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2015-06-30 19:40

オバケは死なない 共産主義の亡霊

 先々週(6月21日)、大通り公園の薔薇園を見に行ったら、遠くから何やら騒がしい声が聞こえてきました。
 
 それで声のする方へ行ってみたら、何とも懐かしい集団がいました。

 ワタシは1954年生まれですが、ワタシが中学生ぐらいになってから大学へ入る頃まで、テレビでニュースを見るといつもこのようなデモ隊が映っていました。

 当時は学生運動真っ盛りでした。 札幌の高校生には、東京の大学生は皆このようにヘルメットをかぶり、覆面で顔を隔してゲバ棒を振り回して火炎瓶を投げているように見えました。

 また高校生も皆そういう情報に載せられて、知性と教養のある人間は、愛国心などあってはならない、反体制、反権力、反国家でなければならないと思っていました。

 尤もワタシが大学に入る直前に、学生運動は崩壊しました。

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 それでもワタシが大学に入った頃は、まだその余韻が残っていました。

 大学に入学して間もない頃の事です。 友達と二人で昼食に学食へ行くと、ロビーのテレビの前に厚い人垣ができていました。 聞くと「浅間山荘に機動隊が突入した」と言います。

 ワタシ達も好奇心をそそられたのですが、しかし人垣はあまりに厚く、画面は全く見えませんでした。
 それで諦めて食事をしていると、時々その人垣がどよめきが上がりました。

 この昼休みの後の講義は法学でした。 ワタシの大学は三流工科大学なのですが、一応教養で法学とか社会学とかの講義もあり、しかも必修だったのです。

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 法学の教授は陽気で、出席さへすれば単位をくれる人でした。

 この教授は教室に入って来るなり、言いました。

 「やあ、みんな機動隊の突入みたかい? 犯人がやられるの喜んでたろう? 機動隊がやられるの喜んでる人もいたけど。」

 ここで教授も笑い、学生も皆笑いました。
 これだからこの教授は学生に大人気でした。

 これがワタシの青春時代の空気でした。 それでも日本最北、最東端にある我が母校は、学生運動が盛んとは決して言えない、至って地味な三流大学だったのですが。

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 その我が青春の思い出とも言うべきゲバ棒学生が、何と目の前にいるのです。

 ワタシは懐かしさと好奇心で、近づいてみました。
 しかし近づくと何とも悲しいものがありました。

 ヘルメットと覆面とサングラスと言う姿は、懐かしのゲバ棒学生そのものですが、近づくと全身から老いが滲み出ています。
 
 全身をキッチリ覆っても、体つきや挙措動作で老いは隠せないのです。 そしてヘルメットから白髪がはみ出している人もいました。
 こうなると、斉藤別当実盛、最後の出陣の悲壮です。

 これが我が青春時代、マスコミを賑わした、純真で理想に燃えたエリート青年達の今の姿だったのです。 

 ワタシだって美少女だった当時と今の姿を比べれば、人の事を言えた義理ではいのですが・・・・・。

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 70年代彼等が望んだのは社会主義暴力革命でした。

 当時ソ連始め社会主義国家は強大で、マスコミは常にこれらの国々を礼賛していました。 我が家ではワタシが生まれる前から朝日新聞を購読していたので、中学生になったワタシが新聞を読み始めた頃は、毎日ベトナム戦争に対するアメリカへの非難、文化大革命の礼賛記事が載っていました。

 しかしこの社会主義礼賛は日本だけでなく、ヨーロッパでも結構盛んで、フランスやイタリアでは共産党が結構な議席を取っていました。 
 
 だから暴力革命はともかく、欧米先進国での社会主義政権の成立もまんざら夢や妄想でなさそうなムードではありました。

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 けれども一方で子供心に、何か違和感もありました。 なぜなら新聞やテレビはひたすら共産主義社会を礼賛するのですが、しかし不思議なことに社会主義国家に行きたい人は全然いないようでした。

 一方社会主義国家から資本主義国家へ亡命する人達のニュースは始終出ていました。 有名な芸術家やオリンピック選手などが、次々と亡命するのですから、中学生や高校生でもそうした人々が沢山いる事は想像できたのです。

 共産主義国家から資本主義国家への亡命は命懸けでした。 一方、資本主義国家から共産主義国家へ亡命するのって凄く簡単なのです。

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 それなのに何で行かないの?
 自分の住んでいる国を無理矢理、共産主義国家に変えるより、自分が共産主義国家に行った方が余程簡単ではありませんか?
 
 そうやって資本主義の好きな人は資本主義国に住み、共産主義の好きな人は共産主義国に住む事にすれば良いではありませんか?

 人間の好みは人様々なのですから、世界に共産主義国家と資本主義国家があって、それぞれ好みに応じて好きな国を選べる法が良いですよね?

 戦争するような話ではないでしょう?

 ワタシは中学生の頃からそう考えていたのです。

 しかしこの不思議が解けたのは、去年事です。 以前にもこのブログで紹介した田原総一郎の記事を読んで、この謎が解けたのです。

 もう一度ここで紹介しますね。

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 田原総一朗「右傾化は断固阻止。ジャーナリズムは独立せよ」〈週刊朝日〉

 リベラリストを自任するジャーナリストの田原総一朗氏は、日本の右傾化の流れを止めたいと理由をこう語る。

*  *  *
 私はいま、「リベラル」という言葉にこだわっている。私は、自分のことをリベラリストだと自任している。保守主義者ではないつもりだ。

 だが、「リベラル」という言葉には夢がない、というか、魅力、おもしろさがどうも感じられないのである。

 リベラリストが、どんなに言葉を費やしても、つまりは現状維持でしかないと思わざるを得ないのだ。そして私は、年寄りではあるが、現状維持ではなく変革を求めたい。

 若いときは、時代の趨勢(すうせい)もあって、変革とは社会を左に揺さぶることだと考えていた。ざっくり言えば資本主義の社会を、社会主義の社会に変えることであった。ソ連や中国の社会主義が誤りであることは百も承知しながらも、左に揺さぶることで新しい地平が開けるのではないかと、いまにして思えば夢を見ていたのである。
 だが、70年代には左に揺さぶっても展望がないことがわかり、社会が、そして少なからぬマスメディアが左に揺さぶる夢に浸っているのにいら立ち、懸命に引きはがそうとした。それこそがリベラルの使命だと考えていた。


 そして90年代に入ると、ほとんどの人間が社会主義の夢から覚めた。現実主義、というよりも現状肯定となった。そして、左に取って代わるように、右への揺さぶりが、とくに若い世代に夢と映るようになってきたのではないか。

 2月の東京都知事選では、「日本は核兵器を持つべきだ」と主張する元航空幕僚長の田母神俊雄氏が60万票余りを獲得。出口調査によれば、20代ではなんと、舛添要一氏に次いで2位となった。私を含めて年寄りの少なからぬリベラリストたちは若い世代の右傾化を嘆いているが、右傾化とは、いわば変革である。右傾化を嘆くリベラリストたちは、言葉はおびただしく並べても変革の手がかりを示せず、しょせんは現状維持に終始している。中には現在の競争社会に背を向けて、貨幣経済自体を否定するという変革を主張する人々もいるが、私にはそれに与(くみ)するほどの冒険心はない。

 NHKの籾井勝人会長や経営委員の百田尚樹氏などの発言には少なからぬ違和感は覚えるが、率直に言えば、批判するだけむなしさを強く感じてしまう。

 繰り返し記す。右傾化とは、まぎれもなく変革なのである。そして右傾化に対応するには右傾化でない変革の具体案を提示する必要がある。

 昨年7月の参院選挙のとき、私は全野党の代表たちに「アベノミクスの批判ではなく、海江田ミクス、渡辺ミクス、橋下ミクスなど具体案を出すべきだ」と、しつこく主張したが、結局、批判しかできずに、野党は惨敗した。

 高度成長の時代ならば、国民の多くは「批判」に耳を傾ける余裕があったが、失われた20年を経て、国民の多くは批判に関心を持つ余裕がなくなり、具体的な対案を強く求めるようになっているのである。

 私のような年寄りは、右傾化を断固阻止する。たとえ、自民党の憲法改正草案にあるように「公益及び公の秩序に反し」て新しい憲法の下で罰されようと、言論・表現の自由を行使する。ジャーナリズムは「中立・公平」などではなく、インディペンデントであらねばならないのだ。

 しかし、いくら私がこのように叫び立てても、若い世代は聞く耳も持ってくれないのではないか。

※週刊朝日  2014年3月14日号


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 ワタシはこれを読んで心底呆れたのです。

 だってワタシはそれまで学生運動やその他革新派と言われた人達は、自分達が目指す理想社会があって、それに向かって変革をしようとしていると思っていたのです。
 
 社会主義暴力革命を目指すと言うなら、当然「社会主義国家が理想国家と信じている」と思っていたのです。

 しかし田原の記事を読むと、田原が社会を変革したい、「日本をゆすぶりたい」と願っている事はわかりますが、しかし何の為にそんなことをしたいのか? それでどんな社会を作りたいのか?

 そんなプランは一切ない事は明らかではありませんか?

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 どのような変革をすればより良い社会になるのは全然わからない。
 けれども変革はしたい。
 右傾化は気に入らない。
 現状維持は気にらない。
 その為にひたすら現状の否定の為に活動する。

 共産主義を振り回したのも、そんなモノを信じていたからでもなんでもなくて、唯当時は現実に共産主義国家と言うのがあって、とりあえずそのモデルを看板に借りただけだと言うのです。

 なるほどこれなら田原と同類だった学生運動家達が、絶対ソ連亡命などしないわけです。

 実際先日などネットで、学生運動をやり過ぎて日本で就職できなくなり、アメリカへ留学したと言う人物を知りました。

 アメリカへ??
 だったら学生運動で喚いた反米は何だったのでしょうか?

