ご隠居さんのエントリー(韓国軍 臨津江で北朝鮮入りしようとした男性を射殺 )にありましたが、韓国から北朝鮮に亡命しようとした男が射殺されました。
軍事境界線を歩いて越えようとしたそうですから、随分無謀な方法を取ったものです。 あまり賢い人ではなかったのかも知れません。
しかしそれにしてもホントに韓国から北朝鮮に亡命する人だって、いない訳ではないのですね。
それにしてもホントに少ないですよね。
そしてホントに不思議な話です。
韓国では現在親北朝鮮の勢力が強くなって、教育界などは完全に反米親北朝鮮一色になっているようです。 また完全な親北朝鮮政党も相当数の議席を持っています。
ところが北朝鮮に亡命する人と言うのは、殆ど聞いた事がないのです。
別に北朝鮮に亡命するのがそんなに難しいとは思えません。 この記事の男は軍事境界線を歩いて渡ろうなどと言う無謀な事をやったので射殺されてしまったのですが、安全な方法は幾らでもあるでしょう。
一番簡単なのは北朝鮮大使館のある国へ行って、そこの北朝鮮大使館に駆け込めば良いのです。
北朝鮮大使館のある国は隣国中国始め沢山あるし、韓国人なら海外旅行は別に難しくもないのです。 まして教師など公務員や高学歴の知識人なら猶更です。
ところがなぜか北朝鮮人が中国にある韓国大使館に駆け込む話は幾らでもあるけれど、韓国人が中国にある北朝鮮大使館に駆け込む話は聞いた事がないのです。
北朝鮮人が中国へ行くのと、韓国人が中国へ行くのと、どちらが難しいか?比較にもならないのに・・・・・。
一方は命懸けで不法に国境を超えるしかないのに、一方は観光客として気楽に行けるのですから。
しかし別に北朝鮮に憧れる韓国人だけが北朝鮮に行きたがらないだけではありません。 何となぜか不思議な事に、何かと言えば北朝鮮人としての誇りを喚き散らし、それに文句を言うと「差別!!差別!!」と騒ぐ北朝鮮にも絶対に祖国へ帰ろうとしない人間が沢山いるのです。
つまり在日朝鮮人の事です。
朝鮮総連は北朝鮮の公館としての役目を持ち、ビザの発行などしているのですから、そのメンバーは誰がどう見たって立派な北朝鮮人です。
そして北朝鮮の為に様々な活動をしています。 中には北朝鮮の国会議員当る地位を持つ人もいれば、勲章を貰った人もいます。
ところがなぜか絶対に祖国へ帰ろうとしません。
祖国へ帰らない国会議員なんぞと言う者があるでしょうか?
世界の珍物でしょう?
そして子供達を朝鮮学校へ行かせて「朝鮮学校を高校無償化の対象にしないのは差別だ!!」などと喚くのです。
しかしそんな事を言われてもね。
そもそも不思議でたまらないのだけれど、朝鮮総連始め北朝鮮の礼賛者達によれば、北朝鮮は地上の楽園で、教育は大学まで全部無料だったはずではありませんか?
しかも全寮制だそうです。
だったら別に日本で高校無償化なんかオネダリしなくても、子供達を北朝鮮の高校に行かせればよいではありませんか?
そうすれば大学まで全部無料なのだから、旅費を負担してもおつりが来るはずです。
小学生ぐらいなら親元を離すのは不憫でしょうが、高校生なら別に問題はないでしょう?
日本人の普通の親でも、転勤その他の理由で高校生の子供を一人で下宿させたりしている親は幾らでもいます。
それで北朝鮮で大学を卒業したら、そのまま北朝鮮で就職すれば良いのです。 日本で差別に苦しむ人生をおくらせる必要はないでしょう?
これに比べると、アメリカを礼賛する人達の行動は明快です。
韓国は反米勢力が強い国なのですが、しかし不思議な事にアメリカへの移民を希望する人もまた物凄く多いのです。
一説には20~30代の若者の7割が移民希望で、しかもその移民先の人気ナンバーワンがアメリカです。
それで移民する為にアメリカの大学へ留学したりするのは勿論、正規在留許可を取れない場合は不法移民でも何でもやります。
メキシコから徒歩で国境線を超えると言う、まるで共産主義国家からの亡命みたいなことをやる連中だって、大量にいて、アメリカの国境警備当局を困らせているのです。
そして大変迷惑な話ですが、超反日国家なのに日本へ移民を希望する韓国人も少なくないのです。 それでこの連中も対馬から上陸とか、指紋を誤魔化すとかありとあらゆる方法で、不法入国、不法滞在、不法就労を図るのです。
一体何だって、反米反日なのに日本やアメリカへ行きたがる人間は、大迷惑になるほど多くて、親北朝鮮なのに北朝鮮へ行きたがる人間はその都度ニュースになるほど僅少なのでしょうか?
