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2017-09-21 21:04

なぜ大学がリベラルになるか? 数理的考察

 オランダの社会学者の研究では、リベラルを名乗る人々は「自分達はオープンで寛容」であると自認しているのですが、実際には自分達と思想の異なる保守派には、全然オープンではなく、それどころか大変不寛容だそうです。

 おお、これは日頃自称リベラリストのツィートなど見ていると「全くその通り!!」としか言えません。

 だからリベラル派の大学では、保守系の人は採用されないのだそう。



 大学の人文系の学部の教授陣が圧倒的にリベラル優位、リベラルでないと教員として採用されないと言うのは、日本だけではないのですね。

 日本の大学の人文系が圧倒的にリベラル優位なのは、GHQの戦後政策や戦後教育のせいだと言う人も多いのですが、しかし日本だけではなく欧米諸国全てで同様なら、敗戦国・戦勝国は関係ない話かも知れません。

 それではなぜ世界中の大学がリベラル優位になるのか?

 そこで考えられるのが奥山さんの動画の話です。

 つまり「リベラル派は保守思想には大変不寛容」と言う話しです。

 そこでこれを完全に正しいと仮定して、簡単な数学モデルを作ってみました。

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 ある所に人文系の大学を新設し、そこにリベラル派:保守派=1:3の割合で教授を採用しました。

 リリリ 保保保 保保保 保保保

 そして教授に欠員が出た場合、新規に教授を採用する場合は、全教授の過半数の賛成を必要とすると規則を作りました。

 この新規教授採用の賛否投票をするに当たって以下のように仮定します。

 保守派教授達は候補者の思想宗教信条に関係なく、学問的業績と人柄だけを基準に賛否を決める。

 リベラル派の教授達は保守派候補者は絶対に拒否した上で、リベラル派の候補者については学問的業績と人柄を判断して賛否を決める。

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 この条件によると、教授に欠員ができた場合、リベラル派の人が教授に採用される確率は2分の1です。

 しかし保守派の人が採用される確率は3分の1です。

 なぜならリベラル全員が必ず採用反対になるで、教授全員の過半数の賛成を得るためには、保守派教授3分の2の賛成を得る事が、必要条件になるからです。

 リリリ保保保 保保保保保保
 
 否否否否否否 賛賛賛賛賛賛
 
 つまりリベラル派は保守派の3分の1しかいないにも拘らず、新規作用についてはリベラル派が有利になるのです。

 だから開学から時間が経ち、教授の退職と新規採用が繰り返されると次第にリベラル派が増えていく事になります。

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 そしてリベラル派が全教授陣の3分の1を占めるとどうなるでしょうか?

 リリリリ保保保保保保保保

 リベラル派の学者が新規採用される確率は、今まで通り2分の1です。
 
 しかし保守派の学者が採用されるためには、保守派の教授の4分の3の賛成を得なければならなくなります。

 リリリリ保保 保保保保保保
 否否否否否否 賛賛賛賛賛賛

 だから保守派の学者が採用される確率は4分の1になります。
 リベラル派の半分になってしまうのです。

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 つまり時間が経ちリベラル派教授が増えるにつれて、ドンドン保守派が採用される確率が減っていくのです。

 そしてリベラル派が半数に達すると、保守派の学者が採用される確率はゼロになります。 

 こうなると保守派の教授が定年その他で退官すれば、必ずリベラル派が後を埋める事になるのです。

 そして保守派教授の最後の一人が辞めると、全員リベラルになります。 

 このようなメカニズムだと、最初に大学ができた時に採用された教授が、全員定年を迎える頃には、大学がほぼ完全にリベラル化する事になります。 

 だから大学が出来てから20~30年で完全にリベラル化が完成する事になります。

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 このように単純な数学的モデルで考えると、どんな国であろうとも、一旦リベラル派が教授になり、教授会で新規採用への決定権を持つようになれば、時間の経過につれてその数を増やし、そしてあるレベルを超えた所で、保守派による勢力挽回は不能になるのは必然なのです。

