首相による靖国神社参拝が国内外で反発を招くのは、先の大戦を指導したA級戦犯が合祀(ごうし)されていることと、憲法が定める政教分離に違反する恐れがあるという二つの理由からだ。(関口克己)
靖国には、極東国際軍事裁判(東京裁判)で重大戦争犯罪人として起訴されたA級戦犯二十八人のうち、東条英機元首相ら十四人がまつられている。一九七八年に神社側が他の戦没者とともに合祀したためで、明らかになってからは中国や韓国が「戦争を正当化する」と首相の靖国参拝に反対し続けている。
首相が参拝すると外交問題に発展することから、歴代首相は控える傾向が定着。在任中に六年連続で参拝した小泉純一郎氏は際立つが、あとは中曽根康弘、橋本龍太郎両氏、記録に残っていない宮沢喜一氏の一回ずつにとどまっていた。
安倍首相は参拝後、国籍や人種を超えた戦争犠牲者をまつる社として、同じ境内にある鎮霊社も参ったと説明。「諸外国の方も含め、ご冥福をお祈りした」と中韓両国に理解を求めた。
しかし「国内、および諸外国の人々を慰霊するため」(靖国神社ホームページ)という鎮霊社も、中韓やその戦死者の遺族らの了解を得て建立されたものではない。靖国参拝した事実が消えるわけでもなく、中韓の理解を得られるはずはない。
首相の靖国参拝は、憲法上も問題があるとの見方が根強い。靖国神社は戦前、日本軍が管理し、戦後に宗教法人となった。国と神道が結び付くことは禁じられ、憲法二〇条は「国およびその機関はいかなる宗教的活動もしてはならない」と定めた。
最高権力者の首相の参拝には、違憲の可能性が付きまとうため、過去に参拝した首相や閣僚は自らの参拝を「私的」と位置付け、安倍首相も踏襲した。
だが、二〇〇一年の小泉首相の参拝に対し、福岡地裁が〇四年に「違憲」判断を出したことがある。「内閣総理大臣」と記帳したことが主な理由で、安倍首相も同じ記帳をした。そもそも首相に「私的」な参拝はないとの意見もある。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2013122702000127.html

東京新聞始め日本の自称リベラリスト達は、安倍首相の靖国参拝に対して「靖国神社にはA級戦犯が合祀されている」と言う理由で反対しています。
しかしA級戦犯が合祀されていたら、何で首相が靖国神社に参拝しちゃいけないんでしょうか?
東京裁判への評価は様々ありますが、しかしあの裁判に幾ら問題があるにせよ、あれは中世の宗教裁判ではありません。 一応近代裁判の体裁は整えていました。
で、近代裁判と言うのは、どんな凶悪犯罪を裁くにあたっても、裁かれるのは被告だけ、被告の家族その他に罪は及びません。 また判決で課された刑が執行されたら、それでその犯罪に関する罪は全て償われたと考えます。
だからどんな凶悪犯でも刑期を終えた人間を、その罪を理由に差別したりすることは許されません。
まして死刑になった人の慰霊をその遺族や友人が行うのを、他人が妨害する事など完全な人権侵害になります。 例え刑死者に殺された人の遺族でも許されません。
よく「日本人は死んだら仏になって全て罪を許すが、外国ではそうではない。」などと言います。
、しかし本来近代の司法・裁判ではどんな国でも「死んだら全てオシマイ」で、どんな凶悪犯罪で処刑された人でも、その人を死後も責め続ける事などあり得ないのです。
また近代裁判なら当然の事ですが、人を死刑にしても、その判決でその人の死後の祭祀にも罰則を付ける(つまり墓を建てるな、法事はするなとか言う判決を出す)ような事はあり得ません。 だって祭祀をするのは当人ではなく遺族ですから、被告ではない人の行動を裁判所が制限できるわけはないのです。
実際東京裁判でも死刑判決を受けた人は沢山いますが、しかし「靖国神社に祭るな」「靖国神社に祭ったら、首相は参拝するな」なんて判決を受けた人は一人もいません。
そして刑が終われば無罪の原則も完全に守られています。
東京裁判でA級戦犯として懲役刑を受けた、重光葵は、サンフランシスコ講和条約発効後、公職追放を解かれ衆議院議員になり、更に第一次鳩山内閣で外務大臣になりました。
東京新聞始め自称リベラルマスゴミが大好きな国連に、日本が加盟できたのは重光葵の功績です。 この重光葵の働きでアジア諸国が日本の国連加盟を支持したのです。
そして1954年12月18日、国連の全加盟国が全員一致で日本の加盟を認めました。
この時、国連で加盟受諾演説を行ったのは、まさにA級戦犯重光葵だったのです。
で、この時アジアのどの国が、A級戦犯だった事を問題にしましたか?
