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2024-02-16 12:00

UNRWA テロがテロを養う

 昨年10月7日のハマスの大規模テロにUNRWA職員12人が参加していた事がわかり、アメリカ始め多くの国がUNRWA支援を停止しました。 日本政府も例によって数日遅れたのですが、漸くUNRWAへの支援を「一時」停止しました。

 するとUNRWAのラザリーニ事務局長は「2月中にも活動を停止せざるを得ない」と言い出しました。 
 大変不思議です。
 今回の各国からの資金停止で、今後活動ができなるなると言うのはわかります。
 しかし何で今月中に活動停止になるんでしょうか?

 だってこういう資金って、日給や月給で支給されているわけじゃないでしょう?
 年度始めとか、最低でも四半期ぐらいに分割して支給されるんじゃないですか?
 だったらあと一か月や二か月の活動資金はあるはずでしょう?
 それが何で今月中に活動停止なんでしょうね?

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 それにイスラエルのガザ攻撃が始まって以降、UNRWAの仕事なんて殆ど停止しているはずでしょう?
 実際、このラザリーニ事務局長もガザのUNRWA本部にも行ってないと言うのです。

 イスラエル軍が先日、ガザのUNRWA本部の地下にハマスの情報センターがあった事を発見しました。
 ラザリーニ事務局長はこの件を問われて「自分は知らない。 自分はイスラエル軍のガザ攻撃が始まってから、ガザには行けなくなった。 ハマスは自分がガザに行けなくってから、UNRAW本部の地下に情報センターを作ったのだろう。」と言うのです。

 あ、そう?
 つまりUNRAWの事務局長は「最悪の人道危機の最中」は、ガザに入る事もできないんですね。
 それってつまりUNRAWはイスラエル軍のガザ攻撃が始まってからは活動停止していたと言う事でしょう?

 しかしそれも当然でしょう。
 なぜなら現在UNRAWが行っているのは、殆どが教育活動、つまりガザにはUNRAWの作った学校や幼稚園が多数あり、UNRAWの職員と言うのも、殆どこの学校や幼稚園の教職員でした。
 イスラエルのガザ攻撃が始まってからは、学校や幼稚園は自然休学でしょう?
 だったら既に殆ど活動停止中でしょう。

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 でもそれなら、戦闘停止の目途がつくまでは、活動停止でも困らないでしょう?
 勿論、子供達の将来の為には教育は大切ですが、しかし現在必要なのは、将来の為の教育より、日々の医療や食料の支援です。 そしてそれはWHOなど国連の別の機関が行っています。
 
 むしろ現在UNRAWが行うべきは、職員がハマスのテロに参加した問題を解明し、ハマスとの関係を明らかにすることでしょう?
 ところがUNRAW側はこの件を一切反省せず、各国が資金を停止したことを「3万人の職員の中に12人テロリストがいただけで、資金停止なんて酷い!! これは国際法違反の集団懲罰だ!!」と喚いているのです。
 そして日本の国際政治学者や中東専門家達もこれに同調しています。

 しかしホントにたった12人だったのでしょうか?
 実はUNRAWの職員にハマスが入り込んでおり、UNRAWがハマスと癒着している事は、もう20年も前から指摘されていました。
 UNRAWの職員の1割がハマスの戦闘員、職員の半数は親族にハマスの関係者がいるとさえ言われています。
 それどころかハマスとUNRAWは共犯だったとさえ言われています。

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 例えば前記のUNRWAガザ本部の地下のハマスの情報センターですが、これは巨大なサーバーが6台と多数の情報機器を備えた大掛かりなモノです。
 巨大サーバーは運転中に発熱しますから、強力な空調設備が必要です。 
 またこうした機器を使用し、管理する為の人員も相当な数になります。 その為のトイレ等の設備も必要です。

 UNRAWの地下のハマス情報センターには、こうした設備をすべて完備していました。 こんな物をイスラエル軍の攻撃が始まってからの数か月で作れるはずもないのです。
 そして巨大サーバー、その他の情報機器、エアコンなどに必要な電気は、UNRWA本部から盗られていました。
 これだとUNRWA本部の電気代がベラボウになります。
 それでもUNRWA本部の人間は誰も「知らなかった」のでしょうか?

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 そもそもハマスの情報センターとUNRAW本部は、竪穴で繋がっていて自由に行き来でるのです。
 イスラエル軍がハマスの地下道に入って、ハマスを追ううちに、ハマスの情報センターを見つけ、そこから地上に出てみたら、そこはUNRAWの本部だったのです。
 これだとイスラエル軍のガザ侵攻以前は、ハマスの情報センター職員がUNRWA本部に自由に入り、そこから自分の職場に行っていたと言う事でしょう?

 そればかりかハマスの情報センターの職員が、UNRWA本部内のパソコンも使用していた可能性があるのです。
 イスラエル軍がハマスの情報センターに突入する前に、ハマス側は秘密保持の為にパソコンその他の機器を持ち去りました。 同様にUNRWA本部内のパソコンも多数持ちされているのです。
 これってつまり、ハマスの情報センターの職員がUNRWA本部でUNRWAのパソコンを使って仕事をしていたと言う事でしょう?

 と言うか、ハマスの仕事をしてた人間の給料は、ハマスが出していたのでしょうか?
 それともUNRWAが出していたのでしょうか?
 ハマスがUNRWAで仕事をしていたのか?
 UNRWA職員がUNRWAの本部でハマスの仕事をしてのか? 
 いずれにせよUNRWAと言う組織は、芯までハマスに浸食されていたと言う事です。

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 ワタシはUNRWA側が100%善意であっても、一定の癒着は止む得ないと思います。 なぜならどんな団体でも企業でも、その地域を仕切る「行政」には従わざるを得ません。
 ハマスは20年来、ガザに浸透し、2007年から絶対権力者になりました。 逆らう者は容赦なく弾圧してきました。
 丸腰の団体がハマスに逆らう事は不可能でしょう。

 しかしハマスは凶悪なテロ組織です。
 幾らハマスとの協調が必要と言っても、際限のなく協調し、挙句の果てに共犯と言える程の癒着するなんてありえないでしょう?
 むしろハマスの脅迫に耐えられないないなら、その時点で活動を止めるべきだったのです。

 しかしUNRWAは際限もなくハマスと癒着する道を選びました。
 なぜか?