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 ワタシは田原等のこような姿勢は、人間として非常恥かしい事だと思います。
 だって建築業者がこれをやればリフォーム詐欺です。

 この手の人間がマンションにいると、他の住人がどれほど迷惑することか?
 マンションを良くする具体的な方策は何にもないくせに、とにかく現状に不満を煽る事だけに専心して、理事会の度に横車を押すのですから。

 しかし大変驚いた事ですが、田原も田原の仲間達も、こうした行動は恥ずかしいとか、社会の迷惑だとかとは全然考えていないようでした。

 それどころか本人達は自分を何か大変立派なことをしている闘士のように考えているようです。 彼等がそのように思えるのは実は、これに同調する人間が多数いるからでしょう。

 なぜなら人間は誰でも、社会に何かしら不満を持っています。 また誰でも「こんな世の中、ひっくり返ってしまえば良い」と思う時だってあるからです。 

 彼等は人間のこのような暗黒面にとりいり、そこに憑りつくのです。

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 本当に共産主義を理想と信じる人々であれば、共産主義社会の崩壊を見れば、その理想を捨てざるを得ません。
 
 しかし田原のように最初から、社会を強請るネタとして利用するだけの人間であれば、共産主義国家の崩壊など何の意味もないのです。

 最初から活きた理想、実現を目指す理想ではないのだから、何があろうとその理想は死にません。 
 共産主義は彼等にとって、権力妄想を顕在化したオバケにすぎないのです。
 
 だから共産主義国家が崩壊してもなお何十年も、老残の身で暴力革命を喚き続けるのです。

 オバケは死なないのです。

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 そしてこのオバケを中国が操っています。 こして大国に操られる事が、田原等にすれば堪らない快感なのでしょう。

 おお、またオレタチの存在を認められた!!
 
 オレタチの時代が来た!!

 こうしたオバケを完全に調伏する事は不可能でしょう。 なぜなら彼等は人間が常に社会に持つ悪意と不満そのものだからです。

 しかしワタシ達はこれが悪霊であることを知れば、コントロールする事は可能ではないでしょうか?

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 ところで札幌はこの日曜日以来、ずうっと雨と曇天が続いています。 気温はドンドン下がりました。

 昨日の朝、ワタシは夢の中で3~4人の人と何か相談ごとをしていたのですが、その一人が「寒いから布団の中で話そう」と言うので目が覚めました。
 
 ホントに布団から出たくない寒さでした。
 
 明日は7月だと言うのにどうなっているのでしょうか?
 今年は大変な冷夏になりそうです。

 こういう年はオバケに気を付けましょうね。

  1. 戦後民主主義
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2015-06-29 22:22

アジア版NATOを作れ!! 安保法制

 中国紙・環球時報が29日、日本の複数のメディアが最近、安倍晋三首相がオフレコの場で「安保法制は南シナ海の中国が相手だ」といった発言をしていたと報じたことについて伝えたそうです。

 安保法制について、マスゴミは「国民への説明が足りない」と喚いていますが、しかし最低限の常識があれば、この目的が対中防衛だと言う事はわかるはずです。
 
 そして安倍総理がこれを明言すれば、これ自体が対中摩擦の原因になり、中国在住の日本企業や日本人が、中国政府からの嫌がらせを受ける可能性も高いのです。

 一方、これに反対している野党は、この対中防衛を邪魔して日本を危険に追い込みたいからこそ反対しているのです。

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 ところでこの安保法制の最終目的は具体的には何でしょうか?
 
 これは100%ワタシの推測ですが、アジア版NATOの結成です。

 NATOは冷戦時にヨーロッパ諸国とトルコとアメリカが、対ソ防衛の為に作った軍事同盟です。

 つまりベトナム、マレーシア、タイ、フィリピンなど現在中国の侵略圧力にさらされている国々、さらにオーストラリア、インドなど、アメリカ、日本が加わって対中国防衛軍事同盟を結成するのです。

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 これまでアジア諸国の多くの国々は個別にアメリカと同盟関係を作り、それぞれアメリカの保護を求めてきました。 世界の警察を自負するアメリカはこれを全部一人で面倒見てきたのです。

 しかしアメリカ一国で世界の警察を続けるのが厳しくなり、中国の近隣諸国への侵略活動が露骨いなってきました。

 そこでこれまでの各国個別に結んでいた相互軍事同盟を全て統合する大同盟に組み替えて、加盟国全てが連携して対中国防衛をできる体制を作るのです。

 当然ですが、これには日本が集団的自衛権の行使が絶対に必要です。

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 ここで思い出すのがドイツです。

 このドイツは自衛権に関しては日本と真逆です。

 戦後ドイツは日本と違って、直ぐに正規軍を作り、徴兵制まで復活させました。 そして分断中でもヨーロッパ最強の軍隊を保持していました。

 このドイツの集団的自衛権と個別的自衛権に対する姿勢が日本と真逆なのです。

 つまりドイツは集団的自衛権の行使は認めるけれど、個別的自衛権の行使は憲法で禁止しているのです。

 これでドイツの近隣諸国は、ドイツが勝手に自分達を侵略してくることを心配しなくて良くなりました。 一方、ソ連の侵略に対しては協力なドイツ軍の支援を期待できるのです。

 一方ドイツもまた、これで近隣諸国との軋轢もなく安心して、軍備を増強できるのです。 そしてNATO軍最大の軍事力があれば、最大の発言権も期待できます。

 安倍総理もこれを目指しておられるのではないでしょうか?

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 このアジア版NATOを作り、集団的自衛権の行使をこのアジア版NATOに限定すれば、「地球の裏側まで自衛隊を派遣する」などと言う心配はありません。 

 勿論他のアジア諸国を侵略するとか、日本が勝手に中国と開戦するとかもあり得ません。

 但しこれを実現するのは、集団的自衛権の行使を認める事が必要です。
 また自衛隊を普通の軍隊にしなければなりません。

 安保法制はこの第一歩なのです。

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 戦後、ヨーロッパにNATOができて、アジアにできなかった理由は簡単です。 ヨーロッパと違いアジアにはソ連の脅威は希薄でした。
 中国も当時は軍事的にそれほどの脅威ではありませんでした。

 だからアメリカもドイツに対しては軍備を復活させながら、日本に対してはひたすら力を削ぐ事にだけ専念してきました。

 防衛力に絶大な自信があり、他国の協力なんか必要なければ、ライバルになりそうな国は抑え込んで置くに限ります。

 アメリカ一国でアジアを仕切り、日本には金だけ出させる。
 これが理想ではあります。

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 しかしさすがに世界の警察が重荷になった来た今は、そういう贅沢はやっていられなくなってきました。
 つまり日本が国力相応の軍事的貢献をすることを期待せざるを得なくなりました。

 あたかもこの時に中国が台頭してきたのです。

 こうなればアジアにNATOに倣った対中軍事同盟を結、そして日本がNATO軍でのドイツの役割を果たすこを期待するしかありません。
 
 それを考えると中国の台頭は大きな危機ではありますが、大きなチャンスとも言えます。
 
 日本はこの機会をとらえて、堂々たる独立国として本当の国防力を持つ事ができるようになるのです。 
 ワタシはこのアジア版NATOへ向かって進むべきだと思います。

 皆様どうお考えでしょうか?
  1. 安倍
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2015-06-27 20:52

お別れ・・・・。

 6月18日、夕方ワタシが散歩から帰ると玄関にパトカーさんがいました。
 ワタシは自転車をそのままにして、すぐに家に入り、パトカーさんのお食事を出しました。 少し元気がないように見えたので、パトカーさんが特に好きな高級猫缶を開けてだしたのです。
 
 しかしパトカーは食べようとしませんでした。 
 心配になってよく見ると、げっそりと痩せて酷く弱っているようです。 苦しそうにお腹を大きく打って息をして、何だか尋常ではありません。

 パトカーさんは一月ほど前に片目を怪我しました。 それでワタシはパトカーさんの片目が潰れて、ネルソン提督になるのでは心配したのですが、しかしその傷はそれほど深くはありませんでした。 治りが悪いのは、治りかけると傷口が痒いので、パトカーさんが自分で傷口を掻いてしまうためです。

 実際ぱとかーさんは15日にも、来たのですが、その時は丸々太って元気で、ご飯も沢山食べたのです。

 だからこれは顕かに異常事態でした。

 ワタシはすっかり動転しました。 獣医さんに連れて行くべきか?

 しかしワタシは逡巡しました。 ワタシはこれまで殆どパトカーの体に触った事はありません。 パトカーさんもあんまり傍に来られるのは好きじゃないようです。 だからいつもご飯を出したら、すぐに引っ込んで食事の邪魔をしないようにしていたぐらいです。

 だからパトカーさんを捕まえて、ケージに入れることができるかどうか?
 そんなことをしようとすれば、パトカーさんが大パニックを起こしてしまうのではないか?

