モリ・カケもそうだったのですが、何だか中身のない事で騒いでるんだろうと思って、殆どニュースをチェックしていなかったのです。
でも、ヤッパリ馬鹿馬鹿しい騒動でした。
2017年8月11日 東京新聞
防衛省・自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)をめぐる閉会中審査が衆参両院で行われた。引責辞任した稲田朋美元防衛相ら関係者は出席せず、真相が解明されたとは言い難い。日報隠しの闇はどこまで続くのか。
こんな不誠実な対応を繰り返しては国民の不信は解消されるどころか、深まるだけではないのか。南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣の陸上自衛隊部隊が作成した日報を、防衛省・自衛隊が組織的に隠蔽した問題である。
まず問われたのは防衛省・自衛隊が日報を非公表とした経緯に稲田氏自身が関与したかどうかだ。
防衛省が行った特別防衛監察は今年二月十三日と十五日の幹部会議で「陸自における日報データの存在について何らかの発言があった可能性は否定できない」ものの書面での報告や非公表の了承を求めた事実はなかったと結論づけ、稲田氏の関与を否定した。
しかし、十三日の幹部会議については、稲田氏が日報の存在を認識していたとうかがわせる手書きのメモの存在が報道されている。
野党側は、この会議の出席者にメモに記載された内容の事実関係をただしたが「監察結果に記述されたとおり」と繰り返した。
特別防衛監察で日報隠しの全容が明らかにされたとは言い難い上に、真相解明のための特別防衛監察が国会での真相解明を妨げては本末転倒だ。小野寺五典防衛相は再調査にも否定的である。
ならば第三者による再調査が必要だ。国会も引き続き真相解明に努めるべきである。稲田氏だけでなく、黒江哲郎前防衛事務次官、岡部俊哉前陸上幕僚長ら関係者の参考人招致も求めたい。
加えて解明すべき重要なことは日報に記された南スーダンの首都ジュバでの「戦闘」や宿営地近くでの「激しい銃撃戦」を、稲田氏や安倍晋三首相ら首相官邸がどこまで認識していたのかである。
「戦闘」を認識しながら派遣を継続したのなら、PKO参加五原則を無視する判断であり、厳しく問われなければならない。認識していなかったのなら、重要な情報が報告されないという、文民統制を脅かす重大な事態だ。
そもそも自衛隊がなぜ日報を公表しない判断をしたのか。そこに安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」などの新しい任務を付与するには、撤収するわけにはいかないという政権への忖度(そんたく)はなかったのか。日報隠しへの稲田氏の関与と併せて解明すべきである。
>加えて解明すべき重要なことは日報に記された南スーダンの首都ジュバでの「戦闘」や宿営地近くでの「激しい銃撃戦」を、稲田氏や安倍晋三首相ら首相官邸がどこまで認識していたのかである。
このジュバでの戦闘って2013年の話です。
殆どの人は覚えていると思いますが、2013年のクリスマス、自衛隊は韓国軍に銃弾一万発をプレゼントさせられる嵌めになりました。
ワタシもこれに着いてエントリー(10000発 PKO銃弾提供)したので良く覚えています。
あの時、ジュバに向かう武装勢力の大軍が、韓国軍の宿営地に迫ったので、韓国軍が自衛隊に銃弾を10000発を貸して欲しいと言ってきたのです。
韓国軍宿営地近くのインド軍の宿営地は武装勢力と戦闘になって、インド軍からは戦死者も出ました。
この事は広く報道されています。
そしてスーダン全域が全面戦争になりかねない極めて危険な状態になっていたことは、国際社会の常識でした。
こんな状況では自衛隊のPKO部隊だって、大変危険なのは誰にもわかります。
しかしワタシの記憶にある限り、この時民主党やマスコミは、自衛隊のPKO部隊を撤退させろとは言っていません。
この時、彼等が騒いだのは自衛隊が、韓国軍に銃弾を貸した事です。 これが武器輸出三原則に反すると言うが理由でした。 だからこれを国会で議論する事もなく、政府の独断で提供したのが許せない!!と言う事で政府を糾弾したのです。
で、この時は銃弾提供だけを問題にして、自衛隊PKO部隊の置かれた危険な状況は一切問題にしなかったのに、今頃になって「戦闘行為」があった事を問題にするのですか?
全く意味がわかりません。
元々スーダンへのPKO部隊派遣を決めたのは民主党政権でした。
しかし当時野党だった自民党は、現行の自衛隊法ではスーダンでのPKO活動は隊員にとってあまりに危険として、強硬に反対しました。
実際に自身がPKO部隊を指揮した経験のある佐藤正久議員などが先頭に立ってこの問題を追及しています。
民主党政権が派遣を決めた2011年8月当時から既にスーダンでは戦闘行為が多発しており、PKO参加5原則を守っての活動は不可能と言うのが当時の自民党の見解でした。
しかし民主党政権はそれを無視して、派遣を強行しました。 そして2012年1月には実際に自衛隊PKO部隊が、スーダンに派遣されたのです。
この時、民主党政権はスーダンで多発しいた武装勢力と政府軍や他国PKO部隊の銃撃戦や戦闘は、「武力衝突であり戦闘行為ではない」と閣議決定したのです。
そしてこれもワタシは覚えていますが、この無茶苦茶なスーダンへのPKO派遣を、東京新聞その他のマスコミが問題にしていません。
しかしこの危険極まりないスーダンへのPKO派遣をした年の暮れには民主党政権が崩壊し、安倍政権が誕生しました。
けれども安倍政権はスーダンのPKOの撤退はさせませんでした。 当然ですよね。
PKO派遣は国連や受入国への国際的な取り決めです。 日本国内の政権交代で政権が変わったからと言って、一旦派遣を約束した物を撤退できるわけがないのです。
>そもそも自衛隊がなぜ日報を公表しない判断をしたのか。そこに安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」などの新しい任務を付与するには、撤収するわけにはいかないという政権への忖度(そんたく)はなかったのか。
イヤそんなことで関係ないから。
そもそもこの頃、スーダンで戦闘行為が頻発しているなんて国際常識だし、民主党じゃあるまいし、国が国連や他国と約束した事を国内事情でキャンセルなんてできないから。
しかしその後もスーダンの状況は悪化して、2013年の7月頃からは、自衛隊の宿営地近くでも武装勢力と政府軍や他国PKOの部隊との銃撃戦つまり「戦闘行為」が起きるようになったのです。
今回問題になっている日報の戦闘行為ってこの頃からの記述なのです。
>日本政府は南スーダンにおいて、この5原則(PKO五原則)が守られていると主張している。仮に「戦闘」が起きていては、派遣の前提が崩れてしまう。
何か問題でも?
