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2019-07-15 14:11

「有志連合」雑感

 アメリカがホルムズ海峡を航行するタンカーの護衛の為の有志連合の設立を呼び掛けています。
 
 現在のホルムズ海峡の緊張は、アメリカのイラン敵視政策が直接原因です。 
 だから「アメリカが悪い!!」と言うのは簡単です。

 しかしこの有志連合の問題は、そんな簡単な話ではないでしょう。

 なぜなら中東諸国の殆どは第一次世界大戦後に人為的に国境線を引いて作られました。 その為、どの国も国内に民族問題や宗教問題を抱えており、今後数百年経っても安定した国民国家にはなれないでしょう。

 逆に言うと元々、この地域全てが複雑な民族構成や宗教問題を抱えていたので、国境線はどのように引いてもこうした問題の克服は不可能なのです。

 ホルムズ海峡はこうした国々に囲まれているのですから、アメリカが手を出さなくても、常に戦争の危険に晒されているのです。

 それでもこれまで日本が、ここを通る石油に依存してこられたのは、良くも悪くもアメリカが強大な軍事力にものを言わせて、タンカーのホルムズ海峡航行を可能にしてきたからです。

 アメリカがホルムズ海峡を守ってきたのは、アメリカ自身が中東の石油に依存してきたからです。

 ところがトランプ大統領が言うように、近年その状況が変わったのです。
 シェールガスの採掘が可能になって、アメリカはこれまでのように中東の石油に依存しなくてもよくなったのです。

 そしてアメリカを抜けば、ホルムズ海峡を通るタンカーの6割が中国、3割が日本と言う状態です。

 これではアメリカとしはホルムズ海峡を守るのはアホらしくなるのも当然でしょう。

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 だったらアメリカはそのままホルムズ海峡から手を引いて、ホルムズ海峡を通るタンカーの警護は、それぞれの国に勝手にやらせたら?

 でもこれアメリカにとっても滅茶苦茶不味いですよね?
 そして日本にとってはアメリカの百倍ぐらい不味いですよね?
 
 だって前記のように現在ホルムズ海峡を通るタンカーの6割は中国なのです。
 アメリカが「ホルムズ海峡を通るタンカーは、自分で警護しろ」なんて言ったら、中国は喜んでホルムズ海峡に海軍を送り出します。

 そうなると日本始め、ホルムズ海峡を通るタンカーに石油を依存する国は、中国に生命線を握られる事になるのです。

 そもそも中国は中東から石油輸送ルート=中国のシーレーンを守る為に、中東から中国に至る航路の各所に軍事拠点を作り始めていました。

 これは「真珠の首飾り」と呼ばれていたのですが、一帯一路でスリランカやバングラディシュから借金の方に奪った港湾がこれに含まれていました。
 と言うより中国の一帯一路と言うのは、まずは中東から中国への石油移送ルートの制海権を確保するところから始まったのです。

 しかしこの中国のシーレーンはほぼそのまま日本のシーレーンと重なります。
 だから「真珠の首飾り」が完成する事は、日本のシーレーンが中国の支配下に堕ちると言う事なのです。

 これは日本は勿論、このシーレーンを共有する全てのアジア諸国にとって大変な脅威です。
 これでアジア諸国が中国に逆らえなくなれば、アメリカの覇権も終わります。
 だからアメリカもこれに反対し続けたのです。

 そ、それなのにアメリカがホルムズ海峡から手を引いてしまえば、中国が喜んで代わりに入り込むのは自明でしょう?
 そしてそうなれば中東の石油に依存する国々は、全て中国に生殺与奪を委ねる羽目になります。

 だからアメリカは「有志連合」と言い出したのです。

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 オレ一人でオマイラのタンカーを守るって、もうヤダよ。
 でも中国海軍が来たら不味いだろう?
 だからオレが音頭を取るから、オマイラ、オレの指示に従って皆で力を合わせてタンカーを守ろうや。

 オレだって完全に手を引くわけじゃないよ。
 衛星監視システムからの情報とか、オマイラの手には及ばない事は、オレが面倒みるからさ。
 重要情報を取れるのはオレだけなんだから、オレがリーダーになるのは当然だよな?

 日本が現在アメリカが呼び掛けている有志連合に入るべきかどうかについては、イランとの関係もありますから、得策かどうかについては色々意見はあるようです。
 
 ワタシも中東情勢の複雑さを思うと、判断はつきかねます。

 しかしこの有志連合の話は、現在のアメリカの立場を象徴しています。
 だからこれについてもっと深刻に考えざるを得ないのです。

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 1950年代、アメリカのGDPは世界の半分を占めていました。 
 
 アメリカが「世界の警察」でいられ、パックスアメリカーナと言われる時代になったのは、このようなアメリカの絶対的な経済力故でした。

 嘗ての「世界の半分」であったローマ帝国がパックスロマーナを築いたように、アメリカもまた「世界の半分」であるが故に、パックスアメリカーナを築けたのです。

 しかし現在アメリカのGDPは世界の2割程度です。
 
 アメリカの経済が落ちたわけではありません。
 それどころか一貫して経済成長を続けているのです。

 けれどもアジア諸国などの経済成長率はアメリカのそれをはるかに凌いだので、アメリカの経済力は相対的に下がったのです。

 そして中国のようなモンスターまで生まれました。

 こうなるとアメリカが今までのような形で、「世界の警察」を務め、パックスアメリカーナを維持し続ける事など不可能なのです。

 アメリカの国際的地位やドルの価値は、アメリカが「世界の警察」であり、パックスアメリカーナを維持している事によるのですから、アメリカだって簡単にこのポジションを諦めたくはないでしょう。

 しかし背に腹は代えられない状況に追い込まれいるのも事実なのです。
 
 オバマ大統領は上品に「アメリカはもう世界の警察ではない」と言い、トランプ大統領は上品さなんて糞くらえで「アメリカファースト」と言ったけれど、中身は同じです。

 もう、やってらんない!!
 