 それにもっと利己的な心配もありました。 ワタシの家は借家です。 
 よもちゃんだけでも家主に肩身が狭いのに・・・・・。

 しかしパトカーさんを獣医に連れて行く限りはその後の事だって考えないわけには行きません。

 それでもやはりパトカーさんの様子は心配でした。 それでとりあえず家に入り、i-padでよもちゃんの行きつけの獣医さんの診療時間を確認しました。
 するとなんと午前中しか診察して貰えません。 この獣医さんは一昨年まで夫婦で病院をやっていたのですが、ご主人の先生が一昨年亡くなったので、診察時間を大幅に減らしていたのです。
 
 そうなると知らない獣医さんに行くしかありません。 ワタシはそれでまた逡巡しました。
 近所の獣医さんは凄く高級そうで、それでなくても気後れしそうなのです。 そこに野良猫のパトカーさんを連れて行く・・・。

 ワタシは翌日までパトカーを家に置けば・・・・・、そしてよもちゃんの先生に連れて行けば・・・・・とも思いながら、暫くドアを開けてパトカーさんが入ってくれるのを待ちました。

 しかしパトカーさんは動きません。  そこでもう一度家に入って、また別な獣医を探しました。 そしてそこに連れて行くことにしました。
 
 でもそう決心して外に出てみると、もうパトカーさんはいませんでした。

 あれからパトカーさんの姿は見えません。
 
 パトカーさんは弱った体でお別れに来てくれたのでしょうか?
 猫を死ぬ所を人に見せないと言います。 甘えん坊の猫は違いますが、自立心の強い猫はそうなのです。

 だからワタシはパトカーさんがお別れに来てくれた事を感謝して、パトカーさんの最後の時間を邪魔してはいけなかったのだと思います。
 
 しかしパトカーはワタシに助けを求めて来たのに、ワタシが逡巡し続けたので遠慮して行ってしまったのかも知れません。
 
 ああ、ワタシがあんなにモタモタと逡巡ばかりしないで、直ぐにパトカーさんを捕まえて病院に連れて行ってれば・・・・・。
 今頃は元気になったパトカーさんが、ワタシの傍で寝ていたのに・・・・・・。

 パトカーさんとパトカーさんを愛して下さった皆様に申し訳ない気持ちで一杯です。
 
 パトカーさんは以前にも一度、我が家に来て、出したご飯を食べずに消えてしまった事があります。 その時もワタシは凄く心配でしたが、しかしそれからしばらくして元気な顔でやってきました。

 だからこれは皆ワタシの思い込みによる心配で、パトカーさんは何処かで元気に駆け回っているのかもしれません。

 ワタシはそうであることを祈っていはいるのです。 けれどもこれをパトカーを愛して下さった皆様にご報告しないわけにもいかないのです。

 どうか皆様、パトカーさんの無事を祈って下さい。

 今回は写真はアップしません。 実はこの時もパトカーさんの写真は撮ったのですが、悲しくて見たくないのです。  写真何か撮ってないで、パトカーさんを捕まえれば良かった・・・・。
  1. 猫の生活
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2015-06-27 17:34

米軍基地に土地を奪われた人々 百田発言

>沖縄県は戦後まもなく本土から切り離され米軍の支配下に置かれたので、農地改革が行われていません。そのため、戦前の日本のように未だに大地主が存在し、軍用地料も500万どころか億単位で受け取っている地主もいます。
大地主の場合別に軍用地がなくても、住宅街や商業用地、観光地などとして活用していることが多いので、それだけでも億単位の収入を得ている者もいます。 百田発言にはあちこちで反発が出ているようです。
 

 これはブロゴスに出ていた記事で、ワタシが書いたコメントに対していただいた反論の一部です。

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 作家・百田尚樹氏の暴言・妄言に抗議する - 照屋寛徳

 今日は朝からワジワジーして(怒って)いる。

 地元二紙で大きく報じられた昨日の作家・百田尚樹氏による沖縄と沖縄二紙への暴言・妄言に腹の底からワジワジーしているのだ。(中央紙でも小さく報じられている)

 報道によると、百田氏は、安倍総理に近い自民党の若手国会議員らによる憲法改正を推進する勉強会「文化芸術懇話会」で、次のように暴言・妄言を吐いている。

 まず、米軍普天間飛行場の形成過程について「もともと田んぼの中にあり、周りには何もなかった。基地の周りに行けば商売になると、みんな何年もかかって基地の周りに住みだした」と述べたらしい。

 現在の普天間飛行場内には戦前、役場や小学校、5つの集落があり、民家や先祖代々のお墓もあったことは万人が認めるところだ。普天間飛行場は悲惨な沖縄戦終結後、国際法に反して強制的に接収されたのだ。

 作家だからといって、世界一危険な普天間基地の形成過程に関する歴史的事実を無視し、思い込みで勝手なことを発言するのは許されない。

 次に、勉強会に出席した関係者の証言によると、百田氏は軍用地主(地権者)について「基地の地主さんは年収何千万円なんですよ、みんな」「ですからその地主さんが、六本木ヒルズとかに住んでいる。大金持ちなんですよ」などと持論を展開したようだ。

 百田氏の「持論」はあまりにも馬鹿げていて、根拠の全くない妄言の類で反論する気にもなれない。一笑に付したい。断固抗議し、発言の撤回を強く求めたい。

 とはいえ、百田氏の誤った言説がもっともらしく流布され、ネット上に拡散されても困るので、指摘しておく。

 沖縄には、いわゆる軍用地主が約4万3千人いるが、その半数以上(54.2%)が年間地料100万円以下だ。500万円以上受け取っているのは約3,400人(7.9%)に過ぎない(平成23年度。沖縄防衛局資料)地権者の高齢化にともない相続が進み、1人当たりの受け取り額は年々減少しているのが実態である。

 ほとんどの地権者は、先祖の眠る土地の一日も早い返還を願っている。百田氏の指している「六本木ヒルズ暮らしの大金持ち」とは、軍用地を投機対象にしている土地ブローカーのことではないか。

 普天間飛行場の地主みんなが、年間何千万円もの地代を受け取り、六本木ヒルズに住んでいるなら、百田氏はその証拠も併せて開示すべきだ。それができないなら、百田氏の普天間基地形成過程に関する初歩的な知識は「永遠の0(ゼロ)」だ。


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 この記事のこの部分に関してワタシが書いたコメントに関する反論なのです。
 億単位で地代を貰っている地主が普通にいるなら、六本木ヒルズの住人だって普通にいるでしょう?

 照屋の言うことがウソで、百田氏の言った事は本当なのです。

 しかし目から鱗でした。
 
 と言うのはワタシもこれまで何も考えずに照屋が言うように、普天間に住んでいた5つの集落の農民達が土地を奪われたと思っていたのです。 

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 沖縄が農奴制だったって事を知っていたのに、農民と言われると、ついついワタシの親戚のような、父方の親戚の石川県の米作農家の一家や、母方の祖母の実家の岡山県の果樹農家の叔父や叔母を思い浮かべてしまうのです。

 我が家は父方も母方も先祖は農家で、しかも小作農だったのですが、しかし農地改革のお蔭で自作農になったのです。
 しかし我が家の先祖だけでなく、普通の本土の小作農と沖縄の農民とは全然違うのです。

 それを忘れて自分の親戚を基準にしちゃうって・・・・。
 こういうの思考停止って言うんですよね。 気を付けないと。

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 沖縄って琉球王朝時代は大地主制どころか、農奴制だったのです。 
 
 地主は土地を小さな区画に分けて、二人組にした農奴に割り当てて耕作させます。 どの区画を割り当てるか、誰と誰を組ませるかは毎年くじ引きで決めます。

 耕す区画が毎年変わるのは、良い土地と悪い土地があるので、毎年変える事で公平性を保つ為です。 二人組にしてその組み合わせを毎年変えるのは、収穫物の誤魔化せないように相互監視させるためです。 同じ人間と長く組ませると二人が共同で誤魔化すようになりますから。

 農奴ですから家も自分の物ではありません。 家も地主の物です。

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 ワタシはこういう農奴制がイランにある事は知っていました。 中東諸国は異民族支配が支配が続いたし、奴隷制も普通だし、日本人の感覚ではギョッとするほど苛酷な世界なのです。
 しかしまさか日本にこれと同様の農奴制があるとは夢にも思いませんでした。

 明治になってからは農奴制はなくなったでしょうが、しかし地主と農民の関係は変わっていなかったでしょう。

 そして米軍による普天間基地の土地収用は1945年、まだ日本が降伏する前の話ですから、農地改革なんか全然関係ありません。 米軍が強制収用したのは、こうした農民の土地じゃなくて、農民が住んでいた家まで含めて全部大地主達の土地だったのです。

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 一方日本の小作制はこれとは全然違います。
 
 小作人は地主から土地を借りて耕作しますが、この小作権は先祖代々受け継がれ、農業経営の全てを自分の裁量で行います。  家も自分の物です。
 これは沖縄やイランの農奴や、イギリスのpeasantとも全然違います。 これらが単なる農業労働者であるのに対して、日本の小作人は完全な農業経営者なのです。

 しかし沖縄県以外の日本人にとってはこれが余りに普通なので、小作とか農民とか言うと、殆どの日本人は単純に日本の小作農を思い浮かべてしまうのです。 

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 当然ですが、同じ土地を持たない農民と言っても、日本の小作農の方が、遥かに労働意欲も高く、農業技術を優れていました。 そしてこれまた当然ですが生産性は高く、生活も豊でした。

 これだと日本の農地改革が大成功したのに、他の国々では成功しなかった理由は簡単です。 日本の自作農なら農地が自分の物になられば地代の負担が減る分直ぐに所得が増えるだけです。
 
 しかし農業労働者としてしか働いた事がなく、自分の責任で農業経営をやったことのない人達が、農地を貰っても簡単には自立できないのです。 

 脱線するけど、ソ連崩壊後農業が低迷したままである理由もわかります。 ロシアも農奴制が続き、農民は自立して農業を営む体制がありません。 それがそのままソ連で国営農場や集団農場になったのです。 これを解体しても、農民に自立して農業を営む技術はないのです。

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 ともあれこういう事情では、普天間基地ができて、それまでそこにいた農民が追い出されたとしても、その中で自分の土地を失った人は何人いるのでしょうか?

 土地を返せと言っている地主は元々普天間になんか住んでいなかったのでは?
 那覇で優雅に暮らしていたのでは?

 それが土地を奪われたと言って、戦後延々と莫大な借地料を貰い続けてきて、なお不満を言っているのです。

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 これに比べたら農地改革で土地を奪われた本土の地主は気の毒です。 不在地主、つまり自分で耕していない農地の持ち主は、その土地を全部タダ同然で強制的に奪われたのです。
 
 この不在地主には勿論村の農地を全部持っていたような大地主もいました。 けれどもそれだでなく夫が出征したため耕せなくなった土地の耕作を頼んだような人々まで含まれています。 ちなみに農地改革は1947年ですが、海外にいた日本兵はすぐには帰国できませんでした。 ワタシの父も応召してハノイ郊外で終戦を迎えたのですが、帰国したのは終戦の後二年半経ってからです。

 元来農地改革は耕す人に農地を与えると言う主旨でしたが、しかし都市近郊農家などその後、農地改革で得た農地を売って大富豪になった人が沢山います。

 それでも農地改革で先祖代々の土地を奪われた地主達には、その後は一切の補償を受けていません。

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 これを考えれば、沖縄で米軍に土地を奪われたと言う人々ってなんなんのでしょうね?

