6日連続集中連載
「私や妻が(国有地の)払い下げに関わっていれば首相も国会議員も辞めるということを、はっきり申し上げたい」
2017年2月17日の衆院予算委員会で安倍晋三首相が語ったこの言葉は、学校法人「森友学園」を巡る野党やメディアの追及を一気に加速させた。その後、昭恵氏付の政府職員だった谷査恵子氏が国有地取引を巡る照会を財務省にしていたことが明らかになり、昭恵氏の関与は今も最大の関心事になっている。
財務省が公表した交渉記録によれば、昭恵氏側から財務省に照会をかけたのは、谷氏が照会した1回。その他に、学園理事長の籠池泰典被告や学園が運営する幼稚園副園長の妻諄子被告が財務省側との交渉で昭恵氏の名前を出したことが5回あった。森友学園と財務省、そして昭恵氏の関わりを知るには、これらを時系列で見ることが欠かせない。
13年6月28日 籠池理事長が近畿財務局に国有地取得を希望
14年4月28日 籠池理事長が近畿財務局担当者に昭恵氏訪問時の写真を示し、昭恵氏が(取引を)「前に進めてください」と発言したと説明
15年5月29日 近畿財務局と学園が貸し付け契約を締結
7月31日 諄子副園長が近畿財務局担当者に「小学校開設を安倍首相、昭恵氏、自民幹部も認識している」と発言
9月5日 昭恵氏が学園で講演。名誉校長就任を承諾
11月10日 谷氏が賃料の減額について財務省理財局に照会。2日後、理財局側が「(減額の)対象にできない」と回答
16年3月14日 地下の生活ゴミ発見後、籠池理事長が近畿財務局の担当者らに「棟上げ式に昭恵氏が来るのに、工期が遅れたら大変」と発言。15日、30日にも同様の発言
3月16日 近畿財務局が生活ゴミの存在を伝えていなかったことを籠池理事長に謝罪。売買に向けた協議が実質開始
6月20日 ゴミ撤去費約8億2000万円を値引きした1億3400万円で国有地を学園に売却
この流れを3期間に区切ると分かりやすい。▽第1期=13年6月~15年5月、貸し付け契約が結ばれるまで▽第2期=15年5月~16年3月、貸し付け契約締結後からゴミ発見によって売買交渉が始まるまで▽第3期=16年3~6月、その後の売買契約締結まで--とし、それぞれの時期の昭恵氏の関わりを見てみたい。
第1期は2年間に及ぶ貸し付け交渉の時期で、学園と近畿財務局の争点は主に貸付料だった。
「4月25日に安倍昭恵総理夫人を現地に案内し、夫人からは『いい土地ですから、前に進めてください』とのお言葉をいただいた」
14年4月28日の会合で、籠池理事長は近畿財務局の担当者にこう述べ、国有地で昭恵氏と撮影した写真を示している。
この日、籠池理事長はなぜ写真を提示したのか。残念ながら、財務省が公表した交渉記録には、この日のやり取りが残されていない。肝心な日の記録がないことを野党は「隠蔽(いんぺい)だ」と追及している。
ただ、本省理財局が近畿財務局からの相談内容をまとめた「本省相談メモ」によると、この日の議題は、大阪府の小学校設置認可や地元自治体との建設許可を巡るやりとりが中心で、賃料などが話題に上った形跡はない。野党からは「写真の提示をきっかけに近畿財務局が交渉に積極的になった」との指摘があるが、前後の記録を見ても対応の変化は読み取れなかった。写真の提示は籠池理事長が直前に会った昭恵氏との人脈を誇示することが狙いだったとみられる。
◇ ◇
「籠池(泰典)園長、(諄子)副園長の熱い思いを聞いた。私も何かお役に立てれば」
15年9月5日、森友学園系列の幼稚園で講演した昭恵氏は、保護者らを前に協力を約束した。この時期は第2期にあたり、講演後の11月10日、昭恵氏付の政府職員だった谷氏が財務省に照会をかけている。
谷氏の照会はどのようなものだったのか。交渉記録を引用する。
谷氏「安倍総理夫人の知り合いの方(森友学園)が、社会福祉法人同様、賃料の優遇を受けられないかと夫人に照会があった。学校法人に拡大されるか、今後の方針を教えていただきたい」