 だから「有志連合」!!

 オレはこれからもリーダーでいたいけれど、でももうこれからは今までみたいに何から何までオマイラの面倒は見てられない。
 だからオマイラ、これからはもっとオレに協力しろよ!!

 勿論これに対して

 アメリカはこれまで世界の警察なんて言って、戦争やりまくったり好き放題してたじゃないか?
 それがヘタレたら「オレがリーダーになるから協力しろ」なんて、ふざけるな!!
 誰が協力なんかするもんか!!

 と言う意見が出るのは当然でしょう?

 しかしワタシは日本はこれからは、この有志連合に入るべきだと思うのです。

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 なるほどアメリカと言う国はこれまで、日本に原爆を投下したり、日本国憲法を押し付けたり、プラザ合意で日本の経済成長を阻止したり、結構無茶苦茶をやってくれました。
 
 しかしそれでも日本が戦後経済成長ができて、ソ連や中国の支配下に入らずに済んできたのは、結局日米安保条約によるアメリカの庇護のお陰です。
 
 それ以上にパックスアメリカーナの元で、世界が安定し、軍事力のない国でも安心して貿易や海外投資ができたからです。

 しかしパックスアメリカーナが崩壊すれば?
 中国が日本のシーレーンを抑えたら?
 中国が世界の貿易や投資のルールを自分の好きなように変えたら?

 日本はこれまでのような経済的繁栄を続ける事ができるのでしょうか?
 
 パックスアメリカーナの元の世界のルールは、経済でも政治でも、基本が民主主義のルールです。
 そりゃアメリカが時々、インチキをやるのも事実ですが、それでもこれはやはり、自由と民主主義の国々にとっては公正なルールです。

 しかし中国のルールになれば、最初から「公正」なんてモノはなくなるのです。 
 中国国内さへも「公正」とは程遠い支配をしているのに、外国に対して「公正」な態度をとるはずもないのです。

 そして現在は中国だけではなく、イスラム原理主義など自由や民主主義に程遠い国々が台頭して、自由と民主主義のルールによる世界秩序を破壊しようとしているのです。

 だったら日本は自由と民主主義のルールが世界のルール守る為にアメリカと一緒に頑張るしかないのではありませんか?

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 今まで日本が憲法9条を盾に、国際的な引き籠り、子供部屋オジサンに徹してきました。

 ボクがこんな風になったのは、パパのせいだ!!
 だからパパはこれからもずうっとボクの守り続けるべきなんだ!!

 そりゃそうだよ。
 でもその9条を押し付けたパパはもう、昔のパパではないんだよ。

 パパが年を取ってヘタレたのに、いつまでもいつまで子供部屋オジサンでいるわけにはいかないでしょう? 
  1. 戦後民主主義
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2019-07-12 14:29

日米安保条約と米軍基地を抱えるリスク

 昨日「日米同盟の片務性はアメリカの有利」と言うエントリーをしたら、「日本に米軍基地がある事のリスク」についてのコメントを頂きました。

 こと米中戦争・紛争が始まれば、まず最初に日本国内の米軍基地が襲われます。
真珠湾攻撃の時のように中国軍に技量があればいざ知らず、手当り次第攻撃し、多数の日本国民が巻き添えを喰らいます。そして米国本土の米国人はソニーのテレビでCNNのニュースを通じて、日本国民が死ぬ様を晩飯食いながら眺めるわけです。
どれだけのリスクを背負わされているのか! この片務性を認識しないと行けないと思います。 

 これ実は昔々、ワタシが美少女だった60年代から言われていた事です。
 尤もそのころはアメリカと戦争しそうな国は、中国ではなくソ連でした。
 そしてソ連が健在だった頃には、北海道にも米軍基地がありました。

 そして現代でも9条教徒や、米軍基地反対派が持ち出す理論です。

 なるほど米軍基地があれば、米中戦争に巻き込まれるでしょう。
 しかし米軍基地がなければ、安全なのでしょうか?

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 中国はベトナム戦争が終わり、米軍が撤退すると直ぐに、ベトナム領だった南沙諸島を攻撃し占領しました。
 当時南沙諸島にいた軽武装のベトナム軍守備隊は、全員殺害されました。

 そしてその後二度のベトナム懲罰と称してベトナムに侵攻しました。
 ベトナムは辛くもこれを撃退したので本土の侵略だけは免れました。 
 しかし南沙諸島は今も中国に占領されたままです。

 フィリピンには元々大規模な米軍基地、スービック基地とクラーク基地がありました。 
 しかし1991年にクラーク基地の近くにあるピィナツボ山が噴火して基地は大被害を受けました。
 アメリカはこれでクラーク基地の再建を断念し、放棄してしまいました。
 アメリカはスービック基地は継続して使用する事を望んだのですが、フィリピン上院はこれを拒否しました。