 沖縄が日本本土と切り離されてアメリカの支配下に置かれる事もなく、本土同様の農地改革が行われていたら、彼等は基地の土地は勿論、その他の全ての農地をタダ同然で取り上げられていたではありませんか?

大地主の場合別に軍用地がなくても、住宅街や商業用地、観光地などとして活用していることが多いので、それだけでも億単位の収入を得ている者もいます。 百田発言にはあちこちで反発が出ているようです。

 こんな事不可能でしょう?
 沖縄がアメリカ支配下にあったお蔭で、一番利益を得たのは、基地に土地を奪われた地主達でしょう?

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 そしてこの大地主達を社民党や共産党が、応援して「土地を返せ」と騒ぐ構図って何なのでしょうか?

 勿論土地が米軍に奪われた事で、農奴として暮らしていた人々も、仕事と住処を失いました。 でも代わりに米軍基地での仕事があったでしょう?
 どう考えたって芋やサトウキビしかできな土地で農奴をするより、米軍基地で働く方が遥かに豊に暮らせますよね?
 
 この人達は米軍基地で働くようになって、初めて人間らしい賃金を得たのではありませんか?

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 大変面白いのは、このコメントでワタシの目の鱗を下さった方が、実はひたすら基地反対、米軍・米兵悪と言い続けている事です。

 つまりこの人達には、事実は関係なく米軍悪、と言うより米軍悪であると言うことに事実を結びつけるのです。 

 なるほどね、確かに米軍が土地を強制収容したのは、悪い事ですよ。 しかしそれだけを理由に、その後70年受け続けた利益を全否定して、ひたすら自分達を悲劇化して、米軍悪を言い立てる感覚って、マトモな大人の発想じゃないですよね?

 普通の沖縄県民ではなく、先祖代々農奴を搾取し続けた地主の発想でしょうか?
  1. 沖縄
  2. TB(0)
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2015-06-25 19:28

丘珠駐屯地創立62周年記念行事 その2

 6月14日陸上自衛隊丘珠駐屯地創立及び北部方面航空隊創隊62周年記念行事を見学に行きました。 

 会場では丘珠駐屯地だけでなく、真駒内駐屯地から持ってきた様々な装備品(自衛隊は兵器を装備品と呼ばなくちゃならなのです)が展示され、丘珠駐屯地所属の飛行隊、第七飛行隊、第11飛行隊、北部方面ヘリコプター隊の飛行展示や、戦闘訓練の展示が行われます。

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 今回の大編隊による飛行展示は17機でした。 一昨年は40機の編隊飛行をやったので、今年それに比べたら少しさみしいです。
 でもやはりヘリの大編隊は大変な迫力です。
 尤も毎日新聞に言わせれば「我が社のヘリなら一機でもヘンタイ飛行ができる。 自衛隊は税金の無駄遣いだ!!」と言うでしょうが。

 それにしてもワタシがこういう自衛隊のイベントを始めて見たのは、2012年です。 ネットでM8ボルトさんが真駒内駐屯地で第11旅団創立4周年・真駒内駐屯地開庁58周年記念行事がある事を教えて下さったのです。
 ワタシはそれまではそもそも自衛隊がこういうイベントをやっていることさへ知りませんでした。 真駒内に大きな駐屯地がある事は知っていたのですが、しかし丘珠駐屯地にヘリ部隊がいる事も知らなかったのです。

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 だって結構大規模なイベントなのに、一般のマスゴミ等では全然報道されません。 だから自衛隊関係者か軍オタぐらいしか殆ど来なかったようです。
 真駒内駐屯地も丘珠駐屯地も、地下鉄駅が直ぐ傍にあって、交通至便な場所で行われるイベントだと言うのに・・・・・。

 ちなみにワタシは軍オタではありません。  今時自動車の運転免許も持っていない程のメカ音痴だし、そもそも難病患者の老嬢と言う極めて平和的な人種なのです。
 それでもワタシは前々から軍事はちゃんと勉強したいと思っていました。

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 それはもう何十年も前のことですが、図書館でたまたま武器屋と言う本を借りて読んでからです。
 この本は古代から近世ぐらいまでの、武器を図解でその武器の特徴や、それを使った戦法を解説しているモノでした。
 でもワタシはこれで前々から不思議に思っていたアレキサンドロス大王の快進撃の理由がわかったのです。 

 ワタシは古代ギリシャ・ローマ大好きだったのす。 この世界最大の英雄アレキサンドロス大王なのですが、しかしワタシがそれまで読んだ本の中では、アリストテレスとの係りから優れた人格だけが論じられるだけでした。 しかしそれだけで本当にあんなに連戦連勝できるんでしょうか?

 しかしこの「武器屋」で初めて、アレキサンドロス大王が使ったマケドニア・フェランクスと、他のギリシャ諸国とのフェランクスの違いを知りました。

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 フェランクス、つまり古代ギリシャやローマの重装歩兵は、普通全身を鎧で固め大きな盾と槍を持った歩兵が、マスゲームのように整然とした集団を作って戦います。 このフェランクスの弱点は側面と背後からの攻撃に弱い事でした。 ところがマケドニア・フェランクスはこの側面と背後を騎兵でかためて、弱点を完全にカバーしてしまったのです。 
 馬産地だったマケドニアだからできる軍団編成でした。

 だからこのマケドニア・フェランクスはアレキサンドロス大王の父、フィリッポス大王の時代にすでにギリシャ最高の精鋭だったテーベのヒエロス・ロコス(神聖軍団)を玉砕させています。

 そして古代ギリシャ・ローマ史を見ていればわかりますが、ギリシャやローマの民主主義の確立とその崩壊には、武器の発達や戦法の変化が大きく関わっているのです。

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 フェランクスによる戦法が確立する以前、馬で引かせる戦車が戦いの中心であった頃は、貴族政や王政でした。 馬や戦車は非常に高価で、しかも使用には熟練を要する武器です。 こうした武器を持ち、それを使う事ができるのは王侯や貴族だけだったのです。

 しかしフェランクスなら、鎧と盾と槍だけで済みます。 これだって結構高価なのですが、戦車に比べたら遥かに安価です。 この重装歩兵が戦力の中心になって、その戦力を担う人達が、参政権を求めた事から民主制への移行が始まったのです。

 古代ギリシャの都市国家って、人口が精々数万人程度ですから、国家としては実に小規模で、それ故社会構造もシンプルなのですが、シンプルであるが故に民主主義の本質のようなモノが大変わかりやすいのです。

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 ソクラテスはアテネ市民として、重装歩兵として何度も従軍しています。 そして彼の仲間や弟子達も同様に従軍しています。
 その彼等にとって「政治の徳とは、国を守る為に戦う事」が第一義なのです。 そしてそれは当時の市民の普通の倫理道徳だったのです。 
 だから国家を守る為戦えば、参政権を得られて当然と言う発想になるのです。

 ところが学校で習った世界史や、NHKなどが好んで放映する歴史番組では、こうした民主主義の根幹に関わる問題はもとより、歴史や社会における軍事の重要性を綺麗に隠蔽しています。

 特に近代以降の軍事に関する話は完全にタブー。 軍隊に関する事は全て否定的に考えなければならないと言う発想が、日本の言論界や知識階級を席巻してます。

 しかしこんな事をしていて良いのでしょうか? 

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 実は先日裏の桜さんの所で恐ろしいツィッターを見ました。

 50年前、「独立したら滅びる」と言われた島国シンガポールは今や経済大国。沖縄本島の面積はシンガポールの1.5倍/沖縄はどこへ向かうのか 「独立論」も再浮上:朝日新聞デジタル

 沖縄はシンガポールになれる?

 朝日新聞の記者によるツィッターです。
 これにネット界軍神JFSさんが反論してます。 つまりシンガポールには世界最大クラスの米軍基地が二カ所もある事、更にシンガポールは世界でも最高クラスの厳しい徴兵制を実施ている事を解説してくれたのです。

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 ちなみにシンガポールの軍事力って凄いですね。

 レ、レオパルト2戦車190両!!
 ドイツだって今は戦車の総数は200両なのに・・・・。 
 日本は600両です。

 シンガポールって淡路島ぐらいしかないのに、そんなに沢山の戦車一体どこに置くのだろう?って不思議なぐらいの数です。

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 朝日新聞の記者はこういうシンガポールの現実は一切知らないのです。 朝日新聞の記者になるぐらいだから凄い高学歴で、英語だってできるのかもしれません。
 
 だから国家が独立を保つ為には、相応の軍備が必要だと言う最低限の常識があれば、シンガポールの国防体制はチェックしてから記事を書いたでしょう。

 でもこのツィッターを見る限り、彼はそういうことは全然考えた事もないのです。 だから小国でも独立する意思があれば、簡単に独立できるだ~~い!!と言うぐらいの感覚でこれを書いちゃったのでしょう。

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 もう一つ驚いたのはこれです。 先日ワタシの所のコメントでprijonさんが教えて下さったものです。

 「スイスは国民皆兵制であって、徴兵制ではありません。」
 
 ??
 おどろいてこのツィッターの主の事を調べたら、弁護士で結構有名人なのです。

 「お」の人、徴兵制≒国民皆兵制が解らない
 「お」の人、集団自衛権の文脈でコスタリカを持ち出す

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 この「お」の人だって全然悪意はないのです。 でも軍事について一切関心がないから集団的自衛権拒否=軍備のない平和国家と言う妄想を信じているのです。

 そう言えば、福島瑞穂は「B52が空母から発進する」と言ったし、毎日新聞の記者は「オスプレイは輸送機だから抑止力ないならない」と言っていました。

 高学歴知識人として、オピニオンリーダーになっているつもりの人間達が、これって凄く怖くないですか?

