この冬最初の吹雪の中、よもちゃんはお外に出てしまいました。
大丈夫でしょうか?
よもさん、大丈夫?
大丈夫よ。 こんな吹雪目じゃないわ。
ワタシは暫くパトロールするから、同居人は家に入ってなさい。
ホント? だったら良いけど、気を付けてね。
平気よ。
あら、あっちに凄い吹き溜まりが・・・・・。
ヒャホ~~!!!
おお、物置の戸が真っ白!!
ここはいつも雪が吹き付けるからね。
ウワッ~~!! 雪で目がかすむわ。
雪の行軍は久しぶりだわ。
雪の進軍、氷を踏んで~♪
どれが河やら道さへ知れず~~♪
ウッ~~、雪が・・・・・。
ダメ歌を歌ってる場合じゃないわ、とりあえず前進・・・・・。
な、何これ・・・・・。
神様、11月にこれはやり過ぎではないでしょうか?
ワタシはまだ冬毛が完全に生え揃ったわけではないのです。 だってまだ11月ではありませんか?
不十分な装備のまま無謀な前進を続ける事が、本当の勇気だろうか?
もし日本陸軍第8師団歩兵第5連隊の指揮官に、無謀な行軍を中止して撤退する勇気と判断力があれば、 八甲田雪中行軍遭難事件は無かったのだ。
天候更に悪化!! 撤退!!
同居に~~ん!! 窓を開けてよ!!
ダメ!! 窓が凍ってるわ。 玄関に回りなさい!
同居に~~ん!! ドアを開けてよ~~!!!
と、言うわけで、よもちゃんは雪中行軍をアッサリ中止しました。
的確な判断と言うべきでしょうか?
吹雪はこの後3時過ぎまで続きました。
でも吹雪が止んだ後もよもちゃんはパトロールに出ずに、ストーブの前で眠り続けたのです。