海上自衛隊のインド洋給油は15日で終わってしまいました。 今更ではありますが、この意義について週刊オブイェクトさんが解説してくださいました。
この方のブログは以前にも何度か紹介させていただきましたが、真に解りやすく合理的な解説です。
補給実績が大幅減少したにも関わらず国際的評価の高いままだった海上自衛隊インド洋補給活動の意義
>実はこの事は、インド洋に日本の艦隊が存在している事に大きな意味があり、実際に補給活動をしているかどうかは関係が無い、どうでもいいと国際社会がそう認めていると、読み取る必要があるのです。日本が対テロ戦争に参加しているという事実、それが重要なのであり、たとえ日本の給油活動が有志連合軍の役に立たなくても、アフガン民衆を救う役に立たなくても、実用的な役割を果たさずとも、政治的に日本がアフガン対テロ戦争に参加している事実だけで十分な支援が得られていると、国際社会は認めてくれているのです。
ホントにその通りですね。 大体このインド洋の哨戒活動自体、哨戒する事でテロを防ぐのが目的です。
実際に警官が泥棒を捕まえなくても、交番があれば近所で犯罪は起こりにくくなるのです。
だからこの最大の目的はどれだけのガソリンを入れたかなどではなく、日本もまたテロ対策に協力していると言う事を示すことでした。 そしてそれを世界が望んでいたのです。
そしてこれは日本が所謂対米従属路線を離れて、真に独立するためにも重要なステップだったと思います。
「アメリカに追随する事が、独立だって?」と思っている人は多いようです。 イザのブロガーの中でも右翼左翼共にも多いのですが、反米妄想論者は大体こういうと思います。
でも少し現実的に考えれば日本は当面対米追随で行くしかありません。 だって日本には敵地攻撃能力はありません。 核兵器もありません。 高性能の軍事衛星もありません。
中国や北朝鮮が日本にミサイルを向けているのに、これらの物なしでは防衛不能です。 アメリカに頼るしかありません。
日本が敗戦国だからではありません。 殆どの民主主義国家は皆アメリカの軍事力に頼っているのです。
イギリスなど核兵器もあり、国連の常任理事国で、勿論戦勝国ですが、それでも軍事的にも外交的にも全面的にアメリカ追従です。
これが世界の現実です。 日本がアメリカの軍事力に頼り、そのために多少不愉快な思いをしても、それは世界中の殆どの国が普通にしている事です。
それを踏まえたうえでなを、日本がアメリカからの独立性をより高めるには、少しづつ地道に独自の防衛力を高めるしかありません。 しかし日本が一方的に軍備増強したりすれば、外交上の大きなトラブルになります。
だから世界が日本の自衛隊を歓迎する事には、積極的に協力しながらそれを口実に増強するしかありません。
またアメリカとの良好な関係なしには、防衛力の増強なんかできません。 アメリカだって警戒します。 そうなれば様々な妨害をするでしょう。
だからアメリカはじめ他の民主主義国家の合意を得ながら、地道に少しづつ前進するしかないのです。
麻生さんや安陪さんはこの路線で頑張ってこられたのですが、これは馬鹿サヨ並びに馬鹿ウヨにも理解不能だったようです。
とりあえず最後に田母神氏の「対等な日米関係につて」への見解を貼っておきます。