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 彼等がこんなにパーフェクトに軍事に無知なのは、戦後教育で戦争はひたすら忌まわしいもの、だから軍隊とか戦争とかの事に興味を持ってはいけないと教えられてきたからです。 

 軍隊や戦争に興味を持つと、戦争をカッコイイと思うようになったり、美化したりするようになるだろう。 だから軍隊や戦争に関する知識は拒否するのが平和を守る人間に相応しい態度だと教えられてきたからでしょう?

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 そして驚き呆れた事に、これが日本の大学の戦争への対応の基本でもあるのです。 つまり東大始め多くの日本の大学が、大学内での軍事研究を拒否しているのです。 彼等によれば軍事の研究をしたら戦争になるとのだそうです。 

 しかし現実の世界では古代から現代にいたるまで、軍事と言うのは経済と並んで人類の歴史や社会を変える原動力であり、安全保障は外交上の最重要課題なのです。

 それをイヤだから怖いから学ぶ事を拒否して、知識を持たないのが良いって?

 イヤな物、怖い物を学ばなければ、その怖い物、イヤの物が避けられるんですか?

 そんなことで嫌な物怖い物を避ける事ができるのなら、地震や火山の研究、癌や病原菌の研究だって禁止するべきじゃでしょう?
 
 イヤだから怖いから、そして倫理的に正しくないから、学ぶ事も教える事も拒否する、研究も拒否するって反知性主義そのものじゃないですか?
 しかしこの反知性主義を堅持している人々が、日本の知識階級の中心なのです。

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 こんな反知性主義のオバケに比べたら、軍オタの方が余程安全だと思います。 
 なるほど兵器大好きの軍オタは、兵器を持てば使ってみたくなるかもしれません。 しかし軍オタならその兵器の威力は知ってます。
 
 少なくとも勝てそうな場合でなければ、使ってみたいとは思わないでしょう。
 しかし完璧馬鹿の知識人達は、妄想だけで全てを判断しているのです。 妄想の中で外交を考えているのです。 そういう人間が学歴故に結構な発言権を持っているのです。

 これほど恐ろしい話はないでしょう?

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 こういうことを考えれば、自衛隊のイベントって大切ですよね。
 自衛隊のイベントには子供連れが沢山来るのですが、子供って勇まし物、力強い物が大好きですから、軍隊や武器に興味を持つでしょう?

 そうなれば少なくとも福島瑞穂のような最低妄想知識人にだけはならずに済みます。 

 資料館では広報の方がド迫力の解説をしてくださいました。 大人気で講演が終わっても回りに人が集まり、質問が続きます。
 
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 一方屋台では、隊員達が焼き鳥やグッズを売っています。 こういう所はホントに文化祭感覚です。
 ワタシはお土産に第七飛行隊の焼き鳥と、第11飛行隊のピンバッジを買いました。

 第七飛行隊は日本唯一の機甲師団、第七師団所属のヘリ部隊です。 第11旅団は別名士魂師団、占守島の戦いで、ソ連の侵略から日本を守った栄光の師団です。 二年前旅団になったのです。

 機甲師団の焼き鳥は普通の焼き鳥でしたが、よもちゃんと二人で美味しく食べました。 栄光の士魂旅団のピンバッジは帽子に付けています。
  1. 札幌の四季
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2015-06-25 10:34

謀略のやり方(初級) 沖縄安倍総理への罵声

 先日、沖縄で行われた全戦没者追悼式で安倍総理が罵声を浴びせられたと言うニュースがありました。
 
「戦争屋 帰れ」安倍首相に罵声 沖縄全戦没者追悼式
2015年6月24日 10:41

 沖縄全戦没者追悼式で翁長雄志知事が安倍晋三首相の面前で辺野古新基地建設の中止を訴えると歓声と拍手に包まれた。一方で安倍首相が「豊かな海と緑は破壊され」などと沖縄戦の悲惨さについて話し始めると、「戦争屋。帰れ」などと厳しい批判の声が複数上がった。現在の沖縄と中央政府の関係を象徴するように、参列者の反応は対照的なものとなった。
 「国民の自由、平等、人権、民主主義が等しく保障されずして、平和の礎(いしずえ)を築くことはできない」。翁長知事が新基地建設を進めようとする政府を批判すると、ひときわ大きな拍手が湧き起こった。
 安倍首相が登壇すると空気が一変。「帰れ」などと怒声が飛んだ。「戦争屋は出て行け」とやじを飛ばした男性(82)=那覇市=は警官に促され、退席させられた。沖縄戦で失った祖父の遺骨が今も見つかっていない。「辺野古の基地建設を止めることが、私が生きている間に沖縄差別をなくす最後の機会だと思っている」と説明した。




 ワタシはこの記事を読んで、安倍総理が演壇に立つと会場騒然を想像しました。
 実際にネットには「一斉に罵声」などと書いている人達もいました。

 しかし動画を見て驚きました。 罵声を挙げているのって、数人じゃないですか?
 
 ロイターが罵声を浴びせている男の写真を掲載しています。

2015y06m25d_100911316.jpg
 Japan PM Abe met with rare heckling at Battle of Okinawa ceremony

 しかし写真を見れば、男の周りの人達は、この男に同調している様子は全くありません。 むしろ極めて冷ややかな表情をしています。

 この男とよく似た男が基地の周りで、基地フェンスを汚したり、米兵にヘイトスピーチを行っている動画もアップされました。

安倍晋三首相に「帰れ!」とヤジを飛ばした男の正体

2015/06/23 に公開
2015年6月23日 沖縄・糸満市の平和祈念公園で23日に行われた沖縄全戦没者追悼式で、あいさつのため­登壇した安倍晋三首相に「帰れ!」などとヤジを飛ばした男は、「一般市民」「地元住民­」ではありません。普段は普天間基地野嵩ゲートで米海兵隊員に汚い罵声を浴びせている­中核派の爆音訴訟団メン


 ところでこの沖縄全戦没者追悼式の主催者は沖縄県です。
 
 戦後70年沖縄全戦没者追悼式の開催について

 沖縄県庁に電話をして確認しましたが、招待客の選定や招待者の席は、沖縄県庁が決めます。 また早くから順番待ちすればかなり良い場所がとれるそうです。
 これなら演壇まで罵声が届く位置に、罵声役の人間を数人座らせておくなんて至って簡単です。

 これって翁長知事等、中国派による安直そのものの、マッチポンプ演出じゃないですか? 来賓に講演を頼むのと同時に、反基地活動家に罵声役を頼んで、安倍総理を撮るテレビカメラが罵声を拾える位置に配置したのです。 

 そして「安倍総理は罵声を浴びせられた!! 沖縄の怒りを知れ!!」と報道させるのです。
 こういうの謀略って言うんですよね?

 ちなみにこの沖縄全戦没者追悼式に関して、「安倍総理が沖縄を訪問したら、反対派が道路の前に寝そべって車を止めるなどして、大騒動になるのではないか。」と言う予想をしていた人々もいました。

 しかし結局反基地派にはそんな力はなかったのです。 数名の老人が、県庁から罵声役を依頼されて一声挙げるだけと言うのが、彼等の力の限界なのです。 だからこそマスゴミを使ってこのような謀略を行い、あたかも彼等の力が強大であるように演出するしかないのです。
  1. マスゴミ
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2015-06-23 15:00

強制徴用ってなあに?

 強制徴用って何ですか? ワタシはこの言葉の意味がわかりません。

 韓国は軍艦島など日本の明治産業遺産の世界遺産登録を、これらの施設で朝鮮人強制徴用があったこと理由に反対してきました。

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 5月13日 赤旗

 6月末からドイツで開かれる国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会で、日本政府が申請した「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録が認められる見通しだといいます。福岡県の八幡製鉄所など、8県の23施設で構成される「遺産」です▼これに対して韓国が猛反発しています。韓国国会の外交統一委員会が可決した決議は、「日本政府の朝鮮人強制徴用施設のユネスコ世界文化遺産登録推進を糾弾する」と手厳しい。23施設のうち7施設に朝鮮人5万7900人が強制動員された、というのが韓国政府の主張です。

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 しかしこの強制徴用と言う言葉についての解説はありません。 

 1939年から日本には国民徴用令が発令されていました。 戦争遂行の為に政府が国民を勤労動員させる制度です。
 ワタシの戦時中女子学生だった叔母もこの徴用令により徴用されて女子挺身隊となり、援農に行きました。 

 この時代に学生だった文学者やその他の有名人のエッセイや回想録を読むと、女子挺身隊員として軍需工場で働いた話、援農で農村に行き生まれて初めて農作業をした話などが沢山出てきます。 多感な青春時代の思い出ですから、大変鮮烈なのです。

 井伏鱒二や小磯良平など当時の文化人も徴用されて、マレー戦に従軍して戦地で文化人としての仕事を行いました。 また当時結構いた有閑階級、つまり資産収入だけで生活できたお金持ちの旦那さんたちも、軍需工場に駆り出されています。

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 この国民徴用令が朝鮮人にも適用されるようになったのは、1944年9月からです。 同時に朝鮮人の徴兵も始まりました。

 当然ですが、徴用は強制性があります。 拒否すると処罰されます。
 
 この徴用令と韓国政府の言う強制徴用って同じなんでしょうか?

