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2010-08-31 12:25

函館本線「札幌ー小樽」雑感

 JR函館本線、札幌ー小樽間は、鈍行で40分、快速エアポート、或いはエアポートライナーでは25分ほどです。

 しかしその車窓の景色は素晴らしいものです。

 

 札幌を出た汽車は高架線に乗って、高層ビルの間を走ります。 札幌のビル街は東京や大阪より新しいので、これらの街よりも遥かに綺麗でモダンで、まるで未来都市のような景色が続きます。

 

 そして桑園、琴似あたりから、辺りは完全な住宅街に変わります。

 

  

 

 住宅街はやがて田園風景へと変わります。 尤もこの20年来、住宅街はドンドン小樽側へ拡がっているのですが・・・・・。

 

 そして銭函駅を越えると、今度は車窓に海が見えます。

 

  

 

 海は線路を守る要壁の数メートルに迫っているので、まさに海上を行くような景色です。 ワタシはこの景色が大好きでこの線に乗るときには何としても海側の席に座ります。

 

 しかしお陰で過去には、冬の時化に線路が波を被って、不通になる事が何度もありました。

 

 そして海を見ながら進むうちに、鉄橋やトンネルを渡りをます。

 

  

 

 こうしてようやく小樽市内へ入ると、今度はまた山を切りとおし、高架になって古い町並みを抜けていきます。

 

  

 

 こんな路線を1882年に作ったのですから、当時の人々の苦労が偲ばれます。

 

 しかしこれでも一番技術的に簡単なルートを選んだのです。 この路線に平行して走る国道5号線には、長大なトンネルがあります。

 更に高速道路となると、これはもうもの凄いばかりの陸橋とトンネルの連続なのです。

 

 しかし日本の道路や鉄道は、皆こんな物でしょう。

 だからあの唱歌「汽車」は全ての日本の鉄道や道路を使っての旅の歌です。 

 

 

 だから以前ヨーロッパドイツオーストリアイタリアを旅行した時は驚きました。 

 例えばバンベルグからパッサウまで6時間も汽車に乗ったのですが、その間トンネルも鉄橋もなく、勿論高架線もありませんでした。

 

 どこまでもどこまでも美しい畑と牧場が続きます。 大きな都市も山も川も無いのです。

 

 そしてこれは他の地域での移動もそうでした。 大きなトンネルを抜けたのはオーストリアからイタリアへ入るときに、アルプスを抜けた時だけです。

 

 これはワタシの見聞が狭いのかもしれませんが、地図を見れば当然とも思われます。 ドイツには南部のアルプスと東部のエルツ山系以外に山らしい山はないし、海岸線なんか極僅かしかありません。

 ドイツに比べれば山の多い、オーストリアイタリアでも、その険しさと割合は日本の比ではないのです。 

 

 

 この曲はバッハのカンタータ170番「満足れる安らい、嬉しき魂の喜びよ」です。 美しい曲ですが、ドイツでの移動は、何処までもこの動画の景色の通りの景色が続きました。

 

 それで思い出すのが、日本の公共工事との比較です。 

 今回、三橋貴明氏の日経ビジネスオンラインの論文を見て改めて思い出したのです。

 

 少し前からこの三橋貴明氏が日経ビジネスオンラインに掲載している論文に、アクセスとコメントが集中しているようです。

 ワタシは経済に詳しくは無いので、この方の論文に賛同或いは反対するほどの知識はありません。

 

 しかしこの公共投資に関するこの部分には全面的に賛同します。

 

>欧州諸国とは自然災害の頻度や地形がまるで異なる

 

 ちなみに、欧州諸国の多くには地震がない。何しろ、欧州の建築審査項目には「耐震」という項目が存在しないのである(日本にはもちろん、ある)。さらに、欧州には台風が来ない。それに対し、日本は世界屈指の地震国で、台風も到来する。自然災害という面で、日本と欧州では比較するのもバカバカしいほどの差異があるのである

 

http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20100827/216005/?P=2 

 

 

 よく日本の公共工事はヨーロッパに比べて割高だと言われます。 

 

 道路や鉄道工事で、お金が掛かるのはトンネル、橋、そして大都市内での用地買収です。  しかしこの金食い虫が殆ど必要の無い国々での工事と比較しても意味が無いのです。

 

 そしてもう一つ、三橋氏も指摘しておられますが、ヨーロッパとの天災の違いです。 

 ヨーロッパには地震も無いし、台風も来ません。

 

 だからドナウ河にも堤防らしい堤防がありません。 それどころか増水に備えた河川敷さへ無いのです。

 リンツのような大都会の中央を流れる大河なのに、我が家の近所の二級河川発寒川程の洪水への備えもないのです。

 

 だからインフラ整備に努めた古代ローマも、治水の為に防波堤と堤防と言うのは殆ど作っていません。

 

 そして地震が無いので、達磨落しのように石を積んだだけの柱は2000年も立っています。

 

  お陰でアッピア街道など共和制ローマ時代に作られた「執政官道路」は今でも現役で使われています。 

 アッピア街道は紀元前312年、アッピウス執政官が作ったのですが、ローマ帝国滅亡の後、殆ど補修管理されないまま使われ続けました。 

 