 つまり不寛容の勝利なのです。

 これが例えばマスコミのような場合は、一旦リベラル派が人事権を握る立場になれば、リベラルしか昇進できない、採用されないと言う事になりますから、更に早くリベラル化が進みます。

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 しかし現実の社会ではもっと厄介です。
 なぜならアメリカのアンティファやイスラム教徒を見ればわかるように、不寛容な側は実に安易に暴力を使うからです。

 不寛容な人間は実は自分だけが絶対に正義で、異なる意見や宗教は絶対に認めないから不寛容なのです。

 自分を絶対的な正義と認識する人間は、意見の異なる側が、幾ら寛容と公正の精神で対応しても、それを公正とも寛容とも考えません。

 だからこうした人間達は「正義の為」なら暴力を使う事も躊躇わないのです。

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 このような人達は、国家レベルではマイノリティでも非常に恐ろしいです。
 
 なぜなら国家レベルでマイノリティでも、絶対数は数十万人など言う数なので、数千人レベルの暴力集団を簡単に作るからです。

 一方自治体や政府などを代表して彼等と対峙する立場になる人は、絶対に暴力は使えないし、しかも人数だって限られているのです。

 それを考えると、欧州の政府や自治体がイスラム教徒に意味不明の優遇措置をやりまくるのも理解できます。
 
 日本の在日特権や部落利権だって同様なマイノリティ側の暴力に結果ですから。

 そして彼等を見ていれば、どんなに優遇されても満足する事はなく無限の要求を続ける事も明らかなのです。

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 だからこうした人々に幾ら公正や寛容で対応しても、寛容と公正に拘り続けた側が殲滅されるのです。

 こうしたメカニズムを考えれば、ローマ帝国がキリスト教化したことも、イスラム教の拡大も理解できます。

 寛容は不寛容に勝てないのです。

 自分の正義を絶対化している人間に対峙する場合、寛容は不戦敗なのです。

 それを覚悟しない限り安易に「寛容」であってはイケナイと言う事でしょう。
 
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2017-07-29 11:47

株と国防雑感

酷い話です。。。

このレポートで報告されているのは、我が国の企業は、平均して、「株主」に対して厚遇する一方、「労働者」に対して冷遇している、と言う実態。

 「2001年→2014年にかけて......
  - 営業利益  160%も増加!
  - 株主配当金 276%も増加!
 だけど.....
  - 人件費 たった2%しか増加していない」

つまり、今、日本中の企業は、セッセと儲けを増やしているのですが、そのカネをほとんど全然労働者に回さず、とにかく(外国人も含めた!)株主に回している、という次第です。

これぞ、株主資本主義。

これじゃぁ、日本のデフレは終わりません。

http://www.resonabank.co.jp/nenkin/info/economist/pdf/160325.pdf

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 尊敬する藤井聡先生のface bookから拾いました。

 しかし敢えて尊敬する藤井先生に文句を言わせてもらいます。

 こういう風に書くと、株主は凄い儲けているようですが、しかし高配当と言われる会社でも、株価に対する配当率は精々5%です。

 5%の配当と言えば、銀行預金や国債に比べれば遥かに良いのですが、しかし株は価格変動リスクが大きいので、5%の配当ではそのリスクをカバーできません。

 だから一般日本国民の多くは株を買いたがりません。

 それどころか日本人の多くが、株は労せずに利益を得ようとする投機、こういうモノを買う人間は胡散臭いと認識しています。

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 しかし日本の防衛を考えれば、このような認識こそ危険です。