 これでフィリピンから米軍基地はなくなったのです。

 すると中国はフィリピン領だった中沙諸島と東沙諸島を占領しました。
 そして現在はこの島々の要塞化を進めています。

 フィリピンはこれに抗議して、国際司法裁判所に訴えました。
 際司法裁判所はフィリピンはこの訴訟で全面的に勝利しました。
 国際司法裁判所はフィリピンの東沙諸島と中沙諸島の主権を認め、中国の占領を不法としました。

 しかし中国はこの判決を「紙屑」と言って完全に無視して、現在も要塞化の工事を進めています。

 国際司法裁判所は判決を出す事はできますが、その判決に従う事を強制する権限も力もありませんから、幾ら判決で正当性が認められても、それ以上何の意味もないのです。

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 ところで中国はアメリカとの戦争が目的で、ベトナムやフィリピンから西沙諸島や東沙諸島・中沙諸島を奪っているわけではないのです。
 最終的には世界中を支配する事を目論んでいるのですから、アメリカとの衝突はあり得るでしょう。

 しかし現段階では南シナ海の資源、そして南シナ海を中国の海とする事で、中国の防衛力を高め海洋進出への足掛かりにしようというのです。

 他国領である島々を占領するのも無茶苦茶ですが、公海である南シナ海を自国の海にしようというのは最も無茶苦茶です。
 
 しかし中国と言うのはそういう事をやる国なのです。

 因みに中国が侵略しているのは、別に南シナ海だけではありません。
 
 例えばブータンはすでに国土の2割を奪われています。
 中国は勝手にブータン領内に道路を作り、その周辺を事実上占領してしまったのです。

 総人口69万人のブータンは、これに抵抗する術がありません。

 ブータンに米軍基地がありますか?
 ブータンが中国の脅威だったのですか?
 
 違うでしょう?
 アメリカのような強力な同盟国もなく、軍隊らしい軍隊も持てない国だから、中国になし崩しに侵略されているのです。

 実は中国は周辺諸国全てに対して同様な侵略を仕掛けているのです。

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 中国は別にアメリカと戦争するために、周辺諸国を侵略しているわけではないのです。
 
 中国の人口は13億(実は16億ともいわれるけど)。
 この中でそれなりの生活をしているのは2~3億程度、後は今も極貧です。
 
 この極貧層を含めた中国人をより豊かにするためには、現在の中国領土だけでは不可能と言うのが、中国人全ての総意なのです。

 だから中国政府が一帯一路で、アフリカや中東諸国で、インフラ整備の工事をすると、その工事の労働者として入り込んだ中国人が、そのまま居ついてしまうという事が起きるのです。
 アフリカや中東など中国からは地理的にも文化的にも非常に遠く、生活条件が良いとも思えないのですが、それでも中国人の貧困層にすれば中国本土にいるよりも、居心地が良いのでしょう。
 だからそのまま居ついてしまうのです。

 こうした状況を見ていれば、中国政府としては近隣諸国を支配下に置いて、溢れる貧民をそこに移入させたいのだと思うしかありません。
 
 中国はアメリカと敵対したいから侵略してるわけではないのです。
 中国は資源と領土が欲しいから侵略しているのです。

 その前に立ちはだかる敵がアメリカだというだけです。

 これに対してアメリカと同盟せずに、一国だけで軍事的に中国と対抗しているのは、インドぐらいです。
 インドは中国に匹敵する大国だし、核保有国です。 だから何とか対抗できたのです。
 しかしそれでも中国の脅威に対して危機感を強めアメリカと接近し始めています。

 ベトナムもベトナム戦争の敵だったアメリカと急速に接近し始めています。

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 このような現実を見れば、日本から米軍基地がなくなったら何が起きるかは自明ではありませんか?

 沖縄から米軍基地がなくなれば、中国は直ぐに尖閣諸島を占領するでしょう。
 そしてその後間もなく沖縄本島も占領されるでしょう。

 ワタシは中国が沖縄を占領したら、速攻で県民を全員虐殺すると思います。
 なぜなら県民を皆殺しにしておけば、絶対に沖縄返還運動なんて起きないからです。
 
 県民を皆殺しにして変わりに中国本土から人間を移住させてしまえば、例え日本が軍事的に沖縄を取り返しても「住民の意思」で中国領である事を主張し続ける事ができるからです。

 中国は既にチベット人の3分の1は殺しています。 そしてウィグルでもジェノサイトが侵攻中です。 だったらそれより遥かに少ない沖縄県民を皆殺しにするぐらい朝飯前です。

 因みに中国は現在既に「琉球回収」と言っているのです。
 中国の認識では、沖縄県は元々中国領だったので、それを取り戻すのだから「回収」なのです。

 勿論沖縄県が中国領だったことはないのですが、しかし琉球王国として清朝に朝貢していた事は事実です。
 朝貢国=中国領と言う事ではないのですが、しかし現在の中国共産党政府はそのように解釈しているのです。

 しかし中国は北海道だって侵略する気満々なのです。
 北海道は歴史的には中国とは何の関係もないのですが、しかしそもそも中国は帝国主義全開なのですから、理由なんかどうでも良いのです。

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 中国は近代まで世界の中心の大帝国として君臨してきました。
 少なくとも中国人の脳内では、中国に並ぶような国家も、文明もあり得なかったのです。
 
 その中国が近代以降、欧米や日本の侵略を受けて、プライドをズタズタにされたのですが、しかし今や世界第二位の経済力と、軍事力を得たのです。
 ここまで来たからには第一を目指す。

 それだけでなく過去の王朝の全てを凌ぐ大帝国を作る、そして世界の中心を目指すというのは、当然の帰結でしょう?