 こんな国々と日本の公共工事を比較してもホントにどうしようもないのです。

 

 最後の動画はレスピーギの「ローマの松」からアッピア街道の松です。 

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コメント

No title

今月の初旬、http://www.iza.ne.jp/izaword/word/%25E3%2583%2589%25E3%2582%25A4%25E3%2583%2584/" class="keyword">ドイツ・http://www.iza.ne.jp/izaword/word/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25A4%25E3%2582%25B9/" class="keyword">スイス・http://www.iza.ne.jp/izaword/word/%25E3%2583%2595%25E3%2583%25A9%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B9/" class="keyword">フランスを旅行した際の光景を思い出しましたw
田舎の風景は道東・道北と同じで、生えている植物もほぼ同じで丈が短いぐらいでした。道路も周りの畑と同じ高さで、側溝もなく、縁石すら設置していませんでした。
アウトバーンが発達し(無論無料w)、主要都市を繋ぎ経済活動の重要な担い手であり、『ヒトラーの遺産』などという戯けた話などは出てきませんでしたww
  1. 2010-08-31 14:36
  2. URL
  3. hanehan #79D/WHSg
  4. 編集

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To hanehanさん
>今月の初旬、http://www.iza.ne.jp/izaword/word/%25E3%2583%2589%25E3%2582%25A4%25E3%2583%2584/" class="keyword">ドイツ・http://www.iza.ne.jp/izaword/word/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25A4%25E3%2582%25B9/" class="keyword">スイス・http://www.iza.ne.jp/izaword/word/%25E3%2583%2595%25E3%2583%25A9%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B9/" class="keyword">フランスを旅行した際の光景を思い出しましたw
>田舎の風景は道東・道北と同じで、生えている植物もほぼ同じで丈が短いぐらいでした。道路も周りの畑と同じ高さで、側溝もなく、縁石すら設置していませんでした。
>アウトバーンが発達し(無論無料w)、主要都市を繋ぎ経済活動の重要な担い手であり、『ヒトラーの遺産』などという戯けた話などは出てきませんでしたww

 道北と違うのは道内ならどこでも2時間走らないうちに、道路は山の中に入って行き、トンネルや橋がやたらにあることです。
  1. 2010-08-31 16:30
  2. URL
  3. よもぎねこ #79D/WHSg
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アッピア街道!! 私の好きな道の一つです。
私が最初のイタリアに行ったとき(モトイ、最後に行ったとき・・何せ一度しか行ったことが無い・・・)
どうしても見たかったのがこのアッピア街道でした。
こんな道をあの時代につくったローマ人は凄い、
そしてそれ以後何もせずに残ってしまった事も凄い。

アッピアと言えば1950年代にアッピア街道の名前を取ったランチア・アッピアと言う車がありました。
1100CCですから今の軽四位のクルマでしたが当時の名車です。
こんな名前を聞くと何か血が騒ぎます。
  1. 2010-08-31 20:31
  2. URL
  3. 短足おじさん #79D/WHSg
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To 短足おじさんさん
>アッピア街道!! 私の好きな道の一つです。
>私が最初のイタリアに行ったとき(モトイ、最後に行ったとき・・何せ一度しか行ったことが無い・・・)
>どうしても見たかったのがこのアッピア街道でした。
>こんな道をあの時代につくったローマ人は凄い、
>そしてそれ以後何もせずに残ってしまった事も凄い。

 最狭部でも2車線、深さ2メートル程に地面を掘り下げて、石とコンクリートで舗装されています。
 そして両側に広い歩道が作られています。
 山を登る時も傾斜を最低限に抑えるように設計されており、それ以外は最短距離を行くように作られました。

 古代から車(馬車、牛車)の使用を前提にされていたのです。

 現在でも普通に道路として使用され、車が走っています。 補修もそれほど必要ないそうです。 凄い!!

>アッピアと言えば1950年代にアッピア街道の名前を取ったランチア・アッピアと言う車がありました。
>1100CCですから今の軽四位のクルマでしたが当時の名車です。
>こんな名前を聞くと何か血が騒ぎます。

 アッピウス執政官はこの街道の建設に私財を投じました。 そして完成した時には裸足でその上を歩いて、舗装が滑らかどうかを確認したそうです。
 偉大なローマ人の名を冠した車ですから、さぞかし名車でしょう。
  1. 2010-08-31 21:07
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  3. よもぎねこ #79D/WHSg
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こんばんは
薙いだ時は海と空の区別はつくんでしょうか?
青いなぁ〜。
  1. 2010-08-31 23:55
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  3. オラ・U-タン! #79D/WHSg
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To おら・オラ・U-Tanさん
>こんばんは
>薙いだ時は海と空の区別はつくんでしょうか?
>青いなぁ〜。

 空の蒼、海の蒼の境界は、微かな水平線だけです。
 
  1. 2010-08-31 23:57
  2. URL
  3. よもぎねこ #79D/WHSg
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