2013-10-22 14:16

アメリカ軍国主義と不戦の誓い

 軍国主義と学徒出陣に関して、大変興味深いブログがありましたので紹介します。
 

 そこで軍国主義ってなんじゃ、ということで調べると「軍事力を国家戦略的に重視し、政治体制・戦略・財政・経済体制・社会構造などの総合的な国力を軍事力の増強のため集中的に投入する国家の体制や思想」(Wiki)とあります。

あまり知られていないことですが米国は参戦後国力を見な戦争資源への投入を決意します。その決意たるやすざまじいで1942年中にほとんどすべて産業を戦時体制に切り替えます。それは実に細かいものに及び軍需物資の統制は言うに及ばす一般用自動車生産の禁止等まで行い、生活に関しては実行こそされませんでしたが衣類の統制、果ては金属資源活用のための陶器製コインの製造まで考えられたました。見事なものです。

戦時下における軍への動員も同様、徴兵猶予措置などは1942年中に撤廃されてますが、学生の側で志願兵が殺到し大学は空になったとされています。米軍あたりは優秀な理科系の学生は軍に動員しそちらで給料を与えて研究させてましたし、理科系の研究者たちは同様に軍に動員され各種の研究を行ってます。
ドイツ軍のUボート攻撃に悩んだ米海軍がその対策のため色々研究しましたがその時良いアイデアを出し成果を上げたのは生物学者たちだったという記録があります。

これこそが戦争資源の動員なのです。軍国主義と呼ばれるにふさわしい内容です。

翻ってみると日本はどうだったでしょうか。ある意味国を挙げての大戦争と言いつつ、参戦後2年近くも大学生の動員がないのです。こんな奇妙な話があるでしょうか。当時の工業水準では機械を扱わせることが出来るのは一定の知的レベルを越える連中のみでした。陸軍では電話をかけたことがあるものを調べ通信担当にするなどという笑えない話が本当にあります。

話は戻りますが動員された学徒兵は航空戦力のほとんど中核とでも言うような地位に立ちますが訓練不足は否めませんでした。なぜもっと早く動員し十分な訓練を施さなかったのか、戦力として有用な学生の能力最大限に発揮したか、とう言うような反省は寡聞にして聞いたことがありません(一部の軍事関係者は除きます)。

学徒兵つながりで書きますが戦争の悲劇の代名詞とも言える特攻隊ですがその総数は4000名いません。(回天、大和の沖縄出撃を除く)米国でも学徒兵の多くを空軍で使います。
対独戦略爆撃を行った米空軍の戦死者は最低でも6万人強です。彼等は25回の出撃で国に帰れるとされてましたが一回の出撃の損害が半端じゃない、初期は平均で2割近かったといいます。計算してみるといい、2割の損害で25回、最初の何割が残りますか?もちろん後期には大いに改善されることになりますが彼等はその数字を知り出撃したのです。(因みに英空軍もほぼ同数の戦死者がでています。こちらは回数制限無し)

もちろん最初から死の強要というのはいただけませんが25回もこき使われる身はどうでしょうか。
因みに日本軍の航空関係の戦死者は概数で5万人強です。米軍の全戦死者数は概数で42万うち空軍が9万弱と言われます。戦死率が一番高いのは空軍です。

 航空戦力のみを見ましたが軍国主義はどちらか、明らかだろうと思います。
我々はこういう敵を相手に戦っていたのです。やる時は徹底的やる、そういう連中なのです 

http://kkpowerful.exblog.jp/21320725/

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 実にすざまじいまでの戦闘意欲です。
 しかもそれが国家による強制だけでなく、国民の意思であるのが凄いです。

戦時下における軍への動員も同様、徴兵猶予措置などは1942年中に撤廃されてますが、学生の側で志願兵が殺到し大学は空になったとされています。

 そう言えばリチャード・ファインマンの自伝を読んだとき、彼が第二次大戦勃発直後に志願したことを思い出しました。

 ファインマンは1918年生まれですから、徴兵的確年齢ですが、しかし当時プリンストン大学の博士課程にいました。 そして1943年からはマンハッタン計画に参加して重要な役割を果たします。

