先日逮捕されたファーエイの最高財務責任者・孟晩舟氏は少なくとも7つのパスポートを持っていたとそうです。
2018年12月09日 09時22分 読売新聞
米国の要請でカナダで身柄拘束された、中国の通信機器大手「華為技術」(ファーウェイ)の孟晩舟モンワンジョウ・最高財務責任者(CFO)(46)が、少なくとも7つのパスポート(旅券)を保有していたことが、カナダ検察の訴追資料から明らかになった。孟氏側は旅券の押収に応じることを条件に保釈を求めているが、検察側は孟氏が複数の旅券を使い分けていることから保釈後に別の旅券を使って国外に逃亡する恐れが極めて高いと反論している。
訴追資料によると、孟氏は過去11年間に中国旅券を4通、香港旅券を3通、計7通の旅券の発行を受けていた。孟氏は海外出張のたびに、これらを使い分けていた可能性があるという。
カナダ西部バンクーバーの裁判所で7日に行われた保釈申請の審問で、弁護側は孟氏が旅券の押収に応じると主張。カナダ入国の際には香港旅券を使用していたが、別に保有する中国旅券も本国から空輸して提出することを明らかにした。
米ニューヨーク連邦地検によると、孟氏は当局が把握している7通の旅券以外にも、複数の旅券を所持している可能性が高いという。このため、カナダ当局が旅券を押収したり、任意提出を受けたりしたとしても、「さらに別の旅券を使ってカナダから逃亡する恐れがある」と主張している。(ロサンゼルス支局長 久保庭総一郎)
カナダ西部バンクーバーの裁判所で7日に行われた保釈申請の審問で、弁護側は孟氏が旅券の押収に応じると主張。カナダ入国の際には香港旅券を使用していたが、別に保有する中国旅券も本国から空輸して提出することを明らかにした。
米ニューヨーク連邦地検によると、孟氏は当局が把握している7通の旅券以外にも、複数の旅券を所持している可能性が高いという。このため、カナダ当局が旅券を押収したり、任意提出を受けたりしたとしても、「さらに別の旅券を使ってカナダから逃亡する恐れがある」と主張している。(ロサンゼルス支局長 久保庭総一郎)
米ニューヨーク連邦地検は、彼女が他にも複数のパスポートをもっており、逃亡の恐れありとしています。
そしてこれが当面彼女の身柄を拘束する理由になっています。
しかし凄いですね。
だってこの記事を読む限り、彼女がこんなに沢山のパスポートを持っていたのは、今回身柄を拘束されそうになったからではなく、前々から幾つものパスポートを使いわけていたとしか思えないのです。
実際、とりあえず逃亡するためだけなら、7つも必要ないですから。
それにしても一人の人間が、7つものパスポートを取るって、普通は絶対できません。
だから普通に考えたら1つだけが、本物のパスポートで他は全部「偽造」と言う事になります。
日本の場合、偽造パスポートで入国したことがばれると、速攻で強制送還になります。
但しこの「偽造」と言うのは、二種類あって一つは本物のパスポートに似せたパスポートを作る場合、もう一つは別人名前を使って、正規のパスポートを取る場合です。
最近はパスポートにマイクロチップなどが入っていて、似た物を作るのが難しくなっているので、日本のでは、別人の名前で申請して、正規のパスポートを取る方法が使われているようです。
さてこのファーウェイの幹部はどういう方法で「偽造」したのでしょうか?
しかし考えてみると、中国人の場合はパスポートがあっても、入国できる国は限られています。
中国人がビザなしで入国できるのは、60か国程で、そのほとんどがアフリカや東南アジアの途上国です。
香港のパスポートは中国パスポートよりはかなり強いのですが、しかし日本のパスポートのように、それを持っていれば世界中ほぼすべての国にノービザで入れるわけではありません。
だからこの孟晩舟氏が、この香港や中国のパスポートで、欧米諸国に入国しようとすれば、ビザ申請の為に必要な書類も偽造しなくてはならないのです。
つまりこの人は最低でも6人の別人の名前と身分を持ち、それぞれにビザ申請に必要な所得証明書や、保険の加入証明書を用意していたわけです。
一体何の為にこんな事を?
普通に考えたら、どんな途上国の人間でも、その国を代表する企業の幹部がこんな事をするなんてあり得ません。
日本ではパスポートを偽造するのは、暴力団員など本名では絶対に他国に入国できない人や、その他犯罪者ぐらいです。
また中国人など途上国の人の場合は、偽造パスポートで入国して、不法滞在・不法就労するのが目的の場合です。
しかしその国を代表するような企業の幹部なら、幾ら途上国の人間でも普通にビザは取れるだろうし、何より違法行為などして自国と自分の会社の信用を落とすようなことはしないでしょう?
所得があり、教育があって、それでもなおこんな事をするのってスパイぐらいじゃないですか?
ところがファーウェーの財務最高責任者は、日常的に7つものパスポートを所持していたわけです。
パスポートとビザ申請の書類を幾つも偽造するような人間が幹部をやっている会社って一体なんなのでしょうか?
一体彼女は何の為に、こんなに沢山の名前を使い分ける必要があったのでしょうか?
このパスポートの名前の人物が、入国先で所有する不動産や金融資産を調べると、凄い事になるのか?
そしてまた思うのです。
これって彼女だけでしょうか?
中国の他の企業の幹部など、高所得者も皆同様の事をしているのでは?
職業犯罪者でもない人間が、こうして7つものパスポートと、それに応じてビザ申請に必要な書類を偽造していたと言うことは、これが単なる個人の犯罪や不正ではなく、中国政府の国策だったのかもしれません。
或いは彼女のような地位のある人間であれば、この種の不法行為は不法とはされず、堂々とやりたい放題なのかもしれません。
そうなるともう中国人に関する書類など、何一つ信用できないという事です。
それにしても中国って、ホントに奇怪な国ですね。
カルロス・ゴーン氏の例を見ればわかるけれど、大富豪で超有能と言われる人だって、欲に駆られて不正をするのはどの国でも同じでしょう?
しかしこのファーウェイ幹部の7つのパスポートの話を見ると、中国と言う国も、また中国人もそういう一般的な強欲とはまた別のスケールで違法行為をやっているのではないかと思ってしまいます。
そしてこれじゃ知的財産権の尊重どころではないと思うのです。