 そして実際にその為の行動をとっているのです。

 このような状況で、現実に中国公船が尖閣諸島の侵略を目指して日本の領海に侵入を繰り返している時に、米軍基地を抱えるリスクとか言われても困るのです。

 米軍基地があるから日本が戦争に巻き込まれるリスクと、米軍基地がないため日本が中国に侵略されるリスクのどちらが大きいか?と言えば、圧倒的に後者のリスクの方が大きいのですから。

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 因みに米軍基地については、必ず「基地の負担」と言う話が出てきます。
 沖縄県などこれを盾に国から莫大な補助金を得ているのです。

 でも「基地の負担」って何ですか?
 
 騒音?
 米兵の犯罪?
 
 でも騒音なら嘉手納基地より那覇空港の方が遥かに深刻です。
 そして工場でも商業施設でも、多数の雇用を生みだし、多くの消費をして地元の経済を潤すような施設は、何でも騒音などの問題を起こすのです。
 
 米軍基地はその雇用と米兵とその家族の消費で地元経済を潤しています。
 
 そして米兵の犯罪発生率は、日本人の半分以下です。
 性犯罪や凶悪犯罪では在日コリアンは、日本人もまた他の外国人をはるかに凌ぎます。

 犯罪が負担と言うなら在日コリアンのコミュニティーを抱えている市町村の方が、遥かに深刻な負担をしているというべきでしょう。

 結局こうした基地負担論は、単なる人種差別と職業差別でしかありません。
 そして何よりも中国の謀略です。

 フィリピンも中国の謀略に乗った挙句、米軍基地を追い出し、その結果東沙諸島と中沙諸島を奪われてしまったのです。
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2019-07-11 15:02

日米同盟の片務性はアメリカの有利

 先月末にトランプ大統領が日米同盟の片務性に不満を言ったというニュースがありまりました。
 

 トランプ米大統領は26日、米テレビ局FOXビジネスのインタビューで日米安全保障条約に言及し、「日本が攻撃されれば、米国は第3次世界大戦を戦う。我々は命と財産をかけて戦い、彼らを守る」と強調した上で、「でも、我々が攻撃されても、日本は我々を助ける必要はない。彼らができるのは攻撃をテレビで見ることだ」と主張。条約は不平等だと不満を表明した。
 トランプ氏は「米国は世界の警察官ではない」が持論。就任以来、米軍の外国駐留は公金の無駄遣いとして、同盟国に「公平な負担」を求めるなど、同盟関係を軽視する発言を繰り返してきた。
 日米安保条約では、米国は集団的自衛権を行使して日本を防衛する義務があり、日本は米軍に基地を提供する義務があるが、トランプ氏は条約を「片務的」とみて、不満を表明したとみられる。

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 日本が攻撃されれば、米国は第3次世界大戦を戦う。我々は命と財産をかけて戦い、彼らを守る
 でも、我々が攻撃されても、日本は我々を助ける必要はない。彼らができるのは攻撃をテレビで見ることだ。
 
 ええ、現在の日米同盟の規定では、その通りです。

 しかし日米同盟の片務性をなくしたとして、現実の世界でアメリカが攻撃されてアメリカ人が自国を守る為に命がけで戦い、それを日本人がテレビで見るような事態って起きるのでしょうか?

 確かに世界中にはイランや北朝鮮などの反米国家や、イスラム原理主義者など反米勢力は沢山あります。
 しかしコイツラにできるのはテロぐらいです。

 本当にアメリカを脅かすような国と言うは、嘗てのソ連、そして現在は中国だけです。

 しかしいずれの国もアメリカを攻略するためには、まず太平洋を越えなければなりません。
 太平洋の制海権を確保しないと、アメリカを攻撃する事は絶対に不可能なのです。

 ところがソ連もそして中国も、太平洋に出るにはまず日本領海を通らなければなりません。
 しかし米ソ冷戦時代もそして現在も、自衛隊は米軍と協力して、中ソの艦船が太平洋に出るのを阻止する体制を作っています。

 逆に言えば中ソがアメリカを攻略する前には、まず日本を攻略するか日本を味方につけるしかないのです。

 つまり中ソがアメリカを攻撃するつもりなら、その前にまず日本が攻撃される事になります。
 アメリカとしては自国の安全を守る為には、ここで日本に加勢をして中ソを撃退しなければならないのです。

 だからトランプ大統領が言うような「日本が攻撃されれば、米国は第3次世界大戦を戦う。我々は命と財産をかけて戦い、彼らを守るでも、我々が攻撃されても、日本は我々を助ける必要はない。彼らができるのは攻撃をテレビで見ることだ。などと言う事態が、現実に起きる可能性は皆無なのです。

 それどころか日米安保条約なんてなくても、アメリカとしては自国の安全の為には、日本がソ連や中国の支配下に入る事は、絶対に阻止しなければならないのです。

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 オイオイ、核ミサイルの事を忘れてないか?

 ええ、勿論中ソがIGBMをアメリカにぶっ放すという事はあり得ます。
 これなら太平洋の制海権なんか関係ありません。

 しかしこうなるともう日本が加勢をしてどうなるって話じゃないですよね?
 アメリカの同盟国であるイギリスやフランスも核ミサイルを持っていますが、しかしこれソ連までならともかく中国に届くんでしょうか?