 実は今朝、M8ボルトさんが「歴史認識問題に関する一考察2」と言うエントリーをされていました。 ここでM8ボルトさんは韓国の歴史教科書の一説を紹介されていました。

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大韓民国臨時政府は中国の諸地域に散在して戦った独立軍を一つに集めて光復軍を組織した。そして、日本の軍隊に強制徴用されたが脱出した青年たちも、光復軍に移って来た。/光復軍は祖国の独立を取り戻すために、きびしい訓練をしながら時期を待っていた。/ついに日本が第二次世界大戦を起こした。そこで、臨時政府は日本に宣戦布告して、連合軍と連絡を取りながら独立戦争を展開していった。わが民族の独立の意志が広く知ると、世界の強大国もわが国の独立を約束せずにいられなくなった。/このように民族全体が国の内外で力を合わせて日本に抵抗したので、ついに私たちは光復を迎えることができた。
【韓国教育開発院編】


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 この記述の内容に関する歴史的事実との相違の解説は、M8ボルトさんが詳しくなさっていますから、それはそちらを見てください。

 問題は韓国の歴史教科書にも「強制徴用」と言う言葉が使われていることです。 つまりこの強制徴用と言う言葉は、今回の世界遺産登録問題で韓国政府が使い始めた言葉ではなく、韓国政府が前々から公式に使っている言葉なのです。

 しかしM8ボルトさんも解説して下さっていますが、徴用された朝鮮人青年達が軍隊を脱走して大韓民国臨時政府に参加すると言うのは、時系列から言って不可能です。
 
 そもそも徴用されて軍隊に入ると言うが、あり得ないです。 強制的に軍隊に入れられたら、徴用じゃなくて徴兵でしょう?
 ちなみに徴用中の人は徴兵されません。 だから徴兵されたくないために自ら徴用を志願した人が沢山いました。

 それでは一体この強制徴用って何でしょうか?

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 ワタシはどうしても気になったので、韓国大使館に電話をしてみました。 しかしなぜかネットに表示された電話番号にかけると、FAXになっています。 札幌領事館も同様でした。

 ワタシはそれで朝日新聞に電話をしました。 電話に出たのはまだ若い男性で、真面目な人なのでしょう。 一生懸命、強制徴用の解説をした記事を探してくれました。
 ところが記事は見つかりませんでした。 朝日新聞は世界遺産登録に関する記事では繰り返し「強制徴用」と書いたのに、しかしこれに関する解説は一切していないかったのです。

 実はこれはこの言葉に関して最大の謎なのです。
 この韓国の世界遺産登録反対のニュースは、日本中の殆ど全てのメディアが報道しました。 しかし大変不思議なことに、この強制徴用と言う言葉を解説しているのは見たことがないのです。

 この強制徴用とは、徴用やこれまでマスゴミが騒ぎ続けた強制連行とどう違うのか?
 そう言えばこの数年、強制連行と言う言葉はマスゴミから消えてしまいました。
 なぜですか?

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 そこで今度は赤旗に電話をしました。 自社の記事に掲載している用語ですから解説して貰えると思ったのです。

 ところが赤旗の電話番号で出た共産党中央本部の人は、「韓国政府の使っている用語だから知らない」と言うのです。 
 そ、そんなバナナ!!

 それでもシツコク聞くと怒り出しました。 
 共産党中央本部って、いつもそうです。 気に入らない質問をすると、プンプン怒り出して電話を切るのです。

 抗議じゃないですよ。 質問で電話を切るんですよ。
 これじゃ粛清だって虐殺だってするわけです。

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 それでもワタシはめげずに今度は共産党の北海道本部に聞きました。
 こちらは怒らないで話てくれたのですが、しかし韓国の言う強制徴用とは何かは全然わかりません。 

 北海道本部の人は、強制徴用は戦時中日本が徴用して労働をさせたことだと言います。
 「だったら韓国政府が問題にしている明治産業遺産での強制徴用は、1944年9月以降の話なのですか?」と聞いたら、「その前からの話だ。 騙されて日本に連れていかれて働かされた人が沢山いた。」と言います。
 だったらそれ徴用じゃないでしょう? 

 徴用って徴兵令と同じように国から令状が来て勤務先に出頭を命じられるのです。 騙す必要なんかありません。

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 韓国と共産党がこれらの施設での朝鮮人の強制労働を問題にするのはわかりますが、しかし単なる強制労働と、徴用は同じではありません。
 それなのになぜワザワザ強制徴用と言う言葉を使うのか?  政府が公式に外交文章で使う言葉ですから、きちんと定義するべきではありませんか?

 ここを突っ込むともう全然説明してくれません。  北海道の共産党は怒って電話は切らなかったのですが、しかしその代わりに徴用自体に対する知識もなく、日本が悪い事をしたはずと言う発想だけで適当に答えているようでした。

 共産党って日本人に「歴史を学べ」と言っている高学歴集団のはずなのにね。

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 ワタシはとても困りました。

 そこで遂に勇気を出して民潭に掛けてみたのです。 何か凄く気持ちが悪かったのですけどね。 
 しかしなんとなく気持ちが悪いと言うだけで、相手の話を聞きもしないで「コイツの言うことオカシイ」と思って差別ですよね?

 だから勇を振るって掛けました。

 で、お返事は?
 共産党北海道支部とほぼ同じです。 「日本が朝鮮人を強制的日本に連れて行って強制労働させたこと」と言います。 しかしそれって徴用とは違います。
 徴用は正式の徴用令なしには行われません。

 徴用令なしの強制労働をなぜ強制徴用と言うのか?
 これまで韓国も民潭もこうした強制労働は強制連行と言っていたのに、その用語を使うのはなぜか?

 ここを突っ込むと電話に出た方は火病されてしまいました。 

 まあ予想通りだったのですが・・・・・。

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 つまり「強制徴用」って何なのか? ちゃんと解説してくれるところは何処にもなかったのです。
 解説しようにも皆わからないままこの言葉を使って記事を書いていたのです。
 或いは民潭や共産党の反応から見れば明らかなように、この言葉の解説をするともうそこで韓国政府のインチキがバレて、火病しちゃうので、それを避ける為に敢えて解説を避けているのです。
 
 何と言うお粗末!!

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 それでは一体強制徴用って何でしょうか?
 韓国政府ならば、これをちゃんと説明できるのでしょうか?

 ワタシは韓国政府自身、自分の言う強制徴用の意味など定義できないのではないかと思います。

 そもそも韓国の歴史教科書の記述「日本の軍隊に強制徴用されたが脱出した青年たち」など見ると、ヒョッとして韓国人は徴兵と徴用も違いも理解していないでは?と思うしかありません。

 要するに韓国人にすれば、日韓併合中の事は全て日本が悪い、日本に関わる事は「強制されたニダ」「ウリは酷い目に遭った
ニダ!!」それ以外に何も考えていないのです。

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 ワタシの記憶では強制徴用と言う言葉が出てきたのは、2010年ぐらいからです。 この頃外国人参政権に関して、在日韓国人のうち徴用で日本に来てその後定住した人は248人だと言う終戦直後の朝日新聞記事が、ネットに拡散されたのです。

 それまでは「強制連行」と言う言葉が使われていました。 在日朝鮮人は皆、強制連行されて日本に来たのだと言うのです。 

 そして高市早苗がこれを元に国会で質問しています。

高市早苗 在日朝鮮人強制連行のウソを論破 平成22年3月10日1


 これで強制連行の嘘が明白になったのです。 そしてその中で朝鮮人動員で強制性があったのは、徴用令だけだったと言う事実も一般に知られるようになりました。

 そこで今度韓国側が持ち出した言葉が強制徴用と言う珍用語なのです。

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 日本がやったことは何でも強制ニダ!!

 強制的にやったことでも合法か非合法か?合法ならどのような制度だったのか? 
 しかしそういうことを細かく調べて、区別していく能力は韓国人にはないのでしょうね。 隔離の意味も理解不能なんだから、徴用の意味が理解できると思う方がオカシイのです。

 こういう人間を相手に物事を説明するのは非常に大変です。 ワタシは昔学習塾の講師をしていて、凄く勉強のできない中学生に数学を教えていて大苦心した事があります。 

 だからこういう人間達を相手に交渉させられる外交官の苦労は想像を絶します。 しかし外交官は学習塾の講師なんかとは比べものにならない高給を貰っているのですから、最後まで頑張る義務があるのです。

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 韓国政府には強制徴用の意味を厳重に問質し、一歩も譲るべきではありません。 これは歴史遺産の登録です。 
 歴史のインチキな政治利用など絶対に許してはいけません。
  1. 特亜
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2015-06-22 22:01

丘珠駐屯地創立62周年記念行事

 エントリーが遅れましたが、6月15日陸上自衛隊丘珠駐屯地創立及び北部方面航空隊創隊62周年記念行事を見学に行きました。
 
 今回は日取りが北海道神宮際やヨサコイソーラン祭りとぶつかったせいか、人出は少なく会場は閑散していました。

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 妹と行くときは開場直後着くようにに早起きして行くのですが、今回はワタシ一人で自転車で行ったのでついたのは10時過ぎでした。
 自衛隊の行事って皆やたらに開場が早いです。 これも朝の8時半開始です。 だから10時に着いた時はイベントを見やすい場所は全部取られていました。まあいいです。

 人出は少ないのにヤッパリ軍オタ共は朝一番できて、良い場所を全部占領しているのです。 

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 人出は少ないせいかイベントも手抜き気味です。
 それでもヘリのコックピットに座らせてもらうには、長い行列に並ばなければなりません。

 それにしても自衛隊のイベントを見ていつも思うのですが、これって自衛隊員の運動会か文化祭なんですよね。 それで隊員の家族の人達がお父さんやお兄さんの活躍を見に来るのです。
 だから運動会で子供達が父兄席へ行くみたいな感じで、隊員と家族が一緒になっている姿をよく見かけます。 こういうの見るとこの人達は家族にとってかけがえのない父であり夫であり、息子や孫なんだと言うことを痛感します。
 絶対に無駄に危険な目に遭わせてはいけません。

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 そうしてもう一つ思うのは「基地ってそんな負担なの?」と言うことです。 丘珠駐屯地は昔は一面玉ねぎ畑の真ん中だったのですが、今はもう片側は住宅街に囲まれています。
 だから駐屯地から徒歩で10分足らずの所に、地下鉄駅ができています。 それで交通至便になりましたから、これからも回りにはドンドン住宅ができていくでしょう。

 で、騒音は?
 ここは陸上自衛隊のヘリコプターが40機程います。 しかしここは丘珠空港と共用なのです。
 丘珠空港からはコミューター航空機が道内全域に出ています。 しかも現在はそれがジェット化されています。 
 このほかに道警や消防のヘリもいます。 更に恐ろしい事に事故率最悪の報道機関のヘリもいるのです。

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 しかしそれほど煩くないんですよね。
 本当に煩ければ、幾ら便利でも近くに住宅がドンドン建つなんてことはあり得ないでしょう?

