると思います。
 
 国民国家は制度や法律なんかではなく、それぞれの国の国民が「我々がこの国の国民であり法を尊重し、国家は命を懸けて守る」と言う意思を持っている事で成り立っているのです。

 ところがこれらの国々は移民をやたらに受け入れてしまいました。 しかも人権病にかかって、これらの移民の権利を無制限に認めています。

 しかし受け入れられた移民たちは移民先の福祉や豊かな生活は受け入れても、民主主義のルールなんか守る気もないし、ましてその国を守る意思なんかないのです。

 それどころか自分達の国というか民族のルールでやりたい放題やる気満々なのです。

 これだと欧米は内部から崩壊するでしょう?
  1. 2014-07-04 10:30
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  3. よもぎねこ #-
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Re: 国家の設計ミス

> 民族が違うなど価値観を共有できない枠組みをただ旧支配国の枠組みを国境として国家を建設したツケがここにきて露呈したというのは事実でしょう。
>
> しかし、人間は生きるものです。
> ムザムザと生きにくい環境を選ぶでしょうか?。
> 国家崩壊はつまり暴力が支配する北斗の拳の世界です。
> 無敵の必殺拳北斗神拳を身につけなければ生きられない世界は不幸な世界です。
>
> 国家は初期設計ミスを修正するための再編は余儀なくされると思います。
> しかしそれは第三世界の話だと思います。

 その通り国家崩壊は北斗の拳の世界です。 でも現在の状況に不満が一杯の時は、そういう事に気が回らないのが人間です。
 実際ローマ帝国だってハプスブルグ帝国だってそれで滅びました。

> イスラム国をやってみるのは連中の勝手ですが、イスラム法をそのまま適用した神権国家で人間が人間として生きられないことを悟ったらまた別の生き方を選択するでしょう。

 歴史的には神権政治が成立したことはないのです。 神権政治程恐ろしいモノはなく、権力者が自分の意志を神の意志として、自分に逆らうモノをすべて粛清すると言う結果になるのです。
 そして国民には苛酷な禁欲生活を強います。
 
 で、そんなことは長続きするわけもなく、早々と破綻するのです。
 でもこういう神権政治へは世界史上何度も成立しているのです。

> ローマが法律で運営されていた時代にスコットランドは全身入れ墨で素っ裸のピクト人が住んでいました。
> 今の世界にもそのような格差が存在するということでしょう。

 そうなのです。 世界には凄い格差があるのです。 一番先進的な人たちは、北欧などで人権病患者でしょうが、最下位の人達はまだ狩猟採集をしたりしています。
 でも一番数が多いのは、イスラム諸国で中世レベルの生活をしているような人々でしょう。


  1. 2014-07-04 10:45
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  3. よもぎねこ #-
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勉強になります。
その辺りが移民政策が危険な理由でもあり、裏返せば明治維新後の日本が短時間で”近代国家”体制に移行できた理由にも繋がるのでしょうか。
ついでに、やや意地悪く俯瞰するなら、一部の人たちが望んでやまない”地球国家”が仮に実現出来たとして、さてその次の瞬間の景色はどうなるか。何となく想像できる気がします。
  1. 2014-07-05 00:19
  2. URL
  3. てっぷQ #EHdrJoDg
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Re: タイトルなし

> 勉強になります。

 有難う御座います。

> その辺りが移民政策が危険な理由でもあり、裏返せば明治維新後の日本が短時間で”近代国家”体制に移行できた理由にも繋がるのでしょうか。

 日本は元々多民族国家ではなく、江戸時代からすでに国民全体が連隊する土壌ができていました。
 産業技術の面でも近代化に対する準備ができていました。
 
 だからペリー来航で近代化の必要を感じたら、直ぐに近代化できたのです。
 逆のそういう下地のない国では形式的に近代化をしても、その体制を維持することができませんでした。

> ついでに、やや意地悪く俯瞰するなら、一部の人たちが望んでやまない”地球国家”が仮に実現出来たとして、さてその次の瞬間の景色はどうなるか。何となく想像できる気がします。

 ユーロがすでにその一端を見せてくれています。
  1. 2014-07-05 09:29
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  3. よもぎねこ #-
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国民国家の崩壊が幸せなのでしょうかねえ

「国民」という概念は当初は宗教、文化、民族を超えたものとしての統合体だったはずですよね。でも人間はそんなことが出来なかったということでしょうか。以前触れておられたハップスブルク帝国の場合のほうが、こと住民の生活に関してだけ言えばその後に出来た国民国家の当時よりはるかに幸せだったはずです。