 超大国同志が核戦争になった場合、同レベルの超大国でなければ何の役にも立たないとしか思えません。

 むしろこういう場合アメリカ国民の生命を守るのは、同盟国の核ミサイルじゃなくて、ミサイル防衛システムでしょう。

 そのミサイル防衛システムをアメリカと共同開発したのは、日本です。
 
 ミサイル防衛システムのような国家にとって死活的に重要な技術は、アメリカ一国で作るのがベストですが、しかし日本の技術と資金抜きのアメリカ単独では厳しいと考えたからこそ、共同開発を持ちかけたのです。

 つまり日本こそが核戦争に備えてアメリカ国民の命を守る為に、最も重大な貢献をしている同盟国なのです。
 
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 そもそも日米同盟が片務性を抱え込むようになったのは、アメリカが日本に押し付けた日本国憲法の為です。
 
 あの憲法は元来、アメリカが日本に軍事力を持たせない為に押し付けた憲法なのです。
 
 米ソ冷戦は第二次大戦が終結する前に始まりました。
 しかしそれでも終戦当時のアメリカの腹心算では、日本人は無類に野蛮で好戦的な民族なので、牙を抜いて去勢しておくべきだ、軍隊なんぞ持たせない方が良いという事だったのでしょう。

 ところが朝鮮戦争勃発で、共産主義の脅威は終戦当時の想定以上に深刻である事に気づいたのでしょう。
 そしてアメリカの安全の為には、日本を絶対にソ連に渡してはならないという事がわかったのでしょう。

 しかし日本は憲法を変える事ができませんでした。
 だったら片務性があってもそれでよいから、それで日米安保条約を締結しちゃったのです。

 日本にすればこれでソ連や中国の侵略からアメリカが守ってくれる事になります。
 
 米軍基地があり、自国は軍隊も持てない状態では事実上属国なのですが、それでもアメリカの属国でいる方がソ連や中国の属国になるより百倍良いのですから、我慢するしかないのです。

 それにアメリカと同盟国だったお陰で、アメリカ市場に進出できて、戦後の経済発展は実に順調でした。
 それで戦前をはるかに凌ぐ経済力と技術力を得る事ができたのです。

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 一方アメリカにすれば片務性はあっても、日米安保条約は美味しい条約です。

 例えば在日米軍基地の維持費用は、日本が7割以上を出しているのです。

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 在日米軍の駐留経費は44億ドル余もかかるのですが、その7割以上は日本政府が出しているのです。
 
 しかも日本の基地は日本本土防衛だけでなく、東シナ海は勿論、南シナ海、西太平洋全域の防衛をカバーできるのです。

 例えば湾岸戦争でイラクを攻撃した戦闘機は日本の基地から発進しました。
 ホントはヨーロッパの基地から飛ぶ方が近いのですが、しかし日本の基地の整備員は優秀なので、米軍のパイロットにとっては、日本の基地で整備した機に乗っていく方が安心なのです。

 その整備員の給料も全部日本政府が払っているのです。

 日本の米軍基地って地理的に非常に重要な位置にあるばかりか、補給や戦闘機その他の武器の整備などの機能から言っても最高のレベルなのです。
 ここを喪うとアメリカのアジア・太平洋戦略は機能しないのです。

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 こうなると日米同盟の片務性で、アメリカが困るのは、アメリカが時々やらかす小国相手の戦争、湾岸戦争とかアフガン侵攻とかに、日本が参戦しない事ぐらいです。
 
 しかしこの手の戦争の相手がどこまでアメリカにとって危険かどうかも怪しいばかりか、そもそも何の為にこんな戦争をしているのかさへ今一釈然としない場合も少なくありません。

 そしてこうした戦争でも戦力は圧倒的にアメリカ軍ですから、お付き合いで参戦した同盟国軍は、戦力としては殆ど意味はないのです。
 
 勿論アメリカ人の気持ちの上では、お付き合いでもしてくれるのは嬉しいです。
 戦争の動機が不純で、内心後ろめたい気持ちで戦う場合は、猶更です。

 内心後ろめたい気持ちで戦争をしているのに、したり顔で「平和が大切」「子供達を殺すな」なんて言われると、心底腹が立ちますよね?
 そこへ行くとイギリスなんか、アフガニスタンに王子様まで送ってくれるのですから、アメリカ人から見れば心強く嬉しい限りでしょう?

 そしてお金や戦略がどうあれ、人の命とは別問題なのです。
 
 ホルムズ海峡で日本のタンカーを守る為に米兵が戦死しても、日本は知らん顔なんて事をしていれば、そりゃ一般のアメリカ人は頭に来るのです。
 
 そこでヤッパリ、トランプ大統領のような不満が出てくるわけです。

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 逆に言えばこの片務性があるからこそ、日本は他国と比べて突出した予算を米軍の駐留経費に出さざるを得なくなっているのです。

 軍事と外交は元来冷酷でドライですから、アメリカの外交軍事の中枢から見れば、日米安保条約は片務性のまま維持するのが理想ではないでしょうか?

 そうすれば日本には在日米軍の駐留経費を出させるほかにも、様々な要求を通す事ができるのです。
 何しろ日本は自力防衛が不可能ですから、イザとなればアメリカに従わざるを得ないのですから。

 一方日本は憲法9条のくびきがあるので、自分から戦争はできません。
 防衛戦でも自衛隊独自ではできる事は限られています。

 だって自衛隊には「攻撃型」の兵器や部隊がありません。
 これはバッターのいない野球チームみたいなものですから、このチームだけでだけで戦い続ける事は不可能なのです。

 だから米軍が主力となって自衛隊はその警護をするような体制で戦う事になっているのです。

 これだとアメリカの協力なしには日本は防衛戦も戦えないのです。

 これだと日本は防衛について全面的にアメリカに従うしかなく、そうなるとホントの意味での独自外交など不可能なのです。
 だから属国なのです。

 そして日本がこの片務性を宛にして憲法9条で引き籠っているおかげで、日本の武器が武器市場に出てこないなんて事だってアメリカには利益でしょう?
 
