2017-11-08 13:41

日本の経済学はどうなってるの?

 ワタシは三流大学の工学部卒なので、文系の学問は殆ど知りません。

 しかし日本は自然科学では結構ノーベル賞も取っているし、また高度な技術で成功した企業も沢山あるので、日本の学問は一流、世界のトップレベル、だから文系だってそれなりにレベルだろう・・・・と信じてきました。

 でもどうもそうではないようです。

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2017.11.8

 先の衆院選の結果は悲喜こもごもだったが、金融緩和政策の効果を理解する政治家が、政界全体で、かなり少なくなったのは残念だ。

 もともと、金融緩和によって雇用が増えることについて、欧米では一般常識になっているが、日本で理解している学者やマスコミは少ない。

 ここ10年ほどで、金融政策を正しく理解していると筆者が思い当たる政治家は、安倍晋三、菅義偉、中川秀直、山本幸三、竹中平蔵、渡辺喜美、舛添要一、馬淵澄夫、小沢鋭仁、松原仁、金子洋一の各氏らだった。

 ところが、ここ数回の国政選挙などを経て、いまや風前のともしびになっている。ある意味で奇跡的に安倍首相と菅官房長官が政権中枢にいるので、一連の日銀人事では間違いがなく、金融政策はおおむね正しく行われてきた。

 その結果、雇用状況は民主党政権と比べて格段に向上した。有効求人倍率や大学新卒者の就職率のまれに見る成果によって如実に表れている。

 大学関係者と話をすると、いわゆる一流大学では新卒者の就職率の向上が実感できないらしい。いつでも就職率が高いからだという。一方、筆者の所属大学のレベルになると、民主党政権下での就職率は実質的に現状の3分の2程度だった。安倍政権になってから就職率が高くなって、今ではほぼ全員が就職できるようになった。

 正直なところ学生の学力が劇的に向上したとは思えないので、異次元金融緩和の恩恵による部分が大きい。これは、筆者が事前に予測したとおりの結果であり、標準的なマクロ経済分析からの帰結でもある。

 雇用が良くなると、自殺率、強盗率、生活保護不正受給率なども減少し、社会の安定にも好都合となる。しかも、雇用を作ったというのは対野党としても格好の材料だ。

 つまり、金融政策を上手に使ったことが安倍政権が長期化している裏にある。安倍首相は、日本の政治史で初めて金融政策の効用を正しく理解し、それを活用した首相だといえる。

 その安倍政権もいつかは終わる。今の政治家を見渡すと、次の首相候補と目される人の中で、誰が金融政策を理解しているのかと思うと、空恐ろしくなる。

 ここは、日銀法を改正して、雇用の確保を金融政策の目標に加えるべきだろう。安倍政権では、その意味を理解している人が日銀の正副総裁や審議委員に起用されているが、金融政策に無理解な政権となったら、人事もひどいものになる恐れがあるためだ。

 ニュージーランド準備銀行(中央銀行)が約30年前、世界に先駆けて掲げたインフレ目標は世界中に広がった。そのニュージーランドでは、雇用目標を中央銀行に課すという新たな動きがある。先進国の中央銀行では雇用も事実上の目標になっているが、ニュージーランドではそれを明文化するのだ。

 日本は先進国では最も遅くインフレ目標を導入したが、雇用目標ではそうした遅れは許されない。一刻も早く明文化してもらいたいものだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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 高橋洋一はこの種の話を前々から繰り返しているのですが、それでも読む度に驚きます。

 インフレ率が上がると失業率が下がると言う事は、現在の世界の経済学では確立した理論です。

 そして一般国民の生活を守る上で、最も重要なのは、雇用が確保される事です。

 そこで先進国の中央銀行は皆、完全雇用を目指してインフレ率を定めて、その達成に努力するようなりました。

 これは30年前にニュージーランドの中央銀行がこの政策で成功したのを見て、世界中がこれに倣うようになったと言うのです。

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 ところが日本の日銀はそのような金融政策を一切取ってきませんでした。

 バブル崩壊が1991年、今から26年前ですから、その頃には既にニュージーランド中央銀行は、既に雇用最大化の為の金融政策と言う方針を実行しており、その後その成功を見た国々がこれに追従し始めたと言う事でしょう。

 ところが日本銀行はバブル崩壊後、ひたすら金融引き締めを続けたのです。

 そりゃバブル崩壊後も暫くはまだその余波で、雇用だってそう悪くなかったです。

 しかしその後、その後はドンドン雇用が悪くなり、就職氷河期のような悲惨な事態にまでなったのです。

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 それでも日銀は一切、これに対応する為の政策をしませんでした。

 それどころかリーマンショック後でも、他の先進国に比べると通貨供給量を極端に少なくして、超円高を招きました。

 お蔭で多数の企業が工場を海外に移転させて、エルピーダメモリーやシャープなどが倒産に追い込まれました。

 そして職を喪った人々が、住処を喪いネットカフェ難民、マクドナルド難民と言う悲惨な状況になりました。

 この人達の多くは就職氷河期に高校や大学を出て、その為正規職を得られず、非正規職を転々とする嵌めになったのですが、リーマンショック後の日銀の政策の失敗による円高で、その非正規職さへも得られなくなったのです。

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 因みに雇用の安定と言うのは、労働者にとっては死活問題です。