南スーダンでは自衛隊派遣前から「戦闘」が頻発しているけれど、これは「戦闘でなく武力衝突だ」と民主党政権が閣議決定したのでPKO部隊が派遣されたのです。
そしてその後も状況が悪化する事は、十二分に予想されたことです。
しかもそれは2013年末には事実になり、インド軍には戦死者が出て、韓国軍は慌てて自衛隊に銃弾を貸してくれと泣きつく事態になり、スーダン全域が全面戦争にぜnなる危機にまでなったのです。
こういう危機を経た上で、このままではPKO部隊の活動に支障が出るし、隊員の安全も確保できないと考えた上で、安倍政権が加えたのが「駆けつけ警護」を可能にする法案です。
だってこのままじゃ近くに宿営する他国PKO部隊や非戦闘員
武装勢力に襲われれても救出に行けないのです。
日本のPKO部隊が傍にいるのに、助けに来てくれない?!
こんな状況になったら日本の国家としての名誉は破綻します。
勿論、自衛隊員の安全を考えたら撤退が一番ですよ。
しかし状況が最悪になり、多数の非戦闘員が危険に晒されている状況で、こうした人々を見捨てて撤退して良いのですか?
こうした時に自分だけ逃げだして、他国のPKO部隊とそれらの部隊を送り出している国々の国民はどう思うでしょうか?
自衛隊法とかPKO五原則なんて、国際的には全く通用しない日本独自のヘンチクリンな話しで、そんなモノを盾に訓練も装備も一流の部隊が撤退する事を理解して貰えると言うのでしょうか?
だから野党もマスコミも、2013年スーダンの危機が最悪化した時には、自衛隊の撤退についてはダンマリを続けたのでしょう?
イヤ、何度でも言うけどこの時期、スーダン各地で戦闘が多発したなんてみんな知っている事で、それどころかスーダン全域が全面戦争になりそうだったんですよ。
それでも自衛隊の撤退を言わなかった連中が今頃になって日報の記述の中の「戦闘行為」と言う記述を問題にするって何ですか?
しかも自衛隊は今年の5月までには完全に撤退した後です。
つまりスーダンの状況が現実にはPKO五原則や自衛隊法で対応できるようなモノでない事は、2013年末には完全にわかっていたのに、その時は一切問題にせずに、自衛隊が撤退した後から問題にし始めたのです。
しかも戦闘状態が多発するスーダンへのPKO派遣を決めたのは、安倍政権ではないのです。
ところがこの事実を完全に無視して
>「戦闘」を認識しながら派遣を継続したのなら、PKO参加五原則を無視する判断であり、厳しく問われなければならない。認識していなかったのなら、重要な情報が報告されないという、文民統制を脅かす重大な事態だ。
と騒ぐのです。
イヤそんなことを言うなら、そもそも2011年に民主党政権がスーダンにPKO派遣を決めた時に反対するべきだったでしょう?
もう一度言うけど、PKO派遣は国連や受入国、そして他国PKOとの約束事なのです。 一旦派遣したらホントに危険な時に帰る事などできないのは、子供でもわかる話です。
それを無視して今頃一体何を言っているんですか?
因みに日報を黒塗りにするのは当然です。 だって現在も展開中の他国PKO部隊の安全に関わる話しや、自衛隊の情報収集能力など軍事機密に関わる話しも書かれているのですから。
こんなモノ安易に公開して、今もスーダンで活動している他国のPKO部隊に何かあったらどうするんですか?
そもそも日報は公開を目的に書かれてはいません。 だから公開できない事を書いてあるのは当然なのです。
それを公開するとなれば、公開できない事は全部黒塗りするしかありません。 そして黒塗りでも機密を確保できない物は破棄した事にするしかないのです。
何が問題ですか?
勿論、稲田さんの答弁の不味さとか細部ではイロイロあったのかもしれません。
根幹を見れば全く愚かしいイチャモンの為のイチャモンと言うしかないのです。
しかもそのイチャモンを着けているのが、スーダンへのPKO派遣を決めた民進党なのです。
そしてマスコミがその尻馬に乗って騒いでいるのです。
現在北朝鮮のミサイル問題は益々深刻化しています。 そういう時に首相や防衛相を、国会に読んでこんな事で騒ぐってどう言う神経なんでしょうね?
こんな事ができるのは、日本人の生命なんかどうでも良いと思っている証拠でしょう?