日本には外国の軍隊が駐留している。
外国の軍隊が何十年も駐留していると言うのは異常だ。
こんな状態では独立国とは言えない。
日本はアメリカの属国だ。
こんな事になったのは日本が敗戦国になったからだ。
たった一回戦争に負けたのでこんな事になってしまった。
自称愛国者、自称保守ってこんな事を言う人が多いですよね。
そしてこの手の人達は、アメリカとの関係に何でも「敗戦国」を持ちだします。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/9350.html
しかし米軍が駐留しているのは別に敗戦国だけではありません。 中東な南米にも駐留しているし、イギリスにも駐留しています。
確かに日本、ドイツ、イタリアに駐留する米軍が多いのですが、しかしイギリスや韓国にもこれに相当する数の米軍が駐留しているのです。
これらの米軍は何の為に存在するのでしょうか?
簡単です。
これらの地域が第二次大戦後米ソ連戦の最前線基地になったからです。
米ソ冷戦は一応終わりましたが、今もロシアとヨーロッパは睨み合っているし、中国は益々覇権主義をあらわにするしと言う状態では基地を撤去するどころではないのです。
http://www.aoisora.org/hansen/hansen01.html
基地を作るのも、維持するのも大変なお金がかかるのです。 アメリカはリッチだけれど納税者国民はセコイのです。 「敗戦国だから基地を置いて占領してやる」何て理由で無駄に何十年も基地を置けるわけもないのです。
だからアメリカは自分が要らないと思えば、簡単に基地を撤去します。
フィリピンの米軍基地はフィリピン政府の要請を受けて、アッサリ撤去されましたね。
それでフィリピンはどうなりました?
中国が沿岸ギリギリまで侵略してきて、フィリピンの漁師が漁に出る事もできなくなったじゃありませんか?
お蔭でフィリピンは今は「アメリカ様、何とか基地を戻してください」と土下座中です。
日本が敗戦国だから、憲法9条があるから米軍基地があると言うのも全く根拠がありません。
武器も輸出しています。
徴兵制もあります。
そしてイギリスに至っては、国連安全保障理事会の常任理事国で核兵器まで持っているのです。
しかしイギリスにも米軍基地はあるのです。
このイギリスの基地にもオスプレイが配備される予定です。
そしてイギリスもドイツもイタリアも、第二次大戦後、アメリカの戦争には殆ど全部参戦してきました。
イギリスは現在アメリカのアフガニスタンでのタリバン掃討作戦に参戦中です。
それでこの人もタリバンと闘っています。
http://www.gekiyaku.com/archives/23022525.html
随分ハンサムな人ですねえって?
そりゃあお母様が世界的な美人でしたからね。
ダイアナ妃とチャールズ皇太子の御次男のヘンリー王子は、2007年からヘリの操縦士としてアフガンでの作戦に出征しているのです。
イギリスの王室男子は伝統的に軍人になるので、イギリスが参戦した戦争には従軍します。
チャールズ皇太子の弟のアンドリュー王子は、フォークランド紛争に参戦しました。
イギリスは世界有数の強大な軍隊を持って、核兵器まで持って、その上戦勝国でアメリカの元宗主国で、更に国連常任理事国と言う、アメリカ以外では最強の地位を持つ国です。
しかしイギリスだけでソ連に対抗する事はできませんでした。
そしてそれ以外の世界秩序の維持にも、アメリカとの協調を第一にして、つまり徹底的な雨ポチ路線を進み続けています。
第二次湾岸戦争の時、イギリスのブレア首相は「ブッシュのプードル」って呼ばれていましたよね。
可愛いけど、一国の首相の呼び方なら「ポチ」の方がマシじゃないかと思いました。
しかしプードルと呼ばれてもブレア首相は、ブッシュに従ったのです。
国家の独立を守るのは楽じゃないのです。
核兵器を持っていても、世界最高水準のブルーウォーターネービーを持っていても、安保理事会の常任理事国でも、イギリスの国力では一国だけの安全保障が不可能なのです。
だったら首相として国家の安全を守る為なら、屈辱なんか糞くらえです。
だって今のイギリスは自国だけなら何とか守れても、中東や南米の紛争をどうにかする力などありません。
そのような地域の紛争をアメリカが何とか抑えているので、貿易や海運が成り立つ事で、現在のイギリスなど自由主義先進国の経済は成り立っています。
だったら協力するしかないではありませんか?
