0℃を超える暖かい日、よもちゃんは雪捨て公園に春を探しに出かけました。 そしてツグミ君の声を聞いてご機嫌です。
よもさん、ダメよそんな事を言っちゃ。 せっかくツグミ君の声を聞いたのに、美味しそうだなんて。 そんな恐ろしい事を言うと、ツグミ君が逃げちゃうわ。
あら同居人は知らないの? ツグミ君は美味しいのよ。 昔から焼き鳥になっていたし、ヨーロッパでも高級食材よ。
それにね、ツグミ君は渡り鳥よ。 春が来たら居なくなるわ。 だから今がツグミ君を食べる最後のチャンスなのよ。
好い加減になさい!!
ホントに教養のない人間はこれだから困るわ。 ツグミ君は高級食材になるために生まれて来たのよ。 例えばアイザック・ディンセーネの代表作「バベットの晩餐会」でツグミのパイ包み焼きが出てくるわ。 ツグミを丸ごとパイに包んで、オーブンで焼くのよ。
そんでそれを食べる時は、頭を齧って脳みそを吸ってから食べるのよ。
もう、止めて!! そんな酷い話!!
ああ、やっぱり同居人に文学とグルメの話なんか無理ね。 結局ああいう無教養で、非論理的な奴が、シーシェパードなんかに入るのね。
シーシェパードの連中は「白鯨」なんか読まないのよね。 自分達の祖先が鯨を絶滅寸前に追い詰めた事なんか考えもしないんだわ。 まして鯨の保護の為には長期的科学的調査研究が必要なんて発想はゼロなのよ。
そして全く無意味な感傷と、潜在意識の奥にあるレイシズムから日本の捕鯨船に嫌がらせを続けて、それをネタに金を集めているのよ。
この心理は人間の猫の小鳥殺しに対する反応と同じだわ。 つまり猫にネズミを捕れと言うクセに、小鳥を捕ったら「残酷だ!!」「可哀相な事をする!!」とか言って大騒ぎする心理よ。
サッチャー首相の猫ハンフリーのコマドリ殺害疑惑騒動なんか、この典型ね。(キャメロン政権を読み解く) あれはイギリスの大衆紙が騒いだけれど、まさにあの大衆紙を読む連中が、同様に鯨の事で日本に嫌がらせをしているのよ。
よもさん、何一人でブツブツいってるの?
なんでもないわ。 同居人には言うだけ無駄だもの。
失礼ね!
おお!! あの声は??
今度はヒヨドリ君が警戒警報を出しています。 小鳥達も大変ですね。 せっかく厳しい冬を生き延びたのに、危険が一杯なのです。
ヒヨドリ君、悪い猫に気を付けてね。