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 ワタシはそもそも「なんでいつまでも国連がパレスチナの面倒みているのか?」が、凄く不思議でした。
 国連がパレスチナ人の面倒を見ているのは、彼等が難民だからですが、しかし彼等が難民になったのは第一次中東戦争(1947年)の時です。
 第一次中東戦争以降、世界中で多くの紛争が起きて難民が生まれましたが、しかし今も難民でいるのはパレスチナ人だけです。

 UNRWAは現在は主に学校を運営し、病院も少し持っています。
 しかし何で国連がパレスチナでだけ何十年も学校や病院を運営するんですか?
 オスロ合意(1997年)ガザとヨルダン川西岸地区がパレスチナ自治区として、自治権を獲得し、準国家になってからでも、27年も経つのです。
 学校や病院の運営なんかパレスチナ自治政府に任せて、国連はとうに手を引いているべきだったんじゃないですか?

 しかしパレスチナ人は永遠に難民なのです。
 だからUNRWAは永遠に手を引かないのです。
 
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 なぜなら第一次中東戦争時の難民支援の為にUNRWAを設立した時、「難民」の定義を「第一中東戦争の難民とその子孫」と決めてしまいました。
 そしてこの「難民」には「帰還権」を認めました。
 つまり第一中東戦争以前に住んでいた土地に帰る権利を認めたのです。

 こうなるとイスラエルが地上から消えない限り、パレスチナ人は未来永劫「難民」として「帰還権」を主張できます。 そしてUNRWAはその難民を支援する為に存続するのです。
 これは国連にとっては重要な既得権益です。 
 UNRWAが存続する限り、国連職員の美味しいポストが確保されるのです。
 
 そしてテロが起きて、イスラエル側が報復すると、世界各国からUNRWAにはさらなる支援金が入ります。
 だったらUNRWAだって「テロ組織頑張れ!!」になりますよね?

 ドイツ三十年戦争で傭兵隊長ヴァレンシュタインは「戦争が戦争を養う」と言いました。
 しかしテロがテロを養っているのがUNRWAではありませんか?
 
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2024-01-10 13:11

名誉の在り方 ハマス

 苺畑カカシさんがによると、ガザ保健省は1月7日までのイスラエル軍のガザ攻撃の犠牲者数と犠牲者の内訳を発表しました。
 それによると犠牲者数は22825人、その内訳は以下の通りだそうです。
 
  • 18歳未満    47.3%
  • 女性      26.4%
  • 男性(民間人) 24.8%
  • ハマス戦闘員   1.5%

 この数字の信憑性は疑問です。
 だって戦闘中に正確な犠牲者数が確認できるんでしょうか?

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 例えば現在も続いている能登地震の安否不明者の捜索や救助活動に関するニュースを見ていると、1月1日の発災直後5人と発表された死者が昨夜には200人を超え、安否不明者の数はコロコロ変わっています。
 この地震の死者の殆んどは輪島市(2.77万人)珠洲市(1.47万人)、穴水町(7326人)など極めて狭い地域で、これらの地域の総人口は4万人前後です。

 現在ここに陸海空の自衛隊員6000人弱、中部・北陸・近畿などからのレスキュー隊と消防隊の支援が入り、連日必死で救助・捜索活動をやっています。
 救助の為には瓦礫の撤去が必要なのに、被災地への道路は寸断されて、重機の移動が不可能なので、自衛隊は呉から輸送艦「おおすみ」を派遣し、「おおすみ」のホバークラフトを使って重機を陸揚げしました。
 それでも発災から10日目になる今日になっても、遺体の発見が続き死者数は増えている状態です。 

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 しかしガザの惨状は能登地震を遥かに上回ります。
 面積も総人口(200万人)も能登地震の被災地を遥かに超える上、戦闘は今も続いているのです。 
 ところがガザ保健省は連日、ポンポン犠牲者数を発表しているのです。
 しかし一体ガザ保健省の誰がどうやってこの犠牲者数を確認しているのでしょうか?

 だってガザ保健省って実はハマスです。
 そしてハマスはイスラエル軍と戦闘中なのです。
 そしてハマスが例えば衛生兵のような部隊を持っていると言う話も全く聞きません。
 これだと犠牲者の救助もまた、犠牲者数の確認も全く不可能でしょう?

 そもそもハマス側に犠牲者の救助をしている組織はあるのでしょうか?
 むしろ病人の搬送など、犠牲者の救援しているのはイスラエル軍じゃないですか?
 だったらより正確な犠牲者数を把握しているのもイスラエル側でしょう?

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 だからワタシはこの数字はハマス側が全く根拠なく出しているのだと思います。
 つまり「まあ、これぐらい死んでいたらいいなあ・・・・。」「こう言ってアピールしたい。」と言う数字ですね。

 しかしだからこそワタシはこの数字に凄い違和感を感じます。

 死者全体の中でハマスの戦闘員は1.5%!!!
 死者の98.5%は民間人!!!
 民間人の半数は子供!!!
 イスラエルは酷い!!!