(2日後、理財局が回答)
理財局担当者「介護施設整備に限定しているもので、学校施設まで対象とするものではない」
谷氏「了解した。本件は、森友学園からの照会を受けてしまったため、お手数をおかけしたものである」
担当者「森友学園に対する国有地の貸し付け・売り払いについては、財務省として現行ルールのなかで最大限配慮をして対応しているところであるが、なかなか先方が理解してくれない」
交渉記録の中では、谷氏を通した籠池理事長の要望に、財務省は「ゼロ回答」していたことになる。籠池理事長は15年5月に貸し付け契約を結んだにもかかわらず、賃料を不服として近畿財務局に抗議。第2期の籠池夫妻の中心テーマは、賃料を減額させることにあったとみられる。財務省はこれをのまなかった。
一方で、籠池理事長が昭恵氏に財務省への照会を依頼したのは、名誉校長就任と無関係ではないだろう。「何かお役に立ちたい」とは単なるリップサービスとは受け止められない。籠池理事長に利用されるすきを与えたともいえる。
軽率な行動が与えた新たなカードを、籠池理事長は第3期の売買交渉でも使っていく。16年3月11日。小学校の建設工事で大量の生活ゴミが見つかり、籠池理事長に伝わった。
すると、籠池理事長は3月14、15、30日の3回、昭恵氏の名前を出して、近畿財務局の担当者らを攻撃する。交渉記録の記載によると、いずれも「(校舎の)棟上式に総理夫人が出席することになっている」と工期の遅れを責め立てている。
だが、交渉記録には、籠池理事長が昭恵氏の名を示したことで、売買交渉での約8億円の値引きに直接影響を与えたことを示す記述はない。
国会議員秘書の照会を受けて、近畿財務局が賃料や売却の価格面で譲歩したと思える記述も見られない。こうした直接の「介入」は確認できなかった一方、政治家の名が財務省職員の心理にどのように響いたかを測ることは難しい。「忖度(そんたく)」を巡る国会での質疑が1年以上も続いているゆえんだ。
間違いないのは、政治家らが安易に受けた陳情が、籠池理事長に利用されたということだ。陳情は「当たり前」と考えているからかもしれないが、その責任は重い。昭恵氏を含め、利用された側からの謝罪の言葉は今も聞かれない。(肩書きは当時)
一読してわかりますが、まず籠池理事長がいつどのように安倍昭惠夫人の名前を出したかが、時系列に沿って明確に示されています。
そして籠池氏が安倍昭惠夫人の名前を持ち出した時系列、国有地売買に関する契約条件決定の時系列を比べると、この記事の著者が書いている通り、昭惠夫人の名前も谷査恵子氏の問い合わせも、実は何の契約条件には何の影響も与えなかった事が明らかなのです。
ここで補足しますが国が国有地を売却する場合は、まず地方自治体、次が学校法人など公益法人を優先すると決まっています。 高値で買ってくれるならどこでも売るというわけではないのです。
そこで近畿財務局は最初はこの土地を、全部豊中市に売ろうとしていました。 しかし豊中市は半分しか買ってくれませんでした。
そこで売れ残った半分を隣接する音楽大学に売ろうとしましたが、そこも買ってくれませんでした。
次に出た買い手が森友学園です。
だから近畿財務局がこの土地を森友学園に売ると決めた事は、優遇でも何でもないのです。
それどころか近畿財務局は森友学園を舐めているとしか言えない事をやらかします。
つまり籠池理事長から再々安倍昭惠夫人が名誉校長であることを聞かされていたにも拘らず、土地改良事業中にゴミが出てきた事を、森友学園側に黙っていたのです。
この顛末は昨日「毎日新聞のマトモな報道について」で解説しました。
イヤ、アンタ酷いだろう?
近畿財務局は反安倍なのかい?
安倍夫人が名誉校長だからって、ゴミの埋まった土地を黙って売っていいわけないだろう?
