那覇地検の外交的配慮??へのお返しは中国からの謝罪と賠償要求でした。
つまりこの問題は解決するどころか、何倍も深刻化したのです。
もし日本が船長を返さずに頑張り続ければ、中国も色々な報復はするでしょう。
けれどこの問題を船長の身柄を巡るレベルで、決着を付ける事が可能でした。
勿論中国は様々な報復はするでしょう。
けれど日本だって中国への経済や技術の援助を止める、中国の毒ガス詐欺には金を出さない、レアアースではWTOへ提訴するなど色々なカードもあったのです。
何よりも中国に堪えるのは、この件でチャイナリスクの認識が拡がり、中国への投資が激減する事でしょう。
そしてこの問題が決着するまでは、中国に拘束された4人の日本人の生命だって、保証されていました。 彼らは中国にとっては大切な人質でしたから。
ところが呆れたことに菅政権は、この4人の身柄の引渡しの保障も無しに、船長を返してしまいました。
これではもうこの4人が帰国できる目処も立たなくなりました。
中国が彼らを逮捕した名目はスパイ容疑なのですから、船長を帰したからって釈放する必要なんか無いのです。
そして持ち出したのが謝罪と賠償です。
しかしこれに応じる事は、尖閣諸島の領有権を放棄する事になります。
つまり今まで船長の身柄の引渡しを巡るトラブルだったものが、完璧な領土問題に格上げされたのです。
しかも中国は日本は脅せば引き下がると信じきるようになりました。 だから日本がこれを拒絶すれば、脅迫をエスカレートさせます。
実際現在既にこの事件の起きた海域で、中国の監視船が示威行動をしています。
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1285377882/
そして勿論、あの4人も釈放されません。 更に多くの日本人が逮捕される可能性も大きいし、それどころか恫喝の為に彼らを順番に処刑する可能性だってあります。
彼らの生命の安全の為にもせめて彼らの身柄の引渡し前には、船長を釈放してはいけなかったのです。
前原は「同じような事案が起きたときは、きぜんと対応していく」と言っているそうですが、一回簡単に屈服した相手に今度中国がどのような対応をしてくるかわかっているのでしょうか?
そして尖閣諸島を放棄すれば次には、沖縄を要求してきます。
その時には、更に恫喝をエスカレートさせるでしょう。
こうなると本当に戦争の足音が聞こえてきます。
これが「大人の対応」或いは「戦争になるより良い」と言った平和主義者の招いた事態です。