 ハマスとしてはこれをアピールしたいんだとは思います。
 因みに死者の47%が18歳未満と言うのは、もしイスラエルが完全な無差別攻撃をしているならあり得る数字ではあります。 
 なぜなら実はガザ地区と言うのは、非常に出生率が高い地域で、元々総人口の半分が18歳以下だったのですから。
 だからガザ地区で無差別攻撃をすれば、犠牲者の半分は18歳以下になるのです。

 しかしね・・・・犠牲者の98.5%が非戦闘員で、ハマスの戦闘員は死者の1.5%って?
 これだとハマスの戦闘員は、民間人を守る為に戦っていないと言う事でしょう?
 それどころか「ハマスは女性や子供を盾にして逃げる」と話しの証明になってしまいます。

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 死者の98.5%が民間人で、戦闘員は死者の1.5%なんて例は、東京大空襲など第二次大戦末期に行われた米軍の住宅密集地への夜間空襲でもない限りあり得な数字でしょう?
 しかしあれは軍人の殆んどが海外の戦地で戦っている事を承知で、民間人の殺害を狙っての空爆だからこういう結果になるのです。
 あの都市人口密集地空襲のプランを建てたカーチス・ルメイ将軍は「この戦争に負けたら我々は戦争犯罪者になる」と覚悟した上で、非戦闘員の大量殺害によって日本の早期無条件降伏を促そうとしたのですから。

 しかしハマスの戦闘員は全部ガザにいました。
 昨年10月7日の大規模テロの後、ハマスの戦闘員は一目散にガザに逃げ込んだのです。 だからハマスの戦闘員は全部ガザ地区にいるはずです。

 イスラエル軍の逆襲は最初から予想された事ですから、本来であればハマス側は非戦闘員は退避させて、ハマスの戦闘員が総力でイスラエル軍の迎え撃つべきなのです。
 しかしそれだとハマスの戦闘員の死者は民間人の死者を遥かに上回るはずです。
 それでハマスが玉砕したところで戦闘は終わりです。
 けれどこれならハマスの勇気を讃えても良いでしょう。

 ところがハマスは態々「イスラエルの攻撃で死んだのは民間ばかり」と宣伝しているのです。

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 だからワタシはこのハマスの発表した犠牲者数と内訳をみて思ったのです。

 ??
 で、オマイラはどうしたんだ。
 逃げたのか?
 女や子供を戦場に残して、自分達は逃げたのか?
 オマイラ、それ恥ずかしくないのか?

 日本人の感覚だとこんなことをしたら、もう絶対に支持されないと言うか、ボロクソ言われて人間扱いされませんよね? 

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 勿論この数字自体がハマスの捏造だとは思うのですが、しかし捏造するのに態々自分達の恥にしかならない数字を捏造する感覚が理解不能です。
 そりゃできる限りイスラエル軍を悪く言いたい、その為にはイスラエル軍が民間人を意図的に虐殺している事にしたい、だから民間人の死者数を盛って、ハマス戦闘員の死者数ができるだけ小さくする、それがハマスの意図だとはわかります。

 でもここまでやると、結局ハマスは一方的にテロを仕掛けるけど、反撃されると女子供を盾に逃げる卑怯者・臆病者だと宣言しているのと同じです。
 こんなことをやり続けてホントにハマス支持者が増えるんですかね?

 日本人の感覚なら、こんなの見たら、それだけで誰からも相手にされなくなる、最低の卑怯者・臆病者とされてしまうと思うんですけどね?
 イスラム世界では違うんでしょうか?

 そしてこの感覚は西欧人ならもっと強いでしょう。
 だってポリコレが進んだとは言え、西欧では女子供を守ってた戦う男こそがヒーローですから。

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 だからワタシはもうハマスが全く理解できなくなりました。
 飯山陽博士は著書「ハマス・パレスチナ・イスラエル」の中で、ハマスの弱者戦略を明確に解説してます。
 ハマスは自分を弱者の立場に置く事で、世界の同情を集め、それにより反イスラエル感情を煽っているのです。 その為に本物の弱者であるガザ地区の女性や子供をイスラエル軍に殺させるように持ってっていたのです。
 
 それは全くその通りでしょう。
 しかしここまでやってしまうと、同情するより情けなくなりませんか?

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 イスラエル軍のガザ攻撃が始まった頃、マスコミでもネットでも「第三次世界大戦になる」とか「中東全体が大戦争になる」とか言う意見が溢れていました。
 しかし郵政学者で東大イスラム学科卒の内藤陽介さんは「ハマスと心中したい国はない」と明言していました。

 イスラム諸国はどこも表立ってはハマスのテロを非難しないし、それどころかトルコやカタールなどは国内でハマスの幹部を飼っているわけですが、しかし本心コイツラを支援する気はさらさらないのではないかと思います。
 
 だって自国内でハマスの幹部を飼って、コイツラが高級ホテルに滞在して、連日高級レストランで食事をするのを見ていたら、コイツラの本性がわかるじゃないですか?
 だったら本心コイツラを支援しているわけもないのです。

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 口ではハマスを支持している国々も、本心ではイスラエルがハマスを潰してくれたら有難いと思っているんじゃないですか?

 国内の狂信者を扇動するテロリストなんてそもそも存在自体が迷惑なのです。
 それがこんな風に女性や子供を盾にして逃げる気満々でいられても、ウチに来られたら大迷惑と言うのが本心でしょう?

 しかしハマスはひたすら弱者仕草を続け入るのです。
 だってホントに情けない臆病者の卑怯者ですから、他にできる事はありません。
 
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 それにしても不思議なのですが、アラブ世界には武士道とか騎士道のような物はないのでしょうか?
 日本ならヤクザでも「堅気の人に迷惑かけちゃイケナイ」ぐらいの任侠道があるんですが・・・・・。
 これがあれば、ハマスもあんなミットモナイ弱者仕草をできないと思うんですけどね。

 ハマスを見ていると「名誉の在り方」が、日本や欧米とは根源的に違う気がします。
 この辺りは飯山陽博士辺りに解説していただきたいです。
 
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2023-12-10 13:20

日本政府はエジプト政府を支援するべき 軍事政権雑感

 日本政府がエジプトに経済支援する事について、多くの保守派が反対していました。 
 「日本人を先に助けろ!!」と言うのです。
 しかしワタシはエジプトへの支援は賛成です。

 現在のエジプトの政権は軍事政権です。
 エジプトは建国以来、ずうっと軍事政権が続いてきまいた。 しかしそれが2011年、アラブの春・エジプト革命で崩壊し、民主的な選挙による政権が成立しました。
 しかしその民主的な選挙によって政権を得たのはムスリム同胞団でした。
 けれどもこの政権が倒れたら、またムスリム同胞団がエジプトの政権を取るでしょう。