 なぜなら株式会社の株を持つと言う事は、その株数だけその会社を持つと言う事だからです。

 だから日本の国防や国益に関わる基幹技術を持つ会社でも、その株を外国人に買われてしまえば、外国人の物になります。 

 外国人が大株主になれば、その会社への外国人の影響力が絶大な物になります。

 こうなると基幹技術や防衛技術を外国に奪われてしまうのです。

 これが日本の国益と安全保障にどれ程深刻な事かは、言うまでもないでしょう。

 それを考えると、日本人が株式投資を疎んじ、日本企業の株を所有する事を卑しむのは、日本の安全保障と国益上、実に危険な話なのです。

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 今、中国人が日本で土地を買い占める事が問題にされています。

 勿論、自衛隊や米軍基地周辺など、防衛上重要な土地を中国人の物になると言うのは、非常に危険な事です。

 しかしそれを危険だと言うなら、日本の基幹技術を持つ企業や防衛産業の株を、外国人が持つのだって同様に危険なのです。

 なるほど株式投資にはリスクがあります。 知識のない一般人がやっても損をすることの方が多いでしょう。 

 しかし国を守る為ならリスクを取るのは当然ではありませんか?

 自衛隊員は日本を守る為には命を懸けて戦わなくてはならないのです。

 それなのに自分の金は一銭だってリスクに晒したくない!だから日本の防衛産業の株なんか誰が買おうと知った事じゃない!!

 これで良いのでしょうか?

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 だったら外国人が日本の株を買うのを禁止したらよくね?

 勿論そういう発想もあります。

 実際世界中の殆どの国が、外国人の株式所有や株取引を禁止、または制限しています。

 しかし日本はこれまで経済大国として、海外で多額の株式投資を行い、海外企業の買収もしてきました。

 その為現在の日本は世界一の債権国であり、海外からの金利や株式配当、そして日本企業の海外法人から利益が、貿易収支の赤字を埋めている状態なのです。

 これは実に膨大な物で、2011年福島第一原発事故の後原発が全部止り、エネルギー輸入が膨大になり、同時期の超円高で輸出企業が大変なダメージを受けた時でさへ、経常収支の黒字を確保できたほどなのです。

 このように海外投資で利益を上げている国が、外国には日本に投資をさせないなんてことを言えるのでしょうか?

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 これは株式投資だけでなくグローバリズム批判全てに言える事ですが、日本はグローバリズムで成功してきた国なのです。

 そしてエネルギーや資源を自給できない国である以上、対外投資や対外貿易を止める事は出来ない国なのです。

 自分はグローバリズムで散々成功してきたのに、少し自分に不都合な話が出るといきなり反グローバリズムを叫び出すって、そんな虫のよい話が通用するのでしょうか?

 勿論、国境を全部崩壊させるような野放図なグローバリズムはあり得ません。

 しかし日本の過去と現状を考えれば、一定のグローバリズムは容認した上で、日本人が自分達の手で日本の経済、日本の企業を守る事を考えていくしかないのです。

 株式投資もそのような日本経済を前提に、日本の安全保障技術を日本人の手で守る事の一環として考えていくべきなのです。

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 ところでワタシは先日NECに電話して、「サンデーモーニング」の不買運動が起きている事を伝え、NECがこのような番組のスポンサーをしている事に抗議しました。

 その時、ワタシが僅少ながらNECの株を持っている事を伝えると、対応が実に丁寧になりました。

 ワタシは札幌在住なので株主総会に出席する事はできません。 しかしこのような抗議も株主総会ですれば、更に効果があります。

 株主と言うのは、いかに小株主と雖も、その会社のオーナーなのですから、会社への影響力は只の消費者や一般人とは全く違うのです。

 その意味でも株を持つ事は価値はあるのです。

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 そしてこれは逆に言えば、外国人が日本企業の大株主になれば、日本企業に反日番組のスポンサーになるよう圧力を掛ける事ができると言う事でもあるのです。

 実はこうした外国人の影響を避ける為に、国益に関わる重要な企業には外国人の持ち株比率が制限されているのでが、これが今少し怪しくなっているのです。

 フジテレビはなぜ免許取り消しにならないか?


