2013-12-11 21:18

それで子供の人権は?


最高裁、性別変更「父」と認める 同一性障害めぐり初判断

 性同一性障害で女性から男性に性別を変更した夫とその妻が、第三者との人工授精でもうけた子どもを嫡出子として戸籍に記載するよう求めた裁判の決定で、最高裁第3小法廷は11日までに「血のつながりがないことが明らかでも夫の子と推定できる」として、法律上の父子関係を認める初判断を示した。

 決定は10日付。裁判官5人中3人の多数意見で決まり、2人は反対を表明した。一、二審は夫婦の申し立てを退けたが、最高裁決定で戸籍は訂正され、空白だった「父」の欄に夫の名が記載される。


http://www.47news.jp/CN/201312/CN2013121101001729.html

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血のつながりがないことが明らかでも夫の子と推定できる

 ??

 何じゃこりゃ?と思うけれど、民法では「婚姻中に生れた子供の父親は夫と推定する」ことになっているのです。
 DNA鑑定なんてモノがこの世に出来る前から、婚姻と言う制度はあったので、このように決まったのです。

 それでこの場合も婚姻届が出ている以上「夫の子供と推定する」しかないと言う事でしょう。

 と、言うのはもしこの夫が性同一障碍者で元女性であることを理由に、嫡出子として認めないとなると、「性同一障碍者への差別だ!!」と言われるでしょう。
 
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 なるほど性同一障碍と言うのは、本人にとっては大変辛い物で、この障害を抱えた人からは自殺者も多数出ているようです。

 だから性同一障碍者の人権を考えれば、「差別は絶対に許さない!!」と喚く人がいるのはわかります。

 しかしそれでは子供の人権はどうなるのでしょうか?

 現在の医療技術では、性転換手術など受けても、やっぱり少し見れば「この人、男じゃないわね・・・・。」とわかる程度の手術しかできないのではありませんか?

 子供が物心つく頃には「ボクのお父さん、どうもヘンだ。」と思うようになるんじゃないですか?
 そして思春期を迎える前には自分の「父親」に男性としての生殖能力が無い事は理解するのではないでしょうか?

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 で、性と言う非常に深刻でしかもデリケートな問題で、明らかに異様な家庭で育てられると言う事は、子供にとってどうなのでしょうか?

 勿論この夫婦の愛情と献身がそれらの問題を吹き飛ばし、人一倍幸福に育つ事もあり得ます。

 しかしそうでなかったら?
 こういう家庭で育ったことで、子供が心傷を受けたら?

 もしもこの子が成人してから、「明らかに自分の父親ではない人間を、父親として成長しなければならない事で、常に精神的な負担を感じなければならず、その為に心身共に深く傷ついた。」として、この「父親」やこのような親子関係を強制した国を相手に損害賠償を請求する裁判を起こしたら?

 子供の人権を考えたら、実の父親でない事が明らかな人間を父親として受け入れる事を強制されるって、明らかな人権侵害ではありませんか?

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 この場合人権は、性同一障碍を持つ原告にもありますが、しかし生まれた子供にもあるのです。

 しかしこの判決を見る限り、裁判官にも原告にも子供の人権なんか、全く眼中にないとしか思えないのです。

 そしてこの判決だけではありませんが、受精卵移植や代理母などに関する議論でも、これは同様でしょう。

 例えば現在の医療では患者の人権を守る立場から、医師から患者へのインフォームドコントが不可欠とされています。

 当然受精卵移植や代理母などで、不妊治療を受ける場合は、親の方にはインフォームドコンセントは行われます。

 でも一番の当事者はインフォームドコンセントを受ける事はできません。

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 一番の当事者、それはこのような治療で生まれせられる子供ですよね。

 例えば野田聖子はアメリカで受精卵移植で子供を産みました。 で、生まれた子供は重い障害と病気を抱えて、生まれて二年近くになるのですが、まだ一度も自分の口で物を食べられないと言うのです。

 自分が子供の立場だったらどうでしょうか?

 「自分の本当の母親は健康な女性で、そのまま実母の子宮で育っていれば、健康な子供としての生活ができたはずなのに・・・・・。 それを「野田聖子の自分が出産したい」と言うエゴイズムの為に、重篤な障害を負う事になった。
 野田聖子とこの治療に関わった医者達を、全部傷害罪で告訴してやる。」

 そう思っても当然じゃないですか?

