で、スウェーデンの生活保護費の算定法も、日本と同様結構面倒なのですが、例えば6人の子供を抱えたソマリア人のシングルマザーの場合、日本円で42万円ぐらいだと言うのです。
一方スウェーデンの平均賃金は35万円ぐらいだそうです。
生活保護受給額が平均賃金を超える?
それはあんまりじゃないか?
でも日本でも、子供が6人いれば超えるでしょう。
札幌の場合は生活保護費は住居費込みで、単身では13.8万程度ですが、子供が一人増えるごとに3.8万円ずつ加算されます。
だから6人の子供がいたら36.6万円です。
金額でもスウェーデンとそう変わりはないのですが、物価水準を考えると、日本の方が恵まれているのかもしれません。
勿論、平均賃金も超えます。
一方、一般勤労家庭の場合、子供が増えたからと言って、収入が増えるわけではありません。 むしろ子供を6人も作ってしまうと、妻が働くのは不可能になりますから、夫一人で妻子7人を養う事になります。
つまり平均賃金をかなり上回る高所得者でない限り、子供を6人も産めないのです。
でもそういう状況で納税をするのは、一般勤労者です。
その税金から生活保護費が出ているのです。
しかしスウェーデンが大変なのは、こういう生活保護受給者が130万人もいる事です。
スウェーデンの総人口は1000万人弱です。
労働人口だけなら520万人です。
つまりスウェーデンの520万人の労働者は、自分の家族のほかに130万人の生活保護受給者を養わなければならない事になります。
これは大変ですね。
勿論、この中には生活保護制度のない国なら、家族が養わなければならない親族も含まれています。
しかし何で外国人まで養わなければならないのか?
一方、これだとスウェーデンが大量に受け入れた「難民」は、働かないでしょう。
だって言葉も満足にできない状態では、低賃金単純労働しかできません。 しかも子供を6人とかって、ソマリアに限らずアフリカ諸国では普通です。
だからスウェーデンに来たら、生活保護で暮らして、ボコボコ子供を産み続けると言う事になります。
そして働かないで、出身国のコミュニティの中だけで暮らし続けると、言葉だって覚えません。
さらに言えば、ソマリアに限らずイスラム諸国の多くでは、勤労の美徳と言う発想はありません。 また国家としての福祉とかそういう制度がありません。
だから生活保護の制度も全然理解していないでしょう。
しかしとにかく異教徒が金を出すと言うから毟るだけです。
アヤーン・ヒルシ・アリによるとソマリアは元来、強固な部族社会で、同じ部族の人間なら、日本人の感覚では親族とも言えない程の遠縁でも助け合うし、逆に違う場合は一切助けません。
だから生活保護の制度がなければ、何とか自分達同志で助け合ったのかもしれません。
しかし生活習慣も社会制度も余りと言えば余りに違う上、言葉もできない、さらに言えば学校教育を受けていないのでは、スウェーデンの社会制度を理解できるわけもないのです。
また学校教育を受けたら、良い仕事が得られると言う社会ではない国から来た人達からすれば、自分はダメでも子供には学校教育を受けさせると言う発想もないのでしょう。
人間の適応力には限界があります。
人種や宗教が違っても、例えば学校教育を受けて頑張れば良い仕事や得られると言う社会から来た人なら、とにかく子供の教育を受けさせて、次の世代では移民先に適応するでしょう。
しかしそういう社会を知らない人達は、一体いつになったら、移民先に適応するのでしょうか?
それにしてもこんな人達を大量に抱え込んでしまって、スウェーデンはいつまで高福祉社会を続けられるのでしょうか?
ワタシは高福祉社会が成立するには、いくつかの条件があると思います。
その中で一番大事なのは、社会の大多数が自立自助の意識が強く、強い勤労意欲を持つっている事です。 また高い公徳心を持ち、納税や公金の使用を正しく行う事です。
高福祉社会って、国家が何かと助けてくれる社会ですから、最初から勤労意欲が乏しく、貰えるモノは何でも貰って楽をしよう、その為に不正をやるのは無問題と言う人達ばかりになると、アッと言う間に国庫が破綻しますから。
スウェーデンが理想の高福祉国家と言われるようになったのは1960年代ぐらからです
ワタシは高齢者特権で、こうした時代のスウェーデンの話を知っていますが、この頃のスウェーデン人は実際にそういう人達だったようです。
日本人の感覚ではあまりに自立心が強すぎて、親子兄弟の仲も冷たいようにすら感じる話がありました。
しかしそういう国民性だから、困った時に親兄弟に頼らない福祉制度が必要と言うのが国民の総意だったし、そしてその為には皆真面目に高い税金を払ったのです。
けれども高福祉社会が続けば、福祉に頼る人が増えてきます。
そしてその上、スウェーデン人の気質とは全く違う移民を大量に受け入れて、この制度を維持できるのでしょうか?
実際、高福祉のはずのスウェーデンで、現在医療や教育の質は非常に落ちているといわれます。
救急車を呼んでもいつまでたっても来ないとか、癌で手術が必要でも何年も待たされるとかです。
しかもこのような状態で、移民に多額の生活保護費を出し続けるって・・・・。
国家の制度ってその国の国民性によるのです。
スウェーデンの高福祉制度は、自立自助・個人主義・高い勤労意欲・高い公徳心などを備えたスウェーデン国民だからこそ成功した制度です。
しかしそれとは全く違う国民性の人達を大量に抱え込んでいつまでやっていけるのでしょうか?
難民や移民を大量に受け入れると言うのは、大変立派な話ですが、しかし一人前の大人の面倒を見ると言う話ですから、どこまでちゃんと面倒を見切れるかを考えないと、結局共倒れになります。
それにしてもこれって日本も他人事じゃないですね。