 こうした状況を考えても、国民はもっと危機感を持って株式投資を考えてみるべきなのです。

 タダ「投機は賤しい」「安心・安全が第一」と言って済む話しではないのです。

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 株式投資は勿論金儲けが最大の目的です。 しかし株式会社と言う物の性質を考えれば、日本の経済と国防技術を日本人の手で守ると言う重要な意味もあるのです。

 だから株式投資で一般投資家が利益を得られ、一般の日本人が株を所有するインセンティブを確保する事も重要なのです。

 愛国者を自称する人々には、株式投資のこうした面も考えて欲しいです。

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2016-10-24 11:27

宇都宮爆死自殺事件纏め 司法への不審

先日の宇都宮自爆自殺者のまとめが、2チャンネルにでていました。
実はワタシも夕べこの自殺者のブログ等を読みました。 このまとめの通りです。
 
まとめ1 
容疑者は栗原敏勝(72) 元自衛官(98年度に退官) 

動機 
三女が15年ほど前に統合失調症を発症し、暴れて病院移送などを繰り返す。 
(娘に対する医師の診断書もブログ内で公開しているので妄想ではない) 
妻が治療と称して栗原さんの退職金数千万円をカルト宗教につぎ込む。 
そのことを巡り、洗脳された妻娘と対立するが栗原さんの意見はまったく聞き入れられなかった。 
妻から離婚裁判を起こされ、 
・妄想に取り憑かれて無差別殺人を起こそうとする娘を止める行為 
・包丁で自分を刺しにくるのを阻止する行為 
・自傷行為を強引に阻止する行為 
・娘を強制的に措置入院させたこと 
などが娘と妻に対するDVであるという妻の訴えを裁判所が全面的に認め、栗原さんは完全敗訴し離婚が確定。 
(栗原さんは妻からもナイフで刺殺されそうになっているが証拠なしとして相手にされず) 
離婚における慰謝料として預貯金や自宅、車などすべて差し押さえられる。 
ブログ、YouTube、2ちゃんねる等で懸命に裁判の不当を訴えるが反響は無し(文が非常に読みづらいため)。 
センセーショナルな自殺をすることで世間の注目を集め、自分の意見に耳を傾けてもらい、自分が正しいことを知らしめたいと自殺を決意。 
なおかつ元妻(カルト)に家や車を渡すくらいなら燃やしてやろうと犯行に及んだ。 

栗原敏勝氏のブログ(非常に読みづらい) 
http://blog.goo.ne.jp/jpkingkoko 
妻と娘がカルト宗教にマインドコントロールされる様子の録音(41分) 
http://www006.upp.so-net.ne.jp/rukajp/hagiwara1.html 
栗原敏勝が立てたスレ 
http://potato.2ch.net/test/read.cgi/court/1468330810/ 

妻がハマったカルトは真言宗 長江寺 
http://hachisan.michikusa.jp/20130328(sakura)%203271.JPG 
住職:萩原玄明 
http://www.hmv.co.jp/artist_%E8%90%A9%E5%8E%9F%E7%8E%84%E6%98%8E_000000000406564/biography/
住職の本の内容 
http://blog.goo.ne.jp/fasb2002account/e/3d1c615d30a8e0a239fe3deda13e6673 
2chに立ってた住職のスレ 
http://etc.2ch.net/test/read.cgi/utu/1085029825/ 

  彼は自分が妻との離婚裁判で受けた不当な判決と、司法への怒りをネットで訴えようとしたようですが、しかしブログも2チャンにたてたスレも、you tube に挙げた動画も、殆んどアクセスする人がなかったようです。