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 このムスリム同胞団と言うのは、元祖イスラム原理主義団体で、1920年代に生まれて、その後のイスラム圏全域に広がりました。 
 ムスリム同胞団は西欧の物質主義を排し、イスラム教に忠実に生きる事を提唱しました。 その意味では本当に敬虔なイスラム教徒の団体なのです。

 どんな宗教でも敬虔な信者には、本当に善良で献身的に他の信者を助けたりする人も多いのです。 また高学歴者や高所得者も少なくありません。
 それで貧しい人の為の無料の病院を経営するなどの貧民救済の仕事もしています。
 その為、多くの人々から支持されているのです。

 しかし一方で武装闘争やテロも行って来ました。
 有名なのは1981年のサダト大統領暗殺と、1997年のルクソール事件です。

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 サダト大統領は第4次中東戦争に勝利して、イスラエルからシナイ半島を奪還した英雄です。 それが暗殺されたのは、彼がイスラエルとの和平交渉、国交回復を行ったからです。
 第四次中東戦争では電撃的な作戦で勝利したけれど、イスラエル軍との実力差を考えたら、継戦能力は乏しく、早期の戦争終結が必要でした。
 またイスラエルと和平する事で、アメリカなど西側からの経済支援を得る事ができるようになります。 
 エジプト経済の発展を考えたら、イスラエルとの和平は絶対に必要だったのです。

 しかしイスラム原理主義者はこうした現実的な政策を一切認めません。
 その為、第4次中東戦争の英雄は、彼等の憎しみを一身に受けて、第四次中東戦争の戦勝記念日のパレード中に、パレードに参加していた砲兵中尉により砲撃されて殺害されました。

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 1997年のルクソール事件は、ルクソールの古代エジプトの遺跡を見学していた観光客が襲われ、82人が殺害されたと言う事件です。 日本人観光客も10人が犠牲になっています。
 ムスリム同胞団は観光客を襲う事で、エジプトの観光業を破綻させて、エジプト経済が崩壊する事で、民衆の不満を募らせてイスラム教による革命を起こそうとしたのです。

 これはイスラム教と言う宗教の持つ特性で、イスラム教は始祖ムハンマドが自身で軍隊を率いてメッカやメジナを征服支配したし、彼の後継者とされるカリフ達もイスラム教による征服戦争を続けてサラセン帝国を作りました。
 つまりイスラム教は成立当初からイスラム教の支配する国家を実現していたのです。 その為、イスラム教による武力征服が教理に組み込まれているのです。
 またそうやってできたイスラム国家の法、イスラム法も制定されました。 この法はムハンマドが定めた法、つまり神の法とされて改正する事を許されません。 その為、現在もムハンマド時代そのままです。

 そしてイスラム教徒は全てこのイスラムの教理に絶対服従し、実践しなければならない事になっています。
 だからイスラム原理主義団体は皆、イスラム国家の再興とイスラム法による支配を最終目的としています。

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 例えば、イスラム原理主義過激派のIS(イスラム国)は、実際に一時的にイラクの大半を支配下に置きました。 この時、彼等はヤジィーディ教徒の女性達を強姦したり、奴隷として売買したりしました。
 これは大変ショッキングで極悪非道の行状として報道されましたが、しかしイスラム法では奴隷制度を認めているし、戦争によって奴隷を得る事も、認めているのです。
 ISはイスラム法による政治を理想としていたのですから、そのイスラム法に従っただけなのです。
 
 そしてイスラム教による武装闘争は、単にイスラム法で合法と言うよりも、信者として実践するべき美徳です。
 その為、ムスリム同胞団も一方で無料の病院のような福祉活動もしますが、一方でテロも繰り返してきました。
 それでムスリム同胞団はサダト大統領暗殺やルクソール事件以外にも、小規模なテロを繰り返しています。

 特にテロの標的になっているのは、コプト教など非イスラムのエジプトの土着宗教です。 エジプトは古代から長い長い歴史を持つ国なので、イスラム以前にも多くの文化や宗教が生まれ、それが今も残っています。 またキリスト教成立後間もなくキリスト教化した国でもあります。 このキリスト教がコプト教なのですが、ムスリム同胞団はこれを標的にテロを繰り返しているのです。
 コプト教はエジプトがイスラム化してからも長くエジプトに残ってきたのですが、ムスリム同胞団はこれを完全に浄化しようとしているのです。
 因みにハマスはムスリム同胞団のパレスチナ支部です。

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 アラブの春により行われた民主的な選挙で政権を取ったのは、このような政党だったのです。
 しかしエジプトで選挙を行えばムスリム同胞団の政権ができる理由もわかります。 飯山陽博士によるとエジプト人の5%はテロも含めてムスリム同胞団を支持しているのです。 
 ムスリム同胞団が無償の医療活動などを行い、貧困層に人気がある事も大きな原因ですが、そもそもエジプト人の大多数はイスラム教徒であり、ムスリム同胞団はその教理を厳格に守っているのですから、敬虔なイスラム教徒はムスリム同胞団を支持するのです。

 このような土壌で選挙をすれば、大量得票するのは当然でしょう?
 創価学会を考えたらわかります。 創価学会の信者は公称で日本の5%です。 大多数の日本人は創価学会を気持ちの悪いカルト団体だと思い嫌っています。 しかしそれでも自民党は創価学会を切る事はできないのです。
 
 エジプト国民の大多数はイスラム教徒です。 基本的にはイスラム教の教理を信じているのです。
 そういう状態でイスラム教の教理にトコトン忠実なムスリム同胞団を否定する事はできません。
 だから選挙前にムスリム同胞団支持者から「〇〇さんへの投票お願い」などと言われたら断れない人も多いでしょう?

