日本と韓国が、緊急時に通貨を融通しあう「通貨スワップ協定」について、日本政府が、延長しない方針を固めたことがわかった。
日韓関係の悪化が影響したものとみられる。
日韓両国は、国際金融市場が混乱したときなどに、通貨を融通しあう「通貨スワップ協定」を結んでいる。
2011年には、韓国通貨ウォンの急落などを受け、融通枠を700億ドルに拡大したが、その後、枠は縮小され、残った100億ドル分は、2月23日に期限を迎えることになっていた。
政府関係者によると、韓国側は、日本への融通枠の引き上げを提案し、延長を求めていたが、日本政府は、期限を延長しない方針を固めたという。
通貨協定が途絶えることで、両国関係の冷え込みが強まる可能性もあり、経済や外交面への影響が懸念される。

日韓スワップ協定打ち切りの記事は他でも沢山出ていますが、しかしなぜか他のソースでは、上記の記事の赤字部分を報道していませんでした。
日韓スワップはアキヒロの竹島上陸以来、期限切れが来たものが次々と打ち切りになって、この最後の100億ドルになりました。
しかし今までは日本側が「韓国からの要請が無い限り延長しない」と言ったのを、韓国側が延長要請しないかったので打ち切りになったのです。
ところが上の記事では、「政府関係者によると、韓国側は、日本への融通枠の引き上げを提案し、延長を求めていたが、日本政府は、期限を延長しない方針を固めたという。」とあります。
だから今回は日本政府は韓国から要請にも関わらず延長を拒否したことになります。
でもホントでしょうか? いままで他ではこれは他では報道がありませんでした。
ところが今日WSJでこんな記事が出ました。

日韓通貨スワップ協定、延長が望ましい=韓国政府高官
2015 年 2 月 16 日 14:15 JST
韓国は、来週23日に期限を迎える日本との100億ドル規模の通貨スワップ協定の延長を望んでいる。韓国企画財政省のソン・インチャン国際金融局長が16日、ウォール・ストリート・ジャーナルの電話インタビューで明らかにした。足元では、韓国との関係が冷え込んでいることを理由に、日本側は同協定の延長に消極的との観測がある。
ソン局長は、韓国の外貨準備高は3600億ドルを超えるため、この100億ドルというスワップ枠は「大きな額ではない」と述べた。
ソン局長は「必要に迫られているわけではないが、この協定は両国が今後も続けるべき二国間協力を象徴するもの」だとし、「可能であれば通貨スワップ枠を維持することが望ましい」と述べた。
ソン局長は、日韓当局による通貨スワップ協定延長の是非をめぐる交渉は最終段階にあり、近いうちに結果が発表されると述べたが、詳細は明らかにしなかった。
日韓が最初に通貨スワップ協定を締結したのは2001年で、スワップ枠は最大で700億ドルまで拡大された。だが、1910年〜45年の韓国併合をめぐるさまざま対立で両国関係が悪化し、現在は100億ドルまで縮小されている。
週末には、韓国から通貨スワップ協定の延長要請がない限り、日本は同協定を終了させることを検討中だと報じられた。
小国で開放経済を導入している韓国は、不安定な海外資本の動きに翻弄(ほんろう)されやすい。急激な海外資本の流出に見舞われた1997年と2008年の2度にわたり通貨危機を経験している。
韓国はこれとは別に、中国との間で64兆韓国ウォン・3600億人民元規模の通貨スワップ協定を維持している。

日本政府が14日既にスワップ打ち切りの方針を発表しているのに、16日に韓国政府の国際金融局長がWSJのインタビューで「韓国は、来週23日に期限を迎える日本との100億ドル規模の通貨スワップ協定の延長を望んでいる。」と明言したのです。
スワップ協定が必要に迫られる状態であることが世界の金融市場に知られると、それだけキャピタルフライトの原因になるので、幾ら必要に迫られても必要とは言えません。
しかしこうして日本側が既に「延長しない」と発表して、それが広く報道されている状態でなを、「延長を望む」と言うのは尋常ではないです。 しかもそれを日本の交渉担当者にではなく、アメリカのメディアに言うのですから。
普通に考えると、これはもう韓国側の国際金融担当者が、本当に切羽詰って殆ど泣きそうになってるんじゃないでしょうか?

理由はわかります。
なにしろ韓国の沢山ある事になっていると言う外貨準備は、殆どが怪しいハイリスク金融商品で簡単に売ってドルに換えることができません。
更に韓国が日本以外にスワップ協定を結んでいる国々は、中国・インドネシア・マレーシアなどで、その国の通貨とウォンのスワップで、イザとなってもドルにはならないのです。
ちなみに韓国は昔はアメリカともスワップ協定を結んでいたのですが、そこで得たドルを為替介入に使って、アメリカから愛想を尽かされてスワップ協定を結んでもらえなくなりました。
こうなるとまとまってドルを工面してくれそうな国は日本しかないのです。

その上今は韓国はウォン高に苦しんでいます。 ウォンを下げるには為替介入するか、金融緩和をするしかありません。
しかし今の韓国はヘタにウォンを下げると、キャピタルフライトが起きて、また経済破綻に追い込まれる可能性があります。
それを防いで金融緩和をするには、いつでも十分なドルをゲットできる保障が必要です。
その保障が日韓通貨スワップなのです。
韓国は2011年に民主党政権から700億ドルの通貨スワップ協定を取り付けて、それをネタにウォン安政策を断行しました。 それで韓国の輸出企業は大いに潤ったのですが、競合する日本企業は大変なことになりました。
そうやって日本企業が苦しんだお返しが李昭博の竹島上陸と天皇陛下侮辱発言でした。
だから韓国としてはもう一度スワップ延長を切望しているのはわかります。
でも日本だって学習しました。
それにスワップの延長やまして枠の拡大って、首脳会談もせずに決められるような事じゃないのです。
それを日本政府が延長打ち切りの意思を発表してから覆すってあり得ないでしょう?

それにしてもこんな事書いていて自分でも驚きます。
ワタシは元来三流工科大学卒で、金融の事なんか全く興味もありませんでした。 この世に通貨スワップなんてモノがある事さへ近年まで知らなかったのです。
けれども韓国絡みでスワップの話が繰り返しネットで話題となったので、それを読むうちに知らず知らずにイロイロなことを覚えたのです。
通貨スワップだって昔日経取っていた頃には、書いてあったのかも知れません。
でも普通に新聞で読んでも全然わかんないんですよね。 元々金融に知識がないので、説明を読んでも全然イメージが湧かないのです。
しかし我が尊敬するご隠居さんはじめ、他の博識なブロガーや2チャンにカキコを見ていると、記事の影に「アイゴー!!」と泣き叫ぶ韓国の姿がありありと浮かびます。
そうなると大変難解なスワップが、まるで命を持った生き物のように明瞭に感じられるのです。
日本は韓国以外にも多くの国々とスワップ協定を結んでいますが、しかしこれで韓国のようにミットモナク騒いでくれる国は他にないのです。
だから我々低学歴ネトウヨがスワップなどに関心を持ち、楽しんで理解できるようにしてくれる国は韓国以外にはありません。
皆さんだってそうでしょう?
軍事・経済・国際関係に関して韓国を通じて学んだ事は沢山あるでしょう?
だから韓国にはこれからもこの路線で頑張ってもらいたいと思います。