人間は自分が望む性別になれるとは信じるべきではない。
男は男であり、女は女である。
これが良識だ。
これはBBCのツィッターアカウントでのスナク発言の紹介ですが、元のBBCアカウント上には、この発言をする首相の動画と、この発言が行われたイギリス保守党大会でのスナク演説を紹介する記事が貼られていました。
で、ワタシは英語ダメ子なので、この記事をDeepl翻訳にかけてみました。
2023年9月5日BBC
さあ、いよいよだ。ピカピカの新交通インフラの話題の後、トーリーの会議参加者たちは、今日の列車のストライキを抱えながら帰路につく。
私たちもすぐに出発する(放置されたぬるいお茶を持って)。しかし、ヘッドラインだけでなく、ジューシーな詳細まで、あなたにはたくさんの情報がある。
私たちは手に入れた:
スナックのスピーチから得た6つの重要なポイント
政治担当編集者クリス・メイソンの分析はこちら
HS2の主なニュースはこちら、段階的禁煙はこちら、新しい資格はこちら
肉への課税からインフレまで、BBCベリファイによるファクトチェックはこちら
もっと詳しく、もっとゴシップを読みたい?ニュースキャストは後ほどBBC Soundsで配信します。
来週はもちろん、リバプールで日曜日に開催されるローアー党大会のために戻ってきます。
マンチェスターとロンドンにいる私たち全員から、ご参加ありがとうございました。
???
なんか随分そっけないと記事です。
そもそもBBCが態々ツィッターに演説の内容と動画を貼って紹介したことが、記事では一言も書かれていないのです。
しかしイギリスのこれまでトランスジェンダー政策からすれば、ツィッターで紹介された発言こそが最重要ではありませんか?
だってこの発言はこれまでのイギリスのトランスジェンダー政策を全否定しているのです。
単に制作を否定していると言うより、これまでイギリス政府が全面的に肯定してきたトランスジェンダリズムを全否定しているのです。
スナク首相がこの姿勢だと、今後はイギリス政府は「トランスジェンダーなんて認めない!! 「性自認」を盾に男が女になる事も、また女が男になる事も認めない。」と言う事になります。
ところがBBCは敢えてこの発言を問題視していないのです。
これは実に不可解です。
BBCはこれまでトランスジェンダリズムに疑念を反対意見を示す人達、更には女性の安全を守る立場から性犯罪防止訴える人達までも、徹底的にバッシングする側に回っていました。
またそうしたバッシングが行われている事を全く問題視してきませんでした。
実は昨日、ワタシはブログでスナク発言を紹介した後、散歩に出たのですが、散歩中考えたのです。
もし半年、或いは一年前、スナク首相が同じ発言をしていたらどうなっていただろうか?と・・・・。
一年前まらボリス・ジョンソン政権でしたが、スナク議員はBBC始め英語圏のマスコミから猛烈なバッシングを被り、政治生命を喪ったのではないでしょうか?
例えば「ハリー・ポッター」の作者J・K・ローリングズは、トランスジェンダー批判の発言で猛烈なバッシングを浴び続けました。
その為、映画「ハリー・ポッター」の記念イベントにも招待されない、「ハリー・ポッター」以外での執筆活動も全くできない状態に置かれていました。
しかし彼女のトランスジェンダー批判発言は、スナク首相の「人間は自分が望む性別になれるとは信じるべきではない。」などと比べたら遥かに穏当なモノでした。
彼女はトランスジェンダーの権利を否定する気はなく、唯性犯罪の防止、女性保護の面から、男性が簡単に「女性」として女子トイレなど女性施設に入る事を問題にしただけなのです。
彼女は元来リベラルな女性でした。
彼女は夫のDVで離婚して、精神を病んで働けなくなり、生活保護受給にまで追い込まれた経験がある事から、男性の暴力や性犯罪から女性を守る為の配慮をしてほしいと訴えただけなのです。
しかしJ・K・ローリングズの訴えは「トランスジェンダーへの差別!! 人権侵害!!」として猛烈に非難されたのです。
そればかりか実は彼女の所には、脅迫も多数届いたので、彼女は自費で莫大な警備費用を出して身を守らなければならなくなっていました。
しかしBBC始め殆どのメディアはこのようなJ・K・ローリングズに対する脅迫や言論弾圧も全く報道してきませんでした。
ところが9月4日のスナク発言は、一切バッシングも非難もされていません。
BBCニュースを見る限り、BBCとしてはスナク首相の演説の中のこの発言はなかったことにしたいようです。
BBCとしては自分もトランスジェンダーを批判する人達へのバッシングに加担し続けた側なので、もう同様のバッシングをできなくなったことが悔しくもあるし、また現実に過去のバッシングを問題にされたくもないので、こんな奇妙な対応をしたのでは?と思います。
で、ワタシはこのスナク発言の報道と、これまでのJ・K・ローリングズへのバッシングで何が変わったのか?を考えてしまうのです。
イギリスで一体何が変わったのか?