 これってアメリカからすれば最高ですよね?

 もし日本が

 ごめん、長い間、日米安保の片務性で迷惑かけちゃって。
 でも憲法変えたから、これからはちゃんとアメリカが攻撃された時は、日本も参戦するよ。
 だから在日米軍駐留経費の負担割合はイギリス並みにしてね。
 
 それからオレ、韓国から竹島を取り返すから文句言わないでね。
 イギリスがフォークランド取り返す為にアルゼンチンと戦争した時も文句言わなかったでしょう?

 あと拉致被害者を奪還するために北朝鮮も攻撃するからね。
 人権問題なんだから応援してね。

 って言ったらどうするんでしょうか?
 
 アメリカとしては、これが困るから日本に憲法9条を押し付けて、日米安保条約の片務性を我慢してきたのでしょう?
 
 実利を考えたら日米安保条約の片務性は、アメリカにはちっとも困らない、むしろ有利な事ばかりなので、アメリカは社会党に金を出して護憲運動をやらせていたとさへ言われます。

 今9条教を信奉する人達もその系列でしょう?

 逆に言えば日米安保条約の片務性はマジに、アメリカに有利であり、日本の不利なのです。
 本来ならこれを改定して、日本が攻撃された時には、アメリカは日本を助ける、その代わりアメリカが攻撃された時は、日本がアメリカを助けるという風に完全に対等な条約にすれば、日本もアメリカの属国を止めてアメリカと対等になれるのです。

 そしてイギリスがフォークランドを取り戻したように、自力で竹島を取り返す事もできるし、また拉致被害者を奪還する事もできるのです。
 勿論、それ以外でも外交上の自由度は遥かに広がります。

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 しかしワタシはもっと根源的な問題があると思います。

 それはアメリカの国力が相対的に落ちているという事です。
 アメリカだけでなく欧米先進国の力全体が相対的に落ちているのです。

 例えば第二次大戦直後、アメリカのGDPは世界の半分を占めていました。
 それが現在では20%です。

 アメリカが衰退したわけではありませんが、アジア諸国を中心に過去に欧米の植民地だった国々が発展てきたのです。
 そして中国のようなモンスターも出現したのです。

 こういう中で民主主義・法の支配と言った価値観に基づいた世界秩序をアメリカの力だけ守る事は難しくなってきたのです。

 そのような状況で日本がいつまでもアメリカの庇護を宛にできるのでしょうか?
 日本がいつまでもアメリカに防衛を任せて、自分は稼ぐばかりと言う事をやっていて良いのでしょうか?

 民主主義や法の支配と言った価値観による世界秩序を守り続けたいなら、日本ももっと積極的に行動するしかないのではありませんか?

 例えばアジア諸国が力を合わせて中国の侵略を防ごうと思っても、アジアの中で一番力のある日本が、何もできない、する気もないではどうしようもないでしょう?

 もしも日本以外にアメリカと協力して世界秩序を守っていける国が他にあるなら、その国に任せておけばよいでしょう?

 でも残念ながらそんな国はこの世にないのです。
 残念だけれど日本以外にアメリカと協力して世界の民主主義を、そしてアジア諸国を守っていけるような国はないのです。

 だったら日本は一刻も早く憲法を改正して、日米同盟の片務性を解消できるようにするべきでしょう?
 
 トランプ大統領が日米同盟の片務性に文句を言っている今こそ、そのチャンスではありませんか?
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2019-05-20 12:53

維新の会の外交音痴 丸山議員に対するケッタイな謝罪

 丸山穂高議員の北方領土での発言について、維新の会がロシア大使に謝罪したそうです。

 これについて丸山議員は「謝罪は意味不明」とツィートしています。

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 ホントに意味不明です。
 
 大阪弁で言えば「ケッタイな話や」としか言えません。

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 丸山議員はアイドル歌手みたいな見かけによらず酒癖が悪く、以前もそれでトラブルを起こした前科があるそうです。
 
 今回の件も酒の上での事でした。

 だから問題の会話をした相手である元島民の訪問団団長にには、無礼な振舞いをして、不快な思いをさせたのでしょう。
 それは勿論問題です。

 しかしそれなら謝罪はこの訪問団長にするべきなのです。
 訪問団長に「我が党の議員が飲酒の挙句、無礼な振舞いをして、ご不快をおかけした事を、お許しください。」と謝罪すればよいのです。

 けれども維新の会は、なぜか元島民訪問団長やその他、その場にいて丸山議員の発言で不快な思いをした人々には謝罪せず、ロシアに謝罪しているのです。
 
 一体、何で?
 国会議員と民間人とはいえ、日本人同士の会話で、ロシアに謝罪するというのは意味不明です。

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 丸山議員の発言が、北方領土奪還の為にロシアとの戦争を煽動する物だったのか? 或いは唯の質問だったかは意見が分かれます。

 ワタシは唯の質問だと取ったのですが、しかし前回この問題をエントリーした時に頂いたコメントでは、「煽動だ」という方、また「煽動ととれる発言をしたのが悪い」と言う方もいらっしゃいました。