独立国の責任と言うのはそのような物なのです。
秩父宮雍仁親王
安倍総理は憲法を改正して自衛隊を国防軍すると言います。 ワタシもこれを全面的に支持します。
しかしそれで米軍基地はなくなりません。
なくすわけには行きません。
日本が核兵器を持っても無理でしょう。
イギリスの例を見れば明らかです。
しかも日本は周りを全部、反日独裁国家に囲まれています。 さらに日本はエネルギーや食糧を海外に依存してます。
自国の領土を守るのさへ大変なのに、さらに全世界に広がる海上通商路を守らなければならないのです。
そして単に海上通商路をまもるだけでは、日本の経済は守れません。
だって日本の商品を買ってくれる国、日本に資源を輸出してくれる国が紛争状態になっては貿易どころじゃないでしょう?
日本は内需国だけれど、でも第二次大戦だって直接のきっかけが、日本への経済封鎖であることを思い出せば、明らかではありませんか?
高松宮宣仁親王
日本の領土を守るだけではなく、通商路を守り、通商相手の国々の安全にも手を貸す。
これらの条件はイギリスと同じですが、日本の場合全部の条件のイギリスよりも遥かに厳しいのです。
だから日本が憲法を改正しようが、国防軍を作ろうが、核兵器を持とうが、安保理の常任理事国になろうが、日米安保条約を破棄するなんて選択肢はありません。
そして米軍基地が無くなる事もありません。
もしアメリカが日本に現在の日本国憲法を押し付けず、日本が基本的に戦前の国体を維持していてたら?
大日本帝国陸海軍に大日本帝国空軍ができていて、徴兵制も健在だったでしょう。
核兵器も持っていたと思います。
でも日米安保条約はあり、米軍基地もあったでしょう。
そして今頃、日本の皇族にもヘンリー王子と同様、アメリカ軍に協力してアフガニスタンで闘う方がいらしたと思います。
例えば竹田 恒泰様なんか年齢的にハマります。 だってGHQが竹田宮家を廃してい無ければこの方、親王様ですから。
それで何で竹田さんが軍人になるの?ですって?
竹田様の前の写真のお二人の親王は昭和天皇の弟君です。 軍服姿ですが、これは当然で日本の戦前皇族男子は全員軍人になることを義務付けられていました。
だから昭和天皇弟君お三人の他、他の宮家の親王様も全員軍人でいらしたのです。
秩父宮様など大変小柄で、しかも病弱な方で、庶民なら絶対に士官学校に入学できないような体格だったのですが、でも皇族と言う事で士官学校に入り陸軍士官になられました。
そして結核を発病されて早逝されました。
けれど国家が独立を守り、その矜持を維持するってこういう事なんです。
戦勝だの敗戦だのは関係ありません。
日本はたまたま、絶海の孤島だったので外国の戦争経験が少なく、それで一度の敗戦で全てが変わったように騒いでいます。
しかし普通の国は敗戦なんか何度でもあり、勝負は時の運、負けてもしょげないで元気を出して失地挽回を心掛けてきました。
だから日本ももっと冷静に敗戦を受け止めるべきです。
現実の外交や社会の問題をナンデモカンデモ敗戦のせいにするようなみっともない事は止めるべきです。
戦後レジームから脱却は、全ての問題を敗戦の責任にして、憲法を改正すれば全て薔薇色と言うような妄想からの脱却がなければあり得ません。