「貧困連鎖」絶て…生活保護家庭の教…
生活保護世帯で育った子供が成人してからまた生活保護を受ける、所謂貧困の連鎖が日本でも起きるようになったのですね。
ワタシはこれは今の生活保護制度では起きるべくして起きるものだと思います。
それはこの記事の中のこの一文でも明らかです。
>埼玉県は、県内の生活保護世帯を対象に中学卒業後の進路調査を実施。22年3月の生活保護世帯の中学卒業生817人のうち、全日制高校に進学したのは67・8%の554人。県全体の全日制高校進学率93・5%(21年3月)より25・7ポイントも低かった。また、進路未定は65人(8%)で、県全体の1・1%を大きく上回っていた。
しかしこれは生活保護費が少なすぎて、子供が全日制高校へ行けないからではありません。 今、どの自治体でも生活保護家庭の子供は、無償で公立高校へ入れます。
そして札幌市で言えば中学卒業生の3分の2以上が、公立高校へ入れます。 つまり子供が真面目に勉強をして、あまり酷い成績を取らなければ、全日制高校へ行けるのです。
定時制高校へ行くのはこの3分の2以下の学力しかないからです。
ワタシは以前、学習塾の講師をしていましたかが、その時の経験から言えば、この下から3分の2以下の生徒が高校へ行く意味があるのか非常に疑問です。
第一本人達が、勉強は大嫌いなのです。 勉強は大嫌いだけれども、とりあえず「高校だけは出なければ」と言う親と社会の風潮から仕方なく行くのです。
一方、そこそこ真面目に自分の意思で勉強をする子や、親がそれなりに子供の将来の為に勉強をさせている家の子が、3分の2以下になることもありません。
受験競争とか色々と騒がれていますが、今の中学生は驚くほど勉強はしていません。 だから学習塾などに行かなくて、自分で真面目に予習復習をしていれば、余程頭が悪く無い限り、中より下には行きません。
だから正確保護世帯の子供の、定時制高校への進学が多いのは、明らかに親の躾けの悪さ、本人の怠慢です。
そして「なぜ将来の為に勉強しないのか? させないのか?」と言えば、それは生活保護を受給する生活が快適だからです。
真面目に勉強して高校を出て就職しても、初任給は15~18万です。 手取りなら12~15万です。 これは単身世帯の生活保護費程度です。
しかも医療費等も自己負担しなければなりません。
またそれだけでなく自分で万一の為の貯金もしなければなりません。
しかし15~16で子供を一人作り、それで生活保護を受給すれば、17~18万貰えます。 医療費は無料です。
だからこのお金を全額自分の好きに使えます。
子供が3~4人にもなると30万前後は貰えます。
高卒の勤労者で中小企業に勤めても、手取りでこれだけ貰えない人は大勢います。
だから生活保護受給の母子家庭では、携帯電話代が月に2万5千円とか、冗談みたいな生活費の使い方をしています。
こんな事は一般勤労者にはとてもできません。
普通の人が生活保護を受けたがらず、何とか頑張って働くのは、それが不名誉で恥ずべきことだと言う意識があるからです。
でもこの不名誉を親の代からしていれば、特に気にはならないでしょう。
そして親の快適な生活を見ていれば、真面目に働く気もないでしょう。
親だってその快適な生活を継いでくれることを期待しているのです。
だからこの埼玉県の試みは、泥棒に追い銭に終わるでしょうね。