そんな事を問題にした国はありません。 重光を戦犯しろと騒いだソ連だって問題にしてはいないのです。
第二次大戦終結からまだ9年しかたっていなかった年に、生きたA級戦犯が外務大臣として国連で加盟受諾演説をしても、対戦国からも東京裁判史観では被害国であるはずのアジア諸国から文句が出ないのに、その半世紀の後に被害国でも対戦国でもない国が、何の権利があって死んだA級戦犯の祭祀に文句を言うんでしょうね?
こういう国やこれに同調する人間達って、近代裁判の意味が解っているんでしょうか?
こういう人間の頭の中って、進歩的知識人どころか、中世の異端審問官のような蒙昧主義のままではないのでしょうか?
ちなみに靖国参拝はサンフランシスコ講和条約に反するなんて、これまた超蒙昧主義の人間もいます。
>安倍首相は否定するかもしれませんが、首相の靖国参拝を歓迎する勢力の中にはサンフランシスコ講和の前提であった極東軍事裁判の正当性に挑戦する思想があるわけで、これは当事者であるアメリカの現在の史観に対する挑戦でもあるわけです。
http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2013/12/post-614_2.php
??
サンフランシスコ講和条約第11条
日本国は、極東国際軍事裁判所並びに日本国内及び国外の他の連合国戦争犯罪法廷の“裁判を受諾”し、且つ、日本国で拘禁されている日本国民にこれらの法廷が課した刑を執行するものとする。これらの拘禁されている者を赦免し、減刑し、及び仮出獄させる権限は、各事件について刑を課した一又は二以上の政府の決定及び日本国の勧告に基く場合の外、行使することができない。極東国際軍事裁判所が刑を宣告した者については、この権限は、裁判所に代表者を出した政府の過半数の決定及び日本国の勧告に基く場合の外、行使することができない
これですね。 「裁判を受諾した」とか「判決を受諾した」とかで解釈が揉めている条項です。
んで重光葵はこの条約に基づいて7年の刑を4年半で出獄したんですが・・・・・。 そしてサンフランシスコ講和条約の何処に「A級戦犯は靖国神社にしない。 靖国神社に祀ったら首相は参拝しない。」なんて条項があるんですか?
近代国家同志の条約で死後の祭祀に関する条項なんかつけるわけがないでしょう?
裁判を受諾しても判決を受諾しても関係ないです。 条約にない事をする義務はありません。
裁判の正当性を認めるとか認めないとか何て関係ないです。 国家が違えば価値観も倫理観も違いますから、歴史的事実をどう解釈するかなんて国によって違うのが当然なのです。
東京裁判をどう解釈するかなんてこの条項で制限を付けているわけではありません。 唯現在(1952年講和条約締結当時)拘禁中の囚人を日本だけの判断で勝手に釈放するなって言ってるだけです。
日本と日本人が東京裁判の正当性云々を議論する事に対する制約は一切ありません。 近代国家間の条約で相手国の歴史観なんか縛れるわけはないのです。
当然ですよね。
現在日本で行われている普通の裁判を見ればわかります。
今の日本の裁判では自分の気に入らない判決が出た時、経済的な理由その他で控訴できなければ判決は確定します。 だからとってそれで裁判所の判断を全面的に肯定しなければならいなんてことはあり得ないのです。
判決で申し渡された賠償金その他の支払いをすれば、裁判に関して全て終わりです。
負けた方が悔し紛れに「あの裁判官は馬鹿で能無し!!」とか「司法制度が間違ってる!!」「こんな法律はオカシイ」と批判するのは自由です。 テレビカメラの前に「不当判決」なんてプラカードを掲げても文句を言われません。
国家権力や法律は人の心の中に入ってはイケナイ。 どのような契約も人の本心を縛る事はできない。
これが近代国家の法律や契約や政治権力の原則ではありませんか?
ところが日本の自称リベラリスト達は、本物のリベラリストとは全く違う蒙昧主義者なので、自分達が信仰している戦後史観教、或はGHQ教で全ての日本人の心を縛ることこそが正義だと狂信しているのです。
だから死者の死後の祭祀に延々と苦情を述べると言う超蒙昧主義的な事をやり続けるのです。
中世の異端審問官みたいにね。
ついでに言うけど靖国参拝が政教分離に反すると言うのはナンセンスです。
死後の祭祀はその死者や遺族の意思によって行われます。 靖国神社に祭られている人達は、生前に自分の死後は靖国神社に祭られる事を期待していたのです。
そのような人達の慰霊には靖国神社を参拝するしかありません。
国家が死者の意思に関係なく勝手に慰霊施設を作ったら、それこそ政教分離の原則に反するのです。
ローマ法王の葬儀に日本政府の代表として弔問に行った人が「カソリックの祭祀に参加すると政教分離の原則に反するので、無宗教で葬儀をして下さい」なんて言えますか?
言えるわけがないでしょう?
それと同じです。
慰霊は死者の意思を尊重するのが原則だから、死者を慰霊するならどんな宗教の祭祀でもそれに参加するしかありません。
2013年も後数日で終わりです。 21世紀になってからもう13年も過ぎたのです。
それなのに自称リベラリスト達は、いつまでこんな蒙昧主義を続けるのでしょうか?