実際その通りだと思います。
そこでもう一度、マイナ保険証で地上に放たれた「死せる魂」と、保険証暗黒城について書いていこうと思います。
この話は日刊ゲンダイの記事「衝撃!ひも付けなしで利用不能40万人 来年秋は「マイナ保険証」保有者の無保険扱いラッシュ」によります。
で、ここでなぜ40万人が利用不能になるかが、この記事に書かれているのです。
>中小企業の従業員や家族が加入する「協会けんぽ」(全国健康保険協会)は16日、4000万人いる加入者の1%に当たる約40万人について、マイナンバーと公的医療保険情報のひも付けができず、マイナ保険証が利用できない状態になっていると明らかにした。
協会けんぽは2016年にひも付け作業を開始。ひも付けは、中小企業の事業主から従業員のマイナンバーを入手して行うが、提出を求めても応じない事業主も少なくない。その場合、住民基本台帳のシステムを使い、氏名、生年月日、性別、住所の「4情報」が一致するマイナンバーを探し出してひも付けをしている。
しかし、加入者が申告した住所とシステム上の住所が一致しないケースが多く、その時はひも付けしていないという。
つまり、従業員本人は、マイナ保険証を取得したと認識していても、実際はひも付けされていないため、マイナ保険証としては機能しない状態になっているということだ。
なるほど、酷い話です。
しかしこの記事を読むと、保険組合側が必死で探しても、マイナンバーのわからない加入者が40万人いると言う事なのです。
本来なら事業主が従業員全員のマイナンバーを提出するべきなのに、それを拒否する事業主がいる、それで保険組合側は仕方なく住民基本台帳から住所・氏名・生年月日・性別から一致する人物を探そうとするのだけれど、一致する人物が見つからない。
そういう人が40万人いると言うのです。
これは奇怪です。
だって健康保険や厚生年金などの福利厚生のある雇用って、それなりにシッカリした企業で、しかも正社員のはずです。
正社員で就職する場合は、会社に住民票ぐらい提出しませんか? 会社としては住民票もきちんと出していないような人を正社員にしたくないでしょう
ところがその正社員と住所・氏名・生年月日・性別が一致する人は、住民基本台帳には存在しないのです。
しかもそういう人達が組合員の1%もいると言うのです。
1%にもなるなら、もう単なる事務処理のミスではなく、意図的な不正を疑うしかありません。
ワタシはそもそもこの40万人は存在しないではないかと思います。
実在しない人間が、保険組合所属の会社の従業員として登録されていたのです。
何で実在しない人間が保険に入って、健康保険証を貰えるのか?
これはこの記事を逆に読めばわかります。
保険組合側は傘下に事業主から提出された従業員の住所・氏名・生年月日・性別を元にその人の保険証を発行するのです。
そして保険料を受け取り、医療機関から請求された医療費を払います。
つまり保険組合はこれまで自分が出した保険証の持ち主の住民基本台帳は見た事がなかったのです。
つまり事業主が、現実には存在しない人間を雇用したことにして、その人物の保険証を作るのが可能なのです。
勿論、その場合でも保険料はかかりますから、これは会社で支払うしかありません。
でもこれ例えば会社を完全に私物化して好き放題にできるワンマン経営者などには、なかなか便利でしょう?
だって税務署だって、正式に健康保険に加入している人間が架空社員だと見破るのは容易じゃないです。
だから架空社員を使って人件費を水増しして脱税できます。
また保険証があれば、銀行口座を作れます。
だからワンマン社長がこの架空社員の名前で口座を作り、会社から架空社員の給料を底に振り込めば、これをそのまま自分の物にできます。
またこの口座は税金対策の隠し口座としても重宝します。
またいよいよとなれば、この架空社員の保険証を使ってサラ金から借金して踏み倒す事も可能です。
だから実際これをやっている中小企業主は結構いるのではないでしょうか?
これだと「中小企業の事業主から従業員のマイナンバーを入手して行うが、提出を求めても応じない事業主も少なくない」と言うも当然でしょう。
中小企業が架空の社員、つまり架空の人間を作れるって、しかしヤバスませんか?
こんな風に脱税や横領に利用されている可能性のある保険証が40万人分、4000万加盟組合の1%もあるのでは、これはもう保険証を廃止するべきだとしか思えません。
正にこれはトラウマさんの仰るように暗黒保険証城の本丸だったのです。
つまりマイナンバーとマイナンバーカードが存在しない場合、住民基本台帳上に存在しない人間を作りだす事が可能だったのです。
そしてそれを利用して様々な不正を働いていた人間が結構いたわけです。
これってホントにゴーゴリーの代表作「死せる魂」そのままの話ですね。 あの主人公の詐欺しそのままの人間が日本にも結構いたわけです。
ところがマイナンバーが導入されて、更にマイナ保険証などの形で、極めて身近な形で利用されるようになると、この種不正は今後できなくなるばかりか、マイナ保険証導入の為の事務処理過程で、これまでの不正が暴かれてしまいます。
これじゃもう不正をしていた連中は必死で反対するしかありません。
だから彼等はマイナンバーの話が出た時から、ひたすら反対し続けていたのです。
その為、この攻城戦は長い長い闘いになりました。
しかし遂に攻めて側は本丸に憑りついたのです。
実はね、ワタシはこの保険証不正については、殆ど考えた事がありませんでした。 勿論不正使用をする人もいるとは思っていましたが、しかしその規模と悪質性がそれほど深刻なモノとは思っていなかったのです。
しかしマイナンバーに関しする反対意見を見ているうちに、その反対意見の中から、その悪資質性がわかってきた形です。
これはもう絶対に断行するべきでしょう?
そもそも岸田首相は「外国人との共生社会」を目指すそうです。 その場合、保険証のように日本人の性善説で成り立っていた制度は破綻するのは自明ですから。