 しかしいずれにしても、丸山議員は少数野党の議員です。
 政府の一員でもなければ、与党議員でさへありません。
 しかもこれは公式発言ではなく、完全なプライベートでの発言です。

 そういう立場の人の、プライベートな発言をわざわざロシアに謝罪するという、維新の会の意図が理解できません。
 しかもロシア側から抗議が来たわけでもないのです。

 丸山発言に日本国憲法に抵触するという意見もありますが、しかしそうであったとしても、これは完全に国内問題です。
 ロシアには関係ありません。

 憲法違反発言を問題にして処分するにせよ、ロシアへの謝罪は必要ありません。

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 ワタシ達日本人は、慰安婦問題等で散々学ばされました。
 国際社会では謝罪をしたら、悪い事をしたことにされてしまいます。
 日本人の感覚で、自分は悪くはないけれど、相手の気持ちを収める為に、とりあえず謝っておけば、事が穏便に済むという事は、絶対にありません。

 それどころか謝罪をしたが為に、相手がこれを後々までこの謝罪を利用して、日本が大変な不利益を被る事になります。

 丸山議員の発言は、「丸山議員がロシアのとの戦争を煽動をした」かどうかを断定する事には、日本人同士でも意見が分かれるのです。
 だから日本の国益を考えたら、維新の会としては、ロシアには絶対に謝罪するべきではありません。
 
 もしロシアが抗議してきたら「丸山議員の発言は、ロシアが第二次大戦で日本の領土を不法占拠している事に対応し、その返還の難しさを説明ものであり、戦争の煽動ではない。 しかしロシア側がそれ程戦争による領土変更を悪と言うなら、まずは第二次大戦で獲得した北方領土は日本に返還するべきである。」と返すべきでしょう?

 それでもどうしても維新の会が丸山議員を処分したいなら、その処分理由は、丸山議員の飲酒による無礼な振舞いである事か、丸山議員の発言が憲法上問題であったと言う事と、明言しておくべきでしょう。
 
 憲法でも飲酒でも構いませんが、しかし絶対にロシアにこの問題を利用する隙を与えるべきではないのです。

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 ところが維新の会は態々ロシアに謝罪して、外交問題にしてしまいました。 
 ロシアはこれで今後は政府関係者や与党議員のみならず、少数野党議員の発言でも、外交問題として利用できる事になったのです。

 これは実は深刻な話です。
 
 民主主義国家では政府がどのような外交をしても、議員は自由にそれを批判できる、特に野党議員は批判するのが仕事でもあります。

 だから野党議員は普天間基地の辺野古移設や、慰安婦問題、自称徴用工問題等で、政府の足を引っ張り放題、日本の国益を損ない相手国を利する、或いは相手国との関係を悪化させるような発言もやりたい放題に認められてきたのです。

 それをこんな形で野党議員の発言について、野党自ら謝罪するという事をやってしまえば、今後、ロシアだけでなく、中国や北朝鮮のような独裁国家がこれに付け込み、日本全体の言論封殺を図ってくるのは必定でしょう?

 維新の会はそう言う事態を自ら招いていてしまったのです。

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 維新の会は今も実は橋下徹の支配下にあると言います。
 橋下徹の外交感覚には、前々からあきれ果ててきたけれど、これも橋下徹の差し金なら、維新会は永遠に大阪の地方政党で、永遠に少数野党でいるべきでしょう?

 因みに佐藤優はこれを「重大な外交問題」と言っているんですが、ワタシはチャンチャラオカシイとしか思えません。

 

 少数野党の議員の発言が外交問題になるのなら、共産党や立憲民主党の議員の発言は何で外交問題になってこなかったのですか?

 ロシアで戦争を煽動したら処罰される?

 日本人が日本人に行った発言ですから、関係ないでしょう?
 そもそもロシアが戦争を嫌う、戦争の煽動をしたら処罰される国なら、今頃プーチンは刑務所にいるはずでしょう?

 それにしてもこれでわかりました。
 何で丸山議員の発言が録音されていて、それが報道されたのか?

 朝日新聞の記者の仕業だったわけです。

 丸山議員のこれまでの国会質問を見ていると、朝日新聞が彼を潰したいのはわかります。

【朝鮮学校に怪しい国有地】深田萌絵さん「丸山議員が嫌われる理由はコレもあるかな?」
 
 そしてその上で彼の酒癖の悪さを利用して、彼を潰すチャンスを狙っていたのでしょうね。

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 しかし再度この録音を聞いてください。

 この動画の冒頭のやり取りなんでしょうね?

 

 これ前回のエントリーで指摘してくださった方がいたのですが、この動画のやり取りからすると、北方領土ビザなし訪問で墓参をしている方達は、空っぽのお墓に墓参されているようです。

 空っぽのお墓に墓参するために、態々毎年北方領土に墓参していたのですか?

 どうも北方領土返還運動にもいろいろ闇がありそうですね。
 丸山議員はそれを指摘しているわけです。
 その闇の中心が鈴木宗男ですから、そりゃ佐藤優だって必死になって丸山議員を潰そうとするでしょうね。 
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2019-05-15 10:46

丸山穂高発言、何が問題なの?