 徴兵なんかされる心配は全くない人だったのです。 それ以前に天才物理学者(ノーベル物理学賞を二度受賞)ですから、なによりも研究を続けたかったでしょう。

 しかし彼は何のためらいもなく志願するのです。 結果は面接で常人と余りに違う受け応えをしたために不合格になったのですが・・・・・。
 
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 またイギリスでも戦争勃発度同時に志願した人の話を読んだ事があります。 「ヘリオット先生奮戦記」と言われるイギリスの片田舎の獣医師の生活を描いた自伝的小説で、このヘリオット先生も志願して空軍に入ったのです。

 結婚したばかりで妻が最初の妊娠中だと言うのに・・・・・。
 酪農地帯の獣医師ですから、徴兵が猶予される可能性は十分あったのに・・・・。

 ヘリオット先生の兵役生活は、小説の中に出てきますが、彼が余りに自然にその生活を受け入れているので、読んでいてそれが国家の為の大変な自己犠牲であることなど気付きませんでした。

 兵役中に妻が出産して休暇を貰って帰るのですが、その時初めて人間の新生児を見て、牛や馬の子は生まれた時から愛らしいのに、人間の新生児はシワクチャで醜いのでショックを受けて、看護師から叱られると言うような話を書いています。

 しかし空軍兵士の死亡率を考えたら、実に悲壮な状況なのですが・・・・。

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 こういう感覚を見れば、日本の軍国主義なんて実に甘いですよね。
 
 実際、真珠湾攻撃が始まっても大学生が大挙して志願したなんて話は聞いた事もないし、学徒出陣の話はひたすら悲壮に語られるだけだし。

 これじゃ物量以前に精神で完敗しているじゃありませんか?

 これじゃ物資だって組織的合理的に成算を増やす事なんかできないではありませんか? 

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 それにしてもkazkさんが指摘しておられるように、こうした問題への日本の知識人の対応はお粗末です。

 学徒出陣=悲惨=カワイソウ=戦争反対!!

 ワタシもこれ以外の意見を聞いた事がありません。
 そりゃ行きたくない戦争に行かされるのは悲惨でしょう。

 しかしそれだけで思考停止していて済む問題なのですか?

 一度辛い目に遭ったら、その経験にひたすらおびえ続ける。

 これって知性の欠片もない対応です。

 ウチの猫は生後一年程の頃、ワタシが入院したので妹の家に預けられました。 以来もう8年以上も経つのに、妹が我が家に来ると、怯えてベッドの下に逃げ込んで、妹が帰るまで出て来ません。

 早稲田大学総長鎌田薫氏と同じでしょう?

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 猫や或は教育もなく外国語もできず、自分の体験以外の事は知ることのできない人々なら、一度辛い目に遭ったらその経験から唯ひたすらそれを逃れる事しか考えないのは仕方がないでしょう。

 しかし大学の総長やそれと同等の知識人がそれではあんまりにもお粗末ではありませんか?

 知識人と言うのはその知識により、内外の情報を広く集めて、客観的に精査できるから知識人の価値があるのです。

 一度怖い目に遭ったらベッドの下に逃げ込む事しか考えれられないなら猫の方がマシです。
 猫はベッドの下に逃げ込んでも可愛いですから。

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 ワタシはこういう自称知識人を見ていると、また必ず戦争が起きると思ってしまいます。 しかもそれは大変悲惨な事になると。

 だって戦争って「悲惨だったからとにかくイヤ!!」とか日本だけの「不戦の誓い」なんかで防げる物ではない事は、中学の世界史レベルでもわかるではありませんか?

 その現実を見る意思のない人間達が知識人を自称している国が、現実的に戦争を回避するような知恵を持てるわけはないからです。





 
 
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