空気が変わった。
それで潮目が変わった。
ワタシはそうとしか思えないのです。
英米を中心の欧米でLGBT運動が盛り上がったのは、元々この地域には厳しい同性愛差別がありました。
だからワタシは黒人差別反対運動が一定の成果を上げて一旦終息した後、次にくるのは同性愛差別反対では?と思っていました。
それで実際にそうなったのです。
そして欧米の人達がすんなりと同性愛差別反対に賛同したのはわかります。 元来、欧米の同性愛差別はキリスト教が原因です。
キリスト教は実はセックスには非常に否定的で、子供を産むと言う目的以外のセックスは全否定しているのです。 だったら同性愛なんて絶対ダメでしょう?
しかし今はそこまで信心深いキリスト教徒は少数派になりました。 だったら個人の性生活に国家や社会が首を突っ込んで刑事罰なんてオカシイのです。
だから同性愛差別反対だけなら、すんなりと終わったのです。
けれどもその後、空気がオカシクなりました。
LGBT差別反対の運動がいつの間にかTに乗っ取られて、LGBT差別反対運動がTの特権獲得運動に変わりました。
その過程で最大で最大の被害者がLになりました。
トランスジェンダー・性自認が女性と言う男性が、レズビアンを名乗り、レズビアンの女性に性的関係を迫り、拒否されると「差別だ!!」と騒ぐようになったのです。
レズビアンの団体がこうした性自認女性を排除しようとすると、そのレズビアン団体が差別団体認定されてしまいました。
これだともうレズビアン団体は、団体として活動不能になってしうのです。
LGBT差別反対運動の中で、レズビアン団体が被害を受けるってオカシイでしょう?
しかしこうした問題はもとより、トランスジェンダーに関する問題を批判すると「差別だ!!」と言われて、言論を封殺されてしまうのです。
つまりこういう「空気」ができていたのです。
その為、政治家もこの問題については一切批判しないのです。 それどころか保守派など日頃左翼の攻撃を受けやすい立場の政治家の方が率先して「トランスジェンダーの権利を尊重します」などと言い出すのです。
だからイギリスの異常なトランスジェンダー政策は、保守党政権下で進んだのでしょう?
で、その間はスナク議員も沈黙を続けたのです。
国家が社会が異常な空気に包まれ、空気に逆らえば抹殺される。
これがわかっている場合、空気が覚めるの待つべきか・・・・、或いは空気が異常であるからこそ敢えてその空気と戦うべきなのか・・・・。
これは全ての人間が悩む問題です。
スナク議員は空気が覚めるタイミングを待って、この空気との戦いを開始したのでしょう。
するとこれまでこの空気の異常さに気づいていた人々が賛同して、この戦いに参戦し始めたのです。
この空気はLGBT差別反対運動から生まれました。
そして同性愛者への刑事罰を廃止する事には、多くの人が賛同したでしょう。
だから運動は成功から始まったのです。
しかし「性自認」が女性だと言えば、強姦魔で女性として扱うなどと言う話に賛同した人はどれだけいたでしょうか?
自分が強姦された時、強姦犯が「女」だと言えば、それを認められる女性がいるでしょうか?
けれども一旦空気ができてしまえば、社会はドンドンその空気によって変わっていくのです。 そうなると「保守党」政権が、官庁や学校のトイレを全て男女共用にするとか、強姦犯を女子刑務所に収容するとか、冗談としか思えない事を大真面目にやりだすのです。
それが「民主主義国家」イギリスで起きていたのです。
こういうの見ると「空気」って怖いと思います。
しかし無責任にその「空気」を作るのが、実はBBCなどマスコミでしょう?
因みにアメリカでも「禁酒法」とか、後から思えば「なんであんなヘンな事をしたの?」と思えるような政策を完全な民主主義のもとで実施しています。
あれも結局「空気」だったのでしょうね。
「なぜイギリスは強姦魔を女子刑務所に入れたか?」
これは今後民主主義国家での世論形成の問題についての、非常に重要な研究課題になるのではないでしょうか?