国民国家の崩壊というのはその下位にあるはずの宗教や民族による統合体を望んでいるのだとしか思えません。確かに中東の諸国などは国境線は民族や宗教の分布とは無関係に引かれたものです。その意味では従来の国家の枠組みが崩壊するのは致し方無いでしょう。しかしそれはマイノリティと言われる人々にとってどうよという問題なのです。

例えばイラクのサダム・フセイン政権の時のアジズ外相という人はキリスト教徒です。イラクの人口は3300万程度といい、その4%はキリスト教徒です。ということは130万人程度でしょうか。これからのイラクはどちらに転んでもおそらくこういう人々にはおそろしく住みにくい国になるはずです。

民族自決などというスローガンは弊害しか産まなかったはずです。何を持って統合体とするかは知りませんが細かい民俗宗教で分化させれば収拾はつかないはずです。

おそらく中世あたりの人々もその辺りの葛藤は知りつつどっかで妥協していたはずです。帝国が崩壊しその臣民が国民国家は作った時はそれなりに幸せだったのでしょう。今度できるのが宗教なのか完全な民族や部族国家なのか知りませんが人々はそれなりに幸せなのでしょう。

しかしそれをやればやるほど相互理解とやらは失われていくのだろうと思います。
これが人々の幸せだとはとても思えません。
  1. 2014-07-05 21:25
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  3. kazk #-
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Re: 国民国家の崩壊が幸せなのでしょうかねえ

> 「国民」という概念は当初は宗教、文化、民族を超えたものとしての統合体だったはずですよね。でも人間はそんなことが出来なかったということでしょうか。以前触れておられたハップスブルク帝国の場合のほうが、こと住民の生活に関してだけ言えばその後に出来た国民国家の当時よりはるかに幸せだったはずです。

 ワタシもマジにイラクなど中東諸国の国民は、オスマントルコ支配下の時代の方が余程平和で幸福だったと思いますよ。

> 国民国家の崩壊というのはその下位にあるはずの宗教や民族による統合体を望んでいるのだとしか思えません。確かに中東の諸国などは国境線は民族や宗教の分布とは無関係に引かれたものです。その意味では従来の国家の枠組みが崩壊するのは致し方無いでしょう。しかしそれはマイノリティと言われる人々にとってどうよという問題なのです。
>
> 例えばイラクのサダム・フセイン政権の時のアジズ外相という人はキリスト教徒です。イラクの人口は3300万程度といい、その4%はキリスト教徒です。ということは130万人程度でしょうか。これからのイラクはどちらに転んでもおそらくこういう人々にはおそろしく住みにくい国になるはずです。

 そうです。 こういう宗教や民族に分かれての騒乱状態になれば、一番割を食うのは最少数派です。

> 民族自決などというスローガンは弊害しか産まなかったはずです。何を持って統合体とするかは知りませんが細かい民俗宗教で分化させれば収拾はつかないはずです。

 そもそも何を持って同民族、或いは異民族とするかと言う定義がありませんからね。 それこそウクライナとロシアなんか典型ですから。

> おそらく中世あたりの人々もその辺りの葛藤は知りつつどっかで妥協していたはずです。帝国が崩壊しその臣民が国民国家は作った時はそれなりに幸せだったのでしょう。今度できるのが宗教なのか完全な民族や部族国家なのか知りませんが人々はそれなりに幸せなのでしょう。
>
> しかしそれをやればやるほど相互理解とやらは失われていくのだろうと思います。
> これが人々の幸せだとはとても思えません。

 思うにこれは民主主義思想の産んだ悲劇だとも思います。 近代以前の社会は身分差別が当然ですから、民族差別ってあんまり問題にならなかったんです。

 国が違っても王族は王族同志、貴族は貴族同志結婚するような社会でしたから、 

 でも近代化以降平等意識が生まれて、階級の差別がなくなると、民族の差別が表面に出てしまったのです。
 
 それまでなら王様や領主がどんな民族でも人民にはどうすることもできなかったのですが、しかし民主主義によって自分で選ぶ事ができるなら、自分達の仲間を選びますからね。

 それぞれの民族がそれを行えば、民族対立を煽るばかりです。

 でもこれから王様や皇帝のような存在を作る事は無理でしょうから、当面際限もなく混乱が続くでしょうね。
  1. 2014-07-05 23:04
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
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