 実はワタシの家はこの丘珠空港から直線なら10キロ足らずの所です。 我が家の上空ってここの飛行隊の訓練空域なのです。
 それで時々、ヘリの音がして外に出ると、見事な編隊飛行が見られたりします。
 でもワタシはネトウヨになって自衛隊の行事に見学に行くようになるまで、このヘリがどこから来ているのか知らなかったのです。
 
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 ちなみに千歳の航空祭に行ったときも、やはり同じように静かなので驚きました。
 千歳の航空祭に行くと会場へ入る前に延々と渋滞が続くのですが、しかしその渋滞の最中に飛行機の音は全然気になりません。

 千歳空港は自衛隊の戦闘機だけでは、民間航空機も離着陸します。 それどころが千歳空港って羽田空港の次に飛行機の利用が多い空港なのです。 

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 だから実際に千歳や丘珠に行くと、沖縄の基地が負担と言う話がすご~~く如何わしく聞こえるのです。

 だって丘珠駐屯地の周りの住宅は札幌の都心側から広がって駐屯地まで押し寄せたのですが、普天間基地の周りの住宅なんか基地のすぐ傍から住宅が建ち始めて、外側へ外側へと広がっているんですよ。
 
 千歳や丘珠の周辺を見れば、閑静な住宅街ですから、普天間基地の周りだって閑静な住宅街なのでしょう。 だから基地の傍で暮らせるんですよね。
 だったら何が負担なのでしょうか?

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 騒音以外の基地の負担と言えば米兵の犯罪です。
 これは1970年代、ベトナム戦争の当時へ結構多かったそうです。

 しかしベトナム戦争終結後、米兵の犯罪は激減しています。
 ここで詳しい数字とグラフを挙げていますから見てください。

 沖縄の米軍属の犯罪の推移をグラフ化して驚く
 
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 米兵・米軍関係者の犯罪はピークだった40年前の10分の1に減りました。 
 この数十年来、米兵・米軍関係者の犯罪発生率は、沖縄県民の3分の1程なのです。

 実はワタシは以前ブロゴスでこれと同様の事を言ったら、「米兵の基地内での犯罪件数がカウントされていないだけで、基地内では犯罪は多い。 」言う反論をされました。
 
 でも基地内で米兵同志がどんな犯罪を犯そうとも、沖縄県民は何に被害もないのです。

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 更にこの人は「アメリカ軍女性兵士のレイプ事件が多発!女性兵は「慰安婦」代わり」ともいうのです。

 ああそう。 だから慰安婦制度って必要なんですよね。 性欲は生理的な欲望だから、「女性の人権を尊重しなさい」なんてお説教だけで強姦事件を防げるはずはないでしょう。 
 
 本当に強姦事件を防ぐ気ならアメリカ軍もちゃんと慰安所を作れば良いのです。 韓国で募集したら整形済みの美女が万人単位で応募するじゃないですか?
 それを下らない偽善に執着するから女性兵士が強姦されるのです。 

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 騒音なんか民間空港だって普通に出ます。 しかも事故率最悪のアシアナ航空の飛行機が離着陸するのです。 アシアナ航空はMERS感染者が乗った飛行機を消毒もせずに日本へよこしました。

 犯罪発生率なら最悪なのは在日コリアンです。 沖縄県が基地負担で補助金を貰えるなら、多数の在日コリアンを負担している大阪府など沖縄の何倍もの補助金を貰う権利があります。

 それを米軍基地は負担ってオカシクないですか?

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 ちなみにアメリカでは基地は負担と言う発想はないそうです。
 勿論基地が「迷惑施設」と言う発想もありません。
 
 むしろ基地があれば雇用もあり消費も生まれる、災害や有事には守って貰えるので地域のメリットと考えられています。

 実際そちらが本当でしょう。
 札幌だって市内に3ヵ所も自衛隊基地があるのですが、これは災害等では大変心強い事です。 その上雪祭まで自衛隊のお蔭でできたのです。

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 基地が負担と言う発想は、社会党や共産党が妄想平和主義を煽る過程で作ったものです。
 
 基地があると戦争があった時に攻撃されて、近隣の住宅も巻き添えになる。 戦争に巻き込まれる。
 
 こんな話を煽って作り上げた話です。
 だったら基地がなければ攻撃されないと言うのですか? 基地がなければ敵は安心して虐殺でもなんでもできるんですが。

 でもこの愚かしい話に大っぴらに反論しにくいのが今の日本です。

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 好い加減にしろよ!!

 基地で迷惑しているのは、近隣住民じゃなくて中国とソ連でしょう?
 中国やソ連に日本を占領させたい共産主義者だけでしょう?

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 遅く行ったので良い場所は取れなかったけれど、でも空の上を飛ぶヘリは結構ちゃんと見る事ができました。
 ワタシが好きなのはヘリの大編隊飛行です。 この日は17機編隊の飛行でした。

 この大編隊飛行は真冬に我が家の上空でも見る事ができます。 聞いたら毎年一月に大編隊飛行訓練をやるのだそうです。
 これを家の前の道路で見るとワクワクするんですよ。

 基地が負担? そんな馬鹿な。
  1. 札幌の四季
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2015-06-22 14:03

隔離って知ってる? 韓国MERS

 韓国のMERS流行について、またご隠居さんがエントリーされていました。

2015/6/20 中央日報 社説
MERS1カ月、わが共同体のDNAを信じる=韓国

全羅北道淳昌郡(スンチャングン)チャンドク村の隔離措置が19日0時に解除された。中東呼吸器症候群(MERS)震源地の平沢(ピョンテク)聖母病院に入院していた高齢女性が戻ってきたことで、この村の51世帯・102人は14日間、鉄窓のない監獄の孤立生活を送らなければならなかった。この女性は12日に亡くなったが、幸い、村に新規感染者は発生しなかった。初期に速かに村全体を隔離したうえ、住民が村の外に一歩も出ないなど自発的に協力したからだ。自分よりも隣人、そして共同体を先に考えるDNAがMERSを防いだのだ。チャンドク村の住民がトックリイチゴ・クワ・ウメの収穫時期を迎えて心配すると、地域のボランティアメンバーが助けた。この村は最近、政界の関係者が先を競って訪れる最高の防疫模範事例に挙げられる。

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 MERS流行について韓国社会の問題はご隠居さんが詳しく解説されていますから、リンク先の続きを見てください。

 ワタシが驚いたのは、これです。

村に新規感染者は発生しなかった。 初期に速かに村全体を隔離したうえ、住民が村の外に一歩も出ないなど自発的に協力したからだ。自分よりも隣人、そして共同体を先に考えるDNAがMERSを防いだのだ。

 ??

 村全体を隔離したのは、村外に感染が広がらないようにするためです。 村内に感染者がいれば、どんなに厳重に村を隔離しても、村内での感染は防げません。

 村内で新規感染者が出なかったのは、最初に聖母病院で感染した患者から村内に感染した人はいなかったと言うだけです。

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 ところがその村外への隔離がこのありさまです。

チャンドク村の住民がトックリイチゴ・クワ・ウメの収穫時期を迎えて心配すると、地域のボランティアメンバーが助けた。

 トックリイチゴってラズベリーの事です。
 クワは村内の養蚕に使うのでしょうが、ラズベリーとウメは村外に出荷するのでしょう。 しかもどちらも収穫したら直ぐに出荷しないと商品になりません。

 でも収穫と出荷にボランティアって??
 大事な商品の収穫と出荷ですから、農家は何もせずに人任せにはできないでしょう? そうなると当然ボランティアは、村の農家の人と会って指示を受けたり、村の中でラズベリーやウメの収穫や梱包も手伝っていたのではありませんか?
 そしてその作物を市場へ運んだのでは?

 農作物の収穫や出荷ができないのは、農家にとって死活問題ですから、農作物から感染の心配がないなら出荷は認めるべきでしょう。 しかしその場合、軍隊など農家との接触を完全に禁止して行える体制にして、それを管理できる組織を動員するべきです。

 民間ボランティアではこれは無理でしょう。

 村を隔離して、村人が村外に出るのを禁止しても、村外の人が村に出入りしているのでは、隔離の意味がありません。

042
 
 こう言うの見ると韓国人は隔離の意味を全然理解していないのでは?と思ってしまいます。
 しかもこの記事を書いたのは、韓国をきっての名門紙朝鮮日報の記者なのです。

 そもそもこの村が全村隔離される事になったのは、村の女性がMERSに感染したからです。
 彼女は病院に入院中に、病院でMERSが発生して、その為に退院時に自宅隔離されたのです。  しかし患者も家族もこれが理解できず、好き放題で出歩いて村中の人と接触したからです。
 この顛末もご隠居さんが詳しく解説しくださいました。

 2015/6/6 朝鮮日報
MERS:70代女性が隔離指示守らず村ごと立ち入り禁止に


063

 しかしねえ・・・・、自宅隔離なんて言われても、朝鮮日報のエリート記者にも隔離の意味が理解できないのに、田舎のお婆さんやその家族が理解できるわけないじゃないですか?