 理由は簡単です。
 物理的にも、文章としても非常にわかり辛いのです。 

 全体の状況が1番わかりやすいのは、you tubeの経歴説明に貼られた履歴書形式で書かれた文章ですが、字が小さくて非常に読み辛いです。

 ブログの方には、裁判に関する書類などが、貼られていて、彼の言い分の何処までが本当か確認できますが、事件にいたる概要を知るには、ブログ全体の半分以上を読み込まねばなりません。

 ワタシは入院中で死ぬ程暇だし、しかも昨夜は全然寝付けなかったので、殆ど読んだのですが、普段なら絶対読めなかったでしょう。

 思うにこの人は、本当の意味でネットで自分の意見を述べようとしたと言うより、誰にも話せない、しかしどうしようもない思いを書き連ねたのでしょう。
 
 だから全体が事情を全く知らない第三者に説明するような文章になっていないのです。

 或いは潜在意識としては、誰にも読んで欲しくなかったのかもしれません。 だからまるで故意に読み辛くしたような書き込みをしたのでしょう。

  しかしそれでも読んで行くと彼の苦悩が伝わってきます。
 勿論彼の書き込みですから、自分の都合と自分の立場だけでかいているのです。

 それでまずその中の真実と言える部分ですが、三女が統合失調症になり、4回の措置入院を繰り返した事、その後も深刻な病状が続いている事です。
 
 これはブログに貼られた、措置入院に関する書類で確認できます。

 また妻が娘の発病から、カルトに嵌り大金を使った事も、カルト関連の書類が貼られいるので確認できます。 
 但し正確な金額はわかりません。 ブログの記述から推定すれば、5千万を超えりとおもわれます。

 しかし彼を致命的に追い込んだ、妻との離婚裁判の判決文はアップされておらず、裁判について詳しい状況説明もありません。
 
 だからこの部分については、彼のブログに書かれた事の真偽は、わかりません。

 しかしこれが本当なら、大変な不当判決です。
 まとめにも書かれていますが、判決では三女の措置入院が、DVと判定されたのです。

 これは無茶苦茶です。 なぜなら措置入院とは、精神病患者が病気の為に、自分自身や他人を傷つける可能性が高い場合、危険防止にために、強制的に入院させる物ですが、しかしこれは個人の一存で出来る物ではないのです。

  精神科医の診断に基づいて都道府県知事の判断で行なう物なのです。

 だからもし三女の措置入院が不当なDVと言う判決が出ていたなら、DVの主犯は栃木県知事と言う事になります。

 しかしこのような判決により、彼は妻と離婚させられただけでなく、残された資産、預金1500万、自宅、車などを全て奪われる事になったのです。 

  単なる離婚でここまで夫に厳しい判決が出たのは、妻の申し立てにより離婚理由が夫による、妻と三女へのDVだったからのようです。
 妻は離婚に先立ち、DVシェルターに入り、そこから離婚を申し立ています。

 そしてDシェルターに入る直前の夜、就寝中の夫を包丁で襲いました。 夫は辛くも怪我もなく助かったのですが、妻と揉み合う時に妻が軽傷負いました。
 ところが妻は離婚裁判で、この時の怪我の診断書を、夫によるDVの証拠として差し出したのです。

 これが致命的でした。  

 元来DVは家庭内で起きるので、客観的な証明は難しく、現実には妻から夫がDVで告訴された場合、夫が勝つ事は殆どないのだそうです。

 実はこの裁判を彼は弁護士なしで、最高裁まで争って、全部敗訴しました。勿論彼も弁護士を雇う事は考えたのですが、しかし相談した5~6人の 弁護士全てに、勝目がないと言われて、諦めたのです。

 そして彼自身は高卒で自衛隊に入隊後、一旦除隊して北海学園大学の法学部に入学、卒業後、改めて幹部候補生として再度自衛隊に入隊した経歴がありまs。
 それで本人弁護と言う形で裁判を戦う事にしたのです。