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 「人権」は誰にでもある物です。
 勿論人権は最大限尊重するべきです。

 しかし残念だけれど、他の人の人権と両立しない人権と言うのがあるのです。

 と言うか…・人権と言うと綺麗だけれど、実はその中身は個人のエゴや欲望その物でもあるのですから、他人の人権とはぶつかり合うのが当然なのです。

 それが先端的な不妊治療や、この性同一障碍に対する対応のように、生殖に関わると親の願望が子供の人権と対立すると言う状態になるのです。

 しかも子供の方は、全く無力なのでひたすら人権を蹂躙される状態になります。

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 ワタシは戦後生まれでしかも低学歴なので、人権に関して戦後教育の「人権マンセ~~」と話しか学んだ記憶がありません。

 しかしこういうのを見ていると思うのですが、人権マンセ~思想って、結局他人の人権とのバトルにしかならないのです。
 そしてその結果、弱い方の人権がボコボコにされる結果になるだけじゃありませんか?

 タダひたすら人権を唱えて居れば正義なのは、北朝鮮や中国など、国家が徹底的に人権を蹂躙しており、人権活動をする人間は命懸けのような国の中だけではないですか?

 そもそも現在の人権思想だって、絶対王政など圧倒的な権力に一般国民が対抗する事を前提に作られた概念なのです。

 それを完全に民主化している国家内で、これを絶対化して唱え続ければ、結局国家に対して個人の人権を守るのではなく、自分の人権を言い立てて他人の人権を侵害する事にしかならないのではないでしょうか?

  
  1. 戦後民主主義
  2. TB(0)
  3. CM(4)

コメント

確かに民法の規定では婚姻中に生まれた子供は夫の子との推定が及びますが、

夫が収監されていたなど事実上妊娠不可能な状態であった場合、話は別です。

この場合、夫は生殖能力が先天的にありません。100%夫の子供でないのになんで推定が及ぶのでしょう?。
わけわかりません。

欧米かぶれのバカな裁判官の暴走としか思えません。
欧米でもカトリック教会は同性愛に断固反対を唱えつづけています。
そこに命を発生させるシステムがないからです。

この場合配偶者の子供を夫か妻の単独判断で夫婦の養子にできるとの規定を準用するべきだったと思います。


最近、変な裁判官が増えて困りますね。
  1. 2013-12-12 00:41
  2. URL
  3. ガンダム #iL.3UmOo
  4. 編集

法律上の問題ですが・・・

推定されるというのは、法律上の用語でしてこの立場に反対する側が立証責任を有するというものです。
将来的に子供が父子関係の不存在を主張するときには子供の側が立証責任を有することになります。
民法が「婚姻中に生れた子供の父親は夫と推定する」とした以上、性転換した女性を男性として婚姻を認めるならばこれは早晩予想される事態でした。本当は立法的に解決するしかなかったはずなんです。
この場合は科学的に立証が容易ですから父子関係の否定はそう問題は無いはずです。だから案外平気でこういう判決をしたんだと思います。

この場合、第3者はこのような場合には提訴が出来ませんから基本は子供だけです。子供がこの関係を否定できるようにしておけば問題ないだろうくらいで判決したんだと思います。小生もガンダムさんと同じく夫婦の連れ子の養子の規定を用いれば問題はないと思っていますが民法772条がある以上、名分の無視はしたくないというのが本音だったんだと思います。

ただ一般人には全く分からないでしょうね。
大問題は子供の側の人権なのですが人工授精の場合と変わらないというのがおそらくは判断だろうと思います。
だから嫌な話なのですがこの手の問題を考える時は司法の判断に任せてはいけないのです。立法的な解決を図ることが最善なのです。

  1. 2013-12-12 01:13
  2. URL
  3. kazk #-
  4. 編集

ガンダムさんへ

 なるほど幾らなんでも夫が子供を作るのは絶対不可能とされた場合は推定できないわけですね。

 何だか余りと言えば余りに不自然な論理を、罪もない子供に押し付けたらカワイソウですものね。
  1. 2013-12-12 09:57
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

kazkさんへ

 なるほどね、裁判所の「推定」ってそう言う意味だったのですね。

 しかし幾ら科学的な立証が可能でも、一般の人間には自分の家族を相手に裁判を起こすって凄い負担です。

 それをこんな判決とは・・・・。

 ちなみに養子の件は、この原告が意図的に拒否したのだと思います。

 だって今でも養子ならできるでしょう。

 しかし「彼」は嫡出子に拘ったのだと思いますよ。
  1. 2013-12-12 10:04
  2. URL
  3. よもぎねこ #-
  4. 編集

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