 もっとも韓国じゃ自宅隔離を言い渡された医師が講演会に出たり、海外渡航したりしているぐらいです。

 これじゃ感染だって広がるばかりです。 だって皆自分がやるべき事の意味を全然理解していないのです。

 だからこの村の農作物の収穫や出荷をしたボランティアみたいに、本人達は一生懸命感染拡大防止に協力しているつもりの人達だって、実は感染拡大に協力していることになるのです。 

045

 「隔離」って韓国語では何と言うんでしょうか?
 漢字を亡くしたのでこういう意味も理解で出来なくなっちゃったのでは?
  1. 特亜
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2015-06-20 22:22

聞きたくないわだつみの声 エリートの社会責任

 夕べブロゴスで遊んでいると、安保法制に絡むスレッドで「聞けわだつみの声」を持ち出して、これに反対し安倍総理を非難している奴がいました。

 「戦争法案反対行動」に瀬戸内寂聴さんが参加

>敗戦後この戦没学徒たちの心の叫びの記録が『きけ わだつみのこえ』である。ここで言う「わだつみ」とは、靖国神社に祭られている戦没学徒の「英霊たち」のことである。この『きけ わだつみのこえ』こそが、戦後民主主義の日本の原点。百田尚樹の『永遠の〇』を読んでも、『きけ わだつみのこえ』を読まずにいたならば、本当の「英霊の声」に耳を傾けたことにはならない。安倍総理は『永遠の〇』を読んで感動したと言われているが、『きけ わだつみのこえ』を読んで感動しなかったのか。それじゃあ、戦没学徒たちが祭られている靖国神社に参拝する資格はない。自民党の議員たちでも、ゾロゾロと靖国神社に参拝に言って自己満足をしている連中は、『きけ わだつみのこえ』を読んでいるのだろうか。

063

 ああ、そう?
 実はワタシは「聞けわだつみの声」は読んだ事がありません。
  
 正直言って戦没学生だけをことさら悲劇化した話と言う事で凄い違和感があるのです。
 そりゃ、戦争さへなければ、この学生さん達はスーパーエリートとして、当時の庶民には及びもつかない恵まれた人生を約束されていました。 
 それなのに戦死しなきゃならないなんて・・・・・。 確かに気の毒な話です。

 しかし当時大学に行けるのは、有産階級の出身者だけでした。
 一般庶民は幾ら勉強ができても大学に行くことは不可能でした。

070

 ワタシの父は昭和16年に満20歳になったので、日米開戦前に召集されて、北支にそしてその後ベトナムに送られて終戦までインドシナ半島を転戦しました。
 
 我が家は先祖代々貧農で資産なんぞ全くありません。
 その上父が7歳の時に祖父が死んだので、祖母は女手一つで女中奉公をしながら、父を育てました。 父が戦死したら祖母の老後はどうなるのか?

 しかしこれは父同様、無産階級出身で大学なんかには絶対にいけないかった、だから兵役猶予もなく20歳になれば速攻で召集された若者達も皆抱えていた心配でした。

078

 大学生なら有産階級の出身だから、親は息子が死んでも老後資金には困りません。 それでも大学生はエリートと言うことで戦争が激化するまで兵役を猶予されていたのです。

 そりゃね、国家レベルで見れば、少数の高等教育を受けた人間より、幾らでもいる無学な人間を死なせる方が安上がりだから、大学生の兵役猶予は仕方ないでしょう。
 しかし個人レベルで考えれば、極めて恵まれた立場なのです。

 だからこういう人達にことさら同情する気には全然なれないのです。

081

 そもそもエリートだったら兵役猶予を外されて徴兵される前に志願するべきでは?

 だって欧米のエリート達は、皆そうしているでしょう?
 
 欧米でも大学生の兵役猶予制度はありました。 しかし戦争が激化して兵役猶予を廃止する以前に、学生達の多くが志願して大学は空になったと言われます。

 そしてこれらの学生が航空戦力の中心になりました。  

084

 これは以前のワタシのエントリー「ヘリオット先生航空兵になる イギリス人の愛国心」の中でも紹介したkzakさんのブログの一節です。

 学徒兵つながりで書きますが戦争の悲劇の代名詞とも言える特攻隊ですがその総数は4000名いません。(回天、大和の沖縄出撃を除く)米国でも学徒兵の多くを空軍で使います。
対独戦略爆撃を行った米空軍の戦死者は最低でも6万人強です。彼等は25回の出撃で国に帰れるとされてましたが一回の出撃の損害が半端じゃない、初期は平均で2割近かったといいます。計算してみるといい、2割の損害で25回、最初の何割が残りますか?もちろん後期には大いに改善されることになりますが彼等はその数字を知り出撃したのです。(因みに英空軍もほぼ同数の戦死者がでています。こちらは回数制限無し)


087

 イギリスの片田舎の獣医師だったヘリオット先生は、第二次大戦開戦直後に初めての子供を妊娠中の妻を置いて、航空兵に志願しました。
 
 妊娠中の妻のいる人でも志願するぐらいですから、学生が志願するのって当然ですよね?

 一方、国家の方は実に冷酷非情で、こうした志願兵を航空兵として使い捨てにしています。
 だって一回の出撃で二割戦死ですよ。 3回出撃したら、半分は死ぬのです。 

 連合国側も開戦当初は随分苦戦していたので、学生の志願兵を使い捨てにでもしなければ爆撃もできなかったのです。 

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 こういう背景を考えたら当然ですが、欧米の小説や有名人の話を読んでいると、欧米の知識人達は戦争になると軍隊志願する話が実に普通にでてきます。
 
 つい先日もイギリスの小説「ブライスヘッド再び」を読んでいたら、もう30半ば主人公も第二次大戦開戦直後に兵役に志願します。

 この小説は主人公の目を通して、静かに没落してゆくある大貴族の一家を描いた大変耽美的なストーリーで、国家とか社会とかの話は一切出てきません。
 主人公は画家で、国家を語る趣味など一切ありません。 しかし戦争が始まると極普通に志願します。 回りの人々もそれを至って当然と受け止めるのです。

 主人公も上流階級に所属しており、オックスフォードを中退しているので、志願すれば将校として勤務する事になります。 だから中年でも志願できるのですが、しかし志願しなければ徴兵される事はない年齢なのです。

 なるほどこういうのを見ているとイギリス式ノブリスオブリージとはこんなモノかと思います。

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 しかしイギリスだけではありません。
 
 「魔の山」の主人公はハンブルグ出身のドイツ人ですが、スイスの結核療養所から戦場に赴きます。 結核が治癒し療養所を出る直前にに第一次大戦が勃発したので、彼は療養所から志願するのです。
 
 彼もまた軍人向きの人間ではありません。 物語の中でッ常に軍人の従弟と自分を比較しながら、自分は平和的な市民だと痛感しているのです。

 そして彼が戦場に向かって療養所を立つ時、同じ療養所にいた友人達が彼を見送ります。 彼がいたスイスの上流階級向けの療養所にはヨーロッパ中から患者が集まっていました。 
 イタリア人、ロシア人など開戦で敵国人となってしまった人々もまたドイツ人の友人達と共に主人公の出征を見送るのです。

 こうしてみればヨーロッパの知識階級=有産階級にとっては国籍の如何を問わず、戦争になれば志願して戦うと言うのが当然の事と受け止められていたのでしょう。

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 またリチャード・ファインマンも自著「御冗談でしょう。 ファインマンさん」の中で、第二次大戦中に兵役に志願した話を書いています。 
 彼は第二次大戦開戦当時、プリンストン大学の大学院にいました。

 ファインマンは後にノーベル物理学賞を二回受賞した天才物理学者で、1943年からはマンハッタン計画に参加しています。
 当然ですが徴兵される心配は全くありませんでした。
 その上当時彼には病身の妻がいたのです。

 しかし開戦直後に他の学生達に倣って兵役を志願しました。 結果は面接での対応が余りに常人とずれていたので兵役不適格になってしまいました。

 それでもこういう人でも普通に志願するのです。

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 こういう欧米の知識人達を見ていると、兵役猶予を解かれて学徒出陣をする日本の学生達が、格別悲劇的とは思えないのです。
 むしろ欧米人にこの「悲劇」を話せば、兵役に志願した学生が少ない事に驚かれるのではないでしょうか?

 だから正直言って「聞けわだつみの声」と言われても、そんな声はあんまり聞きたくないです。
 
 日本の学生達が戦争に反対していた。
 日本の知識人達が戦争に反対していた。
 だから志願なんかしなかった。

 と言うのなら話は違いますよ。
 でも歴史を学べば、日本の知識人達は明治初年から極めて好戦的でした。

 東大の教授達が日露開戦を政府に迫り、軍人出身の閣僚達を辟易させたのは有名な話です。 しかし彼等はその後も敗戦までひたすら国粋主義や強硬外交を煽り続けました。

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 当時の庶民は西洋史も軍事史も知りません。 海外の情報など得る術もありません。
 だからこそ知識人が冷静にそれらを分析し、その情報を庶民に伝えるべきだったのですが、しかし戦前の知識人達がやったのはその真逆でした。

 しかし日本が敗戦すると、彼等は全ての罪を軍部に被せて、自分達は被害者だと言い張ったのです。
 
 ワタシはネトウヨなので、日本に関する事はできるだけ肯定したいのですが、しかし日本の知識人だけは全然肯定できません。
 コイツ等、特亜人と同じレベルです。

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 知識階級としての権威を振りかざし、特権はトコトン享楽したいのですが、エリートとしての責任感は皆無です。 彼等を見ていると思いだすのが、保元物語や平治物語のお公家さんです。

 お公家さんって古来からの日本の知識人なのですが、彼等は権勢欲と特権意識の塊で、自分達の目的の為にドンドン武士を戦争に駆り立てるのです。 そして我が身に危険が及ぶとこの上もなく見苦しい振る舞いをします。

 日本は明治以降欧米の文化を学びました。 大学はその欧米文化の輸入代理店だったのですが、しかし代理店の社員達の意識は実は、平安時代のお公家さんのままだったのです。

 彼等は西洋から仕入れた知識は、自分の身には着けずそのまま売りに出しただけだったのです。

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 本来知識人であり、その知性により社会をリードすると言う矜持があれば、当然国家の危機には率先して兵役を志願するべきではありませんか?
 
 貧農の青年達を戦場に送りながら、自分は兵役猶予なんてあり得ないでしょう?
 
 けれどもこうした戦前の知識人達の姿勢に対する批判や反省は全く見たこともありません。 だから現在も彼等はお公家さんのままなのでしょう。

 安倍政権に喧嘩を売ると言ってはしゃいでいる大学教授達を見ていると、絶望的ですね。
 コイツ等が本当に知識人の義務に気付く日って来るんでしょうか?
  1. 戦後民主主義
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  3. CM(25)