 しかしそれでホントに政権を取らせたら大変な事になります。 
 エジプトもアラブの春の後、それで大変な事になったのです。
 だからエジプト軍がクーデターを起こしてアッサリと軍事政権が成立しました。 それでとりあえずエジプトは安定しました。

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 けれども今、この軍事政権・シシ政権が今苦境に立たされています。
 一つはハマスのテロ、一つはロシアのウクライナ侵略戦争の為です。
 ロシアはウクライナを開始してから直ぐに、ウクライナの小麦の黒海からの積み出しを妨害し始めました。
 一方経済制裁でロシアの小麦の輸出にも制限がかかっています。

 これでエジプトなどアフリカ諸国が大変な苦境に陥っています。 エジプトは食料自給率が45%程度で、これまで主食の小麦を主にウクライナから輸入していました。
 しかしロシアの侵略戦争で、輸出の輸送路を妨害され、生産自体も減っています。
 その為、小麦価格は高騰しています。
 またこの戦争でエネルギー価格も高騰しています。

 エジプトは貧しい国で、エンゲル係数も非常に高く、食料価格とエネルギー価格の高騰は庶民生活を直撃します。 
 こうなると庶民の不満が爆発します。
 そして不満が政権に向かうと、そのままシシ政権崩壊・・・・・は仕方ないとして、代わりにムスリム同胞団が再度政権に就く可能性が非常に高いのです。

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 ここにまたエジプトにイスラム原理主義政権ができると、一気にアラブ世界を不安定化します。
 しかもこの状況で、ハマスによる大規模テロが起きたのです。
 イスラム原理主義勢力はこれで舞い上がっているのです。
 
 エジプトは豊かな国ではありませんが、しかしアラブ随一の文化国家であり、アラブ一の強国でもあり、アラブの中心ともいえる国です。
 そこがイスラム原理主義化するとなると、その影響は半端じゃないです。
 だったら日本政府はシシ政権を支援するべきではありませんか?

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 シシ政権は軍事独裁政権です。 
 前記のようにエジプトはこれまでも軍事独裁政権が続いてきました。 しかしそれでも軍事独裁政権下で安定して、発展してきたのです。
 例えばアラブの春で崩壊したムバラク政権下でも、5~7%の経済成長を続けていました。

 エジプトによらず中東には軍事独裁政権が多いです。 
 殆どの国が軍事独裁政権か君主制です。
 民主主義だったレバノンは崩壊しました。
 何でこんなことになるのか?
 
 だってアラブの春とか、ジャスミン革命とかで、民主主義になり選挙をすると成立するのはイスラム原理主義政権なのです。
 イスラム教の力がまだまだ強い国で、選挙をしたら結局言うラム原理主義政権ができてしまうのです。

 で、イスラム原理主義政権の典型がイランです。
 イランは産油国で、本来豊かな国だったのに、イスラム原理主義体制になってからは、貧困化するばかりです。 貧困化しているにも関わらず、核開発は続けるし、周辺国のテロ組織を支援したりして、革命の輸出を図っているのです。

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 一方、エジプトのシシ政権始め、中東の軍事独裁政権は「民主主義ではない」と言う問題は抱えていても、政策その物は至って現実的でマトモです。
 勿論、腐敗汚職もありますが、それでも経済成長率も結構高いのです。 また戦争もせず、アメリカやイスラエルとも良好な関係を維持しています。 

 それでもなかなか貧困状態を脱出できないのは、出生率が異常に高く、増え続ける若者の就職先の確保が難しいからです。 でもこれって結局そこそこ生活が安定していると言う事です。
 また教育レベルも凄く上がりました。
 エジプトの大学進学率は今は30%超えているのです。 それで「大学は出たけれど」になって、また若者の不満の種になっているのですね。 
 
 戦後教育では、軍事独裁政権=悪と刷り込まれていますが、このシシ政権に限らず、世界の軍事独裁政権を見ると、殆どが至って現実的でマトモな政策をしています。
 それどころか朴正煕政権のように、奇跡と言われる程の経済成長をもたらした政権もあります。
 軍人=戦争を連想しますが、しかし世界中の軍事政権の中で、無謀な戦争をした政権はむしろ極めて例外的です。

 戦争をする時もありますが、極めて合理的に計画的に行います。
 サダト政権は第4次中東戦争をしましたが、最初から長期戦は無理だとわかっていたので、エジプト軍が奇襲して勝利をしたところでイスラエルと講和してシナイ半島を奪還したのです。
 こういう戦争をするのは、正にサダトがプロの軍人だったかです。
 この講和を許さなかったのは、イスラム原理主義者やそれに扇動された一般国民でした。 そして彼は暗殺されたのです。

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 勿論、軍事独裁政権ならでは問題もあります。 現在シシ政権はムスリム同胞団を厳しく弾圧しています。 テロリストやテロの扇動をする宗教指導者などを、容赦なくしょっ引いて、投獄したり拷問にかけたり射殺したりしています。
 裁判のような物はしていないようです。
 だって彼等の理念はイスラム教の教理その物なのです。 だから裁判で逮捕・投獄の理由を明らかにすれば、イスラム教その物を否定し、処罰したことになります。
 だから問答無用で逮捕・投獄するしかないのです。

 これは勿論人権問題ですから、欧米諸国はこれらの弾圧されている宗教指導者などを「難民」として保護しました。
 するとこの「難民」達は保護して貰った国で、イスラム移民相手にテロを扇動して、テロが頻発する事になったのです。
 お陰でコイツラの人権を認めたら、どんな事になるかが証明されました。
 
 で、これに辟易した欧米諸国には、一旦保護した「難民」を送り返して、投獄して貰ったりしているところも出てきました。

 イヤ、そんな事せずに自分で逮捕投獄しろよ!!

 と、思うんですけど、民主主義のルールをきちんと守ると、イスラム原理主義テロリストのような連中をきちんと取り締まるのは、非常に難しと言う事でしょう?