勿論良いわけはないのです。
だから籠池理事長に「告訴する!!」と脅されて、大幅値引きをする嵌めになったのです。
実際この記事でも、結局安倍昭惠夫人はこの8億円の値引きには何の影響もなかったと書いています。
実際時系列から冷静に見るとそうとしか言えないのです。
安倍昭惠総理大臣夫人など、近畿財務局の木っ端役人にとってはゴミ以下だったのです。
これは物の例えでも誇張でもありません。
だって籠池理事長は安倍昭惠夫人他、何人もの政治家の名前を出して頑張り続けたのですが、これらは何の役にも立ちませんでした。
しかし校舎建設工事で土地からゴミが湧き出すと、たちまち形勢が逆転し、結局このゴミによって森友学園は8億6千万円もの値引きをゲットしたのですから。
政治家や首相夫人なんて、財務省の木っ端役人にとってはゴミ以下なのですよ。
そしてこの記事はこの事を大変論理的に客観的に、しかもわかりやすく書いています。 だからここまでなら素晴らしい記事です。
しかし問題は最後尾の部分です。
>間違いないのは、政治家らが安易に受けた陳情が、籠池理事長に利用されたということだ。陳情は「当たり前」と考えているからかもしれないが、その責任は重い。昭恵氏を含め、利用された側からの謝罪の言葉は今も聞かれない。(肩書きは当時)
利用された側の謝罪??
安倍昭惠夫人は全く善意で森友学園の名誉校長を引き受けただけで、それ以上のことは一切していません。
また安倍昭惠夫人付きの秘書官谷査恵子氏の問い合わせに何の問題があるのでしょうか?
籠池理事長は確かに安倍昭惠夫人だけでなく、多くの政治家の名前を利用しようと頑張りました。
これが何か問題なのでしょうか?
日本は民主主義国家です。 民主主義国家の議員と言うのは、議会で質疑をするだけでなく、有権者の声を要望を行政に取り次ぐのも重要な仕事なのです。
そして国民には政治家にこうした要請や要望をする権利、つまり請願権が保障されています。
籠池理事長は手一杯請願権を行使しようと頑張っただけなのです。 籠池理事長は今詐欺罪の容疑者ではありますが、しかしこの請願自体は全く違法でも不道徳でもありません。
そしてこの請願を受けた政治家達も、できる範囲で籠池理事長の要望や質問を財務省に取り次いだだけなのです。
日本の官庁は地方自治体の末端から、中央官庁までこうした請願は出るのが当然として動いているのです。
だから近畿財務局の木っ端役人が、総理大臣夫人の名前をゴミ以下に扱うのです。
>こうした直接の「介入」は確認できなかった一方、政治家の名が財務省職員の心理にどのように響いたかを測ることは難しい。「忖度(そんたく)」を巡る国会での質疑が1年以上も続いているゆえんだ。
何を言っているんですか?
職員の心理なんて、測れるわけないでしょう?
近畿財務局の職員だけでなく、どんな人間であっても心は誰に見えないのです。
だからそもそもそんな物を問題にしていると、感情論による憶測記事しか書けません。
そして政治報道はこんな憶測や感情論を根拠にしてはいけないのです。
一方森友学園の敷地値引きの理由については、2017年上旬には近畿財務局による違法なゴミの埋め戻しと言う極めて蓋然性の高い報道がされていました。
そしてこの記事、記者は既にゴミの埋め戻しが近畿財務局が値引きをした理由であることを示唆していたのです。
毎日新聞始め、各報道機関が3月上旬からこれを追求していれば、4月には近畿財務局側がこの不始末を認めて謝罪と言う事になっていたのではありませんか?
それが「忖度(そんたく)」を巡る国会での質疑が1年以上も続いているという事態になったのは、新聞社が揃ってこの森友問題を安倍昭惠夫人に絡めようとし続けたからでしょう?
君達は火のない所に煙を立てたばかりか、その後も丸一年以上発煙筒を焚き続けているんでしょう?
謝罪しなくてはならないのは安倍昭惠夫人じゃなくて、こんなバカ騒ぎを一年以上煽り続けた君達報道機関でしょう?