それは以下のようなモノです。
男系男子だけで皇位で継承するといずれ皇位継承者が断絶してしまう。
だから女系天皇・女性宮家を認めるべきだと。
なるほど人間の子供は男女半数ずつ生まれますから、例えば子供が一人しか生まれない場合、男の子が生まれる確率は、50%、男女いずれかが生まれる確率なら100%です。
そして子供が二人生まれる場合でも、男の子が生まれる確率は75%、3人生まれる場合では87.5%です。
だから男系だけで皇位を継承するよりも、女系天皇や女性宮家を作り、女系でも皇位を継承する方が、皇位継承者が断絶する確率は低い事は確かです。
しかしここに大変な落とし穴があります。
こうして女系での継承を認めても、そもそも天皇御夫妻やその御兄弟、女性天皇やその御姉妹にも子供が生まれない場合もあるのです。
現在日本では5組に1組は不妊カップルだと言われます。
そうなると女性天皇や女系宮家を創設しても、皇位継承者が絶える確率は結構高くなるのです。
だってこの場合天皇御夫妻に御子が生まれない確率は20%です。
そして天皇御夫妻の兄弟・姉妹が一人いらっしゃるとして、そちらでも御子が生まれない確率は4%です。
これは馬鹿にならない高率です。
しかもこれは女性天皇や女系宮家を作ってもどうすることもできません。
一方GHQによって廃絶された11宮家を復帰した場合、この宮家全部で男の子が生まれない確率というというのは、ほぼゼロです。
厳密には一つの宮家について、子供が生まれない確率20%、全ての宮家で子供が一人しか生まれないと仮定しても、一つの宮家について男の子が生まれない確率は60%です。
これだと11宮家全てで男の子が生まれない確率は、0.6の11乗ですから、殆ど0になります。
中学レベルの数学で考えても、女系天皇や女性宮家を作るより、旧宮家を戻す方が余程確実に皇位継承者を得られるではありませんか?
それ以前に違和感があるのは、女系天皇を推進する人たちがそろって「悠仁様に嫁が来るのか?」という事です。
なるほど一般民間人と育った女性が皇后になるって大変でしょうね。
だったら愛子内親王が天皇のなられる場合、愛子内親王の御夫君になる人がいるのでしょうか?
当然ですが天皇の夫たる人は、国賓の接待など日本を代表して国賓の接待のできるような知性と教養と人格を備えた人出ないと困ります。
つまり天皇の夫たる人は、今上皇后の独身時代と同レベルの学歴や職歴を持つ人が望まれます。
しかも今上皇后同様、皇位継承者の誕生について大きなプレッシャーがかかります。
つまり学歴・職歴・人格でも超一流の男性が、その将来をなげうって妻を支え助ける覚悟と愛情がないと天皇の夫などにはなれないのです。
いくら男女平等が進んだからと言って、こんな男性の出現を期待できるんですか?
これは悠仁様の嫁よりはるかにハードルが高いでしょう?
そういうハードルをあえて超えようというのは、弓削道鏡のようなトンデモナイ野心家ぐらいでしょう?
もっと中国や韓国など日本侵略を意図している国が、その国の男性を送り込んでくる事です。
日本人の感覚なら女系天皇の夫は入り婿の感覚で、婿からは種だけとればよいと考える事もできます。
しかし入り婿のような制度は世界的には皆無です。
そして王室の血統は男系が継承するのが普通です。
だからハプスブルグ家の公子とスペインの王女の間に生まれた子供がスペイン王系を継承すれば、スペインの王朝はハプスブルグになったし、ハプスブルグ家の公子とハンガリーの王女の子供がハンガリーを王家を継承すれば、ハンガリーもハプスブルグ家の支配下になったのです。
こうした世界で日本の天皇が中国人と結婚し、その子が天皇になれば、中国は日本の皇室は中国の物、だから日本の物と言い出すのは必定でしょう。
このような状況で女系天皇や女性宮家を作って良いのでしょう?
これは皇室を尊崇するとかそう言うレベルでは済まない問題です。
この状況では日本の皇室の皇位継承を安定化させるためには、旧宮家の復帰というのは喫緊の国防問題なのです。
因みに旧宮家が復帰すれば悠仁親王のお妃様問題も解決するのではありませんか?
そもそも純然たる民間人から皇太子妃になられたのは日本史上でも、今上皇后陛下と上皇后陛下だけです。
昭和天皇の皇后、つまり今上天皇のお祖母様に当たる方は、宮家の御出身です。
民間人と生まれ育って自由に生きる事を当然としてきた女性が皇后という立場になるから大変なのです。
宮家に生まれ育って皇室の一員として育てられた方なら、話は違うでしょう?
その意味でも旧宮家復帰が必要なのでは?
皇位継承については旧宮家の復活の方が明らかに安定するし、日本の伝統にもあっています。
それなのになんであえて今、女系天皇・女性宮家なんて変な物を作る必要があるのでしょうか?
因みに女系天皇・女性宮家推進派は揃ってこれまで皇室には極めて否定的な意見を述べてきた人たちです。
そういう人たちが「皇位継承の為、女系天皇が・女性宮家が必要ニダ」と言っているのです。
しかも女性天皇や女性宮家で皇位継承が安定する確率は中学の数学で考えても、旧宮家を復活させた場合よりもはるかに低いのです。
だからワタシは彼等の意見は全く信用することができません。
女系天皇や女性宮家を推進する論理は実は「今上天皇と遺伝的に近い」ですが、これは逆に言えば女系天皇や女性宮家で後継者が生まれなければ、皇室は消滅するという事でしょう?
そして現在の女系天皇の候補は愛子内親王お一人、女性宮家の候補はお二人しかいないのです。
これってつまりは皇室消滅を狙ってのことではありませんか?
だからワタシは彼等の意見には全く賛同できません。