逆であったらお互い良い事ずくめではありませんか?
けれど絶対に北朝鮮には行きたがらない親北朝鮮派と言うのは別に韓国人だけの話ではありません。 イヤ北朝鮮だけでなく、ソ連崩壊以前共産圏が存在した頃、日本にもまた欧米にも共産主義に憧れて、共産主義国家を礼賛する人間は山のようにいました。
彼等の多くは大卒のインテリで、中には大江健三郎のようなノーベル賞受賞者までいました。
彼等の言う事を聞いていれば資本主義社会は腐敗堕落して、不正と人権侵害の地獄であり、一方北朝鮮を始めとする共産主義国家はそのような資本主義の悪弊が一切なく、公正廉直な正義に満ちた国であり、地上の天国でした。
だったら行けば?
ところがなぜか彼等は絶対に亡命しようとはしなかったのです。
ノーベル賞受賞なら亡命すれば大歓迎して貰えるだろうし、そうでなくても皆さんインテリなんだから言葉の問題での苦労なんか知れているでしょう。
それではこのような人々は何をしたのか?
彼等は共産主義国家への亡命をする代りに、自分の国を共産化する事を考えて居ました。
そりゃあ実現可能ならそう言う方法も良いかも知れません。 でも全然実現不可能なのに、そんな事をするより亡命ちゃった方が良いではありませんか?
けれど彼等は実現不可能な夢の為に不毛な努力を続けたのです。
つまり現在の自国の体制や政策を何でもかんでも否定する事だけに熱中したのです。 なるほどアメリカにせよ日本にせよ、或はその他先進資本主義国にせよ、所詮人間の作った国ですから、イロイロ問題は抱えています。
だから問題だけを論って、批判しようとすれば幾らでも批判のネタはあります。
しかし批判の為の批判だけを続けて居たら人格が腐ります。
でも現実の共産主義国へいは行きたくない、しかし現状の祖国には不満と言う状態では、こうしてひたすら現実の政策を批判して、他人の足を引っ張って、社会の害になり、結局自分の人格を腐らせるより他にどうしようもないではありませんか?
そう言う人間の成れの果てが、福島瑞穂であり、菅直人であり、その他民主党、社民党、共産党の議員達なのです。
ベルリンの壁が崩れて、東ドイツが崩壊した直後の事です。
旧東ドイツ側の街に奇妙な集団が現われました。 それは5~6人の若者の集団で、彼等は「お前たちは騙されている。 資本主義なんかにはなるな。」と喚きながら街を歩き回りました。
しかし彼等の服装を見ると、彼等が西ドイツ側から来た事は明らかでした。
自分が信じてはいない理想を他人に期待する人間と言うのは世界中にいるようです。
或は共産主義社会と言うのは、ホントに地上の楽園、天国或は極楽なのかもしれません。
キリスト教徒もイスラム教徒も仏教徒も、皆死後天国や極楽に行けると信じています。 しかしだからと言って、天国や極楽に行くために自殺する人は非常にまれです。
そして天国も極楽も行ったら帰ってくる事はできません。
だからどんなに美しい話であっても、そこで本当に暮らした人から、その体験を聞く事もできません。
これってまるっきり共産圏と同じではありませんか?
つまり全ては美しい信仰の世界であり、信仰は現世の苦悩から精神的救いを求める為に存在するのです。
だったらそう言う世界を信じる人々に理性や常識を期待するのが間違っているのでしょう。
けれどもどうせ現実の世界から逃避を求めるなら、本物の天国や極楽を信じる仏教やキリスト教やイスラム教などの宗教の方がまだしも理性的であり科学的でもあります。
だって最初から科学で説明できない事を前提にするなら、どんな非現実的な話でも論理矛盾もないし、現世での理想の実現は不能でも問題ありません。
しかし科学的根拠のない事を「科学的社会主義」なんて言ってしまえば、もう最初から破綻しているではありませんか?