 しかしそれだけでもないようです。

 ブログでは裁判に関して何度か「職業差別」と言う言葉が出てきます。

  左翼の多い法曹界で、元自衛官は裁判の過程で、様々な嫌がらせを受けた可能性があるのです。

 この様にして、彼は司法から「妻と娘に暴力を振るった男」とされて、これまでの人生で築いてきた全てを奪われました。
  
 彼は自衛官として国を守り、夫として父として、妻と娘を守って来たのですが、その妻も娘も、そして国も彼を裏切り、嘲ったのです。

 最も無残なのは、三女の発病後、父親として娘の為に行った献身の全てを、裁判官によってDVと認定された事でしょう。  

 包丁で父親に襲いかかったり、天ぷら油に浸した紙に火を付けて、家を焼こうしたりと、途方も無い暴力行為繰り返す娘を、なんとか取り押さえて病院へ担ぎ込み、入院させたのに・・・・・・。

 それでも、こんな三女を介護する傍、精神病患者や患者家族のために、様々な活動もしていたのですが、そうした努力も完全に無視されたようです。

  しかもその認定は、裁判官が措置入院と精神病にかんして、最低限の知識を持っていなかったので故になされたのです。

 だから彼が最も憎んだのは、この裁判官と裁判所の調停員だったのです。

 こうした憎悪と絶望が、彼を自爆自殺と言うのは壮絶な最後へと駆り立てたのです。

 勿論これは彼のブログなどから得た情報ですから、やはり真実とは違うかも知れません。

 しかし眠れない夜、偶々彼の心情に触れた人間として、彼の為に一言書いてやりたかったのです。 そうすれば彼の霊も少しは安らぐかもしれませんから。

 
 

 
 
 

 

 



 
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2016-04-12 21:06

虚栄心と税金について

 一昨日から風邪気味でなんかボ~とネット見ていたらこんな記事が・・・・・。

私立小学校受験は、完全なる嗜好品である。ブランド物のバッグや高級外車が売れるのは、それが機能的だからではない。むしろ、その真逆で、原価や機能などを見たらバカバカしいものだからだ。そういったバカバカしいものに高い金を払える、ということをわかりやすく示すことで、世間に自分の地位、あるいは持っている財産を暗にひけらかせることが重要なのだ。

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 これで思い出したのが、2002年に海外旅行をしたときに行ったハインブルグと言う町です。

 ここはウィーンから汽車で一時間余りの所にあるドナウ河沿いの町ですが、中世に作られた城壁が綺麗に残っています。

 この城壁には50~100メートルおきに塔があります。 塔は防衛戦の時に城壁へ上り下りする為のモノです。
 それなら階段でよかろうとおもうのですが、タダの階段だと敵が城壁に上がった時にそのまま降りてきます。 だからそれを防ぐ為に階段を塔で囲い、敵が城壁に登っても、階段を下りても塔から出られないようするのです。

 当然大変頑丈な造りで、一般の住宅を建てるのよりは、余程お金がかかると思います。

 この塔の建設は、町の富裕層の家族に割り当てられました。

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 富裕層と言っても、この町は人口が2000~3000人程度(これは中世都市の普通のサイズですが)ですから、田舎の金持ちに過ぎません。
 それなのにそんなお金のかかる物の建設を割り当てられたら大変でしょう?
 だから皆できるだけ安上がりに済ませようとしたのでしょうか?

 イヤイヤ、その反対です。

 どの家族も競って豪華な塔を作り、その競争が際限もなく加熱するので、町としてはこれを制御するのに苦労したのです。 
 しかしこれは富裕層が自発的に防衛費の出し合いを競うわけで、町民一般に取っては大変結構な話です。

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 何で町中の富裕層が、自分の財力を傾けて町の防衛の為の塔の豪華さを競いあったか?