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 こうした現実を見ていくと、中東諸国で軍事独裁政権が多いのもわかります。  
 そりゃ民主主義政権の方がいいのはわかるけど、それでも現在の状況でマトモな政策をしてくれる政権を求めるとなると結局軍事独裁政権にしかならないのです。

 と、言う訳で長々書きましたが、ワタシは日本政府のエジプト支援を支持します。
 ロシアのウクライナ侵略戦争が終わり、小麦や石油の価格が下がり、エジプト国民の生活が安定するまでは、エジプト政府に一定の支援をして、イスラム原理主義の拡大を阻止してほしいです。
 
 因みにイスラム原理主義と共産主義を比べると、イスラム原理主義の方が性質が悪いんじゃないかと思います。 共産主義は所詮19世紀末にできた、似非科学で科学的に破綻したことが明らかになれば、消滅するしかありません。
 しかしイスラム原理主義は「信仰」ですから、どんな現実を前にしても破綻する事はないのです。 何より人々への浸透の深さが違います。
 けれども共産主義以上に暴力的に人間を支配しようとしているのですから。
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2023-12-03 13:25

国際法雑感 イスラエルのガザ攻撃は正当化できない?

 先日、苺畑カカシさんの所(国際法専門家でも国際法違反行為を正確に判断できない理由)で知ったのですが、日本の国際法の専門家とされている東澤靖明治学院大学教授は、イスラエルのガザ攻撃は自衛権では正当化されないと言っていました。
 
 カカシさんはご自身のエントリーで東澤教授の講演動画を紹介してくださいました。 1時間半もある長い長い動画で、しかも非常に冗長な話ぶりなので、見ていて閉口したのですが、しかしカカシさんを見習って頑張ってみました。

 しかしワタシもカカシさん同様、釈然としないのです。
 そもそもイスラエルのガザ攻撃については、日本を除くG6諸国がイスラエルの自衛権を認めるとしています。
 それなのになぜ東澤教授は認めないと言うのでしょうか?

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 東澤教授はまず自衛権には限界があり、以下の条件を満たさなければならないと言います。

 ① 武力攻撃の存在
 ② 急迫性
 ③ 必要性
 ④ 均衡性

 これはわかります。
 国際法では自衛権を認めており、自衛のための戦争も認めています。 因みに自衛隊が憲法9条に違反しないと言うのも、この立場からです。 
 しかし「自衛のため」と称して、多くの侵略戦争が行われた事も事実なのです。 だから国際法でも自衛権の行使には色々と条件を付けているのです。

 そして東澤教授は、イスラエル軍のガザ攻撃はこの条件を満たしていないと言うのです。 それは以下の理由です。

 ① パレスチナ占領による急迫性の製の欠如。
 ② ハマス武装勢力を領域内から排除し急迫性は終了している。
 ③ 将来の攻撃やテロの可能性は必要性としては不十分。専制的自衛を国際検証は認めていない。
 ④ 「反撃」の行っている攻撃は明らかに過剰人質がとられていることは武力攻撃を正当化しない。

 箇条書きだけだとわかりにくいので、補足説明すると以下のような話でしょう。

 パレスチナは既にイスラエルが占領しており、ハマスはテロ攻撃の後直ぐに撤退した。 だからイスラエルの安全は確保されている。 この状態でガザを攻撃するのは、将来の武力攻撃やテロを布防ぐ為だと言える。 しかし国際法では将来の攻撃に備える為の攻撃は認めていない。 人質救出のための武力攻撃の理由にならない。

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 なるほど自衛権を厳密に解釈すればこの通りでしょう。
 しかしこれだと第二次大戦中、連合軍がドイツ領に攻め込んだ事も、国際法違反になります。

 第二次大戦はドイツ軍のポーランド侵攻から始まりまり、ドイツ軍はその後、ソ連やフランスなど周辺全域への侵略を続けました。
 この時、侵略された国々がドイツ軍と戦うのは、自衛権の行使です。
 しかし開戦後半年余りでドイツ軍は劣勢になり、占領地から撤退していきました。
 そして遂には全ての占領地を捨てて、ドイツ領内に逃げ込んだのです。

 東澤理論だと、連合国はここでドイツへの攻撃を止めるべきと言う事になりませんか?

 だってこの時点で連合国側は占領地からドイツ軍を完全に追い出して安全を回復していました。
 一方ドイツ側は戦力も国力も消耗し尽くしていました。 ドイツでは本土防衛の為に少年や病人を動員しなければならなかったのです。 胃潰瘍部隊とか結核部隊など、病人の部隊が作られいたのです。
 そして武器弾薬は勿論、食料まで欠乏して、飢餓が深刻化していました。
 
 この状態ではドイツがここからまた連合国側への侵略を再開する事は不可能です。 
 だから連合国側がこれ以上、ドイツを攻撃するとすれば、それはナチズムなどのイデオロギーを問題にしての将来のドイツの侵略に備えた攻撃、或いはドイツの侵略に対する報復の為だったとしか言えません。 
 これは勿論、連合国側の自衛権として正当化できません。

 で、東澤教授は連合国のドイツ領への進攻を国際法違反とするのでしょうか?
 なんかもう戦争の現実から完全にかけ離れた話としか思えません。

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 一方イスラエルの現実を見ると、ハマスもさらに言えば実はパレスチナ自治政府側も、オスロ合意以降も繰り返しイスラエルへのテロ攻撃を続けていました。

 オスロ合意後、世界中の国の殆んどが、パレスチナ自治政府を国家、或いは国家に準ずる地位を認めて、莫大な経済支援をしてきました。 
 ところがパレスチナ自自政府はこの状態でも、イスラエルへのテロをやめていません。
 そして今回のハマスのテロについても一切非難していません。
 
 このテロでは、純然たる観光客の外国人もになっていますが、しかしパレスチナ自治政府はこうした部外者を殺したテロリストにも報奨金や年金を与えているのです。
 アメリカ政府はトランプ政権時に、ユダヤ系でさへないアメリカ人青年がエルサレムでテロで殺された時、パレスチナ自治政府がこのテロリストに年金を払った事を知って、パレスチナ自治政府への支援を停止しました。
 しかし日本政府始め、世界中殆ど国はパレスチナ自治政府への支援をやめていません。

 「戦争ではない、唯のテロだ」としても、主権国家としてこのような形で常日頃自国民を殺害し続ける「敵国」を放置する事ができるのでしょうか?
 イスラエル側には自国民を守る権利はないのでしょうか?