 昨日から「戦争で北方領土を取り返す」と言う丸山穂高議員の発言が、大騒ぎになっています。
 この発言の録音がyou tubeに出ていました。
 


 丸山穂高議員:「戦争でこの島を取り戻すのは賛成ですか?反対ですか?」
 元島民・訪問団長:「戦争で?」
 丸山穂高議員:「ロシアが混乱している時に取り返すのはOKですか?」
 元島民・訪問団長:「戦争なんて言葉は使いたくないです。使いたくない」
 丸山穂高議員:「でも取り返せないですよね?」
 元島民・訪問団長:「いや、戦争はすべきではない」
 丸山穂高議員:「戦争しないとどうしようもなくないですか?」
 元島民・訪問団長:「いや、戦争は必要ないです」

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 この時、丸山議員が酔っていたとか、態度礼儀が悪かったとかと言う問題は色々あるのかもしれません。

 しかしワタシは「北方領土を戦争で取り戻すべきか?」と言う質問の部分だけなら、全く問題はないと思います。

 因みにこの会話をどう読んでも、丸山議員は「戦争をしろ」と言っていません。
 
 戦争を以外に領土を取り戻すのは不可能でしょう?
 ではその覚悟をしたうえでの北方領土返還運動なのですか?

 と聞いているだけです。
 
 むしろこのような発言を封殺しようと言う事の方が余程問題だと思います。

 そもそもロシアは北方領土問題について、「日本は第二次大戦の結果を受け入れろ」と言っているのです。
 
 1945年8月15日、日本では天皇陛下の玉音放送があり、日本軍は武装解除に入りました。
 しかしソ連軍は北方領土への侵攻を開始し、北方領土はソ連に占領されたのです。

 ソ連もそしてソ連を引き継いだロシアも、日本に「これを受け入れろ」と言っているのですから、戦争によって領土を得る事を、全面的に肯定しているのです。
 しかも北方領土はロシアにとって軍事的に極めて重要なのです。

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 ソ連は北方領土以外でも第二次大戦でヨーロッパ側に相当の領土を、獲得しています。
 そしてロシアはその領土を今も保持しています。

 また現在のプーチン政権によるクリミア占領など、明らかに準戦争と言える物です。

 つまりロシアは戦争で領土を獲得する事を当然だと思っており、それをやめる心算なはいのです。

 そういう国から領土を取り戻すのに「戦争で取り戻す」と言うのは、絶対に外せない選択肢です。
 それどころか現実的に考えたら、それ以外の方法はあり得ないでしょう?

 その現実を元島民は認識しているのかは、ワタシも知りたいです。
 そしてそのような現実を提示する事の何が問題なのでしょうか?
 
 なるほど戦争は好ましくありません。 
 しかし現在の現実の国際社会では「戦争で領土を獲得するのは悪である」などと考えている国は、殆どないのです。

 特に日本を取り巻く国々は、ロシアだけでなく中国も、北朝鮮も韓国も戦争をする事が、悪いなどとは考えてもいないのです。

 そういう状況で、唯「平和」だけを唱えて、現実を見ない、見させないような風潮の方が余程怖いです。

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 勿論、現在ロシア政府と交渉中の安倍政権が、こうした発言をするのは余りに軽率でしょう。
 
 しかし丸山穂高議員は野党議員、しかも少数野党の議員です。
 またこの発言も公式発言でも何でもありません。

 「戦争」の一言で、そういう発言まで封殺してしまえば、北方領土に関して政治家は誰一人、現実的な話をできなくなってしまいます。
 
 これは非常に恐ろしい事です。

 政治家が誰一人、外交や防衛に関して現実的な話をできないのでは、民主主義の意味がありません。

 民主主義の真価は、全ての人が様々意見を自由に言える事です。

 政府が言えない事を自由に言えるから野党の価値があり、野党議員の価値があるのです。 そして政府が公式に言えない本音や現実を国民に提示するのも、野党議員の大切な役目です。

 それを封殺するというのなら、もう民主主義ではありません。
 何より国民が現実的にものを考える事ができなくなります。

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 因みに現在、日本ではソ連が1945年8月15日以降に、北方領土に侵攻した事は「不法」と言う事になっています。
 なぜなら日本は8月15日に終戦したという認識ですから。
 ワタシもずうっとそう思ってきました。

 しかし日本が降伏文書に調印したのは同年9月2日です。 
 ソ連だけでなくアメリカ、イギリスその他の連合国側は、この9月2日まで戦争が続いていたという認識なのです。

 だったら日本軍も9月2日までは武装解除するべきではなかったのです。
 一体誰が、どういう意図を持って、8月15日からの武装解除を命令したのでしょうか?
 
 けれどもこの議論は日本では一切出ていません。

 こういう言論状況を一番喜んでいるのは、ロシアであり中国でしょう?
 
 ワタシは丸山議員の発言が、なぜ問題なのか全くわかりません。
 現実を現実として議論する事を封殺する方が余程問題だと思います。

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 因みに安倍政権がロシアと交渉を続けているのは、北方領土返還の為じゃないと思いますよ。
 ロシアは戦争で得た領土を、戦争なしに返す気はありません。
 北方領土はロシアにとって軍事的に重要なのですから、猶更です。

 それでは何で安倍政権がロシアと交渉を続けるのか?

 それは対中防衛上、ロシアとの関係をできる限り良くしておきたいからでしょう?

 ロシアと中国の両方を敵にする事は、日本は勿論アメリカにも厳しいのです。

 だったら当面北方領土の返還なんか諦めて、ロシアを日米側に着ける事、それがダメでも中立を守らせるように持って行くしかないではありませんか?
 そしてロシアが中国側にいるにしても、プーチンの真意や、プーチンがどういう人間であるかを知っておくかは非常に重要です。

 だから安倍政権はプーチンとの会談を繰り返しているのです。
 それ以外はないと思いますよ。

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