 だって城壁に沿った通りを歩いていると、誰でも否応なしにそこに並ぶ塔を見比べます。
 そしてそれぞれの塔には、それを作った家族の家紋が着いています。

 そうすると誰でも塔の造りで、その塔を作った家の財力と町への貢献度を判断するようになるのです。

 塔は文字通りステータスシンボルになのです。

 これでは多少なりとも虚栄心のある人間は、他家の塔に比べて見劣りするような塔を作るわけには行きません。 だから皆必死に競い合って豪華な塔を作るしかないのです。

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 これを想うと現在の税制は工夫が足りません。
 だって人間は元来こうした虚栄心を持つ生き物で、金ができたら次は名誉が欲しくなるのです。
 
 だから金持ちに国家の為に金を出させるには、こうした虚栄心を満足させるような工夫をするべきなのです。
 しかし現在の税制では幾ら税金を払っても、名誉にも何もならないのです。

 だからタックスヘブンとか言うモノが跋扈するんでしょう?
 金持ちはそうやって節税したお金を、虚栄心の満足に使うのです。

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 富の公平配分や義務なんか幾ら解いても意味はないのです。
 人間は自分にメリットない事は出来る限りしたくないのです。

 なんとかハインブルグの塔のような税制ってできない物でしょうか?
 例えば一定以上の納税者には、保育所や病院の設置を義務付け、そこにその家の家紋をつけてやるとか?
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2015-01-24 15:15

イスラム世界雑感

 ワタシは以前ペシャワール会の会員でした。 ペシャワール会はパキスタンのトライバルエリアからアフガニスタンの隣接エリアを中心に医療奉仕活動をする団体です。

 それでその会報には、その地域の事情がいろいろ書かれていました。

 その中でイスラム教について大変興味深いエピソードが二つありました。

 
 ある日、ペシャワールにある会の病院で、一人の患者が死にました。
 すると病院のスタッフ達が医院長(ペシャワール会会長)に「あの患者は本当に貧しいので、家族は葬式代も出せないだろう。 何とか病院の費用で葬式ができるようにしてやって欲しい。」と、要求しました。
 
 ペシャワール会の病院では、富裕な患者は有料ですが、貧しい患者は無料で医療を施しています。 しかし幾らなんでも葬式代まで出せません。
 医院長はこの要求を拒否しました。

 すると病院スタッフ達は自分達で募金をして、この患者の葬式代を賄ってやりました。 
 こうした貧しい人々を助ける為にお金を出す事はイスラム教ではザカート(喜捨)と言い、信者に課せられた義務です。 
 
 ところがその一人一人のザカートの金額が、彼等の給与からすると随分な額なので、医院長は驚いたそうです。

 この地域の人達は貧しさゆえもありますが、お金には結構汚くて、給与の支払い等についてもいつも揉めるのです。 その度に医院長が強権的に対応して従わせる事で、何とかこれを解決しています。 その強権専横振りは、日本でやったら大問題になるレベルですが、これができないと現地での病院運営なんか不可能な世界のようです。

 ところがそういうお金への執着が大変強い人達が、このような場合は何の強制性もなくとも、多額募金に応じると言う事で、医院長はイスラム教におけるザカートの意味を考えさせられたと言います。


 パキスタンのトライバルエリアもアフガニスタンも多民族社会です。 人種も言語も違う幾つもの民族が、山襞の間にそれぞれの集落を作って暮らし、その間を遊牧民族が通り過ぎるような世界です。

 この民族間でトラブルが起きた時は、武力闘争になる場合も珍しくありません。
 
 こういうトラブルを解決するときは、部族の族長同志が集まって話し合いをして、最後に和解した場合は、その和解に関する契約の履行をコーランに対して誓います。
 この誓約を破る事は、イスラム教徒としては絶対に許されないので、一旦成立した誓約は殆どきちんと守られるようです。