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 こういうパレスチナ自治政府やハマスなど、イスラム側の対応を見ているとわかりますが、彼等はそもそもテロを悪いとは全く思っていないのです。
 また条約とか合意とかを守る意思が皆無です。
 勿論、国際法とかジュネーブ協定など、所謂国際的なルールを守る意思も皆無です。

 これは別に偏見でもヘイトでもありません。
 ハマスはその定款である「ハマス憲章」で、イスラエルを殲滅し、パレスチナの地をイスラム教の国にする事を定めています。
 ハマスに限らずイスラム過激派・テロ組織は、イスラム教の教理だけを人類が唯一従うべき規範と考えており、異教徒やイスラムに従わない者は、いかなる手段を使っても滅ぼすべきと考えているのです。

 そしてこれはイスラム教の教理その物でもあります。
 だからイスラム教の教理に従えば、イスラム教徒は異教徒へのテロや攻撃を支持しなければならないのです。
 だからハマスに限らず、パレスチナ自治政府もまた他のイスラム諸国も、ハマスのテロは非難できないのです。

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 イスラエルは今現在、こうした狂信と戦っているのです。
 これは国際法の起源を考えると大変興味深い話です。
 国際法の父、グロティウスが生まれたのは、宗教戦争でヨーロッパが血みどろになっていた時代です。
 宗教戦争はカソリック・プロテスタント双方が、「神の為」に戦いました。 だから自分の敵は神の敵、神の敵を倒す為なら、如何なる手段も許される事になります。 また神の敵に憐憫を抱く事は、許されなくなりました。

 その為、それまでの戦争のルールだった騎士道も放棄し、敵側の人間は誰も殺す、女も子供も全部殺す、しかもできるだけ残虐な方法で殺すと言う戦争になりました。
 だから宗教戦争はそれまでの戦争では、想像もつかなかった程に、酸鼻を極めました。
 
 この悲惨さを見て生まれたのが国際法です。
 戦争を止める事はできない。
 けれども戦争のやり方に一定のルールを作る事で、戦争が際限もなく悲惨になる事を防ごうではないか!!
 そしてこれは欧州と日本には広く受け入れられるようになりました。
 
 ところが今、イスラエルの敵はグロチウスの時代の宗教戦争の戦士なのです。
 スペイン国王カルロス二世やアルバ公爵みたいな連中なのです。
 そしてこの状態でイスラエル側にだけ非常に厳格な国際法の順守を要求しているのです。

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 こうなると東澤教授の高邁な国際法についての講演が、悪い冗談みたいにしか思えません。
 ワタシはむしろこした狂信者によるテロが頻発している状況では、国際法の在り方をもっと根本的に考え直すべきじゃないかと思います。
 
 これまで国際法が東澤教授のような高邁な理想を追っていられたのは、戦争の主役が欧米や日本のような騎士道や武士道の文化を持ち、狂信の時代は卒業した文明国だけだったからです。
 ところが今、こうした文明国の影響力はドンドン衰退しています。 
 一方、現実に狂信に駆られたテロリストがドンドン増殖しているのです。

 国際法専門家の側がこれに対応する意思がないのでは、ホントに国際法なんか絵空事になるのではありませんか?
 
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2023-11-28 11:10

イスラエルはなぜプロパガンダが下手か?

 アメリカのテレビ局でイスラエル軍のアル・シファ病院攻撃を取り上げた時、出演していた元駐米イスラエル大使が言いました。


 アチャ~~!!
 言っちまったよ。
 だからダメなんだよ。

 イスラエルはプロパガンダが下手です。 
 超下手です。

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 ユダヤ人は才能豊かな民族で、プロパガンダに関係しそうなあらゆる分野で多くの天才を輩出しているのに、彼等の国が何でこんなに自己の立場を宣伝するのが下手なのでしょうか? 
 ワタシはこの原因は「ホロコースト」だと思っています。

 アル・シファ病院について言うなら、アムネスティでさへ前々からハマスがアル・シファ病院の診察室をパレスチナ人の拷問に使っているなど、この病院をハマスが非人道的な目的に使用していると言う報告書を出しているのです。
 ハマスのガザ支配でガザ住民の人権が抑圧されている事も認めているのです。
 イスラエルのハマス攻撃、またアル・シファ病院攻撃には、正当な理由が色々あるのです。
 ところが何と元駐米イスラエル大使共あろう人が、実に安直にホロコーストを持ち出ししまうのです。

 彼はきっとホロコーストと言う絶対最強カードを出せば、この議論は楽勝だと思ったのでしょう。 
 また元駐米イスラエル大使と言う立場を考えると、イスラエル政府も同様に考えているのでしょう。

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 しかしワタシはこれはこのような場合に出すには最悪のカードと思います。
 なるほどホロコーストは、人類最大の悲劇・犯罪の一つだったし、またその事実を疑う事はできません。

 けれどもホロコーストについての学術的研究を検証を妨害してきたのは、サイモン・ウィーゼンタール・センター などユダヤ人団体です。
 日本人なら「マルコ・ポーロ事件」が直ぐにアタマに浮かびます。 
 月刊誌「マルコ・ポーロ」がアウシュビッツについての疑念を特集したとこが、サイモン・ウィーゼンタール・センター が圧力をかけて、謝罪に追い込みました。 「マルコ・ポーロ」側は「反論があるなら次の号で掲載すると」と言ったのですが、しかしサイモン・ウィーゼンタール・センター は広告主に圧力をかけて広告取り下げ等をさせたので、遂に「マルコ・ポーロ」は廃刊になりました。

 ワタシもこの事件の事を鮮明に覚えていますが、これを公正な対応とは思えませんでした。
 そしてユダヤ人団体がこういうやり方で常にホロコーストに関する言論を全て封殺し、研究や検証を禁じてきた事を知って以来、ホロコーストについての疑問や疑念を抱えてままです。

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 だからアル・シファ病院の攻撃について、ホロコーストなんて持ちだされたら、聞いた人の多くは「ヤッパリ、ちゃんとした理由を示せないからホロコーストなんか持ち出すんだ。」としか思えません。
 テレビ視聴者のこのような感覚をこの元駐米イスラエル大使は理解してないのではないでしょうか?