 だから世界的には金融緩和をして、インフレ率を上げ、雇用を維持すると言う政策は、元来左翼政権の好む政策なのです。

 ところが連合を支持母体とする極左政権である民主党政権は、日銀の金融引き締めと超円高による失業者の増加を放置しました。

 そもそも連合のトップは、これが労働者の雇用確保の為に必要な政策として欧米で一般化している事さへ知らなかったと言うのです。

 連合始め大手労働組合のトップは東大閥であるにも拘らずです。

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 しかしこれが安倍政権以降のアベノミックスによる金融政策、つまり日銀による大量の国債買い入れによる大量通貨供給によって、何とか救われる方向になってきました。

 しかしこの高橋洋一の記事を読む限り、日本の政財界、そして経済学者達は、このような事実を一切認めなていないし、理解していないらしいのです。

 実際今でも池田信夫等、日本の経済学者や金融関係者は「ハイパーインフレが~~!!」と言っています。

 一体どうなっているのでしょうか?

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 イヤ、それ高橋洋一が間違っているだんだから。 

 オマイ、そんな高橋洋一の言う事だけを信用してちゃダメだろう?

 ええ、そうです。

 ワタシの経済学知識では、高橋洋一と池田信夫のどちらが正しいか判断する事は不可能です。

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 しかしねえ、日本経済を復活させるためには、金融を緩和してインフレ率を上げる事と、財政出動をする事だと言うアベノミックスの理論は、クルーグマンやスティグリッツなどのノーベル賞受賞者たちもずらりと揃って支持しているのです。

 で、池田信夫達、反アベノミックス派がちゃんと経済学界に論文を出して、クルーグマンやスティグリッツの反論したとでも言うなら、これは当に経済学上の問題だと言えます。

 でも連中それは絶対にやらないのですよ。

 それどころか池田信夫達は「高橋洋一は間違っている」とは言うけど、クルーグマンやスティグリッツには何も言わないのです。

 ワタシはそれでアゴラの池田信夫のブログに、「アベノミックスに反対なら、クルーグマンに言ったら? クルーグマンを論破したらノーベル賞を取れるかも知れなよ。」と励ましのコメントを入れた所、出入り禁止になってしまいました。

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 つまり彼等は経済学者として学術論文でクルーグマンやスティグリッツに反論する意思も能力もないのです。

 それなのに国内ではなぜか自分達の緊縮理論に執着し続けて、高橋洋一等には嫌がらせをしているのです。

 これではもう高橋洋一の方が正しいと思わざるを得ません。

 日本国内の三流大学の教授が掲げる説なら、勇猛果敢に罵倒するけれど、同じ学説を掲げるノーベル賞受賞者には何一つ言わない。

 そもそもこんなの学者の姿勢としても最低でしょう?

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 ところが東大始め日本の一流大学の経済学者達は一致団結してこの姿勢を貫いているのです。

 そこでマスコミもこれに従い、当然マスコミしか見ない政治家もまたこれに倣うし、官僚だってこれに従うしかないのです。

 その上、労働組合までこれに従うのです。

 一体これは何なのでしょうか?

 日本の経済学会は未だ鎖国中なのでしょうか?

 なるほどこれでは安倍さんが財政出動をするのは難しいし、日銀の金融緩和政策だっていつまで続けられるかわからないのでしょう。

 だって結局日本の高学歴自称知識階級が全部揃って緊縮派なのですから。

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 それにしても一体何でこんな奇妙な事に?

 東大など一流大学に合格するほどの人ならば、当然英語だって数学だって相応の成績を取っているのです。 だから複雑な数式を使った英語の経済学の論文だって読めるはずです。

 それどころか経済学には数学が不可欠なのですが、基礎的数学力に置いて日本の一流大学合格者程のレベルを持つ人間を揃えている国はむしろ世界でも稀なのです。

 昔藤原正彦氏の原正彦氏の「若き数学者のアメリカ」を読んだ時、藤原氏がアメリカで知り合った経済学専攻の大学院生が、-1×-1=1だと知らなかったと言う話しが出てきて驚いた事があります。

 しかし東大に合格する学生なら文系でも、微分は何なんくこなしました。(少なくもこの頃は)

 それが大学院まで卒業して教授になるとなぜか世界の経済学の常識的な理論が理解できなくなるのです。

 そして他国では絶対通用しない金融財政政策に執着し、日本経済学会の権威を懸けて、自分達の奇天烈理論を政財界・官界に流布しているのです。

 これはホントにどういう事なのでしょうか?

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 因みにオカシイのは経済学じゃないです。 法学だって日本のそれは世界とは乖離して、憲法学に至ってはカルトと評価されているのです。

 そしてこのカルト憲法学を学んだ人々が、高級官僚として事実上日本の政治を支配しているのです。

 カルト憲法学を含む法学を学んだだけの人々が、奇天烈経済学者と共に、日本の財政金融政策を支配しているのです。

 なるほどこれでは日本がバブル以降、経済政策を間違って、経済を衰退させ続けたのは当然ではありませんか?

 こうなると日本の問題は、このような日本文系学問の問題に行きつくのではないでしょうか?

 そしてこのような学問体系を世界に通用するマトモな物にしない限り、日本の再生は無いと思ってしまうのです。


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