 この地域の幾多の民族に共通する唯一の価値が、イスラム教なのです。 民族間のトラブルがあった時は、イスラム教の教義に基づいて善悪成否を判断するしかないのです。

 
 アフガニスタンはもうこの数十年来戦争状態です。
 パキスタンの辺境も法の支配や、まして社会福祉など到底期待できる地域ではありません。

 塩野七生さんは「ローマ人の物語」で、ローマ人の功績として法の支配と言う概念を確立したことを挙げていました。
 その中で塩野さんは、「人間社会を犯罪や暴力から守る為には、哲学と宗教と法律のいずれかによるしかない。 しかし哲学はそれを理解する知性のない人間には無力である。 宗教はそれを信仰しない人間には意味がない。 けれども法は全ての人間に有効である。」と書いていました。

 ワタシもそれは全くその通りだと思います。
 しかし法は公正な司法が保障されないと、何の意味もないのです。
 
 アフガニスタンやパキスタン辺境では、到底公正な司法など期待できません。 このような社会では人倫の保障は宗教に頼るしかないではありませんか?

 アフガニスタンやトライバルエリア程ではないにせよ、現在のイスラム諸国は残念ながら公正な司法が十分に機能していない国が多いです。 そして貧困に苦しむ国も多く社会福祉どころではありません。

 こうした国で生まれ育った人々にとっての宗教の意味は、西欧先進国や日本人にとっては想像もつかない程重要なのでしょう。

 だからこうした国々の人々が、社会で何か問題が起きれば、まず信仰によっての解決を目指すのは当然でしょう。
 
 そしてこうした国から西欧社会に移民した人々が、いきなり「法の支配」に適応できないのも当然ではないかと思います。
 それまで生まれ育った社会とのギャップが大きすぎるので、幾ら説明されても「法の支配」なんかには納得できないと思います。

 「イスラム教の上に法を置く」と言うのは、彼等にとっては「人倫の基本を捨てよ」と言うのと同じでしょう。


 そもそも人間の適応力には限界があるのです。
 だから同じヨーロッパ内とか、同程度の先進国からならともかく、あまりにも違った社会から来た人が、そこに適応すると言うのは、大変苦しく辛い事ではないでしょうか?

 そして「法の支配」が理解できず、更にそれ以外でも社会への適応に苦労した人達が、益々イスラム教にすがり急進化するのは当然の成り行きかも知れません。

 けれどもそれを安易に多文化共存とか人種差別反対とか言う形で誤魔化して、適応できない人を適応するように努力させる代わりに、適応できない事を認めてそのまま放置する事は、益々事態を悪くするだけでしょう。
 
 だって本当の意味で移民先の社会ルールを理解できない人達、社会に適応できない人達が、その社会で成功できるわけはないからです。 

 現在ヨーロッパで起きているイスラム移民の問題は、こうした欺瞞と偽善の結末でしょう。


 それでも勿論、全てのイスラム教徒が、移民先に適応できないわけでも、その適応の努力を放棄しているわけでもありません。

 今回のISISの日本人人質事件に関して、東京や富山のイスラム教徒達は、ISISに抗議をして人質解放を訴え、また人質解放の為に祈りました。

 日本のイスラム教徒には、イスラム教に入信した日本人も、またイスラム圏から来た外国人もいます。

 富山のモスクのお祈りのニュースでは、明らかにパキスタンかパングラディッシュから来たと思われる容姿人が、たどたどしい日本語でISISへの抗議と人質解放への期待を話ていました。

 こういうのを見るとチョッと感動します。
 そして少なくとも彼等の方が、在日コリアンなどよりも遥かにちゃんと日本社会に溶け込む意思と能力があるのではないかと思います。

 だって在日コリアンが北朝鮮の日本人拉致を明確に非難するのを見たことがありませんから。 それどころか李信恵さんのように「拉致被害者全員奪還とは名ばかりのヘイトスピーチ活動だと思ってますが、大丈夫ですか。」などと言う人がいる程です。

 だからイスラム教徒やイスラム圏の人々には、冷静に現状を見ながら対応し続けるしかないと思います。
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