 勿論、ホロコーストは人類最大の悲劇・犯罪の一つであった事は事実です。 だからこの元駐米イスラエル大使とすれば、この悲劇の主人公・犯罪の被害者であるユダヤ人には、特別な計らいがあてってしかるべきとも考えてたのでしょう。 
 実際イスラエルと言う国が建国を認められたのも、その後ドイツなどから莫大な支援を得られたのもこの「計らい」のお陰です。

 しかしホロコートはもう百年近くも前の話です。
 そしてこれは欧米内での話です。 
 ホロコーストが行われていた時代、アラブ諸国もその他アジア・アフリカ諸国も全てヨーロッパの植民地だったので、ホロコーストには何の責任もありません。 
 そりゃ、ユダヤ人が大量虐殺された話を聞けば「ふうん。 酷い目にあったね。 大変だったね。」とは思うでしょう。 「でもうちだって植民地支配を受けて大変だったんだよね。」と思うだけです。

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 アンネ・フランク一家は大変気の毒でした。 
 しかしインドネシア人にすればヒトラーは時の氏神です。
 ヒトラー自身は人種差別主義者でベルリンオリンピックでは同盟国の日本選手団との握手を拒んだぐらいです。
 でもヒトラーがオランダを占領してボコボコにしてくれた事は、インドネシアの独立には役立ちました。 
 だからインドネシア人からすれば、アンネ・フランク一家に同情するより、ヒトラーに感謝するでしょう?

 ましてイスラム教徒とすれば、過去の異教徒のホロコーストより、現在のイスラム教徒のパレスチナ人に同情するのは当然でしょう?
 そもそもホロコーストが大悲劇だったとして、何でその付けをパレスチナ人が支払う嵌めになるのか?
 「ユダヤ人の国がなかったのでホロコーストが起きたと言うなら、ドイツの領土でも削ってユダヤ人を国を作ってやれば良かろう」と言う話にしかなりません。

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 そしてホロコーストがカードとして使えないとなると、イスラエルは非常に不利になります。
 なぜならこの種のプロパガンダでは、理性によって権利の正当性を説得するよりも、感情を煽って「カワイソウ」ポジションを得る事が重要になるからです。

 そしてホロコーストを除くとイスラエルは全然「カワイソウ」ではありません。 小国とは言え立派な先進国で、所得も高く人権も保障された民主主義国家なのですから、イスラエル人には「カワイソウ」なところなんかないのです。

 一方ガザ地区の住民はホントに「カワイソウ」です。 なにしろ子供の8割が栄養不良と言う貧困状態なのですから。
 ハマス側はそういう子供達を人間の盾に使っているのです。
 貧しい子供が殺された映像なんかを流すと、その事情に関係なく、同情心をそそられてしまいます。 

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 これてってもう熊と熊駆除の話と同じです。
 現在東北や北海道では熊による人身事故が深刻で、熊の駆除に追われています。
 ところが東北や北海道の自治体には熊の駆除を非難する電話が殺到しています。
 これは熊が団体を作って、自分達の駆除に反対するプロパガンダを行っているからではありません。   
 動物を殺すと言うのがまず非常に惨い事だし、熊は愛嬌のある動物で、写真や動画だけ見ていたら、ホントにティディベアのように可愛いのです。
 だから別にプロパガンダなんかしなくても熊の駆除に反対する人間が湧いてくるのです。

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 ワタシだって熊を殺すのはカワイソウだと思います。
 でもワタシは札幌在住で、散歩をすれば必ずこんな看板を見かける羽目になります。 だから熊の怖さを切実に感じるし、そうなると駆除には反対できないのです。
 けれどもワタシだって熊のいない地域に暮らしていたら、熊の恐怖を感じる事もできず「熊を殺すのカワイソウ」と言っていたかも知れません。

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 一方イスラエルには熊はいないけれど、熊よりはるかに危険なテロリストが常に出没し続けていました。
 10月7日のような大規模テロは初めてですが、ハマスは四六時中イスラエルにミサイルやロケット砲を撃ち込んでいたし、またイスラエルの街中で通り魔のように街の人を殺すテロリストがいつも出没していました。

 この状況ではテロリストの駆除は国民の安全を守る為の至上命題です。 
 それを理解できな人が安易に「カワイソウ」とイスラエルを非難しているのです。  

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 現在、イスラエルのガザ攻撃について、イスラエルが一方的に非難されています。
 今回のガザ攻撃はハマスのテロによって始まった物だし、ハマスのテロは民間人1300人を殺害し、人質260人を拉致すると言う凶悪な物だったのです。
 一方イスラエル軍はガザ攻撃に際して、民間人の避難地区を設置し、避難を呼びかけるなど民間人被害を防ぐ措置は十分取っています。 
 また戦闘中に病院に燃料を運び込むなど、命がけで人道行為を行っています。

 しかしハマス側は民間人の避難を妨害し、さらに避難しようとする民間人を狙撃しています。
 またハマスはガザ地区にこれまで全長500キロとも言われる地下道を作っているのですが、しかし民間人をここに退避させません。 民間人用のシェルターのような物は一切作っていません。
 そもそもハマスはこれまでも「自分達は大義の為に自分達の一番大事な女や子供を差し出す」と公言してきました。
 ハマスが非戦闘員を人間の盾として使っている事は明らかなのです。

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 イスラエル政府にはもっとプロパガンダを頑張ってほしいです。

 ハマスは本来、イスラム原理主義テロリストです。 
 彼等の言うパレスチナ解放は、イスラム教によるパレスチナ支配であって、実はこれはどのアラブ諸国も望んでいない目標です。
 そしてこれは世界中人類にとっても厄災なのですから。

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